2004年08月前半の日々の雑記

2004.08.01.(日)
■第27話「揺れ動く心…」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 「わかりはしない お前などに」(始)

 睦月、「お前などに」とか言われています。まったく適切な表現です。睦月が始も同類だと思って対等に接しようとしてるのが無様。始さんはジョーカー様様ですよ(予告より)。アンデットに乗っ取られかけてる睦月「など」とは格が違います。始さんはむしろアンデットを乗っ取るくらいの勢いです。実際は遙かに格上の相手を自分と同等と仮定、つまりは実力以上に自分を肥大させてる睦月が、本当ダメ人間っぽくてイイ。こういうダメ人間ホントいそうだし。ダメ人間時代の橘さんのまったく人の話を聞かない描写とか、剣はダメ人間の描写がリアルという妙な魅力があります。

●橘さん
 睦月に投げられ入院。この前の「闇からの脱出」の時も睦月がらみで瓦礫に埋もれて病院行ってたし、本当さんざんです。今のところ睦月の役柄を一言で言うなら、「橘さんに不幸を届ける男」です。

 ギャレンにもJフォームがあることが明らかにされて、しばらくギミック関係が楽しみ。新フォームはとりあえずブレイドとギャレンだけかな。龍騎のときも実質メインは4人だったけど、サバイブ体は龍騎とナイトだけだったし。
 
■第26話「さよならメップルミップル!?やだー!」/ふたりはプリキュア感想
 
 「救える力がある 心がある 光の園と私の希望です」(光のクイーン)

 今更ながら、ジャアク「キング」と光の「クイーン」でペアになってたワケね。それでお互いが表裏一体であるという今回明らかになった設定。一方を完全否定してしまうともう一方もダメになってしまう、だったらどうするのか?というのがこの感じだとプリキュアのラストっぽいですな。

 女王様が出動するところは普通に盛り上がりました。そしてラストのプリキュアマーブルスクリュー時に無言でミニチュア化して助けてくれる所はステキ。プリキュアの作中では相互協調、絆、助け合いこそが正しさで力なので、一人(クイーン)の力添えが加わることで逆転、大ボス撃破というのは頷ける倒し方でした。女王様最初から助けてやれよ!とつっこみ可能なのもまた良し。

 というわけで2クール完結でも普通にまとめられた今回の26話でした。次回から新敵で新展開ですか。まあ、闇と表裏一体だったはずのクイーンが生きてるんで、闇もまだあるってことだと思うんですが。
 

2004.08.02.(月)
■36号/WJ感想
 
●BLEACH
 アニメ化。WJで次にアニメ化するとしたらコレしかないと誰もが思っていたと思うんで、僕的にも驚きはそんなに無し。多分大分前から候補にはされていて、単行本10数冊分話がたまるのを待ってたという感じなんじゃないかと。
 王道のバトルエンタメなんでヒットしそうな気はしますが、漫画は対象年齢がやや高めなんでアニメはその辺りどうターゲットを定めるのかなぁなどと気になります。ワンピースのアニメは幼稚園児から楽しんでると思うけれど、BLEACHは自然もうちょい年齢高めがターゲットになりそう。そこはかとなく哲学チックなことを考え始める年齢あたり。バトルエンタメだけど、思想色が強い話でもあると思うんで。
 本編は卍解が破られて生身の信念だけで突撃するというシチェーションに燃えです。変身ヒーローが、強敵の前に変身の第二段階が解除され、しょうがないんで普通の通常技で突撃する時みたいな、そんな熱さ。視覚的なパワーアップ分、BLEACHなら卍解の分を精神的なもので埋め合わせて特攻というのが熱さを呼び起こすのだと。

●ONE PIECE
 通の見所はゾロ。単行本買ってるような読者は、これまでずーっと所々にゾロが一番ウソップを買っているという描写が積み重ねられていることを知っているので、「…………」と沈黙を保ったままウソップを見つめるゾロのコマが何回も挿入される今週は熱い。
 後は、夢追い型の主人公でひたすら上昇志向でGO!だったルフィに対して、上昇志向のマイナス点をウソップが「誰でもおめェみたいに前ばっか向いて生きて行けるわけじゃねェ!!おれは傷ついた仲間を置き去りにこの先の海へなんて進めねェ!!」とエグってるのが、ワンピースらしからぬ魅力で好感触。上昇志向は、どうしても今ある場所を捨てていく、ついて来れないヤツは置いていくという裏の側面があります。そう言えば昔チラっと、『ワンピース』は夢追い型の上昇志向の物語、『武装錬金』、『BLEACH』あたりは守り型の現実保守の物語なんてことを書いた記憶があります。武装錬金のカズキなんかは、進化みたいな上昇志向を捨ててでも、今ある現実、力なき友人を守る主人公で、それはそれでカッコよくて僕は好き。ルフィもカズキも魅力はあるんだけど、上昇志向型と守り型は結構衝突してしまう、そんなことは昔から思ってました。なんで、ウソップを使ってその点をつっこんだのは、僕的に尾田先生スゴいなーと。ルフィに外的な強さとあんまし関係ない内面の課題を与えたのがめずらしい(というか初めて?)んで好感触。ルフィがどう自分の内面に折り合いをつけるのかがポイント。こんな、内面の課題の克服みたいな話がルフィで描かれるとは思わなんですよホント。

