第71回全日本吹奏楽コンクール 令和5年10月21日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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中学・後半の部 |
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1 | 東北 山形県 山形市立第六中学校(指揮/小関恵美) ※3年連続6回目 |
2/交響曲第3番より 第1,3,4楽章(J.バーンズ) | |
2019年から4大会連続で代表3枠が同じ顔触れ(向陽台・上野・山形六)、しかも3校とも女性指揮者です。昨年は3校とも同じ自由曲(ドラゴン)という珍しい事象でしたが、今年は3校とも違う曲に分かれましたね。交響曲第3番は、アメリカ空軍軍楽隊の委嘱作品。大阪市音楽団によって1996年に世界初演されました。全国大会では2004年(精華女子高)が初めて演奏しています。これまで金賞1回、銀賞4回を受賞しています。 | |
2 | 九州 福岡県 福岡市立城南中学校(指揮/岩田純子) ※3年連続5回目 |
1/復興(保科洋) | |
岩田先生は昨年まで福岡市立春吉中を指導されていましたが、今年城南中に赴任、連続代表を果たしました。「復興」はヤマハ吹奏楽団の創立50周年記念の委嘱作品で2010年に初演されました。同年のヤマハの自由曲にもなり全国大会初演された後、爆発的な人気を博すようになりました。初登場から今年まで全国大会では必ず演奏団体が出ています。これまで金賞2回、銀賞2回を受賞しています | |
3 | 中国 島根県 出雲市立第三中学校(指揮/高橋勇気) ※初出場 |
3/「ウェストミンスターの鐘」による幻想曲(高昌帥) | |
初出場おめでとうございます。出雲市の中学校としては、第一・第二・大社・平田に続いて5校目となりますね。さて自由曲は、玉川学園中・神奈川県立逗子高・浜松海の星高・秋田県立新屋高・横浜市立都田中の5団体による共同委嘱作品で2012年に発表されました。ロンドン・ウェストミンスター寺院の鐘をモチーフにした作品ですが、この鐘というのは日本の学校で流れるあの「キーン・コーン・カーン・コーン」です。全国大会初演、楽しみです! | |
4 | 関西 兵庫県 加古川市立中部中学校(指揮/中原淳子) ※3年連続7回目 |
2/クロスファイア・ノーヴェンバー22(樽屋雅徳) | |
クロス・ファイアは、1963年11月22日、当時のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディがダラス市内をパレード中に銃撃された事件をテーマにした作品です。冒頭から「謎」と「陰謀」と「ケネディの大統領就任」を表現し、賛美歌を奏で再び深い「謎」へ展開するという構成です。土気シビックWOによる委嘱作品です。昨年は36名という小編成ながらも見事金賞を受賞しました。連続金賞となるでしょうか。これまで金賞2回、銀賞4回を受賞しています。 | |
5 | 東海 長野県 松本市立鎌田中学校(指揮/塚田理恵) ※3年連続9回目 |
3/交響曲第1番「アークエンジェルズ」より(F.チェザリーニ) | |
アークエンジェルズはチェザリーニ自身初となる交響曲で2016年に発表されました。全楽章演奏すると30分を超える大曲で、各楽章には「1.ガブリエル 2.ラファエル 3.ミカエル 4.ウリエル」とアークエンジェル(大天使)の名前がつけられています。東海代表からは2005年〜2017年で必ず金賞が出ていたのですが、2018年からは金賞バンドが出ていません。鎌田中の2回の金賞は普門館開催時の成績ですが、センチュリーホールでの初金賞を期待したいですね。これまで金賞2回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。 | |
6 | 北陸 富山県 南砺市立福野中学校(指揮/山田誠) ※2年連続4回目 |
1/マードックからの最後の手紙(2021年版)(樽屋雅徳) | |
広く知られているタイタニック号の沈没事故。マードックとはこのタイタニック号の1等航海士であり、最後まで乗客の救出にあたっていた実在の乗組員です。彼は船とともに大西洋に沈み39歳でその命を終えました。2009年に初版が発表されましたが、2021年に玉名女子高の委嘱により加筆改訂され、同年のコンクールにて初演されました。中学部門では今回が初登場となります。これまで金賞1回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
7 | 九州 福岡県 福岡県立門司学園中学校(指揮/武田邦彦) ※3年連続3回目 |
4/斐伊川に流るるクシナダ姫の涙(2022年版)(樽屋雅徳) | |
昨年まで指導されていた中嶋先生が今年1月に他界されました。中学生に取っては受け入れ難い状況に苦しまれたと思いますが、見事に連続出場を果たしました。武田先生が1年間限定で4月から赴任されたばかり。武田先生は福岡教育大付属小倉中、北九州市立沼中、福工大附属城東高を指導され10回の全国大会出場経験のある名指導者です。自由曲は古事記・出雲神話にある神スサノオが、クシナダ姫を守るため、八頭八尾の大蛇ヤマタノオロチを退治するお話を描写した作品です。昨今数多く演奏される樽屋作品ですが、意外にもこの作品は全国大会初演となります。これまで銀賞2回を受賞しています。 | |
