フレンドの飼育日記(2000年3月)

天気 メモ
1 曇り 今日は,智に続いて陽も,そして父さんも風邪。陽は早退してきた。しかし,フレンドにさわれなくて,「ああ,散歩に一緒に行きたい!」父さんは,鼻水が出ているので,やはりフレンドに近寄れない。その代わりという訳でもないが,新しいおもちゃ(コング)をおみやげに買って帰ってきた。
2 晴れ 子供たち3人とも風邪。散歩は,朝も夕方も母さん。エサも母さん。フレンドは,そんな事情が分からないので子どもたちにくっつこうとする。子どもたちは逃げる。そして,「あ〜あ,フレンドと遊びたい。」
3 晴れ 散歩中に吐いたのでびっくり。13丁目で,ぼけっと空を見上げて動かなくなったので,これまた心配になった母さんであった。「このまま,動かなかったらずっと抱いて家まで帰るのだろうか…。」しかし,イエストレーニング用のエサを出して,誘導したところフレンドはいそいそとついてきた。ほっ。それにしても,フレンドの食い気はすごい。
4 晴れ おもちゃのコングは,それだけでは喜ばない。知らんぷり。しかし,中にパンなどを詰めてやると,もう離さない。本当に食いしんぼうだ。パンを詰めておいたら,なかなか取れなくて,何度も何度も舌を入れていた。これは,まず中味は出せないだろうと思っていたら,いつの間にか全部中味がなくなっていた。その根性とコングのうまい作りに感心した。
5 晴れ 父さんが風邪でダウン。お腹に来ている。微熱もある。フレンドをさわることができない人がまた増えた。と言うか,母さん以外はみなさわれない。散歩も母さん一人にお願いすることになり,母さんは大変。そんなことを分からないフレンドは,みんなのそばにしっぽを振りながら行こうとする。そのたびに,「フレンド,ダメよ。」と言われて,少しさびしそう。
6 晴れ 智がようやく風邪から復帰してエサを与える。そして,フレンドにさわるのも解禁となった。陽が,比較的元気なのでうらやましそう。「ああ,早く治ってフレンドにさわりたい!」と何度も言っている。
7 吹雪のち晴れ 8時ころすごい吹雪だったが,母さんは学校へ行く予定だったので無理矢理吹雪の中を散歩。20分くらい歩く。実は,母さんも体調が悪い。少しお腹にきている。それが分かるのかお利口に歩くフレンドであった。夕方はマックスまで散歩。お店の前で静かに待っていた。いい子いい子。陽は,風邪から復帰。フレンドをさわることができてうれしそうだった。父さんと優は,まだ。
8 母さんがかじって捨てたリンゴの芯をフレンドはゴミ箱から漁り,食べてしまった。母さんのお腹がいたい風邪が移らないといいのだが。今日から陽が散歩に復帰。と思ったらフレンドは逃げて林のそばで木をかじっていた。フセの姿勢で真剣にかじっていたのでつかまえられたけど,2回もベンベンするし疲れたと陽。
9 晴れ 9時ころ吉川先生がいらっしゃる。フレンドはワンワンいっぱい吠え,飛びついて興奮して大歓迎。5分位してようやく落ち着く。F体は可愛い顔していますねと言われ,にこにこする母さんでした。優も,風邪から復帰。久しぶりに散歩に連れていったが,かなり疲れたよう。しかし,みんなの協力で,何とか一家全員の風邪引きも乗り越えることができた。フレンドの世話は休めない,という気持ちの張りが良かったのかもしれない。
10 大雪のち晴れ 朝,30cm以上降ったので,みんなで雪かきをしている間に,ストーブの前で吐いたらしい後。おとついのリンゴのせいでは,と心配になったが,その後は元気。午前中,母さんが出かけている間にゴミ箱あさりをして,ミカンの皮を散らかしていたので,叱られた。夜,家族みんなの全快祝いだ,ということで父さんが焼き鳥を買って帰宅。夕食時にフレンドは,何度も何度もテーブルのそばにやってきては,舌をペロペロしていた。食いしん坊ぶりが目立った1日。こんなので,レストランに行ってもじっと待っていられる,盲導犬になれるのだろうか。
11 雪時々晴れ 朝の散歩で,久しぶりに小春ちゃんやマリンちゃんと会って大はしゃぎ。ボールを投げても,他の2頭はボールをせっせと拾ってくるのだが,フレンドは一緒に走りはするが,拾おうともしない。まして,持ってくることもない。ほんとにリトリーバ(もともとは「回収をする犬」という意味だそうだ)なのかな?体重を計ったら29.5kgだった。もうすぐ30kgの大台だ。
