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                   小数のわり算指導について

1.小数のわり算指導で、一番苦労するのは例えば、360÷1.8 を計算するとき1.8だけ

 を10倍して18とし、360はそのままで、360÷18 としてしまうことです。子どもの頭の中

 には、「・・・わり算のきまりを使って、わる数を整数にして計算する」ということは入っている

 ようですが、算数的活動の不足からか意味をしっかりと捉えていないようです。また、教材

 も等分除を使うと、わり算の直接の意味(1つ分の大きさを求める)に結び付けて指導でき

 るというメリットがありますが、これだけでは「小数を整数にして計算する」ということを十分

 納得させられません。

  そこで、この指導を包含除も使ってみてはどうでしょうか。

 まず、34÷1.7 の計算の仕方を考えていきます。

 連続量の問題に置き換えます。例えば、34gを1.7gずつ一つの容器に入れると容器は

 幾つ必要ですか?というような問題です。

 34g ÷ 1.7g  →  ここでかさの単位をgではなくdlを単位にすると

  340dl ÷ 17dl となる。

 すなわち,34 ÷ 1.7 = 340 ÷ 17 となる。(わり算のきまり)

  包含除は累減の考えに基づいているので、操作も簡単だし、実際に、34gの水を1.7g

 ずつ汲み出す算数的活動にも向いています。また、このように子どもにとって難しい考え方を

 理解させるには、是非とも「具体物を用いた算数的活動」などを工夫することが必要です。

  子どもが実際に体験したことは、記憶に残っているものです。

  更に、もう1つ大切な点は小数についても「数の相対的な大きさ」について、4年生の段階で

 十分に理解させておくことが大切です。

 例.1.7は0.1が17個集まった数。

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