●BULLET TIME!!-ブレットタイム-
 負荷なく読めてそこそこに面白く、今回の金未来杯の漫画はどれもレベル高めだなーと思いました。時々掲載されるホントに面白くない読切は一体なんなんだろう。
 でも、前二作に比べて、テーマ性がほとんど無かった感じ。この読切で最低限コレだけは伝えたいというものが、どうも読んでて感じられなかった。でも、伝えたいことは感じられなかったけど、やりたいことは感じられた。多分、作者の人、ガンアクションが描きたかったんじゃないかと。ガンアクションのバトルシーンにページ数割き過ぎ。コレでもかってくらい割いてるんで、まずコレを描くと決めて、あとは逆算して物語を作ったんじゃなかろうか。とにかく描きてー、というその心意気や良し。

●DEATH NOTE
 一週間で、というか先週のラストから3コマ目にして攻守逆転。先週までLもうダメっぽいと思って読んでたのに……。
 でも少々力業に感じるところも有り。L、携帯スってたって、一体どれほどの技術だよと。月、ミサに加えて、ミサをいつも見ているレムもその場にいたのに、全員の目を盗んでスったって。そんな特殊能力あったなんて聞いてないよみたいな。あと、エラく月が窮地っぽいけど、何かレムが既にLを殺せる事実が忘れられちゃってる点とか。レム、気が変わったことになっちゃったの?レムと月が今話の最後でコンタクトを取った時点で、既にレムがLを操り殺せばいくらでも事態を打開できる状態のような。ミサを助けるためならレムそれくらいやってくれるんじゃないの?どうもレムがLを殺す意志を表明してサプライズ引きだった3週前が無に帰ってるような。あと、「引き出しもただの二重底にした…」の台詞が何気にショック。あのギミック関連はコレで終わり?丸一話かけて仕掛けを描写したのは、いつかコレが破られる描写が来る。どうやって破るのか、読者はそれをワクワクして待つ…ということだと思ったのに、スルーしちゃうのかよ!みたいな。「死神の憑いた人間は不幸になる……本当だったのかもしれない」の所はしっかり伏線回収してくれて良かったんですが。

●家庭教師ヒットマンREBORN!
 最初の数話が僕的に今イチでずっと流し読みしてた漫画なんですが、今週はエラく面白かった。というか完成度の高さに惚れ惚れするくらいだった。冒頭の新キャラハルちゃんラリラリアップでつかみはOK。ちょっとイっちゃってるハルちゃんのキャラ描写で、少女キャラマーケティングにも対応。「なんだありゃあ!?どこぞの鉄砲玉か!!?」などギャグの切れも良し。最後はメインギミックの死ぬ気弾で普通に盛り上げ、オチも惚れちゃったオチで完璧。絵や構図も最初の頃より格段に見やすいし、ちょっとスゴいクオリティーだと思いました。こういうこともあるんだなぁ。天野明の名前を今回で覚えましたよ。

●テニスの王子様

 面白い(^_^;

 概略すると、

 部長:「今回のS1は越前にして頂けませんか?」
 先生:「なんで?」
 部長:「を見たから」

 という会話のキャッチボールです。部長、それ理由になってないよ、みたいな。先生、「おいおい それは本気で言っているのか?」の台詞は、侍発言の後にするべき。それだったら普通の人にも意味が分かります。

 部長:「こんな事言って笑われるかもしれませんが…越前と試合した時奴の中にサムライの様なものを見ました」
 先生:「おいおい それは本気で言っているのか?頭は大丈夫か?」

 これなら意味が通じる。

 次週は、「風」「林」「火」「山」の四つの技を合体させた超必殺技「万華鏡風林火山」で真田皇帝が勝ちます。

●いちご100%
 もの凄く向井さんを応援したくなってます。普通は恋のライバルキャラを使って正ヒロインの方を輝かせるものだと思うんですが、素で、正ヒロインよりも向井さんを応援したい。
 なんつーか、向井さんは分かる。東城も西野も、なんで真中みたいなダメ人間を好きなのかイマイチ僕には伝わってこなかったんだけど、向井さんの場合は男嫌いという縛りから解放される過程にいたのがたまたま真中だったということで、真中に惚れる理由が理解できる。
 もう、この辺りで、この漫画も1対1の関係を基本にした普通の恋愛観念持ち込みましょうよ。日暮さんと西野、天地と東城、真中と向井さんでばっちり纏まるじゃないですか。

●未確認少年ゲドー
 病気の少女の夢を叶えるために、敵だった奴らも仲間になって一つの目的へという流れで、あと数回でキレイにまとまりそうです。1クール目に比べて2クール目は確かに面白さが落ちたように思えるので打ち切りはしょうがないかもしれませんが、様々な種族間の相互理解というテーマを淡々と描ききったという点では好感が持てる漫画でした。種族間の差異を超えて一つの目的へという今週からのラスト展開は、この漫画のラストはコレしかないだろうという感じです。

●シャーマンキング
 「『この星矢!印刷ミスだからとりかえて!!』……前の21巻のことである。何にも印刷されてない、真っ白な頁があるというのだ。しかし、残念ながら(?)この125頁はミスではない・もちろん手ヌキでもない。A・Eによって、シャカが真っ白になって消滅するという、コミックスでしかできない大胆な手法をとったつもりなのだ。だから、日本国中どの本屋さんを探しても、あの頁は真っ白なのだよ」by車田正美

●次週予告
 矢吹先生仕事速ッ。
 

2004.08.03.(火)
■雑想
 
 電車の中では爆睡していたため、旅先ではあんまし読者が進まなかった分、本日は黙々と専門書を読書。

 脳はスゴいなー。

●奈須きのこ『空の境界』
 読書中。既に、1章「俯瞰風景」を読んだだけで愛しい。高次に抽象的な思考は同じ思考をしている仲間を見つけるのが難しいんですが、こうして自分が考えていたような抽象思考をステキに表現してくれている文章に出会うと、ああ、こういう思考って自分だけがしているものじゃないんだなぁと孤独が緩和されたような快感を覚えます。表題『空の境界』の「境界」は非常に抽象的な概念ですが、その存在は僕も感じていた所でしたよ、マジで。超抽象的な共感。最後まで読み進めてみてからですが、哲学のスパイスが非常に心地よい小説です。
 

2004.08.04.(水)
■雑想
 
 リンクに1件追加&1件張り替え。

赤想〜せきそう〜

 「赤想」というタイトルですが、「赤」から連想されるものは?