12 朝けっこう雪が降ったので,家族総出で雪かき。フレンドも階段のところにつないでおいて,気持ちだけ雪かきに参加。もう,外でみんなと一緒というだけでうれしくてたまらないフレンドは,何度も何度もジャンプしていた。その後,陽と散歩。雪が積もって歩きにくく,30分くらいで帰ってくる。夕方は優と散歩。やっぱり30分くらい。夜,おばあちゃんが夕食を食べに来た。フレンドは大はしゃぎでつきまとい,おばあちゃんが食事ができないくらい。「ダメよ。」と言われてもおだってしまって,ハウスに入れられてしまった。途中,みんなが笑いながら食事をしていると,「キュウ〜ン。」子供たちが「かわいそうだから出してやろうか。」と言うが,父さんも母さんも口をそろえて「ダメ。ああ言う声を出すと出してもらえるって覚えてしまうから。」
13 今日も15cm位雪が降る。公園でリードを付けてマテのあと5m位離れおいでと呼ぶが来ない。フードでおいでを何回かやる。家の中ではするのだが,外では気が散ってしない。少しずつやらなくては。
14 曇り時々雪 南郷通りの歩道橋まで行く。歩道橋を下りようとすると雪が積もり凍って一段ずつ下りなければならないところもあった。フレンドはゆっくり歩調に合わせているようだ。賢いフレンドと頭をなでた。歩道のまっすぐなところで目をつぶって歩いてみた。歩き方はやはりユックリになってしまう。3m位で心配で目を開けてしまう。フレンドの足取りはよく盲導犬になってこんな風に歩くのかなと思うとジンとくる母さんであった。
15 曇り フードにサツマイモの茹でたのを入れる。フードよりサツマイモを先に食べる。毎日同じものより違う味のものにいくのかな。宅配の人や勧誘の人が来るとすごく吠える。子供たちの友達が来たときの吠え方と違う気もする。押し売りには役立つが・・・。
16 晴れ ロープをボロボロにして,たくさん食べてしまったせいか,吐いた。風邪もあるのでは,とちょっとドキドキしたが,その後は元気。智の友達が遊びに来て,おやつを出すと,テーブルのそばにやってきて,床に落ちたくずをペロペロとなめる。相変わらずいやしんぼ。
17 晴れ 優の卒業式。その間,留守番をしていたフレンドは,ゴミ箱からバナナの皮をさがして食べていた。ついでに,あちこちにごみを散らかしてくれた。みんなが帰宅すると,怒られると分かっているようで,テーブルの下に隠れて,上目遣いでみんなを見上げていた。この頃,いけないことをしてしまうと,テーブルの下かハウスに入って待っている。そのうち我慢できるようになるのだろうか。
18 晴れ 母さんと智とではるみ公園に散歩。10mリードを付けて,放してやる。「おいで!」と声をかけると,2,3回は戻ってきたが,後はすぐに飽きてしまうようだ。陽が,一緒に寝ると言って,布団をハウスのそばに敷いた。「フレンドのそばだと安心して寝れるんだ。」智は,「今日はお母さんのそばで寝る。」父さんの足の指が,また膿んできたので消毒して包帯を巻いた。白いものが好きなフレンドは,父さんの足が気になってしょうがない。近くに来ては,薬の匂いを何度もかぐ。でも,遠慮してか,なめようとはしない。
19 晴れ 夕方陽が散歩させていた。13丁目で靴に入った雪を取ろうとかがんだところ,隙を見つけたフレンドはダッシュ。陽の手からリードが外れてフレンドはあっという間に遠くへ。陽は,そこから必死に追いかけて何とかフレンドをつかまえたのだが,足は冷たくなるし,パニックになるしで,帰宅と同時に号泣。フレンドは,周りを「叱られるかな?」というような顔で見ては,みんなの手をなめてごきげん取り。しばらく泣いていた陽だが,夜にはすっかり元気になり,フレンドと遊んでいた。
20 晴れ 春らしい暖かい日。今日は,お彼岸なので家族みんなでおばあちゃんの家へ。フレンドはお留守番。コングにチーズを入れたのを預けてハウスからは出して出かけた。おばあちゃんの家では,仏壇におはぎを添えてお参り。その後食事をして,約3時間ぶりに帰宅すると,チーズはすっかりなくなっていた。
21 晴れ 居間の窓からすぐそばにあるライラックに,鳥の巣箱がかけてある。そこに,この頃スズメがしきりに訪れる。どうやら巣作りを始めそうだ。フレンドからもよく見えると思うのだが,あまり興味を示さない。猫が通ると,立ち上がって眺めに行くのだが。やはり4本足同士が気になるのだろうか。
