2004年06月前半の日々の雑記

2004.06.01.(火)
■雑想
 
 最近読了、今野緒雪『マリア様がみてる』

 5月は読了これ1冊でした。理由はもちろん読書時間を全てクラナドに捧げたから。しかしそこに後悔は微塵もない。今イチな小説100冊読むより数段充実した80時間だったんで。
 
今野緒雪『マリア様がみてる』/コバルト文庫
 
 「勘かな。同類はわかる」(白薔薇さま)

 もの凄い面白いです。コレは、売れてるの分かるって感じ。既刊16冊?読破しようと覚悟完了した次第です。

 されど、何が面白いのかっつーと言語化しにくいっていうか自分でもまだよく分かってないところです。確かに百合チックっていうか、お姉様、キャ、みたいな楽しさもあるんですけど、どちらかというと普通に学園ものとして薔薇の館の雰囲気とか、そういう空間に集まって何か(この巻だったら演劇)を皆でやりとげる楽しさとか、そういう辺りに同世代だったら共感を、大人世代だったらノスタルジックな楽しさを覚えてるんじゃないかなーってのが今の所思った所ですけど。

 また、最近の創作は皆それがテーマになってるのか、僕が好きなヤツがたまたま全部そうなのか分かりませんが、コレにも相互理解の物語っぽい側面を感じて、それが良かったです。祐巳と祥子様の関係がデフォルトで物語が始まってたら相当今イチだったと思います。祐巳は冒頭では祥子様のことは憧れのイメージとしてしか知らなくて、実際のところよく分かっていない。その溝をコミュニケーションで徐々に埋めていくというのが良かったです。そのあたりで一番のツボだったのが祐巳と祥子様のピアノの連弾シーン。相手の思考、呼吸をエンパシーで持って想像しなきゃああいうマネはできないわけで、相互理解を一歩進める布石のイベントとしてはスゲー秀逸だったと思いました。僕のような人はダイレクトに思考を言語化してのコミュニケーションを求めがちですが、こういうのもイイな。つーか抽象化された美少女同士でやってると思うと何かエロいな。やっぱそれかよ>売れてる要因。

 あとはアニメ版を1話だけ見たときにも書いたんですけど、生徒会幹部を「白薔薇」とか、「白薔薇のつぼみ」とかコードネームで呼ぶのがカッチョいいですな。僕もコレやりたかった。「白熊」とか、「白熊の子」とか呼び合ってみたかった。やれば良かったかなぁ。でも男子校だったけどリリアン女学院とは真逆の『あまいぞ!男吾』の大文字学院みたいな所だったからなぁ。つーかコレも前書いたな。
 

2004.06.02.(水)
■雑想
 
 「はじめに」のぷろふぃーるを詳しくして、「リンク」を新しく別ページに改装しました。

●ぷろふぃーる
 そんなに知りたい人もいないだろうと今までスッゲー簡略にしてたんですが、嗜好の変化というか、最近僕自身他の人のプロフィール色々読むの結構楽しいなーと思うようになってきたので、ちょっと詳しくしてみました。そんなにディープな個人情報はありませんが、読みたい人はどうぞ。

●リンク
 これもあんまり増やさない方向だったんですが、外部のPCで色々サイト見て回りたい時に、いつも見てるサイトがまとまってるリンク集がWEB上にあったら便利だというメリットに気づきました。なんで、普段見てるサイトはここのリンクページにまとめておくことにしました。既にmot×motにリンクしてくれていたサイト様を相互リンクに、その他僕が一方的に見てるサイト様をリスペクトリンクに増やしましたが、双方問題がある場合は連絡お願いします。

 さー、今日も頑張ろー。
 

2004.06.03.(木)
■雑想
 
 今週の「クニミツの政」の佐和さんの「彼が今まで学校とかでも全然勉強しなかったのは自分にとって興味がもてなかったからじゃない?」ってのは結構色んな人に当てはまりそうですな。僕も中高の学校の勉強はホント興味持てなかった。自分が興味あることばっかやってた。別に僕に限らず、学校ではあんまし勉強しなかったけど自分の興味ある分野の知識は一流みたいな人は結構知ってます。
 別に学校の勉強無視して好きなことだけやれと薦めるわけではなく、学校教育、もっと興味を喚起するような教え方工夫すればいいのにとちょっと思ったという話。ホント頼むぜ>教育関係志望者。

 そんな、興味の赴くままに準備してる実験はエラいことになるかも。いい意味で。英語で論文書く可能性も考慮して個人計画を練り直さねば。

 つーかangelaの新曲まだ買いにいけてませんよ。もーamazonに頼んじゃおうかなー。
 

2004.06.04.(金)
■ふぅー
 
 とりあえずここ数週間の忙しさに一区切り尽きました。3、4日は気楽にやれそう。とりあえず明日は自分に休息をやることにするわい。

 されど、一区切りついた結果この先の忙しさを予見するようなこともちらほら決まりました。学会発表&英語で論文を投稿etcとかそんな感じで。まあその程度は予想の範囲内なんで全然構わないんですが、予想外に嬉しかったのはそれがやりたくてここにやって来たとも言える、大学絡みの大きなプロジェクトに参加できることになったことです。スカウトされました。今まで『星虫』のプロジェクトシティに想いを馳せる少年少女みたいな心境だったのだけれど、ついに僕もという感じ。
 国から莫大な金が出てるプロジェクトなので、僕なんぞが人様の税金で研究していいのかという感じですけど、まあ、かなり人のためになる研究プロジェクトだと信じてはおります。あるいは人の心のために、みたいな。
 
■angela『fly me to the sky』
 
 「行く先が闇でも 光を求めて」

 ……のところと、

 「昨日に脅えたままでも 明日は来るし 虚ろな目に写る空も ちゃんと蒼だよ」

 ……のところがカッチョいいですな。

 必ずまず鬱ワードを前に持ってきてから、輝きワードを繋げます。
 

2004.06.05.(土)
■雑想
 
 先日購入、

 久保帯人『BLEACH』13巻
 尾田栄一郎『ONE PIECE』33巻

●BLEACH
 そういえば、剣八がやちるに名付ける際に名前を取ったオリジナルの八千流さんとは何者なのか?なんていう伏線もありましたな。海燕さんの妻ってことはない?それともまだ未登場の人物なんだろうか……

