+2005年01月の週刊少年ジャンプ+

■05・06号/WJ感想
 

●BLEACH

 卍解はデカいデカいと作中で言っておいた所で出てきた小さい卍解には普通にオオッと思いました。斬月おじさんが巨大化するのだろうか?とか言ってた僕の予想をあざ笑うかのような主人公の小型卍解です。そうだよね、オジサンが巨大化するよりこっちの方が全然カッコいいよね。

 千本桜対策に期待です。僕の予想では巨大化したオジサンの一降りで千本の刃が打ち払われるというモノだったんですが、この小型卍解からすると、どちらかというとスピード重視の攻略になりそうな予感。

 でも逆に物語のこの時点で主人公の卍解、しかも小型というのは、前々から言っているように主人公特権の第三次解放に期待がふくらみます。巨大で派手なヤツ、こないかな?

●銀魂

 「革命なら国に起こす前にまず自分に起こしたらどうだ? その方が安上がりだぜ」

 攻殻機動隊SAC第01話の「世の中に不満があるなら自分を変えろ それが嫌なら耳と目を閉じ口を噤んで孤独に暮らせ」を思い出しました。

 でも攻殻機動隊ほど漫画全体の雰囲気が重くないのがかえってイイです。所々深みが入ってるんだけど、あくまで基本は「娯楽」もの、それが銀魂です。

 昨今の新人創作者は作品に思想を求める人が多いような気がするんですが、まず第一は「娯楽」という銀魂チックなスタンスの作品がもっと多くてもいいような気がします。

 すこぶる真面目な話としても描けるのに、「総悟ォォォォォ!!」の所とか普通に爆笑できるのがステキです。

●DEATH NOTE

 重武装ワタリ燃え。

 高齢化社会の今日この頃、こういうカッコいいジジイキャラの活躍する作品がもっと増えるとイイかもしれない。

 今週のカッコいいジジイ大賞はワタリ。災難だったジジイ大賞はテニプリのオジイで。

●スベルヲイトワズ

 もともと「お笑い」という土俵ではレベルの高い二人が、色々あって最初協力できず、それをタメにしてクライマックスで力を合わせる所でカタルシスを……という流れが、良くあるパターンながら良かったです。

 この手の「協力すれば凄いんだけど中々協力できない」→「ついに協力した時燃えー!」という物語を描くにあたって、「漫才」という素材を選んだのが上手いと思いました。ボケだけでも、突っ込みだけでもおもしろくない「漫才」。一人ではなく、二人の力を合わせることが必須というこの「漫才」という素材で、上述の燃えパターンが十分に発揮されてたと思います。

●ボーボボ

 回想部分の、

 「ベーベベ兄さん!!」

 のジャンプコマに爆笑してました。

 陽光をバックにして、何やらジュブナイル回想みたいな雰囲気だったのがウケた。

 どれくらい凄いジャンプだったのか作中ではまったく描写されてないのもツボです。

●テニスの王子様

 オジイ被弾が衝撃的でした。

 老人愛護の視点から衝撃的なだけでなく、直前まで「縮地」がどうこうと解説していたキャラが被弾するというのが衝撃的でした。『男塾』で雷電が解説中に攻撃を受けた、『バキ』で本部が解説中に闘場のキャラから攻撃を受けた……ってな感じの衝撃です。そりゃないよ、みたいな。

●Mr.FULLSWING

 ピッチャー鹿目くん交代、代打、獅子川燃えです。

 自動的に、最後のピッチャーは子津くんになるって展開かと。

 最初から読んでない上に、たまに流し読みしてる漫画なんで詳しくないんですが、子津くん絡みのエピソードは熱かった。いよいよ登場で、ここ数週はミスフルにも注目して読んでいきたいと思います。

