参考書紹介

書名 著者 出版社 コメント
太極拳実技テキスト 社団法人 日本武術太極拳連盟 市販はしていないようですが,太極拳の歴史から用語解説,24式の動作要領まで基本を網羅した本です。私のように,競技出場者や検定受験者にとってはバイブルとなる1冊。
中国武術史大観 笠尾恭二 福昌堂 700ページを越える大著。太極拳の歴史を知る定番の1冊。日本の武術についても言及し,中国武術とのかかわりを明らかにした功績はすばらしいの一語。
太極拳技法 楊澄甫 東京書店 楊式の達人,澄甫の原著を笠尾氏が訳したもの。若き日の笠尾氏の演武,太極拳経の翻訳など見所たくさん。88式の套路(順序)が学べる。
「脱力」の極意はすべてに通ず 島田明徳 BABジャパン 現代における武術の意味を,自然の力,宇宙の法則をその動きの中に表現するものとし,太極拳については「型」「法」「功」の3段階の修練が必要と説きます。人生や教育を考える上でも貴重な1冊。
武道の理論 南郷継正 三一書房 南郷氏のこの著作を読んだのは,はるか昔高校時代。この1冊により,私の空手練習法は他の人とかなり違ったものになりました。他に「武道の科学」「武道の復権」「武道への道」等,弁証法を駆使した論述が鋭い。上達論を解明した歴史的な必読書。
気功太極拳入門 笠尾恭二 オーイズミ 八段錦をはじめとするいろいろな気功法とその理論,歴史が五郎君と著者の対話形式で楽しく紹介されている。24式も「達人の型」として紹介。その中にある楊澄甫の写真は,貴重。
太極拳の科学 陳孺性 愛隆堂 なぜユックリでなくてはダメなのかを「腰のギヤ」「力を抜くほど威力が増す」などの原理から説明。太極拳の術理に合った日本武道は剣道,という指摘に剣道関係の本も読み始めることになった。
原説・太極拳 近藤孝洋 愛隆堂 実戦を第一義において,強くなるための太極拳を追求した1冊。はじめから不用力では絶対に強くならないという指摘は,上達論からみても妥当であろう。
拳児 原作・松田隆智,作画・藤原芳秀 小学館 全21巻のコミック。拳児という少年が,行方不明になった祖父を捜して台湾,中国で武術の修行をしながら旅する。その過程で,実在の武術家をモデルとした達人達と出会って武術のエッセンスを吸収していく。漫画ではあるが,武術研究の参考になる。
古武術からの発想 甲野善紀 PHP 井桁の原理で体をさばく甲野氏の知見には,学ぶところ大。ビデオも合気ニュースから発売されているが,技の冴えが見事。他に養老猛志氏との対談「古武術の発見」「自分の頭と身体で考える」も面白い。練習論,教育論,武術史論,組織論ともに参考になる。
太気拳で挑む 高木康嗣 福昌堂 拳聖と呼ばれた澤井健一氏の遺産,太気拳の原理,練習方法,澤井氏のエピソードが満載。「立禅」や「這い」「推手」など太極拳の練習法との共通点も多い。時に,5mを30分かけて進むといわれる「這い」は,太極拳の歩行練習にも取り入れることが効果的だろう。
ビデオ・岩間統正の実践太気拳 岩間統正
高木康嗣
福昌堂 上記の本から,興味を持って取り寄せてみた。すばらしい内容である。太極拳の実践もおそらくこれに近いのではないかと感じた。リラックスすること,手で相手の攻撃を察知すること,常に重心を変化させること等。
意識のかたち 高岡英夫 講談社 身体意識研究から発見した「ディレクター」,その中でも「ジンブレイド」を使うことにより,飛躍的に身体運動能力が高まるという。スキーのデモンストレーターと緩斜面を滑り比べて,ジンブレイドを使った筆者の方が格段に速かったというデータには驚き。
詳解太極拳推手訓練秘訣 郭福厚 BABジャパン 推手の要訣を,一般に王宗岳が残したと言われる「太極拳経」の用語を使って解説している。難解。同じ出版社のビデオ3巻も入手し,現在勉強中。
高岡英夫は語る
すべてはゆるむこと
松井浩 総合法令 今,私が一番注目している高岡理論をフリーライターの著者が紹介。高岡氏のデモンストレーションの様子が生き生きと描かれている。松井氏自身が「ゆる」トレーニングによって健康になったこと等の報告もされている。
鍛錬の理論 高岡英夫 恵雅堂出版 ラフパワーとレフパワー等,科学的なトレーニングのあり方を論じた1冊。調整という概念をスポーツトレーニングに提起した。
極意と人間 高岡英夫 BABジャパン フリーとスティフの比較は,宇宙との一体化を目指す太極の理論に合致する。具体的な方法として,「ゆる3法」が示されている。
ビデオ「ゆる入門」 高岡英夫 DS社 「ゆる3法」の実演ビデオ。やってみると,とても気持ちが良かった。太極拳の準備運動に取り入れていこうと考えている。

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