8 | 東北 岩手県 北上市立上野中学校(指揮/柿沢香織) ※3年連続7回目 |
3/交響曲第2番「江戸の情景」(F.チェザリーニ) | |
2019年から4大会連続で代表3枠が同じ顔触れ(向陽台・上野・山形六)、しかも3校とも女性指揮者です。昨年は3校とも同じ自由曲(ドラゴン)という珍しい事象でしたが、今年は3校とも違う曲に分かれましたね。「江戸の風景」とは、歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」をモチーフに作られ、全五楽章・演奏時間は約45分の大曲です。5つの浮世絵のタイトルがそのまま5つの楽章のタイトルになっています。これまで金賞3回、銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |
9 | 中国 島根県 出雲市立大社中学校(指揮/伊竹靖) ※2年連続7回目 |
3/ドラゴンの年(2017年版)(P.スパーク) | |
昨年は32年ぶりの全国返り咲きでしたが、しっかり連続代表です。ドラゴンはブラスバンド作品として1984年に作曲され、1985年に吹奏楽版が完成します。2017年にシエナウインドオーケストラの委嘱により、打楽器・木管低音楽器・コントラバス等を加え、 現代の標準的な吹奏楽編成として発表されました。これまで金賞2回、銀賞1回、銅賞3回を受賞しています。 | |
10 | 西関東 埼玉県 越谷市立大相模中学校(指揮/田中秀和) ※3年連続8回目 |
4/不朽の大樹(八木澤教司) | |
現在9大会連続で西関東代表3枠を埼玉勢が独占しています。「不朽の大樹」はアンエンディング・ファミリー・ツリー(終わらない家系図)という意味を込めて題名がつけられたそうで、川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団創団40周年記念委嘱作品として2020年に発表されました。全国大会初演となります。2018年を最後に西関東から金賞が出ていませんね。これまで金賞1回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。 | |
11 | 四国 徳島県 徳島市国府中学校(指揮/福田久博) ※4年ぶり9回目 |
3/交響曲第2番「キリストの受難」より(F.フェラン) | |
「キリストの受難」は全3楽章でキリストの誕生から磔刑までを描く超大作です。同曲は2019年に続いて2回目の選曲ですね。四国支部代表バンドは、2008年以降、国府中の09・金賞、15年・銀賞を除いては全て銅賞という厳しい結果になっています。これまで金賞1回、銀賞1回、銅賞6回を受賞しています。 | |
12 | 東京 東京都 玉川学園中学部(指揮/土屋和彦) ※6年ぶり15回目 |
2/交響曲第2番「キリストの受難」より(F.フェラン) | |
前回出場の2017年の自由曲も「キリストの受難」でした。6年ぶりの復活が前回と同じ曲というのも面白いですね。昨年までの直近4回は「ティル(19)、ハーリヤーノシュ(19)、道化師の朝の歌(21)、サロメ(22)」と管弦楽作品で都大会ダメ金でしたが、今年は選曲路線をオリジナルにしたところ見事代表返り咲きです。これまで金賞2回、銀賞10回、銅賞2回を受賞しています。 | |
13 | 北海道 札幌地区 札幌市立向陵中学校(指揮/田中義啓) ※39年ぶり3回目 |
3/クロスファイア・ノーヴェンバー22 (樽屋雅徳) | |
全国大会常連の上磯中の連続出場を押さえ、実に39年ぶりの全国出場です。田中先生は2018年から同校を指導され、6年目にして見事全国です。田中先生は2005〜2017年で札幌啓明中を指導され4回全国出場の実績があります。名指導者の力は大きいですね。クロス・ファイアは、1963年11月22日、当時のアメリカ大統領ケネディがパレード中に銃撃された事件をテーマにした作品で、土気シビックWOによる委嘱作品でもあります。これまで銀賞2回を受賞しています。 | |
14 | 関西 奈良県 生駒市立生駒中学校(指揮/山上隆弘) ※3年連続16回目 |
3/カントゥス・ソナーレ(鈴木英史) | |
かつて「東の酒井根・西の生駒」と呼ばれた強豪2校が中学部門のラストで連続演奏という筋書はにくいですね。「カントゥス・ソナーレ」は、創価グロリア吹奏楽団の委嘱作品で2004年に全国大会に登場しました。中学部門では2016年(府中緑ヶ丘)以来7年ぶりの登場です。「カントゥス」は「歌」、「ソナーレ」は「響き」を意味し、非常に壮大で美しい作品です。現在3大会連続で金賞を受賞しています。これまで金賞11回、銀賞4回を受賞しています。 | |
15 | 東関東 千葉県 柏市立酒井根中学校(指揮/板垣優麻) ※3年連続18回目 |
3/シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」(福島弘和) | |
昨年まで14大会連続で金賞受賞と、現在の中学部門では名実共にナンバー1と言える名門校がトリで登場します。「祈りの鐘」は2010年の春日部共栄高の委嘱作品です。酒井根にとっては2012年以来11年ぶり2回目の選曲になりますね。題名のとおり「鐘」が重要であり、チャイムやグロッケン、クロテイルなどが印象的に使用されている作品です。これまで金賞15回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |