2次方程式指導の一考察
1 二次方程式の必要性について
中学校学習指導要領数学の内容を見ると,
2次方程式について理解し,それを用いることができるようにする。
・2次方程式の必要性を知り,その解の意味を理解すること。
・簡単な2次方程式を解くことができ,それを利用できること。
とあります。
まず、2次方程式の必要性を考えさせる一方法として、2乗に比例する関数 y=ax2 のグラフと
1次関数 y=bx+c のグラフの交点のx座標を求めさせることを考えさせます。
そうすると、ここに ax2=bx+c すなわち ax2−bx−c=0 という2次方程式 が現れてきます。
この場合は、因数分解を利用した2次方程式の解の求め方に結びつけていくことができます。また、
1次関数を y=c とした場合には、ax2=c ということで、平方根を利用した た2次方程式の解の
求め方に結びつけていくことができます。2次方程式の必要性を考えさせるには、関数から入るのが
分かりやすいと思います。
2 二次方程式の解の意味について
二次方程式の解の意味については、前述したように2乗に比例する関数 y=ax2 のグラフと1次
関数 y=bx+c のグラフの交点が存在するかを考えさせます。2つのグラフの交点のx座標が2次
方程式の解になるわけだから、2点で交わっている時は2つの実数解が存在し、1点で交わっている
(接している)時は、1つの実数解が存在し、交わっていない時には、2つの虚数解が存在するという
ことになります。2次方程式の解を2つの関数のグラフの交点(x座標)として見ることができるので視
覚的に把握がしやすいと思います。