 シャアザク、
 デカレッド、
 紅薔薇さま、

 当サイトの閲覧者の答えはきっとこんなものです。こういう紹介ばかりしてると、いつか刺される。

 普通に、WJ感想に普段の本や漫画、アニメ感想が楽しいサイト。乙一ファンの模様。僕的にも気になってる作家です。
 そして、ガンプラ制作室のガンタンクが熱い。

AdolescenceLost
 創作小説に日記形式のブログで本や漫画の話題をあなたへ。日々のインプットと称した読んだ本のショート感想が好きです。沢山の本について触れるので、自然自分の趣向に重なる本の話題に出会えます。僕的にも舞城王太郎とか、今スゲー気になってます。


 本日購入は、

 尾田栄一郎『ONE PIECE』34巻
 緒方てい『キメラ』8巻

 ONE PIECEは、そういやクロールで海を渡るカエルとか出てきたなーと。今読み返すと超イイ味出してます。実は重要な伏線だった!とかで再登場しないかなぁ。

 キメラは、帯の小倉優子の推薦文が熱いです。

 「最後まで……読むりんこ☆」by小倉優子

 スゲー、落ち込む。なんてステキな推薦文なんだろう。

 本編は惜しい感じ。もう1話追加して烈風のタキの所まで入れてくれても良かったんじゃん?そうしたら現行最燃え巻だったのに。コレでは、続きが読みたくてもだえ苦しんでしまう。
 

2004.08.05.(木)
■マリア様がみてる17冊一気読了完了まとめ
 
 というわけで、『マリア様がみてる』既刊17冊の一気読みを完遂したんで、ここまで読んでのまとめ感想などを。

 とりあえず、僕の好きなエピソードを3つ選んでみました。

●3位/白き花びら/『いばらの森』収録

 全編に渡って詩的で美しいんですが、聖と栞の相互依存に陥ってしまっての破綻を描いているという点で、マリみてのシリーズ全体を通しても重要なエピソードかと。聖と栞の関係では破綻が訪れてしまった、そこが出発点で、そこから段階を踏んで片手だけ繋いでるような聖と志摩子さんの関係、そして理想的な志摩子さんと乃梨子との関係へと、関係性の形が発展して行きます。白薔薇ストーリーだけじゃなく、マリみて全体のテーマの流れみたいなものがこの関係性の発展の流れに見て取れるように思えるので、やっぱし起点になってるこの話は大事。まあそれ以上に素で詩的にイイ話というのが大きいんですが。

●2位/パラソルをさして

 祐巳→祥子さまでべったりと依存していたがためにボロボロになってしまった祐巳が、復活、成長するまでを傘の象徴性のギミックを使って描いたえらく文芸風味漂うイイ話。主人公の祐巳の第一次成長、「世界は祥子さまだけではなく、様々な人達の関わりの中でできている、もっと視野を広げなくては」を獲得するまでを段階を追って丁寧にステキに描いてます。これも、依存関係からもう1レベル上の関係へと発展していく話というのがポイント。

●1位/銀杏の中の桜/『チェリーブロッサム』収録

 仏像もいい。でも、マリア像もまた違った美しさがあるんだ、って。

 この乃梨子の内面描写の後、クリスチャンの志摩子さんの方からも「今度、一緒に仏像でも観にいきましょうか」という言葉が乃梨子へ、このラストシーンにマリみてのテーマの全てが凝縮されている感じ。異なるもの同士でも分かり合える。仏像愛好家とクリスチャンでも分かり合える。数珠とロザリオに象徴させて相互理解の機微を描いているのがステキ。ロザリオである志摩子さんは、数珠とは矛盾するものだと自分で思って、万が一数珠であること(お寺の娘であること)が周囲にバレたら、ロザリオである(クリスチャンである)自分は排他的にその場を去らなければならないと思ってたのだけれど、そんなことは無かった。数珠とロザリオ、両方あっても全然OKだった。むしろ両方あるから違う人と分かり合えるものだった。全認性と相互理解の機微を堪能できて、コレはイイ話。単に、志摩子さんと乃梨子が一番沢山出てくる話だから大好きというのもありますが。

 こんな感じで、異なる人間同士の相互理解の物語が、マリみての中心部分なのかと思います。相互理解に至るまでの関係性の発展に段階があって、

 第一段階:お互いをお互いのイメージでしか知り得ていない段階
 第二段階:お互いがお互いを知ってるがゆえに依存し合ってしまう段階
 第三段階:お互いに自立しながら助け合える段階