●ONE PIECE
 オヤビンVSアフロ編。今すぐ読み返したいほどのテンションは感じなかった部分なんで、とりあえず買っておいて今やってる船大工の話が一段落するくらいに一気読みする方向でいきますわ。

●クラナド
 もっとじっくりやり込んでいろいろ考えたいなーとも思うんですが、時間もあまりないし、今んとこのまとめ感想を書いちゃいました。↓
 
■クラナド感想日記その17/家族/CLANNAD-クラナド-まとめ感想
 
 必ず、AFTER STORYをクリアしてファイナルエンディングを見てから読んで下さい。まずは何の先入観も無しに、全てが繋がる感動を味わって欲しいかと(^−^)ノ。

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 前に、クラナドにはただ小説を読むのでは味わえない、物語の構造を自分で解き明かしていく楽しみがありますね、なんてことを書いたんだけど、それは本当でした。全てを解き明かした、断片的だったピースが全て繋がったファイナルエンディングの感動はちょっとスゴかったです。

 この辺り、ファイナルエンディングを見た後にまたやると、台詞が変わってる箇所とかもあるそうで、ちょっと幻想世界と現実世界がどういう関係なのか、時系列はどうだとか、込み入った所は僕もよく分からないんですけど、それでも象徴的な部分で何を伝えたかったは僕的にかなり消化できた気がします。

 まず、渚&汐≒幻想世界の少女=風子がEDで見つけた木の下で眠っている少女=全クリア後にタイトル画面で眠っている少女……というのはOKでしょうか。
 ということは、この街の願いが叶う場所=幼い渚の命を救った場所=特にAFTER STORYでオッサン(秋生)さんが守った木の場所=タイトル画面の木の場所……ということです。

 まずなんで渚&汐≒幻想世界の少女なのかってあたりでしょうか。そもそも「&」ってどういうことなのか?なんですけど、僕はやっぱり幻想世界の少女は渚と汐の両方に関係しているんだと思います。渚と幻想世界の少女は渚ストーリーで重なって語られる、AFTER STORYにおいての渚の死後は汐と重なって語られる…という直接的な話でもそうだと思うんですが、それ以上に渚→汐へと変わらない「何か」が受け継がれているというのがこの作品のキーだと思うのです。というのは、クラナドに込められてるテーマとして、「全ては変わりゆく、それはどうしようもないけれど、決して変わらない大事なモノもある」というのがあると思うからです。

 物語冒頭が渚と朋也の「変化」にまつわる会話になってるのもその暗示だと思うんですが、クラナドの物語のほとんどは、このネガティブな「変化」の中で、「決して変わらない大事なモノ」を描くという物語になっていると思うのです。風子は、日常の生活→事故により植物状態、幽体化…という変化の中でも、姉への家族愛は変わらなかった(逆に公子さんも風子への家族愛は変わらなかった)。智代は、朋也と恋人関係の学園生活→朋也と別れての生徒会での学園生活…という変化の中でも、朋也への愛は変わらなかった(あのED今思うと結構いいですね)。杏は、朋也と友人関係の生活→朋也と椋がつき合い始めての生活…という変化の中でも、朋也への想いは変わらなかった。ことみストーリーならば、庭に象徴されることみの両親との幸せな暮らし→両親の死…という変化の中でも、両親から娘への愛は変わらなかった(時間を超えてスーツケースと共に届けられた)。春原は、朋也との学園生活→卒業しての社会人としての厳しい暮らし…という変化の中でも朋也への友情は変わらなかった。芽衣は、サッカーをやって輝いていた兄→サッカーをやめて堕落してしまった兄…という変化の中でも春原を慕う気持ちは変わらなかった。勝平ストーリーならば、スプリンターとしての輝かしい時間→ガンのための闘病の時間…という変化の中でも、勝平は椋の勝平への変わらない愛という足以外の大事なモノを見つけた。芳野祐介は、輝かしいミュージシャン→街の電気工…という変化の中でも音楽(街を歌う)という大事なものは変わらなかった。そしてとどめに有紀寧の作中重要台詞、「それは…人の心がかわってしまったからではないでしょうか」は、人の心が変わってしまったことをネガティブに捉え、それに代わる変わらない大事なモノがあることを示唆しています。

 そんな感じで、メインストーリーである渚物語においても、この「変わらない大事なモノ」がキーになってると思われ、それが、渚→汐への変化の中でも変わらずに受け継がれていた…というのがこの物語の核だと思ったのです。その「変わらない大事なモノ」が幻想世界の少女に象徴される形になってると思うので、渚&汐≒幻想世界の少女ということになると思うのです。

 物語冒頭、「なにもかも……変わらずにはいられないです。楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。…全部変わらずにはいられないです」という「変化」をネガティブに捉える渚の言葉に対して、朋也は「次の楽しいこととか、うれしいことを見つければいいだけだろ。あんたの楽しいことや。うれしいことはひとつだけなのか?違うだろ」と「変化」をポジティブに捉えた言葉を返します。それが全ての始まり。
 ところが、変化をポジティブに捉えてた朋也なんだけど、AFTER STORYの中頃から、自分自身が街を変えていく仕事をしながら、街が変化していくことに不安を感じるようになり、それと平行して渚との幸せな暮らしに変化が訪れることに不安を感じるようになります(この街の変化と渚との幸せな暮らしの変化とが平行に進んでいくのが実は重大な伏線なんだけど)。「変化」をポジティブに捉えてたハズなのに、いつの間にかネガティブに捉えるようになっていく。そして、抱いていた不安は的中し、最もネガティブな変化である渚の死が訪れてしまう……と、ここまでがAFTER STORYの一番辛いタメの部分だと思います。
 だけど、勿論最後にはそんなネガティブさを覆す昇華が描かれて、それが、朋也がどんなネガティブな変化の中でも変わらない大事なモノを、渚が残した汐の中に見つけるという部分だと思うのです。

 朋也が汐の中に見つけた大事なモノはなんだったのか、渚から汐へと受け継がれる幻想世界の少女が象徴していたモノは何だったのか。それは、朋也は渚と同じように汐を愛せることを知ったというのがポイントで、それは、それぞれの登場人物が持ち続けた変わらない大事なモノと同じで、すなわち家族愛だと思います。
 上の方で書いた、各登場人物があらゆるネガティブな変化の中でも持ち続けた、変わらない大事なモノはほぼ全てが家族愛という言葉に合致します。ここで、タイトル、CLANNADに繋がります。春原の友情とか、芳野の音楽(街を歌う)とかは家族愛と少しズレるんじゃないかと思うかもしれませんが、それはファイナルエンディングで「家族」という言葉の意味が拡大されるんで大丈夫です。「この街の皆が家族」みたいな言葉が語られ、「家族」=「街」となります。

