生活科を楽しくする小さなアイディア

野原の探検は「かくれんぼ」で     

 野原に子供たちを連れて行って,
「さあ,かくれんぼをしよう!先生が鬼だぞ。じょうずにかくれてね。」 
と言います。                        
 子供たちは,歓声をあげて走って行きます。そして,やがて静寂が訪れます。
 この静寂の間に,子供たちは一定時間すっぽりと自然に包まれるという状況に置かれます。草いきれを吸いながら,草の葉を間近に見ます。ふいに毛虫が目の前に現れたりもします。
 子供たちは,しゃがみこんだ草のかげにさまざまな生き物がいることや,かくれやすい種類の草木があることなどに気付いていきます。
 先生は,子供たちにゆったりした時間を与えたいもの。だから適度にへたくそにさがしてやりましょう。 
 なお,季節を変えてかくれんぼを繰り返すと「夏には上手にかくれることができたのに,秋にはスカスカしてだめだ。」などと季節の変化もとらえられます。 


 季節のお弁当箱を作ろう
 
 季節の変化を楽しむ活動です。 
 まず,空の弁当箱を用意します。使い捨てのパックの再利用もよいでしょう。これで準備完了。外に出ます。
 「さあ,秋のお弁当を作ろう。きれいなものをさがして上手に盛り付けてごらん。」
などと投げかければ,子供たちは季節の色や匂いを求めて自然の中に飛び出していくことでしょう。 
 発展として「お弁当の鉄人コンクール」などを開催するのも楽しいですね。


アクロスティックで自己評価 

 生活科では自己評価を重視しています。しかし,子供たちはなかなか自分をどう思っているかを語ってはくれません。子供たちの自己評価は対象に対する評価に投影されることが多いようです。つまり,雪遊びが大好きという表現はしてくれても,僕って雪遊びでこんなことを見つけたよ,こんなことができるようになったよ,という表現はなかなかしてくれないのです。それは,それでなかなか興味深いものですが,ときにはストレートな自己評価を引き出したいもの。
 そこで,アクロスティックを利用します。例えば,春さがしの学習では,次のような作品ができました。            

は〜はあはあいってはしったよ             
る〜るんるんたのしいはるさがし            
さ〜さくらがさきそう,こぶしはさいていた       
が〜がっこうはほんとにたのしいな           
し〜しがつはほんとにたのしいな            

 この子は,「楽しい」を連発しています。望ましい自己評価が表現されていると考えられます。 
 また,全員がおなじ文字から始めることで,「あっ,〜くんも桜のことを書いたの?」などと自然な交流も図れます。

 学期末には,「生活科」で作ると長いスパンの評価ができます。

せ〜先生やみんなと                  
い〜いきもののせわとかをいっしょうけんめい     
か〜がんばるけれど,ふしぎなことに          
つ〜つかれない,だってたのしいから          
か〜かんどういっぱいせいかつかだいすき       

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