 って感じで段階を登る様を描いているのだと思います。
 物語冒頭の祐巳→祥子さまの関係、可南子登場時の可南子→祐巳の関係なんかが第一段階ですが、この段階は現17巻時点では祐巳→祥子さまにしろ、可南子→祐巳にしろ既に経過しております(祐巳→祥子さまのイメージは、まあまったりと祥子さまの本性を祐巳が理解していく過程が描かれていたし、可南子→祐巳のイメージ先行で訪れた破綻は、「レディ、GO!」で関係性の段階が一歩進展した様が描かれていたと思う)。
 なんで、17巻以降でコレからポイントになるのは、第二段階から第三段階への昇華の部分かと思います。今の所、作中のゴールと思われる第三段階に到達してるのは、志摩子さん−乃梨子の新白薔薇姉妹だけです。第二段階で依存しあってダメになってしまった聖−栞さんの関係を受けて、聖は志摩子さんと片手だけつなぐような関係を構築した、聖さま卒業後、志摩子さんは少し聖さま依存に逃げそうになるんだけど、救い主の乃梨子が現れて救われて、理想的な第三段階の関係を作り上げることができた……ってな感じで取りあえず志摩子さんはもうゴールにたどり着いています。「レディ、GO!」の段階の「けれど、志摩子さんはいつでも祐巳の二歩も三歩も先を歩いていて、とてもじゃないが容易に追いつけそうもないのだった」という祐巳の心情描写にそのことが滲み出ていると思います。
 というわけで、先んずる志摩子さんを追う、祐巳、由乃さんの第三段階到達が今後の話のポイントになると思われます。そんな感じで、以下予想。

●由乃さん
 17巻時点でも相変わらず令ちゃんべったりで、未だ依存傾向なため、そこから脱出する話が今後描かれるものと思われます。で、おそらく、というか多分、妹を選ぶ付近の話がゴールになるのかと思います。自立傾向の妹と関係性を構築する中で、自然と令さまとの関係もお互いに自立したものになっていく……これが帰結としては一番自然かと。でもまあ、はっちゃけキャラなんでそんな作品全体のテーマとか微塵も関係無い所に着地しそうな予感もありますが、それはそれで面白いということで。

●祐巳
 「レイニーブルー」→「パラソルをさして」で、既に依存関係からの離脱の第一段階は描かれているんですが、ここ三巻あまり「祥子さまが卒業したら自分はどうなってしまうんだろう」的な心情描写が繰り返し挿入され、未だスパッと自立し合えてる第三段階には至っていない現在の祐巳です。逆に言えば、これが主人公祐巳の最後のハードル。依存心を完全に断ち切って、祥子さまを笑って見送ることができる成熟した関係まで持っていくことができるかどうか。作者がどこまで続けるつもりか分かりませんが(延々と世代交代を繰り返しながら続く超長編を想定している可能性もある)、テーマ中心で完結させるなら、祥子さまの卒業、それを見送る自立し、成長した祐巳……の所でエンディングが一番キレイだと思います。キーになるのはおそらく由乃さんと一緒で祐巳の妹になる人物。今のところ瞳子と可南子が候補ですが、二人とも祐巳ファンで祐巳にべったりのキャラじゃなく、自立志向の強い、時には祐巳に敵対するほどに真正面から祐巳を見ているキャラだというのがポイントかと。自立した妹との関係性の中で、祥子さまとの関係性も自立したものに発展していくみたいな。

 こんな感じで、今後の展望を予想しつつ以上がまとめ感想で。書いてて、志摩子さん−乃梨子ラインはもうコアな物語は無いのかもな、なんて思ってちょっと悲しかったり……「レディ、GO!」とか、既に二人お笑い要員になってたし。ただ、まだ聖のいつか志摩子さんに祐巳が祐巳だけの役割で必要になる時が来るという予言があったりするので、もう一話くらいメインがあるかもしれない。その辺りを地味に期待しつつ、それ以外でも祐巳らの先を歩く者のポジションでカッコよく描かれることを希望。結局、まとめ感想も白薔薇姉妹中心じゃん。
 
■雑想
 
 この前の実験の成功を受けて、新研究を始めたり……。僕用に研究費も出るっぽい。数年前から知力をお金に換えたいなーと思ってたのだけど、まずは第一段階って感じ。


angela『Shangri-La』/蒼穹のファフナー主題歌

 「傷を負ってでも羽ばたきたいと願うよ 愚かでいいのだろう 見渡す夢の痕 さよなら 蒼き日々よ」

 相変わらず、リスクを踏まえての夢追い歌を歌っています。かなり厳しいこと言ってます。「ノーリスクで夢追い?何寝ぼけたこと言ってんの?」くらいの勢いを感じます。されどおそらくは歌詞を地で行って成功した人が歌ってるので、説得力があります。


 あと、

 三田紀房『ドラゴン桜』4巻

 を購入。

 まだ読んでないけど。
 

2004.08.06.(金)
■雑想
 
 学会発表が正式に決定したり。

 なんで、11月は熊本に行って来ます。遠いなオイ!京都より南に行くの生まれて初めてだよ!


9月7日に村上春樹の新作
 タイトルは『アフターダーク』だそうです。まだ内容は謎ですが、とりあえず楽しみに。幻想性、象徴性が高いヤツだとイイなぁ。


 本日購入は、

 『コバルト』8月号

 マリみての短編が載ってたんでつい。たった8ページなんだけど、つい。
 
■三田紀房『ドラゴン桜』4巻/モーニングKC
 
 英語学習編。

 TOEFLを受けてる母集団の多さを理由に、「日本人が英語できないというのは嘘!」と読者の驚きを狙うようなことを書いているんだけど、これはちょっとハッタリ効かせすぎだと思った。統語、音の体系といったものが英語と似てる言語が母語話者の人が英語を学ぶ場合に比べて、それらが非常に異なる日本語の母語話者が英語を学ぶのはより大変なのは真実。大学時代にスロヴェニアで14歳のスロヴェニア少女が自分と互角程度の英語力を持ってることにショックを受けたことがあります。日本人、やっぱし一般的に英語能力は低いですよ。