 ファイナルシーン。変化しつづける街の中で秋生さんが守った木の場所で、作中でもっとも幻想世界に近い所にいた風子が一人の少女を見つけます。人の心が変わってしまったために崩壊が始まってしまった世界から、朋也は少女を連れ出すことが出来たんだというラスト。どんな変化の中でも変わらない最も大事なモノ、家族愛(渚と汐)を守ることができたんだというラスト。このラストの美しさは、ちょっとスゴい。

●追1
 クラナドの何がスゴいかって、「だんご大家族」が実は作品の一番大事なテーマの伏線だったってことだよな。ギャグモードの小ネタだと思ってたら、最後はそれに泣かされてしまうという。

●追2
 藤林杏がスゴい肯定的に描かれてるポジションにいると思う。AFTER STORYで保育士になって家族愛の象徴(子供)を守る仕事をしてるってのも。AFTER STORYに杏が出てきたところ何か泣きそうになったわ。朋也が立ち直りかける絶妙のタイミングで出てくるんだもん。

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2004.06.06.(日)
■第20話「標的は虎太郎」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 「俺が解放したアンデットが人を襲っている 俺の責任だ 俺は行く!」(睦月)

 この睦月はカッコいい。「責任」ってあたり、仕事をテーマにしてるブレイドでは睦月も正しいヤツのポジションで決まりのように思います。先週の桐生さん殺しは蜘蛛アンデットの意志だったと解釈。主人公の剣崎くんは勿論、橘さんももう一回暴走するって展開は冗長で考えにくく、人を理解していくのがテーマの始も最後に敵になるのはどうかという感じなんで、コレは、クライマックスは4人同時変身がありそう。OPヨロシクの4人が同じ方向を向いて疾走する姿が見られるのかも。

●上級アンデット
 いい感じで出てきました。絵札12枚として、伊坂に、始もこれに入ってると仮定して、あと10人も敵幹部がいる計算だったんですよ。一気に二人出てきて(みゆきさんもクイーンのアンデットと仮定)、いい感じで加速してきました。3話に一人倒すくらいの展開で全50話(仮)間に合いそうです。

●始
 →剣崎くんへの友情がちょっとイイ。この前は一般人巻き添えにしそうだったあげく矢で打ってたけど。

●最近
 毎回「覚醒」が入るんで燃えたぎる。ここ3話ほどですっかりブレイド大好きになりましたよ。
 
■第19話「こわすぎ!ドツクゾーン最後の切り札」/ふたりはプリキュア感想
 
 「きっと虹の園の力が味方してくれてるミポ!」(ミップル)

 コレ、子供大喜びだろ。変身解除から再変身!力吸収してたけど吸収仕切れないほど強かった!でもって最後は元気玉!これでもかってくらいバトルの燃え要素を詰め込んだバトルでした。
 でも、やっぱ日常パート目当てだから個人的にはしょんぼり。日常パートほぼゼロですよ今回。しょうがないんですけどね、おジャ魔女に定期的に入った魔女界オンリーパートと同じです。目当ては日常パートなんだけど、ラストのクライマックスを楽しむためには見ておかねばならないという。

●今週のポイント
 ・夏服。これに尽きる。

 イルクーボ、圧倒的強さは伝わってきたけど、手からオーラみたいなの出すだけなのは絵的に地味だったなぁ。あの胴衣を脱ぐと実はマッチョとかいう展開を希望。プリキュアが肉弾戦なんで、肉弾戦で応じる格闘家タイプの敵との戦いを見てみたい。
 

2004.06.07.(月)
■28号/WJ感想
 
●地上最速卓球少年ぷーやん
 ねらいが良く分かりません。パンツ見て覚醒!とか、髪型が変になった!とかいうあたりがメインのギャグ漫画なんですよね?小学生くらいをターゲットにしたギャグなんだと思うけど、最近の小学生コレで笑うかなぁ……とりあえず大人の僕には全然笑えなかった。あと数学持ち出してる所は、んなワケねーだろっ!と読者につっ込ませようというギャグ部分なのか、それとも小学生辺りは騙せるだろうととりあえず科学チックな説明を……と真面目に描いてる部分なのか……判断に迷う。どうも、SFとか読んでると数学を使うカッコいいキャラはわんさか出てくるんで、こうギャグキャラに数学が使われるのは個人的に受け入れ難い。
 あとは、河下先生あたりがきっと、「パンツの出し方に哲学が無い」と怒ってるんじゃないかなぁ。

●ONE PIECE
 スッゲー楽しい。オヤビンと闘ってた頃より全然楽しい。ONE PIECEは世界観を描写する部分がとても楽しいです。アラバスタに、空島に初めて着いた時もかなり楽しかった。独自の文化を持つ世界に仲間と一緒に降りたってゆくというシチェーション。読者も自身がそこに降り立ったかの如く想像して空想をふくらませることができると思うんですが、昔からファンタジー読む人はそういう楽しみ方をしてきたようにも思います。
 ブルいいよブル、キングに乗りたい。

●DEATH NOTE
 月とLにダブルロックオンされたミサちゃんに合掌。これはLが顔公開するまでの二日間に決着がつくんだろうか。それともLと信じてもらうのは難しいという部分も描かれてもっと引っ張るんだろうか。とりあえず、数週前にリュークが言ってた「死神に憑かれた人間は大抵不幸になる」の不幸になるパターンがミサちゃんで描かれるとみた。
 人間界に降りてきた死神はリューク一人という縛りを破ってしまったのは実は作品的に大変なことで、限定された材料だけを使っての謎解きを嗜好するミステリ読みなんかはガッカリしたかもしれませんが、僕的には作者達への期待感の方が勝ってます。他の死神も人間界に降りたっての混戦まで話を膨らませてちゃんと収束させるか、今回の話でもう他に死神は降りてこないという状況に持っていって縛りを明示化してくれるかのどちらかと期待しています。

