空手クラブの指導から

 今年も,クラブ活動に空手が成立しました。毎週木曜日に,約1時間子供たちと汗を流しています。普段は,ユックリ太極拳をやっていますが,この時だけは素早く突きや蹴りを繰り出します。また,型などでは,「ビシッ」という衣擦れの音をさせながら素早く動いてはぴたりと決める動きをしています。
 子供たちは,私が空手着を着ているだけで「先生,かっこいいね!」と言ってくれますし,動けば「すごい!」と目を丸くしてくれます。しかし,もうリタイヤして20年近くたちますから,とても若い頃のような力にあふれた動きではありません。「先生,レンガ割れる?」などとも聞かれますが,「いやあ,もうダメだ!勘弁してくれ!」と逃げています。ジャンプ力も落ちました。腕立て伏せ,腹筋運動,バーベル上げなどは,現役時代の3分の1もできないでしょう。
 しかし,このところ久しぶりに空手の動きをして,ひそかに気付いていることがあります。それは,多分,現役選手だった頃より「はやい」。
 この「はやい」は,「速い」ではなく「早い」の方です。太極拳のユックリした練習により,無駄な動きや力みがなくなってきているように感じています。(それでも,現役時代より「強い」とは実感できませんが。)

 また,子供たちへの指導も,数年前までは自分が中学生時代からやってきた練習法をほとんどトレースしていましたが,最近は次のような練習を取り入れています。
・2人1組のシグナルトレーニング
・棒キャッチ
・動体視力トレーニング
 これは,太極拳を練習,指導していて,大人や青少年の多くが体を固くして,相手の動きに対して柔らかく対処できないようになっているのを感じていること。また,南郷継正氏の「子供の空手は,反射神経を強める練習を中心にした方がよい」という指摘に学んでのことです。子供たちは,練習をとても面白がってやってくれます。

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