●いちご100%

 この漫画の楽しみ方の一つに、バカミステリのバカ物理トリックを楽しむような気持ちで、バカシチェーション作りのためのバカハプニングを楽しむという楽しみ方があります。

 「上からコードがたくさん落ちてきてよけようとしたら手に巻きついたみたいで」

 これもかなり強引なバカシチェーション作りでツボでした。今までで一番は何かなー、やっぱ火災か観覧車かなぁ。

 そしてバカシチェーションでさつきの緊縛プレイ開始。緊縛されてるのは真中の方というのがポイントです。

●HUNTER×HUNTER

 フェイタンは服装と刀から、幽遊白書の飛影チックな印象を受けます。そんなイメージだと、まだ念能力を本格的に公開してないので、まだ黒龍波使用前の苦戦という印象です。

 最初の全員の戦闘を俯瞰してる描写からカルトの方が一枚上なのか?と思わせておいて、今回では普通に「レベルが違う…!!」と旅団メンバーの凄さを見せつけるという風に裏返しているという様に、何気に冨樫的裏返しも見れたんで結構この旅団バトル編は満足。

●武装錬金

 「善でも悪でも 最後まで貫き通せた信念に 偽りなど何一つない」

 カズキとブラボー初対面時の印象的なブラボーの台詞ですが、巡りに巡ってこのシチェーションでこの台詞に回帰してるのが熱い。特に、ブラボーの「一人でも多くの命を守る その為なら俺は悪にでもなる!のブラボーの決意の部分が。
 最初の初対面シーンで上の台詞が出てきたときは、「悪でも」の部分が今ひとつ解釈仕切れなかったんですが、巡りに巡ってピタリとピースがハマりました。上手いなぁ、和月先生。

 あとは「闘うコトに悔いなどない!!」のサブタイの「NO REGRET」をかけた台詞からの5ページにわたるカズキVSブラボーのバトル絵が凄すぎ。これぞ、和月構図、和月効果線、和月バトル絵です。

◇斗貴子さん

 具体的に自身の身長の数字のデータなんかをあげながら説明してる辺りが、理路とした斗貴子さんらしくてカッコ良かった。その後は臓物をぶち撒けろとか全然理路としてない辺りも。

●未確認少年ゲドー

 「戦闘獣人」というバカなネーミングのビッグフットとバトルとか、決め技が目玉飛び出し反動眼(スプリンガン)とか、普通にバカバトル漫画としての楽しさがありました。

 で、でもこういう楽しさの漫画じゃなかったんだけどな……。

 とにかく今週はバカチックだった。これはこれで、いいのかな。

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■07号/WJ感想
 

 管理人多忙につき、簡易版です。

●ONE PIECE

 クラバウターマン。「仲間になる船大工は誰か?」の視点で読者を引っ張ってきた今シリーズ。選択肢の一つに、「空島で船を直した存在が現れて仲間に」も今まであったんですが、今回の伏線消化でそれも消えたっぽい。

 これで、既情報からすると実質パウリーorフランキーの二択かなぁ。

●BLEACH

 僕が予想していた、「千の斬撃で全てたたき落とす」という千本桜対策が見られたのでとりあえず満足。

 主人公の切り札がスピード特化っていうのは至って普通だなというのは感じましたが(剣心の天翔龍閃とか)。飛天御剣流の抜刀術は全て隙を生じぬ二段構え!みたいな、それだけにとどまらない追加要素に期待です。

●ボーボボ

 ビュティの突っ込みを封印することで、解除、ビュティ突っ込みが復活!という所でカタルシスを……という澤井先生の計算です。悪ライトを封印して、復活!時にカタルシスを……というDEATH NOTEと同じ戦法です。澤井先生、大場先生と互角ッッ。

●ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

 「バカかオメェ 『生き返り』だ? んなモノはこの世には無い……!!」

 一見万能に見える能力に、ある種の哲学的制約があるのはお約束だけどステキ。パッ思い浮かぶのが『おジャ魔女どれみ』なのが我ながらアレですが、アレも「魔法」は人を生き返らせたり、病気や怪我を治すことはできないんだよね。