●アイシールド21
 「勤勉な天才に凡人はどうやったら敵うっていうんだ」っつーのは、作者がどういう解答を用意してるのか楽しみです。努力が才能を凌駕し得るってのが少年漫画なんですが、進も努力してんだもんな。ただもしかすると、進が努力する天才で、阿含が努力しない天才なのかもしれん。阿含をブッたおせば取りあえず努力の勝利になるのかも。

●テニスの王子様
 色んな人の技をコピーしまくってるリョーマですが、まだ例の菊丸分身をコピーしてません。クライマックスで炸裂すると見た。しかも4人に増えたパワーアップバージョンで。卍丸かよ!とWJ感想サイト総ツッコミ。

●BLEACH
 「誇りを守るための戦い」ってのが母親の敵の虚と一護が闘ったときと対になってるんですな。母親を殺された一護の戦いと、妻を殺された海燕の戦いが対で描かれてるってのが多分伏線かと。そして死神に取り憑ける虚の存在が明かにされて、現死神社会にも虚が紛れ込んでる可能性が。コレは、やっぱ後半は一護&死神いいヤツ連合VS作中悪の虚でしょうか。つーかその展開希望。めちゃくちゃ燃える。

●いちご100%
 事前にぷーやんの情報を手に入れていた河下先生がベテランのパンツの見せ方を披露。いや、もう引きのコマでパンツとかワケ分からん。引きコマの見せ方とか、よく漫画で語られる技術の一つだと思うんですが、取りあえず河下先生はパンツで。

●少年守護神
 アクラに姫の歌は届きませんでしたが、そりゃ届かないだろうという感じの歌描写でした。歌届く者と届かない者の対比とかももっと出せば良かったのに。和尚活躍もなく、本当何もなく打ち切られていきました。合掌。

 新連載三つが僕的にどうにもイマイチ好きになれません。和月先生無し、冨樫先生無し、荒木先生無しで代わりにこの三つというのはどうにも雑誌のパワーが足りません。とりあえず、次週のスティール・ボール・ラン復活に希望を見いだしたいです。
 
■雑想
 
 最近購入、

 今野緒雪『マリア様がみてる いばらの森』
 今野緒雪『マリア様がみてる ロサ・カニーナ』
 angela『in your arms』

 感想は後日……というか今それどころでは無いのです。数年来探し続けた三田誠広の『デイドリーム・ビリーバー』が市の図書館の地下書庫に埋もれているのを発見して、いてもたってもいられなくなって借りてきたのですよ。それで今読んでて、上巻を読了したところなんですが、これが ヤ バ イ 。何故か絶版になってるが三田誠広の最高傑作と噂されていたこの本ですが、噂は伊達じゃなかった。というかマジで超絶最高傑作の予感。結末まで読んでみてからだけど、僕の中の傑作本の1位が入れ替わるかもだ。
 

2004.06.08.(火)
■雑想
 
 最近読了、

 今野緒雪『マリア様がみてる 黄薔薇革命』
 三田誠広『デイドリーム・ビリーバー』上・下

 今日はもう眠いんで感想は後日。特に『デイドリーム・ビリーバー』は頭が回る時に文章を書きたい。コレが絶版してる日本ってどういうことなの?ってな超絶最高傑作でした。

 最近、日中めちゃくちゃ活動してるワリに夜もめちゃくちゃ本を読んでる。イイ傾向だ。
 

2004.06.09.(水)
■三田誠広『デイドリーム・ビリーバー』/トレヴィル
 
 「長い沈黙の果てに、最初の<言葉>が語り出される。そのような緊迫した瞬間こそが、本当の物語の始まりなのだ」

 超 絶 最 高 傑 作 

 1、これは絶版してる本である。
 2、三田誠広はオウム事件が起こるよりも前にこの小説を書いた。
 3、三田文学のある種の解答が描かれている。
 4、そして、これは燃え小説だ!

 埴谷雄高ばりの哲学小説であるにもかかわらず、一級のエンターテイメント小説でもあるというワケの分からん珠玉の一作。

 主要な登場人物は、緘黙症だった主人公である青年の「ぼく」、神秘的な「コビト」、「数学者」、「評論家」、「詩人」、「マドンナ」の6人。
 例によって、彼らを通して三田誠広の永遠のテーマ「宇宙とは何か?」「現実とは何か?」「人は何のために生きるのか?」「そもそもここにいる<私>とは何なのか?」が描かれるんですが、この小説の面白い所は、それらの問いにかりそめの解答を与えてくれる新興宗教団体が出てくるところです。三田誠広、この新興宗教団体の描写に力入れ過ぎ。気を抜いて読んでると新興宗教団体の方が正しいんじゃないかと思えてくるほどに力入れて描いてます。

 この新興宗教団体がやがて主人公達の大学を支配していくんですが、クライマックス、新興宗教団体を掲げられない主人公達、上記の問いの本当の答えを見つめる主人公達が、新興宗教団体が開催する合同結婚式にのぞむマドンナを奪還するために立ち上がります。そして訪れる大バトル。ここがめちゃくちゃ熱い。もうノリが少年漫画。哲学小説なのにノリが少年漫画。つーかバトルて!三田誠広なのにバトルて!『七瀬シリーズ』を筒井康隆が書いた以上にビックリですよ!だが、超燃えだから一向に構わんッ!
 この立ち上がるシーンがテーマ上のクライマックスとシンクロしてヤバめのカタルシスに。コレほどまでに哲学的にカッコいい決起シーンをかつて読んだことがないです。

 えーと、ここまで読んで面白いかもと思った方は何とか手に入れて一読されたし。公共の図書館とかには意外と埋もれてるみたいだし(僕は市民図書館で見つけた)。以下、つらつらと感想続きますが、ここからはネタバレ含みますんで、読んでみようと思った方は「戻る」ボタンをヨロシク。

●言葉

 「オレは、言葉というものを信じています」(評論家)

 作中の一つのキーが「言葉」になってるのが個人的に超絶燃え。「はじめに言葉ありき」の聖書から始まる哲学的な言語観がメインですが、ときおり理論言語学も入ってきて一人で大燃え。ETとの交信にクレオールを使うっつー発想とか大燃え。明らかに言語の普遍性を仮定してる最近の理論言語学を踏まえてます。刊行88年なのにコレはスゴい。そして、ここまで「言葉」を掘り下げたSFを僕は他に知らない。

●自分

 「いまここにいる自分は<本当の自分>ではない、と考えることによって、人は未来に希望を抱くことができるのではないでしょうか」(コビト)