 というか、やはり小、中、高の英語教育がかなり死んでるっぽい。ほんと個人的にはロクな思い出がない。高校の時の英語教師は延々と弛緩した雰囲気の中で音読→英文和訳を繰り返してるだけでまったく非道かった。途中で見限ってほとんど独力で英語は身につけました。教育に関心がある者としては何とかしなきゃいけない部分だよなーとは思うんですが。

●人間は忘れる生き物という話
 これは同感。1、2、3と順に理解していって、あー、1を忘れちゃった、もう一回1から……とかウダウダやってるよりも、1、5、10と飛ばし飛ばしに理解していって、空白部分は後で実践のウチで埋めていくように学習していった方が効率が良い。何よりもまず、自分の中でその分野の俯瞰図を作り上げることが先決。
 

2004.08.07.(土)
■雑想
 
 本の感想ページをようやく現在のサイトのレイアウトに変更。それに伴い「BOOKS」を感想ページ左フレームの一番上に持ってきました。一応、このサイトのメインコンテンツなんで。


 本日購入は、

 今野緒雪・ひびき玲音with山百合会『マリア様がみてる プレミアムブック』
 今野緒雪・長沢智『マリア様がみてる』2巻

 一つ目は短編小説目当て、二つ目は勢いで購入。漫画版の方は1巻が今どこも品切れなんだよなー。2巻だけ先に買うというめずらしい買い方をしてしまったわい。


 普通に研究室行ってきたんだけど、大学に着いてから本日、明日と全棟停電という事実を知る。電気も扇風機もPCも何も使えないということで、どうしようもない。急遽まるまる二日間オフに。何しようかなー。  
 

2004.08.08.(日)
■第28話「危険な賭け!?」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 「何故なら君自身の存在が最後の切り札だからな」(嶋)

 今の時点ではどういう意味なのかよく分からんのですが、とにかく「切り札」という響きがカッコいいんで今週のベスト台詞はコレです。声に出して読みたい日本語です。「キミの存在が最後の切り札だからな」。言われてみたいし、言ってみたい。

 本編は、バカも見捨ててはいけないというメッセージが滲み出ていたように思います。現在の睦月はバカでどうしようもないんですが、それでも見捨てないで救ってやらねばならない。賢者のツライところです。賢者で強者なのにバカの弱者を見捨てない嶋さんはエラいですが、ほとんど聖者の域に達してるようにも感じられます。自分を犠牲にしてまでバカを救済しようというのは中々できません。フィクションなんで、賢者側の消耗が実ってバカは改心しそうですが、現実ではどんなに身を削ってバカのために尽力しても、バカはバカのまま、むしろ賢者側の好意を下手に出てると受け取って逆に慢心してバカが加速したりと、中々思うようにいきません。それでもバカを見捨てては行けない。かなり厳しいんですが、その通りだと思います。こんな辺りから、マジで「仕事」をテーマにしてるのかなーと思えます。集団で仕事となると、バカとどのように応対するかというのが課題になることがままあるんで。

●橘さん
 元バカだった橘さんもすっかり改心してバカを導くポジションに。相変わらずやたらめったら銃を撃ちまくってるのが熱い。EDテーマをバックに鬼のような銃撃を見せるギャレン燃え。
 
■第27話「新たな闇が迫る!迷子のポルンを救え」/ふたりはプリキュア感想
 
 「カクザワ?」(社員の人)

 台風に興奮して絶叫して窓から飛び降りるカクザワくん燃え。というか、素でよく意味が分からんかった。何、今度の人は台風を吸収する人なの?

 アクションシーンはグリグリと動いて面白かった。肉弾戦で闘うプリキュアとしては、こういうマッチョな肉弾格闘系の敵を待っていた。地味な手からの衝撃波だけで闘ってたイルクーボよりもステキ。

 最後のマーブルスクリューと台風衝撃波の撃ち合いは、かなりドラゴンボールのエネルギー波の撃ち合いの世界に入っていました。マーブルスクリュー、そろそろ新技になるんじゃないだろうか。
 

2004.08.09.(月)
■雑想
 
 WJ感想は後日。

 というのも、思いがけず手に入った二日間のオフで、『R.O.D-THE TV-』の残りの話数を観たから。レンタル品でもう返しちゃったから、忘れないウチに感想を書いておこうかと。

 直感的に言葉を紡げば、「おのれフジテレビ!」って感じ。何故にこれを最後まで放映しなかったのか。前にも言ってたけど、なんというか、これは僕にとっては折に触れて繰り返し観たくなるアニメです。20話までは全部ビデオに録ってたんですが、肝心のラスト6話が……観たい時に見れない。いつかDVDでそろえるしかないということですか。非道いなー、それ。


