愛知九九式艦上爆撃機22型(D3A2)
九九艦爆22型は日本海軍が昭和14年12月制式採用した11型の後期生産型で、昭和17年8月エンジンを含む各部性能向上をはかった改良型試作機12型が完成した。これを原型とする22型は昭和17年末から量産に入り、昭和19年迄に816機が愛知で生産された。
この機体は日本海軍が初めて採用した全金属製片持式低翼単葉で、楕円テーパー翼、固定脚が取り入れられた。11型に比べて流麗さを増した22型にはプロペラスピナが付けられ、後席風防は延長され空気抵抗の少ない形状になり、またエンジンカウリングも新しく設計され胴体との線がうまくつながるように改修された。
ソロモン海戦で多くの熟練塔乗員を失った後は、敵戦闘機の性能向上、防空力の強化等も重なり本機の損害は大きくなり、大戦末期には特攻機にも多く投入されるようになり悲惨な末路をたどった。この頃、彗星、流星の新鋭機が誕生するのである。データ:乗員2名、全幅14.36m、全長10.231m、全高3.085m、翼面積34.97F、自重2570kg、エンジン:金星54型、武装7.7mm固定銃×2、7.7mm旋回機銃×1、250kg爆弾×1、60kg爆弾×4
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