 「<ET>に、ぜひとも質問したいことがあるのです。彼が自分自身の存在を、どのように把握しているか。そして、事故を取り巻いている超越的なものの存在について、どのようなイメージをもっているか。もっとはっきりと言えば、<私>とは何か、<私>を取り巻いている<宇宙>とは何か、という問いかけです」(コビト)

 「<本当の自分>というものがどこかにあるのだとしても、少なくともそれは、他人から与えられるものではないでしょう」(ぼく)

 「自分とは何か」という哲学命題は、「本当の自分なんて分からない」という形で語られることが多くて、それでイイと思うんですが、この作品ではある種の解答が描かれます。それが表題「デイドリーム・ビリーバー」にかかるクライマックスは圧巻の密度です。

●決起

 「コビトは、静かな気持ちで旅立っていく」

 出入り口の前で立ち止まって、ぼくは言った。

 「でも、<エーテル協会>については、心残りがあるようだ」

 三人も、戸口の前で立ち止まった。

 足音がやんで、ロビー全体に静けさが広がった。

 長い間のあとで、数学者がつぶやくように言った。

 「<文化祭>が終われば、いよいよ<集団結婚式>ですね」

 評論家が続けて言った。

 「オレが声をかければ、郷里から<軍団>がオートバイで駆けつけてきます。あんな黒服の連中に負けはしないですよ」

 評論家の勢いに対抗するように、数学者は声を高めた。

 「ぼくは、腕力はないかもしれませんが、頭を使います。コンピュータを使って作戦を立てれば、限られた戦力を効率よく駆使することができます」

 燃 え 死 ぬ 

 個人的に過去最高の決起シーン。あらゆる哲学的な思索の果ての闘う決断。ここまで哲学的な決起シーンを僕は他に知らない。

●解答

 「<希望>というのは、本当は、個人的なものではないでしょうか」

 僕的に主人公達が出した解答が一番にじみ出ていると思われる台詞を紹介してこの本の紹介は終わりに。個人的にデイドリーム・ビリーバー。それが表題であり、主人公の自分とは何か?の解答であり、各種哲学の解答になる部分じゃないかと。主人公が宣言するクライマックスはエンタメ的な燃えと哲学的な燃えがシンクロして、ちょっとスゴいですぜ?
 
■雑想
 
 烈風のタキ激燃え

 今年のキメラはスゴい。09話「決意の剣」、40話「紅蓮からの脱出」に並ぶ最高エピソードでした。
 

2004.06.10.(木)
■雑想
 
 頭痛のため休息モード。しばらく更新が滞るかもだ。
 
■今野緒雪『マリア様がみてる 黄薔薇革命』/コバルト文庫
 
 「人肌が恋しくなったら、どうぞご自分の妹をお抱きになったら?」(祥子さま)

 そういうことしていいのなら、僕も妹欲しいです。ロザリオを受け取ってくれる血の繋がってない妹を募集。

 この物語には敵がいませんな。少年漫画ばっか読んでると、必ず敵がいて、それを倒す、それが物語!のような気がしてきてしまうんですが、別に頑張って敵を設定しなくても面白い物語は存在するのですな。黄薔薇革命に便乗してスールを解消するアーパー女達なんかは敵とまでいかなくともネガティブに描写されても良さそうなもんなんですが、最後彼女らにもフォロー入っちゃうのね、祐巳から「彼女らの気持ちもちょっと分かる……」みたいなフォローが入ります。ホント敵がいません。登場キャラ全員を可愛がって可愛がって可愛がりまくる、それがマリみてです。そこにあるのはトマス・モアも目から血流してビックリするようなユートピアです。リリアン女学院はユートピア。僕も妹とお姉様満載のユートピアに行きたいです。

 内容は1巻と変わらず相互理解、コミュニケーションの話で面白いです。表面的にしか見えていなかった相手のことが徐々に分かってくるという楽しさが、この小説の楽しさのキモのように思います。サブタイの黄薔薇姉妹間での相互理解がこの巻の主眼ですし、相変わらず祐巳−祥子間でも徐々に祥子さまのことが分かってくるのが楽しさですし、その他、個人的には祐巳−由乃間の徐々に由乃さんの本当の性格が明かになっていく様子とかがスッゲー面白かったです。

 「他人の行動を理解するということは、何と難しいことであろうか。祐巳は、十六歳にしてやっとそんな考えにたどり着いたのであった」

 この辺りからも、マリみてが祐巳視点で語られる他者を理解していく物語だということがにじみ出てるように思います。
 

2004.06.11.(金)
■雑想
 
 休息の時は終わった。今日からまた土日無しモードで烈火の如く。

 寝付けなくて夜明けの街を散策。30分くらい歩いた後にいつも9階の窓から見ている川辺にたどり着いたんで下まで降りて行き、めっちゃ川が流れてる河岸のデカい岩の上にてしばし読書。何も、こんな自然全開のところでマリみてを読むことは無いだろと思った。誰も見てなかったんでセーフ。
 

2004.06.12.(土)
■雑想
 
 最近の僕のキーアイテムは付箋。付箋を愛好している度数を数値化できたなら、日本でも上位8%くらいには入ってるんじゃないかと思う。専門書に小説に、気になった所に張りまくり。専門書は分かるが、小説を付箋片手に読んでる人はどれくらいいるんだろうか。このままエスカレートして漫画にも付箋を貼り始めるんじゃないかと少し心配になっている。このページの東城タンはハァハァだったので付箋でも貼っとこうとか。そういうことやってるヤツ、死ね。

 本日読了、

 今野緒雪『マリア様がみてる いばらの森』

 出色の出来。マリみて万歳の一冊。
 
■今野緒雪『マリア様がみてる いばらの森』/コバルト文庫
 
 「なぜ、私たちは別々の個体に生まれてしまったのだろう」

 1巻の「勘かな。同類はわかる」のギャグモードが裏返っていきなりシリアスモードの白薔薇さまストーリー。

 つーかマリみて見直した。作者、やっぱプロだと思った。構造が秀逸。前半の「いばらの森」にて作中作「いばらの森」が出てきて、祐巳がそれを「きっと悲しい結末が用意されているんだろうな」と思いながら読み進める場面が出てくるんですが、後半収録作の白薔薇さま過去ストーリー「白き花びら」が正にそんな予感に満ちた作品になってます。祐巳の主観視点=読者視点だからこそできる構造のトリック。読者は祐巳が作中作「いばらの森」を読んだ心境で「白き花びら」を読むことになります。コレから読む人はちゃんと「いばらの森」→「白き花びら」の順で読んでこの感動を味わうように。