 表面上の万能っぷりがアピールされればされるほどに(今週のムヒョのラストの台詞とか)、どんなに万能でもいかんともしがたいモノもあるという部分の切なさが増します。

●DEATH NOTE

 これは、凄まじいテンションの一話でした。次回以降の「種明かし」部分、新設定無しで説明仕切ったら、諸手をあげて「DEATH NOTE最高」を連呼します。

 でもやっぱ設定をじっくり把握できない僕のような雑誌派には厳しい点も。ノートから手を離してもレムは見続けられるんだけど、ノートから手を離しちゃうと(持ち続けてないと)、復活した記憶はそのままにならない……って辺りにちょっと混乱させられました。

 まあ、悪ライト復活のインパクトがステキ過ぎたんでそんな些細な混乱は吹き飛ばされましたが。

●銀魂

 『武装錬金』の単行本を探して深夜のコンビニを十件くらい回った経験がある自分としては、切なさを感じる一話でした。

 普通に、あー、こういう気持ち分かるよなーという方向で楽しめる人と、あー、こういうイタイ大人いるよなーという方向で楽しめる人とに分かれそうな一話です。

 でもきっと空知先生は僕ら(分かるよなー派)の味方テイストで書いてくれてます。いいじゃん、大人になってからジャンプ読んでも、みたいな。

●武装錬金

 剛太の斗貴子主義がすがすがしいです。

 カズキが普通に生きてれば遭遇しないような悩みを抱えて、様々な面で高みにいってしまった感があるので、こういう普通の人視点で楽しめる剛太は感情移入しやすい良いキャラです。

 惚れた女性を守りたいだけというのが、普通に生きてる読者にとっては共感しやすいです。

●ワークワーク

 機械と同化し始めてるノールの弟が実は前向きというのがこの作品のポイントを押さえています。人間−機械の括りにこだわらないヤツが、作中ではイイ奴。ノールの弟が、前向きなハズです。

 話の内容は防人の数も減ってきて、目的地も間近ということで、クライマックス近しといった雰囲気。短期傑作連載で構わないので、僕としては「蜘蛛の糸」でテーマを昇華する最後の話を描いて、すっきりと完結して欲しい所です。

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■08号/WJ感想
 

●ONE PIECE

 カエルが一応伏線だったって感じで写真で再登場に燃えのONE PIECE。ワンピの過去話には感動させられることが多いんで、僕的に歓迎です。

 上手い具合にCP9が悪役めいてきてます。
 
作中的に悪役 作中的に是
・「仲間」と偽って潜伏
・政府
・破壊の力(プルトン)
・小汚い部屋

・偽りじゃない「仲間」
・一市民・海賊
・造る力(造船技術)
・想い出の場所
・クラバウターマン

 こうして見ると、造ったり、積み重ねたりといった建設的な行動が肯定的に描かれることが多いONE PIECEで、肯定的に描かれてる感のあるフランキーが「解体屋」という「壊す」仕事をしてるのがピコポイントになりそう。

●BLEACH

 忘れていたけど、井上、一護のこと好きなんだよなぁ。何気に切ない冒頭です。

 この辺りの、

 「朽木さんは黒崎くんの――世界を変えた人だから」

 の台詞の背景となる、井上→一護の微妙な想いとか、母親を護れなかったことを悔いてた一護に護る力を与えたルキア……とかは、コミックス序盤を読んでおかないと理解が難しいっス。

 何気に、丁寧に一護−ルキア間の絆が出来上がるのを丁寧に描いてから、バトル編に入ってきています。尸魂界編前の、一護−ルキアの物語、それを遠目に見ている井上の物語も結構ステキなんで、未読の方は読んでおくと今の話もより楽しめます。

 そして、相変わらず二者がぶつかって爆発しています。DEATH NOTEは内容が込み入り過ぎて状況が掴めなくなることがある漫画ですが、BLEACHは爆発し過ぎで状況が掴めなくなることが多い漫画です。

