<photo & diary> 8/29〜30 空路ザグレブへ
8月29日(金) 21:55発。そう、今回利用するのはAFの夜行便だ。
休暇は明日からだけど、会社から空港に直行すれば他のフライトより半日早くクロアチア入りできる。首都高の渋滞を計算に入れても十分な時間はあったし、実際、すべてが予定通りに進んだ。
とはいえ順調なるがゆえの悩みがあった。この便はパリ着が4時15分ととんでもない早朝。なのにザグレブ行きは10時10分発、約6時間も後なのだ。以前、カフェオレ一杯でボケーーッと座っているしかなかったことを思い出すと、もっと気の利いた過ごし方はないのかなあ・・・と考えずにいられない。

定刻より早く、4時5分に車輪が滑走路をかすめたとき、私の意志は固まっていた・・・"パリの街を散歩してこよう"。

もっともこれは突然の思いつきというわけじゃない。1ヶ月前に同じルートをたどった友人から
「まだシャトルバス(*1) が動いていなくて、建物内を延々歩くか、一旦入国してから移動(*2) するように言われた」 と聞いた。
もちろんバスが動き出すのを待つのが常道だろうが、入国したって問題(*3) はなさそう。そうなるとガゼン街の空気を吸ってみたくなる。ただし 「到着が遅れず私も元気一杯な場合/限定企画」。実現の可能性は低そうだったが、一応、リムジンバスの始発(*4) を調べておいた。
      (*1) 入国しないまま保税区域内を移動するシャトルバス。
      (*2) 外のシャトルバスは早朝でも運行している。
      (*3) 旅行会社をやっている知人によれば、預けた荷物と本人は同じ動きをしなければならないとのこと。
         つまり、目的地までスルーで荷物を預けた場合、本来は入国してはいけないものらしい。
      (*4) 始発が一番早かったのはAF空港バスの、シャルル・ド・ゴール広場(凱旋門)行き5:45 、所要30分。

成田のチェックインカウンターでもらったクーポン券には未練がなくもない。トランジット客はドリンクやスナックが用意されたカフェを6時まで利用できるというクーポン・・・。タダにはめっぽう弱いのだが、それを蹴って到着ロビーへ直行、リムジンバスに乗った。
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空港は何度か利用しているものの、実はパリの街に出るのは25年ぶりだ。
ようやく空が白んできたころ、バスの窓から当時宿泊したコンコルド・ラファイエットが見えた。周辺の街並みにも見覚えがある。軽い昼食を摂ったブラッスリー、何度か乗り降りしたメトロの駅、眺めているうちに様々なこと、---そのころの生活や日本で待っていた人のことまで---が走馬燈のように思い出される。
凱旋門の脇でバスを降りる。車の量が少ないせいか、少々肌寒いほどの気温のせいか、凛とした空気が鼻の奥に届くと体中がスカッとした。
シャンゼリゼを東に向かう。もちろん店は閉まっている。でも、狭い座席に長時間くくりつけられていた体をほぐすためにも、ただただ歩きたい。
メトロで2駅のF.D.ルーズヴェルト近くまで来たところで通りを渡り、反対側の歩道を引き返した。
イスを通りに並べ始めるカフェがある。清掃車も走っていく。そろそろ街が動き出すわけだが、私は空港に戻らなければ。
約40分間のお散歩を終え、7時20分頃、凱旋門近くのタクシー乗り場でタクシーを拾った。

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さて、空港に戻ってみると出国審査は長蛇の列。ゲート前の手荷物チェックも、めちゃくちゃな混みようだ。しっかり免税でボルドーワインを買い込んだら、あとはひたすら並ぶのみ。
その後、出発は1時間半近くも遅れたものの、15分後に昼食が出て、それが片づけられたころには、もう高度が下がり始めていた。パイロットが頑張ってくれたのか若干は挽回して、ザグレブに到着したのは1時間遅れの13時ごろになった。
ザグレブ空港はさほど大きくない。13時30分発のAPリムジンに乗ることができた。料金は25クーナ、
このときの両替レートで約440円。

←Splitへの分岐あたり (リムジンバス車内より)
約30分で市内のバスターミナルに到着した。と言ってもAPリムジンが着くのは敷地のはずれに建つ専用ビル。Sobe (貸部屋) の客引きを期待して宿は予約していなかったが、辺りには誰もいない。外でタクシーの運転手たちがヒマそうにたむろしているだけだ。
ではこういうときのために目を付けておいたペンションへ向かおう。そうなると、やっぱりタクシーだ。
ところがどっこい。運転手に住所を見せると、予想だにしない答えが返ってきた。
「ノー、ここへは行けない」
「街の中心でしょう?そんな場所に行けないの?」 地図を示して食い下がったが、
「このへんは一方通行だから大きく迂回しなければならないんだ」 と、大げさな動作を交えて主張する。同意を求められた仲間も相づちを打つ。さらに運転手は続けた。「駅まで歩け。駅ならタクシーに乗れる」

東欧体質が抜けきらない商売っ気のなさなのか、もっと長距離の客を狙っているのか、勿体ないという親切心か。
理由はどうあれ、こちらは荷物もあるし、たぶんあなた達が想像してるほど若くないし(苦笑)、ラクして楽しく旅がしたいのよ・・・。
でも口には出さなかった。もう取りつく島もないのは明らかだ。

駅までは徒歩で20分の距離。トラムもあるらしいが、待つのもかったるい。私は昼下がりの強い日差しの中、汗をふきふきスーツケースを引きずることになった。
←やっとたどり着いたザグレブ中央駅

駅前からはもちろんタクシーに乗る。
「ペンションは初めて?」
「ええ、初めてです」 そう答えると、運転手は車を停めた大通りから奥まったペンションの入口まで荷物を運んでくれた。ただ悲しいかな、相場を知らない身では交渉しても強気に出られず、70knも払ってしまった。
翌々日バスターミナルに戻るタクシー代は、2倍ぐらい距離がありそうなのに、60kn(約1,000円) だった。それさえボラれているのかもしれないし。
通りに面した入口→
この中の両側に並ぶ商店を過ぎ
階段を上るとペンションがある。
さらに悪いことに、たどり着いたパンシオン・イェーゲルホルンは満室だった。とりあえず帰国前夜、ザグレブに戻ってくる日の予約は入れることができたが、再び荷物を引きずって、教えてもらった一番近いホテルに向かう。
ホテル・ドブロヴニクは外見からして近代的な高級ホテルだった。ヨーロッパらしさが感じられないし、料金も高そう・・・と一瞬、入るのを躊躇した。が、もうこれ以上荷物を持って探し回る気にはなれなかった。
デポジットをカードで払い、ようやく部屋に落ち着く。

こうしてすぐ妥協しちゃうタチなんだから、やっぱり予約しておくべきだった・・・と後悔したものの、今日のような長い日はこういう普通にくつろげる部屋が良いのかもよ・・・なんて、簡単に立ち直るのだった。

   ※ホテル・ドブロヴニクはこの章の別ページで、
      パンシオン・イェーゲルホルンは「帰路」の章で、それぞれご紹介します。
 

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