 「白き花びら」は白薔薇さま切なカッコいいというお話。同性愛扱ってる少女向け小説などコレまで読んだことは無かったですが、ここまで切なカッコよく昇華してると神々しいです。なんか、マリみてなのに「白き花びら」だけ孤独な実存に視点を当てる三田誠広小説になってます。それも読みやすく少女向け小説にアレンジしつつ。やっぱ作者プロいです。現在の白薔薇さまを読者は知ってるだけに発見があります。コレも、マリみての一番の楽しさ、表面的にしか見えていなかった相手のことが徐々に分かってくるという楽しさだと思います。

 「いばらの森」の方はいつも通りの楽しいユートピアエンタメって感じでした。僕的に祐巳−由乃間の絡みが面白い。黄薔薇革命以降、由乃さんのはっちゃけぶりがすがすがしいです。とりあえず、何か距離のある志摩子さんとの関係は別エピソード待ちで、しばらく由乃さんが主人公(祐巳)の親友キャラのポジションになるのかな。
 

2004.06.13.(日)
■第21話「友を思う戦い」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 「3ッ!!」(橘)

 数字云々より素手で片手キャッチ(150K)してるのがスゲえ!

 今週は特に凝ったひねりもなく、イイ意味で予想通りに話が進む王道の展開で落ち着いて楽しめました。人質取られる→助っ人が乱入して事態を打開→変身して逆襲。コレ、正に王道で最強。アレだ、「何度も言わせるな!」のカリスが可愛かった。「お前を助けたワケじゃない」ではフォロー仕切れなくなってきたほど助けてるんだけど、孤高のヒーローだからこう言っておくしかないところが可愛い。眼鏡とのイベントで下がった人間好き度パラメーターが栗原母娘のもとに戻ってまた上がり始めてる感じ。

●橘さんと睦月くん
 橘さんが良き師匠に。視聴者はすこぶる睦月くんにその人はついこの前まで薬でラリッて剣崎くんを轢いたり撃ったりしてたんだぞということを教えてやりたい衝動に駆られますが、そこはそこ、師匠もはっちゃけてるなら弟子もはっちゃけてるので、ノープロブレムです。時々はっちゃけて人を襲う師弟。めちゃめちゃ迷惑です。主に襲われる剣崎くんが迷惑です。
 されど次回、サブタイ「闇からの脱出」で予告に橘さん&睦月の同時変身と、メラ燃えで睦月の課題克服話をやる模様。案外速い脱出です。橘さんは優秀な師匠です。でも、もう1イベント脱出のきっかけが次週描かれるんだよね?じゃないと動体視力を鍛えたらトラウマが消えたという、現代精神医療もビックリの展開になるんで。

●ライトニングソニック
 ダバダバダッシュで敵を吹き飛ばし、逆位置から定位置に向けてキックというカッコいいライダーキックでした。個人的に定位置に戻って来たために、着地時に突き刺した剣が映ってるのが何かカッコ良かった。たまにコンクリートにも刺さってる剣ですが、今日は下が土だったので違和感無かったし。

 上級アンデットが2話で封印と、ちょっとペースが速い?コレは、キングの後にボス級の敵が控えてると予想している僕的には嬉しいスピードなんですが。
 
■第20話「どっちが本物?ふたりのほのか」/ふたりはプリキュア感想
 
 「覚悟しなぁぁー」(ポイズニー)

 眼ェ怖ッ。

 知力+体力+経験(ポイゾニー)VS運+度胸(プリキュア)にてプリキュア劣勢だったのが、知力+体力+経験(ポイゾニー)VS運+度胸+根性(プリキュア)と、根性が追加されてプリキュア勝利というバトル。つーか根性なの!少女戦士ってもっとスマートな要因が勝因じゃなかったの!

 敵幹部をぶっとばす時の二人の違いは面白いですな。ピーサード……ほのかが理念(排他的独善はダメ、相互理解大事)のようなものを語って撃破。ゲキドラーゴ……なぎさが弟を傷つけられた個人的な怒りで撃破。でもって今回はほのかが「そんなのあなた達が勝手に思いこんでるだけ理屈でしょ」「私達には守らなければならないモノがある」、なぎさが「どうせ私達は怖いモノ知らずで経験なんてないわよ」「負けちゃいけないワケがある」。相変わらずほのかはちょっと抽象的な理屈を、なぎさは個人的な話を語ってるのが面白いっス。

 しかし「なんで、どうしてここまでしてこのプリズムストーンを……」の台詞に、ラストのキリヤの号泣&絶叫で、本格的に単純な善悪二分モノでは無い感じに。そのままの流れでいよいよ次回はいずれ描かれるであろうと思われていたほのかとキリヤの話です。中盤のクライマックスとみた。

 今週のポイントは無しで。シリアスな部分に入りつつあるんで、ある意味面白いギャグ場面は見つかりませんでした。
 

2004.06.14.(月)
■29号/WJ感想
 
●DEATH NOTE
 「死神…そんなものの存在を認めろとでも言うのか…」
 転倒するL燃え。死神なんて言葉にピンとこない刑事さん達の中、以前、犯人が神である可能性も論理的に検証していたLだからこそ受ける転倒するほどの衝撃。
 あとは、月が冷や汗タラタラで「ダメだこいつ…」ってダメだししてるコマが妙にウケた。

●アイシールド21
 まったくもって前号(28号)感想でQウェルさんが言ってたような形で一つの解答が描かれましたな>天才VS凡才。仲間との連携で、適わない相手をも超えてみせるという。コレで努力しない、連携しないという傲慢天才の阿含を、努力と連携の凡人達が倒すという超燃えクライマックスの準備ができましたな。