●アイシールド21

 主人公とその仲間近辺だけでは打開策が見つからないという場面で、ここだ!とばかりに颯爽と本気を出してくるヒル魔というキャラはカッコいいっス。

●テニスの王子様

 「止めなさいよ青学諸君! ここに居る皆さん沖縄武術の心得があるからね」

 「ほう やってみなきゃ分かんねーよ

 確かにやってみないと分かりません。沖縄武術とはいえ、分身したり超サイヤ人になったりする方法は伝承してないと思われるので。

●DEATH NOTE

 パッと読んだだけでは状況が掴めなかったという方は、スノウムレイディオでお馴染みのYukimiさんの今週号のDEATH NOTE記事がお勧めです。

 やはり、何故ノートに付く死神をリュークとレムで入れ替える必要があったのかが謎で、次週以降の種明かしに期待な部分です。

 手がかりとしては、ライトは微妙にレムのこと騙してるんだよね、「僕がまたあのノートを手にしようとしている事は想像できたとしてもそれ以上の事はわからないだろうし動くこともできない」とか言っちゃって。本当に万全をきするならレムにも詳細に計画の全容を話しておいた方がいいハズなんで(事実その辺りを話してなかったからレムはミサに接触というライト計画の中ではイレギュラーな行動を起こしちゃったワケだし)、何かしらレムには内緒にしておかねばならないような、レムにとって不利な内容の計画で、死神入れ替えもそのためのトリックなのかなという気はするんですが。

 それにしても「火口卿介」の字を書く所のハラハラ感はさすがにステキでした。「卿」の字の所でアップになってる辺りがね。「火口」とか「介」は簡単に書けても「卿」の字は時間かかるよ!とハラハラ感全開でした。

●Mr.FULLSWING

 普通に感動した。

 「夢のようっす…」

 からの独白での盛り上げ方に感動。

 こういう努力型の地味キャラがついに!というシーンはやっぱりステキです。

●こち亀

 シンプルロボの造形は結構好み。イカついのや、派手派手しいロボばかりを最初に紹介していたせいで、シンプルさのステキ度合いが跳ね上がりました。

●未確認少年ゲドー

 「意外性」の連続で話を作っていて、上手いなーというのが贔屓目無しの印象。

 ポコペソくんが実は強かった!という意外性。バトルはおとりで茂時くんで攻略開始だった!という意外性+それが破られた!という意外性。上院さんが逆さになると結構強かった!という意外性。讃良ちゃんの捨て身の協力ってなんだ!?と緊迫感を見せておいて、セクシーエロネタオチというバカバカしいオチだった!という意外性。最後にラストの、実はオッズ的に上院さんで金額全部まるまる稼げてた!という意外性。

 これだけ意外性を連続させるのも清々しいです。

 あと、ギャラクティカマグナムをパロった車田構図&車田爆発には素直に笑った(^_^;

 そして、審判の妙なパンダが、素でアレが本体の未確認生物なのか、中に人が入ってるのかが気になる。

●いちご100%

 表紙が包帯西野というワケ分からなさがステキ。

●HUNTER×HUNTER

 「おめーら腐っても流星街の住人だろうが!!最後まで根性見せやがれ!!!」

 のフィンクスの怒号で、物言わず戦闘態勢に入る他の旅団員達という図が痺れた。

 悪なんだけど、彼らにとってもキメラアントによるこの帰結が不快という気持ちは同じ。

 悪なりの美学で結ばれた共同体です。やっぱ幻影旅団の話は燃えます。

●武装錬金

 あー、エンディングがキレイだ。

 「守りたいモノが一緒なんだから とりあえず……」

 必ず挿入されるであろうと前から僕が書いていた、剛太がカズキをワンステップ認める物語、ここに成就。しっかりとバトルに絡めて描いてる辺りがステキです。

 先週から描かれていた剛太の斗貴子原理主義が、「守りたいモノが……」のあの時のカズキの台詞とがっちりとかみ合うのがステキ。

 そこでかみ合った上で、

 「お前 戦友はいるか」

 の燃え台詞ですよ。

 剛太、というか剛太とカズキの物語が本格的に好きになってきました。二人の関係の変化を追っていくだけで、満腹に今の武装錬金は楽しめます。訪れるであろう二人の関係の帰結にも、今から期待です(斗貴子さんがキーになるんだとは思うけど)。

