<photo & diary> 9/4 トロギール日帰り 2
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門を出て港沿いに歩くうち、いつしか妙に懐かしい気分にとらわれていた。勿論ここは初めての土地だが、地中海沿岸には共通する空気がある。
停泊する船、港に沿って連なる街灯、ナツメヤシの並木、歩道に張りだしたカフェ、道ゆく人々、乾いた風、ゆったりと流れる時間・・・・そのほか有形無形のものが渾然一体となって醸しだす、穏やかで心地よい空気だ。
最初にそれを嗅いだのはトルコのイズミールだったろう。その後はリヴィエラ海岸のラパッロ、エジプトのアレキサンドリア等々、地中海に面した同じ雰囲気を漂わせる海岸を歩くたび、みんな繋がっているんだなぁと実感すると同時に、この地中海こそ我が心の故郷!と勝手に郷愁に浸るのだった。
そういえばスプリットも似ているが、まだ海沿いをゆっくり散歩していなかったな。
右手には聖ドミニコ教会がある↑
島の西端はカメレンゴ砦だ。
1420〜1437年にヴェネツィアが築いたもので、塔の部分はそれに先立つ1380年に建てられたという。入場料10knを払い、簡単な解説コピーをもらった。
←塔の階段を上る。
上からはトロギールはもとより、チオヴォ島や本土も見渡せる。足下の砦内にはちょっとしたステージとベンチが置かれていた。ここで何か催し物があるのだろう。
こちらは北西側→
グラウンドの先、運河の手前に見える低い塔は聖
マルコ砦で、これもヴェネツィアが築いたものだ。
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砦を出ると午後5時だった。海沿いのカフェで休憩をして、ふたたび町の中へ。
メインストリートを外れると観光客は姿を消し、ひっそりした町並みになってくる。こういう石畳をひとり歩くのもタイムスリップしたような感覚に陥って、なかなか楽しいものだ。
ぐるり散策してから
大聖堂に戻って内部を見学した。
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次はチオヴォ島に渡ってみよう!
この橋は跳ね橋になっている。本土と大きなチオヴォ島とを結ぶ唯一の道路なので、車の交通量は多い。
↓チオヴォ島から見たトロギール
[右の写真]
左端に南門が写っている。その右、低い屋根は魚市場で、かつては税関だったとか。
船上レストランがあった。どうやらディナータイムの準備中らしく、デッキを清掃している。他にもトロギールを眺めながら食事が出来る店があるようだが、まだ早すぎるのでトロギールに戻り、レストランを探す。
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食事を終えたのが7時すぎ。その後はショップなどを覗きながら歩いた。
中心部以外にも
オシャレな店が点在している。
ワイン・ショップを見つけた。
いろいろ飲んでみたいので、地元の赤ワイン、1/4サイズのボトルを3本買った(合計30.5kn)。
それからはカフェの椅子に陣取り、しばしいつものように道ゆく人を眺めて過ごす。その間にすっかり日が暮れた。
さて、そろそろスプリットに帰ろう。。。
北門の内側→
橋を渡ってバスターミナルに着いたのは8時ごろだった。チケットは車内で買えると言われ、外で待つこと約30分。やって来たのは2両連結のバスだ。中・長距離バスというより市内バスに近いかな? 内装もそんな感じた。それでもスプリット行きには違いないからイイか〜、と乗り込む。
運賃も行きより3kn高い18knだったが、違いはそれだけにとどまらなかった。
45分ほどかかって到着した場所は、行きとは別のバス・ターミナル。私は人気のない夜のビジネス街に放り出されてしまったのだった。ほとんどの乗客が一つ前のバス停で降りていたから、なお心細い。見当をつけようにも、残った乗客2人はすでに正反対の方向に歩き出している・・・。
一か八か(?)でオジサンのほうの後をつけることにした。彼は少し歩くとビルの中に消えてしまったが、途方に暮れて立ち尽くしたのは一瞬だった。なんとそこは行きに見た記憶のある交差点じゃないか!!! それでおおよその位地が掴め、ムダに歩きまわることもなく、無事に帰ることが出来たのだ。それにしても恐い人などに会わなくて良かった〜。
※ 因みに、これは旧市街の外(北)にあるSalona行きなどのバス・ターミナルだったようです。