●BLACK CAT
 僕的クライマックスは、「クリードはサヤを殺せていない」という論理でクリードの理屈をトレインが反駁するシーンです。故人の信念を継ぐ者、故人を仲間として認識している者がいる限りは、故人を殺したことにはならない。この理屈はカッコいい。ギャンザ戦のラストにおじいさんに向けてトレインが語りかける「死んだ人間のために俺たちができるのは……」の台詞や、スヴェンと故人ロイドとの関係の話など、物語初期からこの「故人の想いをどう汲むか」というテーマが所々に散りばめられていたので、ファイナルクライマックスにトレインの口からこの解答を言わせたのは熱い。このクライマックスを始め、クリードとの一連のラストバトル編では、1、信念の大事さ、2、信念を共有するところの仲間の大事さ、3、過去との関係を捨てないことの強さ、をしつこいほどに描きました。23歳の若い主人公が獲得した大事なモノを、それより少しだけ年上の矢吹先生が現時点で言える大事なモノとして、他に選択肢も無く描いたのだと思うと、まあ良くやった、頑張ったと言いたくなります。その点、この漫画には伝えたいモノはあったと思いますし、それは、上手いけど何も伝えたいことが無い漫画よりは、稚拙だけど何か伝えたいことがあった漫画の方がマシだと思ってる僕としては、拍手を送りたい部分です。
 このように、僕はネット上の評価、そんなにチェックしたわけではないけれど、とりわけJ-Linksに登録している感想サイト全般の評価ほどにこの漫画が嫌いではありませんでした。というか感想サイトの叩きは偏り過ぎ。WJのターゲット層の読者の評価が全てがあんなだったらこのサバイバルなWJで4年も続くわけがなく、この漫画は上手い具合にネットやってるような大人でオタク属性の読者と、本来のメイン層である少年少女層との間での主観的な評価が分かれた漫画なんじゃないかと思います。ネットオタク層の叩きも一つの主観に過ぎない。その一例がパクりだパクりだというマイナス評価だと思うんですが、確かにラストのサヤを伴った電磁銃はドラゴンボールの親子かめはめ波を思い出しますし、クリードとエキドナの去り際は幽遊白書の仙水と樹の去り際を思い出しますが、それは大人なのに未だに漫画読んでる読者がドラゴンボールや幽遊白書をどっぷり知っているからこそ、なーんだ見たことあるやというマイナス評価に繋がるのであって、今の少年少女は既にドラゴンボールも幽遊白書も見たことが無い世代に入ってきてる点を考慮しなくてはいけません。そう考えると、過去作品の燃えシーンを焼き直して今の読者にもう一度見せるというのはマーケティングとしてアリだと思います。変に前衛的な作品を目指すより、よっぽど建設的に面白い漫画が作れる手法だと思うんで、あまり、大人の読者が自分中心の主観で文句を言う部分では無いように思います。そのあたり、BLACK CATに限らず、大人の読者は文句言う時は自分が既に少年誌のマーケティングには入って無いんだということを常に自覚しながら言って欲しいです。少年誌のターゲットに自分が入ってないことに無自覚で、さも自分は沢山の漫画を見てきたから自分の感覚が高尚というスタンスで少年漫画に文句つけてる人はマジうざです。お前はただ漫画読んでただけだろみたいな。そういう感じなんで、先見的な知見を含むことが必須条件の学術論文とは違うんですし(というか学術論文にさえ“焼き直し”と言明して評価されるものもあるんだし)、あまりパクりパクりと騒ぐのは、そこが大事な所じゃないだろと常々思ってました。
 BLACK CATのダメなところは、パクり云々よりも、ストーリー上の見せ方の以下2点です。一つ目は、何故かトレインが最初から不殺の信念を持っていたことになってしまったこと。二つ目は、上記1、2、3の全てのテーマのキーの部分、トレインとサヤの絆が、読者に分かるように描かれなかったこと。
 一つ目は、一体何がどうなってトレインは不殺の信念デフォルトになってしまったのかという話。1話、2話は普通に殺傷してたのが、その後ギャンザ戦にて殺せるところをあえて不利な状況でも不殺を選択し、それをスヴェンが評価、続く恐竜話ではイヴの懇願を汲んで恐竜を不殺で保護する……と段階を踏んで不殺を獲得、かつてサヤが言ってた「掃除屋の戦い方」を段階を踏んで獲得していくという主人公の成長物語が入った良質な話のハズだったのに、なぜか突然大昔から不殺だったという設定に路線変更。コレがどう考えても???。というかテーマの一つの「信念」の部分がこのせいでほとんど台無しに。これでは、大昔から口でだけ殺さないぜといいつつ実は殺しまくり(1話、2話)という、まったくもってただの危ないイカれ主人公です。どういう経緯があったか知りようがありませんが、ここは一貫させて欲しかった。少年少女向けだからこそ筋道だった思考を守って欲しかった。ダメ過ぎ。
 二つ目は、サヤの大事さが伝わりづらかったという話。ラストの「……すまねェ あんたにゃ世話かけてばっかだな」とか、あくまで二人の関係は友人で親友というすこぶるカッコいい涙ものの美しい関係なのに、その関係がどのように構築されたのかはほとんど具体的に描かれませんでした。過去編をやったにも関わらず、過去編でも二人の関係はデフォルトで始まってしまっていた、ここが至極残念です。パクりと騒ぐなと言っておいて比べるのは何ですが、ここが影響を受けたと考えられる、というか模倣したのではないかと考えられる「るろうに剣心」の剣心と巴の関係と比べてしまうと弱すぎでした。「るろうに」の方は、しっかりと「あなたは本当に血の雨を降らすのですね……」という印象的な出会いの場面から、その後最終的に「死が二人を別つまで……」と剣心がプロポーズするまでの過程、心理描写が説得力のある描写で描かれていました。この点がトレインとサヤの絆は作者の頭の中だけの絆っぽさが漂ってしまっていました。物語の断片からとにかく絆があったんだなとは伝わるけれど、やはり具体的に絆ができあがる過程を見せて欲しかった。これも少年少女向けだからこそ、何となく、絆がデフォルトだと盲信してて、それが裏切られたと自己中ブチキレして人殺してる少年少女のニュースが増えてるような昨今だからこそ、ちゃんとコミュニケーションを通してデフォルトじゃない絆が出来上がっていく様を描いて欲しかった。
 まあこんな感じで色々書いてみましたけど、正直、矢吹先生の次回作には結構期待しています。僕とそう変わらない年齢の若い漫画家だということを忘れないでおきたいです。勿論稚拙な部分は多々ありましたが(伝説の計算問題間違いとか)、そういうのは努力でカバーできる範囲だと思いますし、画力の素地はあります。何か、何かの歯車が狂って名作を残してくれそうな期待を感じさせてくれる漫画家です。ネット引きこもり傾向の僕ですが、最後くらい使ってみよう。矢吹先生は偉大です。また会う日まで。

●BLEACH
 ルキアが自己否定傾向のヒロインってのがイイです。ルキアの心の救済、その時訪れるであろうルキアの斬魄刀解放シーン……予想するに今から燃えです。この漫画、未だタメてる超燃え要素多すぎ。

●武装錬金
 最近押さえ気味だったんですが、ラスボス登場で盛り上がってきました。
 カズキの力の謎という伏線の扱いが大きくなってきました。コレはちょっと大きい話に入って長期連載態勢でしょうか。
 あとはやっぱ和月先生はやっぱし悪役にも救いというかポジティブ部分を与えてしまうのが作風ですな。「私を超えた褒美代わりに…」ってのはちょっとグっとくる台詞ですぜ?