 そんな感じで、

 『R.O.D-THE TV- ORIGINAL SOUNDTRACK』

 を勢いで購入。

 完璧に2ndED三浦理恵子『Confidence』を目当てに買いましたよ。あんなエンディング見せられたら、買うしかないよ。
 
■第20話〜第26話/R.O.D-THE TV-感想
 
 不覚だが、泣けた……。

 R.O.Dは自分の中ではミシェール姉さんイイなーとか、アクションはっちゃけてるなー、とか、そんな感じでなにも考えずに気楽に楽しめるアニメって感じの位置づけだったのだけど、ラスト4話はそういう気楽さを忘れて、普通に没入してしまった……
 僕の前の感想に書いた通り、また漫画版の『READ OR DREAM』2巻巻末の倉田先生&舛成監督のトーク何かでも明らかにされている通り、R.O.D-THE TV-は「デフォルトじゃない家族の絆」をテーマの一つに描いたもので、作品全体を通して、この「絆」の構築、解体、再構築が順に描かれているのだけれど、いや、マジで、何というか、ラスト4話の解体から再構築の部分で、泣いた
 もう、倉田先生という人、精巧さとか無矛盾性とかを無視してその場のノリで面白さを追求しているために話の型を結構大きく崩してるのに、何だって、この「絆」の構築、解体、再構築の一番大事な部分はちゃんと崩さないでしっかり描いてるんだ。妙な所でめちゃくちゃ誠実な人です。この核の部分をステキにしっかりと描いてくれたという点だけで、R.O.D-THE TV-は僕的に最高。
 1クール目で淡々と描写してきた、三姉妹間の絆、ねねねと三姉妹の絆、アニタと久ちゃんの絆が、全てクライマックスで効いてくるのがニクイ。1クール、長い時間かけて「構築」されてきた絆が、ラスト4話で、ミステリの裏技トリックの如き事実が明かされて「解体」される。そこがめちゃくちゃ悲しい。だけど、だからこそその分、さらにそれらを乗り越えて「再構築」に至るファイナルがめちゃめちゃに切な熱い。

 「今まで何万冊も本を読みましたけど あんなお芝居を書ける人は、いません」

 読子さん・゚・(ノД`)・゚・そして三姉妹・゚・(ノД`)・゚・

 というか、あのエンディングは反則。これほど美しいエンディングは中々記憶にない。「解体」の部分で思い出とともに消えたアニタと久ちゃんの絆でタメにタメていたからこそ、「再構築」後の風景をEDギミックの種明かしを織り交ぜて描写するこのエンディングは反則級に心ニクい。またラストの1カット(マリア像に刻まれる名前)で、三姉妹の「解体」の部分を全て裏返すのもステキ過ぎ。エンディングまじ良かった。三回くらい観た。

 以下、絆の形。

●アニタと久ちゃん
 DVD最終巻パッケージにして、EDギミックの種明かしの解答にして、作中のメインって感じ。最終回のアニタの「やれよ、やりゃいいじゃん!」から始まる啖呵がステキだった。

「ここぶっ壊して、みんなで日本に帰って、久ちゃんと遊ぶんだ。それが、あたしの未来だ。あんたらの未来なんか要らない。あたしはあたしの明日を生きてやる!」

 「久ちゃんと遊ぶ」のがアニタの描く未来だというのが、子どもらしくて、それでいてどこか真実を言い得ているようで、良いじゃないですか。この二人の絆の構築、解体、再構築の流れだけで、ステキですよ、R.O.Dは。完全言語による「解体」の部分では将来の夢を「司書」と受動的に語っていた久ちゃんが、ファイナルエンディングではねねねと同じ世界と向き合う「作家」になってるのもポイントですな。

●ミシェールとジュニア
 23話のジュニア→ミシェールの「僕があなたを守るから」が効いているために、最終話、逆転してミシェール→ジュニアでの「大丈夫、必ずあなたを護ってあげる」がひたすら良かった。これ、もうラヴじゃないの?エンディングで二人きりで一緒にいるのとか、この二人エンドってことじゃないの。もっと観てみたいとか、応援してたけどさ。まさか本当にここまで描かれるとは……この二人はステキだ。

●ねねね
 されど、僕的に一番感情移入して、一番魅力的だと思って観てたのはねねねというキャラだった。設定が僕と同じ22歳ということもあります。
 ねねねの物語は、大人になるとともに味わう喪失、欠落を克服して、強い大人、っつーか強いオヤジになる物語だったように思う。設定22歳だけど、もう少し上の年齢、20代後半から30代くらいの人に感情移入させるキャラだったんじゃないだろうか。
 喪失、欠落が「作品が書けない」状況になって現れてるんだけど、それを克服するまでの物語を、新しい友達(三姉妹)との関係、旧友(読子)との再会と順を追って、喪失・欠落状態から、世界としっかりと向き合ってる本当の大人オヤジになっていく様が描かれていたように思います。ファイナルクライマックス、全てを克服し無敵のオヤジ状態と化したねねねが全世界に向けて叩きつける説教が熱い。

 「そこまで意志が強いくせに何で自分たちで立とうとしないの? 言葉を誤魔化してもアンタらのしてることは逃げだわ! 世界に向き合うのが怖いから殻を作ろうとしてるのよ! おまけに自分の過去まで他人におまかせにするつもりなの! 甘ったれるな!」

 バックボーンには、クリスマスの回の「世界と向き合う方法がコレしかない」というねねねスピーチがあります。爽快。ねねねオヤジ最高。

●それと、
 全人類に一つの(ジェントルメンの)思想、価値観を強制的に共有させれば世界は平和になるという敵側の思想と、それにどう立ち向かうかという思想戦の趣もありました。それに対する味方側の解答は、トトブックスのオヤジの「どんなに時間がかかっても 自分で探して自分で選んだ本の方がオレは好きだね」と25話のマギーの「違うからこそ私たちは一緒にいる意味がある」の台詞で語らせてます。一つの思想の排他的押しつけほどイヤなものはない。違う人々が自立しながら共存してるからこそ面白い。倉田先生が、プリキュアを好きなハズだと、ちょっと思った。

 本日購入してきたEDの『Confidence』を聴きつつ、この辺りでR.O.D-THE TV-感想は終わりで。この歌がまた、ファイナルEDの種明かしの後だと、この二人の歌だったのか!と、もう、歌詞がまたハマるのだよ。
 