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■09号/WJ感想
 

●ONE PIECE

 なんか知らないけどツボに入って笑うトムさんとか、一発でトムさんはイイ奴っぽいなーと読者に思わせる描写がさすがです(先週公開されたビジュアルからしてイイ奴っぽさ全開でしたが)。それがラストの死刑宣告サプライズに繋がります。エー、こんなイイ人っぽいのに死刑なの!?という子ども心へのサプライズ。

 というか全てラストの死刑サプライズに向けてこの一話を作った感じ。「この世に“海賊船”の設計図などない」、「乗り込んだ船乗りが海賊旗(ドクロ)をかかげりゃ“海賊船”、海軍旗(カモメ)をかかげりゃあ“海軍船”」と、作る、というか誇りを持つのは「船」そのものにであって、そこに船乗りから付与される“海賊”だとか“海軍”だとかいう記号にはそんなに重きをおかないというトムさんの考え方を先に描写しておいて、ラストではその考え方が否定される形で周りが付与した“海賊”という記号を付与された船を造ったがゆえに死刑宣告されてしまうという。

●DEATH NOTE

 最初にライトがミサと接触した話を読んだ時に、B&Cヨロシクの犯罪者カップルにロマン……とか僕書いた記憶あるんですよ。ライト=利用者、ミサ=利用される側の側面が強かったんでそんなロマンはどこかに忘れてたんですが、最近のミサにも自立がでてきて、ライトもミサに重要な任務を任すといった今話の展開なんかからすると、犯罪者カップルロマン復活です。ダークヒーローはジャンプを始め少年誌にも結構いると思うんですが、伴侶付きのダークサイドカップルとなるといささか稀なのでは。

 しかしここまで順調にライトの計画が描写されると次はLの揺り戻しターンですよね(それか連載終わるか)。どういう反撃に出るんだろう。ミサを実は追尾していた!はこの前やっちゃったしなー。ミサがLの名前読めなかった!パターンも、今話でLがミサに名前見られた可能性を憂慮してる描写から無さそうだしなー。本当、Lの次の手が見えない。

●BLEACH

 ラストの、

 「名前なんか無えよ」

 は、斬魄刀の名前を始め、「名前を知ること」を「存在を認識すること」として「正」の行為として位置づけていたコレまでのBLEACH(印象的なのは剣八とやちるのエピソード)からすると、「負」の宣言です。

 第一次クライマックスにて主人公の属性が「負」に裏返りました。これは燃える。ちゃんと伏線も張ってあったし。

 「負」の力を抱えて戦うヒーローというのも王道になりつつある物語の型ですな(最近のジャンプ内では武装錬金のカズキのヴィクター化あたりがコレに類する現象かと)。

●アイシールド21

 必殺技破られる!の王道のエンタメ回でした。

 最初に大西を爽快に抜き去る描写を大ゴマで描いておいて、デビルバットゴーストの威力いまだ健在というのを描写しておいて、ラストにさらなる大ゴマで筧によって破られる!というように一話内でうまく衝撃を演出しています。この逆境は燃える。

●いちご100%

 西野見開き告白に感動

 この前の東城告白と対になるクライマックスです。

 やっぱ、この漫画、ジャンプ的インフレバトルエンタメとしての要素も含んでるような気がしてきた。ライトとL、最後に勝つのはどっち?みたいなノリで、東城と西野、最後に勝つのはどっち?ってノリで楽しむんですよ。そういえば原点はそこでしたよね、この漫画。インフレが頂点に達した所で原点に戻った感じ。美少女漫画だけど、どちらかというとこの展開は燃え。

●テニスの王子様

 「一撃必殺サーブ……ビッグバン!