●テニスの王子様
 真田の作戦は皇帝にしてはなんかコスいです。ドラクエにおいて相手のMP残量がゼロになるのを待ってからボコるみたいな……リョーマ、魔法の聖水イベント(MP回復イベント)はあるのかな?ここで敗北、挫折してくれた方が大人読者はこの漫画見直すと思うんですが。

●いちご100%
 色々あり得ませんでした。西野が布団の中で真中に手を回したシーンはバキの梢江ちゃんの「幾人もの巨人を倒してきた鋼鉄の身体がこんなにソフト…」を思い出しました。どっちのベットシーンも色々あり得ないから。他雑誌ネタすまん。
 
■雑想
 
 30万アクセス多謝です。

 閲覧者数人の内輪サイト時代から数えると2年半くらいやってることになります。でも去年の6月の雑記に5万アクセス多謝と書いてあったので、1年で25万アクセスくらいした計算になります。見てる人増えすぎ。
 されど、一時ひっそりとした閲覧者少なめのサイトを目指すとか言ってたことを記憶している方もいるかもしれませんが、最近はもうどうでもいいやという感じです。なんで、見に来てくれる人はガンガン来てくれい。見てる人の数がどうなろうとあんまし書くことは変わらなそうですし。

 祝いの言葉とかは特にいらないっス。この話は自分への記録用に書いてるだけなんで。
 

2004.06.15.(火)
■雑想
 
 そういや昨日、大学構内で学部生らしき鬱っぽい若者(男)に突然「一緒に聖書を読みませんか?」と声をかけられた。

 取り敢えず、いや、いきなり見ず知らずの人と聖書を読むというのは意味が分からないし、何の関係性も無い人にそうやって声をかけるというのは勧誘の戦略としてもダメだろうという旨を伝えたところ、「そうですか……」と言って去っていった。

 この「そうですか……」が、僕の話の内容を脳内で処理して理解した上での「そうですか……」ではなく、はなから僕の話の内容をシャットアウトしての「僕と一緒に聖書を読まないなんて、聖書の良さを理解しようとしないなんて不幸な人ですね」というニュアンスがにじみ出ていた「そうですか……」だったのが何かムカついた。

 聖書の良さ云々の前に、この若者、言語コミュニケーションの能力の点で問題あり過ぎ。

 あと、「一緒に読もう」という発想が良く分からん。とりあえず一人で読んでみろよと言いたい。そのあと三田誠広の『聖書の謎を解く―誰もがわかる福音書入門』@ネスコを読むべし。あとサリンジャーも読むべし。


 最近読了、

 今野緒雪『マリア様がみてる ロサ・カニーナ』


 あと、マリみても読むべし。
 
■今野緒雪『マリア様がみてる ロサ・カニーナ』/コバルト文庫
 
 「いいのよ、祐巳さん」

 志摩子さんはニッコリ笑っていた。

 「あのね。今のお姉様の言葉ね、私には最大級の励ましの言葉なの」(志摩子)


 この場面やヨシ。白薔薇さまの言葉が祐巳と志摩子さんで真逆に響いてるのがカッコいい。1巻から所々に散りばめられていた白薔薇さま−志摩子さんの関係の謎を解き明かす一場面です。白薔薇さまが何故志摩子さんを妹にしたのか、志摩子さんは祥子さまの誘いを蹴ってまで何故それを受けたのか、この先もうちょっと明確に語られることあるのかなぁ。このシーンだけで十分説明してるような気もするんですが。
 マリみてで自分語りをするのもナンですが、僕の構築してる人間関係は白薔薇さまや志摩子さんが構築してる人間関係に近いような気がします。あまり、べったりどっしり向かい合って付き合うということはしない。されど、読者視点の祐巳が二人の作ってる関係を理解しがたくて「間違いなく特殊な例に入る」と言ってるように、こういう人間関係作る人の方が世間的にはレアなのかもしれない。何か、僕に友達が少ない理由が少し分かった気がした6月の夕暮れ。

 物語はロサ・カニーナこと蟹名静と志摩子さんの対決という構図になりますが、世間一般の価値観を逸脱してる者同士の対決ですこぶるカッコいいです。生徒会役員選挙なんていう他一般の生徒の関心ボルテージが高い事項を、二人とも当事者でありながら自分の中では大して重要な部分に位置づけてないのがカッコいいです。二人とも見据える先はもっと別な方角です。そしてそんな二人が同じように白薔薇さまに辿り着いたというのがカッコいい。つーか白薔薇さまがカッコいい。何故白薔薇さまに辿り着いたのかという部分には、前巻の白薔薇さま過去話が効いてくるので、ホント上手く話が作られています。

●長き夜の
 こっちは祐巳が白薔薇さまと共に正月に祥子様の家を訪れるというエンタメ話。そこにはなんと柏木も……みたいなドタバタ要素アリの話。
 白薔薇さまもこちらでは普通のはっちゃけた白薔薇さまなので、これは本当番外編お楽しみ短編という感じ。トランプで遊んでる描写が濃厚です。
 マリみてで自分語りをするのもナンですが、僕もかなりトランプの七並べは得意な方なんですが、生まれてからこの方一度も一番上の姉には勝ったことがありません。学歴とか、世間一般で知力を指すとされている指数は全て僕が上なのに、どうしても勝てない。ちなみに二番目の姉には幼少時代に大富豪でこれまた一度も勝てずに敗北の屍を築きあげ、×ゲームで一生奴隷の契約をさせられたりもしました。
 自分のトランプ敗北歴を語るしかないほどに番外編要素の強い一編でした。祐巳と祥子さまの関係が一歩進んだりとそれなりに意味のある話でもはあるんですが。
 


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