2004.08.10.(火)
■37・38号/WJ感想
 
●BLEACH
 僕がBLEACHの魅力だと感じる部分は、この話は天才主人公が無敵に上から見下ろして勝ち進んでいく話じゃなく、大きい理想を掲げたんだけど結局守れなかった人間が、それでもどうしても捨てられないモノがあって、泥臭い捨て身の特攻をしかけてる話だという部分。物語序盤の「世界中の人を守るなんてデケーことは言えねぇけど 両手で抱えられるだけの人を守ればそれでいい、なんて言えるほど控えめな人間でもねぇんだ 俺は山ほどの人を守りてえんだ」という大きい理想から始まって、結局ルキア一人守れなかった過酷な現実、それでもどうしても捨てられないモノがあるから捨て身の特攻をしかける、この流れがBLEACHのキモだと思います。そういう意味で、ルキアを助けられなかった→でもどうしても捨てられないから捨て身の特攻をしかける……という流れで白哉に挑む恋次も、一護とシンクロしながらこのキモを担っていた登場人物だと考えられます。だけど、結果はまたしても守れず、過酷な現実再びという展開。これはもうタメにタメています。一護と恋次がシンクロしているので、一護が二度負けたかのようにタメられています。このタメを昇華する、一護がルキアを守った!の部分が描かれる時は相当のカタルシスがキそうです。
 ただ少し思うのは、このタメの昇華は「一護が自分を守ってくれた大事な人を守り返す」のがポイントであって、「朽木白哉を倒す」のがポイントではないのかもしれないという辺り。朽木白哉が最大の障害にして作中悪だったら、それを倒すのが作中一番の「昇華」の部分ってことで分かりやすいんですが、それにしては白哉は憎しみの対象としては描かれなさすぎています。1コマだけ入った謎のルキア似の登場人物、緋真さんの遺影を見つめるシーンがどうにもこうにも重要度が高そうです。実は、上の「ルキアを守る」という作中目的の背景には、単行本3巻でつづられる、「一護は自分を守って死んだ母親を護れなかった」というエピソードがあります(この3巻を読まないとBLEACHのメイン部分は理解できないってくらい重要部分だと思うんですが)。つまり、一護は同じく一護を守ってソウルソサイアティに赴いたルキアに、母親を重ね合わせているとも取れる。母親の時は護れなかったけど、今度は護る!みたいな、実はめちゃくちゃ熱い話です。なんで、もし緋真さんが白哉にとっての護りたかったけど護れなかった対象だとすると、白哉は一護とパラレルに描かれる登場人物となり、作中悪とはとても言い難いポジションにいる人となります。万が一だけど、緋真さんのエピソードを一護の「護れなかった母親」のエピソードと絡めてくれて、母性とか、その辺りを描いてくれたら、かなり、BLEACHは神だなぁ。

●DEATH NOTE
 今週冒頭でレムがどっか行っちゃったんだけど、僕の先週の「既にレムを使ってLを操り殺すことができるのに、しないのは何故か」という疑問に関しては、特に決定的な説明は無し。掲示板なんかで話題に上った通り、今の状態でレムがLを殺すとミサを助けたことになってしまいレムは死んでしまう、命がけでミサを助けるほどにはレムは月を信用していない……ってな辺りで各自補完しておくしかないんでしょうか。月側のゴールがLを殺すことと認識して読んでいただけに、多少違和感を感じる部分なんですが。
 今週も、月のゴールはLを殺すことだと思って読んでたのに、現在の月の目的はLの疑いを晴らすことで、微妙に真のゴール(L殺し)と直結してなくて燃えづらいなーなんて思ったんですが、それはしょうがないという気もしてきた。というのも、月のゴールがLの名前暴いて殺すことなのに対して、Lのゴールは月をキラと同定、かつ犯罪方法を立証という二段階なんだと思ったから。月をキラと同定の時点でゴールのような気がしてたんだけど、Lはそっからが大変なんですね(今週時点で同定までは辿り着いたっぽいし)。なんで、月とL、一方がゴールに近づけば、もう一方もゴールに近づいてしまうというハラハラ感がDEATH NOTEのキモなんで、そのハラハラ感を保つためにも、もともと二段階な分ゴールに遠かったLの分、月がゴールに向けて遠回り(今週からの展開のように、決定的なゴール(L殺し)を目的としない展開)するのはしょうがないかなと。
 月は後一歩でLが殺せる、Lは後一歩でDEATH NOTEによる犯罪方法が立証できる、というお互いのゴールに向けてギリギリに拮抗するであろうラストクライマックスが楽しみですな。

●ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
 読者視点がボヤけてちょっと読みづらかったっス。多分ロージー君が読者視点のキャラなんだけど、魔列車を見て「終わった!もう逃げられない…!」とか、微妙に読者の知らない情報をちゃんと持ってるんですよね。逆にカヤちゃんを読者視点と思って読むと、確かに読者の知らない情報は持ってなくて一緒に不思議世界の驚きを味わえるんだけど、こっちはカヤちゃんの本心、本当はノブオくんをどう思ってたのかとかが読者に分からないので、完全に読者視点のキャラとしては感情移入しづらいと言う。
 あと、あんまり怖くなかったんですけど、コレはもう僕が大人になってしまったからでしょうか。子どもの頃に読んだ『アウターゾーン』とか、そりゃもう、夜も眠れなくなるくらい怖かったものですが。

●TRANS BOY
 こっちは、ムヒョとロージーに比べると、読者視点=ソラトくんで分かりやすかった。単純に、読者はソラトくんと一緒に不思議少女がもたらす不思議世界を経験することができます。
 この、読者視点の主人公を置いて、読者は主人公と共に美少女を楽しむという形は、矢吹先生の今後の方向性として正しいという気がしました。もっと練り込んでもう数人読者の心を掴めるような美少女キャラを投入できれば、いちご100%を余裕で抹殺(WJから)できるような気がします。
 ミスリードでタクちゃんが犯人ってことは、あの兄ちゃんはホントにラリッてただけかよ!と読みながら一人ツボに入ってたんですが、ラストにそのことに言及する記述が……惜しい、そこは言及しないで読者の一人ツッコミ用にして欲しかった(無理)。