 むやみやたらと発光するテニスの王子様にしては地味めの演出でした。宇宙創生のビッグバン並の演出エフェクトが入るかと思った。

●こち亀

 弓道もアーチェリーも軽く経験したことあるんで結構楽しめました。しかしアレですな、いつか掲載された弓道漫画の読切はまだ現実路線を踏襲してましたが、今回はほんと漫画漫画にエンタメした荒唐無稽な弓道ですな。継矢三連続て。

●武装錬金

 「私達が間に合えば カズキに勝機はあるッ!!」

 やはりそうきましたか!

 前回でのブラボーのバトルからカズキがアドバンテージを得てる点は「仲間を得たこと」なんですよ。仲間と袂を分かったブラボーと、新たに仲間を得たカズキという対比。そこが決定要因になるというのは熱い。剛太絡みのストーリーでみっちり描いてくれていた部分だからコレは嬉しい。逆に今回のカズキの新技披露は何の伏線もなかったんでちょっとイマイチかな。少しでも練習してる描写とかあれば、それが破られた時の衝撃も倍化されたと思うんですが、さすがブラボー!みたいな感じで。

 そんな感じで、素直にダブルシルバースキン対策、及びどんなブラボー対策が飛び出すかを楽しみに待ちたいと思います。

●征次郎の道

 こっちなんだ。型破りの方を肯定的に描くんだ。

 僕が作者だったら、「お前は気付ク!先人達の創った技がどんあに偉大カ――」の先生の方を肯定的に描くや。

 安易な型破りに走って伸び悩んでた主人公が、成長イベントを通して先人達の技、積み重ねられた克己の時間の偉大さに気付く、炸裂する正当派の力……そっちの方が良くない?

 個人的に柔道経験者で、やっぱりトリッキーな技では一つ壁を越えられなかったというのもありますが。世界柔道なんかもそうですよね。トリッキーな外国人選手も、結局日本の正当派柔道に最終的に敵わないことが多いという。

 そんな感じで、昨今の少年少女には型破りの発想よりも、堅実な型を反復練習する大切さを伝えていきたいなと思ってるワリと堅実路線な僕でした。

 まあ、漫画なんで、荒唐無稽な型破り型の方がウケそうというのは分かりますが。

●HUNTER×HUNTER

 「約束しろよ!!絶対に動くな!!例え目の前で何人人間が殺されてもだ!!約束しろ!!」

 うー、飛び飛びにしか載らないんでキャラの現在の心情レベルを忘れてしまった。

 ゴンって、こういう大を生かすために小を殺すという判断を享受できるほどに心理的に成長(成長というのは微妙?)してる段階まできてるんだっけ?

 なんか、そこかしこに惨劇、残虐描写に繋がるような種がバラまかれてそうで怖いです。このハラハラ感こそがHUNTER×HUNTERなんですが。

●ワークワーク

 「われらが神さんが待っている」

 レオが本当の意味で仲間になるために必要なイベントだったんでしょうな。「われらが」と言うレオに燃えです。結託です。助けます神さま(ヒロイン)をというクライマックスです。

 あとは、シオの願いの際に、神様が神様ではなく個人として扱われ、その時に下の名前が出てくるという僕の予想が当たれば言うこと無しです。

●未確認少年ゲドー

 フェニックス少女が何の前フリもなく最強キャラとして光臨してパワーバランス崩してるなぁというのはアリますが、最後の讃良ちゃんを庇うガーくんとか良かった。

 口数少なめだったんですが、やっぱりとっさに庇っちゃうほどに讃良ちゃんのことは好きだったんだ。

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