9月12日(水曜日)

 由緒ある温泉地とは
 お気軽・テルメ体験



アックイ・テルメは紀元前から知られていたという由緒ある温泉です。町の東側にある旧温泉Antiche Terme)へお湯を引いていたローマ時代の水道橋が今も残っています。
その旧温泉は現在、公園のような敷地内にあって、ホテルやテニスコートなどを併設しています。イタリアの温泉は日本のそれとは違うと聞きますが、ここも治療目的のプログラムがメイン。
無料駐車場に車を置き、受付がある建物(左の写真)へ。正確にはStabilimento Cure Regina、 "王妃治療センター" といったところでしょうか。
メニューは細分化されていて、表示はイタリア語のみ。その場では簡単な言葉しか分からなかったのですが、調べてみたので一部をご紹介します。各メニュー後の数字は1回料金(単位=リラ)。12回料金(2回分サービス)という設定もあります。
運動器官の疾患治療 
泥(入浴付き)治療63,000、硫黄泉入浴45,000、マッサージ15分25,000、運動療法48,000、エアロバイク8,000、水中マッサージ54,000、など
リンパ管系の疾患治療 
プールでの水中体操25,000、末端部分の水中体操28,000、水中マッサージ54,000、など
気道の疾患治療 
吸入20,000、エアロゾル20,000、など
耳鼻科系・婦人科系・歯科系の治療 
各種
診療サービス 各種
またエステ系のメニューとして、泥マスクによる洗顔60,000、トータル脱毛50,000、エステマッサージ80,000、香油入りトルコ式風呂35,000、足のトリートメント120,000、"泥-1"トリートメント125,000、"泥-2"トリートメント150,000、などもありました。(名前だけじゃ何をするのかハッキリしないけど・・・)
「やっぱりファンゴ(泥)でしょう!」クロの意見に私も全く異論はありません。アックイの天然ファンゴは温泉の成分(硫黄質、臭素・ヨウ化ナトリウム・・・)が含まれているので、古代から効用が認められ活用されていたとか。そういうわけで、選んだのは泥(入浴付き)治療(Fango con bagno terepeutico e reazione)でした。
「今ならすぐ始められる、これを逃すと午後になる」と言われ、早速、料金63,000Lit.を払い、滞在先や誕生日など、若干の質問に答えます。

それから紹介された医師のあとに従って、彼の診療室に入りました。聴診器を当てられ、簡単な問診があります(心臓まひ等の既往症がないかと聞かれるだけ)。
次に聞かれたのは「どこを治療したいか」
治療だから全身じゃないのね。でも特に悪いところがあるわけでもなし。
私 「・・・」
ドットーレ 「腰?」
私(とりあえず・・・) 「はい」
するとドットーレ 「ひざ?」
私(じゃあ・・・) 「はい」
半ば勝手に決められちゃったカンジ(笑)。段取りもシ
ステムも分かってないので言われるがまま。受付へ
戻ると、情報が磁気に記録されているらしきカード→
を受け取り、指示された別の建物へ。
治療目的の温泉なので長期滞在のお年寄りが多い、というよりはお年寄りしか居ないと言ってもいい。
敷地内をバスローブ姿でウロチョロしている人もかなりの数です。
←指定された建物。
受付でカードを渡します。ここでクロとはしばしさよならです。私の担当となった若いお姉さんに導かれて、個室へ。
パンフ表紙
↓   治療棟の内部です。
下の写真は私が案内された部屋。受付と医師は英語でしたが、担当のお姉さんはイタリア語しか話しません。私に一連の指示を言い渡し(といっても、ほとんどアクションで理解できた(笑))、どこかへ行ってしまいました。
衣類や時計、アクセサリーをバッグに入れて濡れない場所に置き、バスタオル姿で座っていると、彼女が泥を持って戻ってきました。
ビニールシートが敷かれたベッドに寝ます。ドーンと置かれた泥にちょうど腰が当たるように。それから脇や腕、膝・・・ぼってりと泥が盛られ、下のビニールシートでラップ。もうすでにポカポカしているところへ、トドメのようにその下にある毛布も巻きます。お姉さんは私を "ぐるぐる巻き+泥と毛布の重み" で身動き取れない状態にすると、再び部屋を出ていきました。まな板の鯉?それより、捕らわれた宇宙人っぽいかな? そんなことを考えながらボーっと天井を見つめ、体中から汗がじわじわ出てくるのを感じているうち、いつのまにかウトウト・・・。

どのくらいの時間、蒸されていたのでしょう。お姉さんが入ってきて、バスタブに入れていたお湯を止めました。
ラップとおおかたのファンゴを取り除き、バスタブまで介添えしてくれます。泥で足元が滑りやすくなっているのです。そして再びドアを閉めて出ていきます。残された私は言われたとおり、お湯に浸かって自分で残った泥をていねいに洗い流します。頃合いを見計らって戻ってきたお姉さんが、お湯の栓を抜いてシャワーをかけてくれ、最後にバスタオルをくれます。そしてにこやかに、「じゃあまた明日!」と去っていきました。1回っきりの利用者なんて居ないのでしょう。

腰や膝はもともと悪いわけじゃないので効果のほどは判りません。でも、心なしか体は軽くなったしお肌もすべすべ♪ やっぱり数回は続けてみたいかも・・・。
 
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