三菱 九九襲撃機/軍偵察機(キ51)
陸軍は敵飛行場の飛行機や地上部隊への奇襲に用いる新機種の採用を決定、その要求は、それまでの軽爆撃機よりも高速で、運動性が良く、60度の急降下爆撃が楽にこなせ前方視界が広いことなどでした。同じ機体で軍偵察機にも使えるように設計を改め、昭和14年6月に試作機が完成しました。
この九九式襲撃機は敵地の上を低空で飛行するため、エンジン、燃料タンク、座席の下に6ミリ厚の装甲板を取り付け、急上昇などの急激な動きをしても失速しないように、主翼両端の前縁に隙間(スロット)をつけていました。また、九九式襲撃機の後席の下に2個のカメラを取り付けたのが、九九式軍偵察機で、両機種とも実用性が良く太平洋戦争全期に活躍し運動性の良さにより、空中戦で敵戦闘機を撃墜した記録もあります。データ:全長9.21m、全幅12.10m、全高2.73m、エンジン:ハ26(瑞星)、出力940HP、全備重量2798Kg、最大速度424Km/時/3000m、航続距離1060KE、武装:主翼7.7mm機銃×2(後期型は12.7mm機銃×2)、7.7mm旋回機銃×1(後席)、爆弾:200Kg〜250Kg、乗員2名
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