22 晴れ 昼,留守番をしていたフレンド。母さんが帰宅すると,食卓テーブルの下で,横目で母さんを見ていた。怪しいということで,母さんがフレンドの口を開けてみると,父さんの足の指に巻いていたガーゼが。ほんとにもう!それにしてもフレンドは,白いものが好きだ。
23 曇りのち吹雪 窓の外の猫が気になるフレンド。母さんが洗濯物を取り込もうとベランダの窓を開けると,外へ飛び出そうとした。散歩の前に家の前で「スワレ」「マテ」の練習をしているときも猫に向かって走り出して,母さんはリードで指をやけどするほどだった。ハムスターのコロタンには飛びかかるようなことはまったくないのだが。
24 曇り雨,雪 雪が解けてきたので,道路はザクザク。歩きづらい。散歩をするとフレンドは脚やお腹までびちょびちょになる。雪解けに伴って,匂いが強くなっているのか,フレンドはしきりに道路の匂いを嗅ぎたがった。
25 晴れ 陽が散歩。公園で放してみたが,しばらく待つと戻ってきたので,無事に帰って来れた。テレビで「動物奇想天外」を見ていて,犬が出てくると,気になるのかフレンドはテレビの前へ。そのしぐさが面白いので父さんが写真を撮ろうとしたが,それを察したフレンドは,父さんが遊んでくれるものと勘違いして,寄ってくる。しかたないので,写真を撮るのをあきらめて,しばらくすると,またテレビの前に。今度は,母さんがパチリ。
26 曇り時々雪 優が8時半くらいから散歩に連れていった。ベンベンしなかったとのことで,「ベンベンしないなら,散歩も楽だなあ。でも,私ベンベンの始末ももうすっかり慣れた。前は,息を止めて始末していたの。それでも吐きそうになったけれど,この頃は手についてもあまり気にならなくなっちゃった。」これは,うれしい一言。フレンドを育てることで,子供たちも育てていただいている。
27 陽が友達と一緒に雪の中1時間以上の散歩。脚もお腹もぐしょぐしょになって帰ってきた。帰宅すると,さすがに疲れたようで,すぐに深い眠りに落ちた。この頃抜け毛が少し落ち着いてきたように思う。父さんが久しぶりに居間のパソコンのケースを開けてみたところ,中にフレンドの毛がけっこう入っていた。まめに掃除をしなくては,と反省。
28 晴れ フレンドにかじられて穴の空いたカーペットを,取り替えた。今度は,前よりも大きくして,端を壁にぴったりとつけるようにした。これで,かじりづらくなったし,この頃は少しわきまえてきているように思うので,大丈夫かな?今日も,陽の友達と一緒に1時間以上散歩。途中でマリンちゃんと遊んだりして楽しかったようだ。フレンドは,帰宅するとぐっすり眠っていた。
29 大雨 大雨の中,優ががんばって散歩に連れていった。すると,以前お会いしたことのあるお年寄りから声をかけられた。「いやあ,この犬大きくなったねえ,奥さん!」「まだ,10代前半なのに奥さんはないでしょう!」と帰宅してから憤慨する優であった。昨日替えたカーペット,今のところ無事。
30 雪のち曇り 父さんが,ループ状になったロープを買ってきた。これまでの骨型のロープは,子供たちとフレンドが引っぱりっこをしていて,噛み直すときに,つい子どもたちの指まで噛んでしまうことがよくあり,危険だった。そこで,ループ状ならその辺が大丈夫かと考えたわけ。フレンドに与えて,さっそく母さん,父さんが引っぱりっこしてみると,具合がいい。ところが,その後フレンドが一人遊びをしていてものの40分もたったかと思われたとき,何とループが解けてただのバラバラのひもの固まりになってしまった。う〜ん…。
31 晴れ とても暖かい1日。フレンドは,日向ぼっこが気持ちよさそう。母さんが,外で雪割りをしていて家にはいると,フレンドはハウスの中でじっと母さんを見ていた。「何かある!」と母さんが家の中を見回すと,台所に置いてあったサツマイモの入っていた箱(空き箱)がぐちゃぐちゃになっていた。「あ〜!」と声を出すと,フレンドは小さくなっている。しばらくたって出てきたところで,「フレンド,だめでしょ。」と言うとまた尻込みして情けなさそうな顔をしていた。いけないことが分かるようになってきたようだ。あとは忍耐力がいつごろついてくるか。今日で3月も終わり。フレンドと別れる日が近づいてくる。ちょっとセンチになる母さんだった。

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