「勘かな。同類はわかる」(白薔薇さま)
もの凄い面白いです。コレは、売れてるの分かるって感じ。既刊16冊?読破しようと覚悟完了した次第です。
されど、何が面白いのかっつーと言語化しにくいっていうか自分でもまだよく分かってないところです。確かに百合チックっていうか、お姉様、キャ、みたいな楽しさもあるんですけど、どちらかというと普通に学園ものとして薔薇の館の雰囲気とか、そういう空間に集まって何か(この巻だったら演劇)を皆でやりとげる楽しさとか、そういう辺りに同世代だったら共感を、大人世代だったらノスタルジックな楽しさを覚えてるんじゃないかなーってのが今の所思った所ですけど。
また、最近の創作は皆それがテーマになってるのか、僕が好きなヤツがたまたま全部そうなのか分かりませんが、コレにも相互理解の物語っぽい側面を感じて、それが良かったです。祐巳と祥子様の関係がデフォルトで物語が始まってたら相当今イチだったと思います。祐巳は冒頭では祥子様のことは憧れのイメージとしてしか知らなくて、実際のところよく分かっていない。その溝をコミュニケーションで徐々に埋めていくというのが良かったです。そのあたりで一番のツボだったのが祐巳と祥子様のピアノの連弾シーン。相手の思考、呼吸をエンパシーで持って想像しなきゃああいうマネはできないわけで、相互理解を一歩進める布石のイベントとしてはスゲー秀逸だったと思いました。僕のような人はダイレクトに思考を言語化してのコミュニケーションを求めがちですが、こういうのもイイな。つーか抽象化された美少女同士でやってると思うと何かエロいな。やっぱそれかよ>売れてる要因。
あとはアニメ版を1話だけ見たときにも書いたんですけど、生徒会幹部を「白薔薇」とか、「白薔薇のつぼみ」とかコードネームで呼ぶのがカッチョいいですな。僕もコレやりたかった。「白熊」とか、「白熊の子」とか呼び合ってみたかった。やれば良かったかなぁ。でも男子校だったけどリリアン女学院とは真逆の『あまいぞ!男吾』の大文字学院みたいな所だったからなぁ。つーかコレも前書いたな。
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