●テニスの王子様
 爆 笑
 少し前までのこの漫画に対する「ある意味笑える」みたいな感想は、若干の皮肉も入ってたんですが、今では大マジで爆笑してます。本当、最近ボーボボよりも笑っちゃう回数多いんですけど。電車では読めないとか、そういうレベルになってます。僕だけ?他のWJ感想書いてるサイトの人も今では大マジでツボに入ってるんじゃないの?
 「COOLドライブ」の大ゴマが、指6本になってて本当に(許斐先生が)ある意味COOLになってるのがもう、スゴい。審判のお兄さんの表情が、驚愕の表情のハズなんだろうけど、なんとも、非現実的なリョーマの奇行を目の当たりにして呆然としてるような表情に見えてしまうのもまた。そりゃ呆然とするしかないよ、みたいな。

●武装錬金
 前回と今週と、めちゃめちゃイイと思うんですけど。掲載位置上がってるのと、次回巻頭カラーなのはついに一般読者にもこの良さが届いた?それとも単に一周年だから?

 まず、本当だ!前に「最後まで貫き通せた信念に……」の台詞を言ったときと同じ構図なんだ!(Qウェルさんの今号感想より)
 気づかなかった……そしてなんて心ニクイ演出なんだろう。

 今週、カズキという主人公を掘り下げ過ぎ。

 「でも今じゃない! 今はまだ諦めない!!」

 の台詞に、コアな武装錬金読者は、早坂姉弟編ラストの「まだだ!!諦めるな!!」を思い出してグッとキたはず。コレがカズキという主人公なのだと。

 そして、鷲尾戦の「だけどオレも蝶野も人間なんだ だから 死んでもやっちゃいけないコトと 死んでもやらなきゃいけないコトが あるんだ!!」や、結局蝶野編で他人を犠牲にして生きる蝶野に対立したように、カズキは本当に6週間後に人を犠牲にしなければ生きられない存在になってしまったら、(おそらくは)本当に自決するような意志を持ってる主人公だと既に語られているので、この場面は重い。
 僕的に武装錬金の核だと思う、蝶野編がまた絡んでくることになる展開なのがもの凄く熱い。蝶野編で蝶野に対して行ったカズキの説得が、今度はあの時の蝶野と同じ他人を犠牲にしない限り生きられない状況に自分が置かれたことで、全て自分にはね返ってくることになる。
 和月先生と言えばハッピーエンドの化身ですが、コレは悲しいエンドでも傑作だよなぁとまた思う(るろうにも、薫は死んだままでも大人読者には傑作だったのにとずっと思ってるんですが)。蝶野編のラストは、蝶野が死んだ後もカズキだけは蝶野を認識して覚えてるというモノだったので、カズキも死後にも残る関係性、記憶を残して6週後に死ぬというラストでも震えるほどに素晴らしいと思うんだけど。

●スティール・ボール・ラン
 ムヒョとロージーよりも今週のコレの方が僕的に精神的にクるものがあったんですが。悪意とか敵意が動機ではないのに、殺すための技術を修練しているというのがメチャメチャ怖い。苦痛ではなく、死ぬ前の「穏やかさ」のための鉄球というのも怖い。穏やかになっても、死ぬんじゃん、みたいな。あー、怖い。覆面したお父さん超怖い。子どもの時読んでたら、間違いなく夢に出てきた。

●シャーマンキング
 先週は、武井先生、車田正美リスペクトみたいなことを書きましたが、実際、もういっちょリスペクトして、このラストシリーズは聖闘士星矢冥界編みたいにした方がいいんじゃないだろうか。現在の展開は一つ一つのプラントを突破していくという聖闘士星矢十二宮編の流れですが、いかんせん既に終了までの尺が決められてるっぽいので、一回一回のバトルに深みを与えるほどに描けていません(普通一バトル一テーマくらいあるものなのに、そういうのがほとんど無い)。なんで、聖闘士星矢冥界編みたいになんやかやでいきなり主人公だけ最終目的地にたどり着く展開にして、最後だけじっくり描いた方がいいように思えます(冥界編は、星矢と瞬だけ特殊イベントで一気にコキュートスまで移動する展開だった。氷河と紫龍だけ全部のバトルポイントを突破して来たことになってるけど、上手い感じに省略されてた。あと一騎はもとから別枠)。このままだと、肝心のハオとのイベントが数週でブツ切れとか、ヒドイことになりそうで怖いです。
 
■雑想
 
 今日は、WJ感想で読者視点についてなんて考えたのだけれど、漫画と小説で媒体は違うけど、『マリみて』の今野先生の、読者視点で作中世界に没入させる技は神業の域に達してるなと改めて思いました。基本は祐巳視点、だけど時には志摩子さん視点、他のキャラ視点と、区切りごとに視点を変えながらもまったく違和感を感じさせないのがまたスゴい。背景説明や状況説明は客観的な文で説明してるのに、あくまで読者は祐巳視点ですらすら読めるのがスゴい。意識的にしろ無意識的にしろ、言語表現における人間の主観と客観の連続性に気づいていて、それを上手く使ってるんだろうなぁ。
 

2004.08.11.(水)
■雑想
 
 読書日と決めてまったりと過ごしておりました(と言っても読んでたのは専門書が主だけど)。

 ときおり休憩に三浦理恵子『Confidence』を聴いたり。コレ本当いい歌だなー。少々倹約して、最終巻だけでも購入しようかな、R.O.D。


 夜には久々に近郊の東北一の古本屋へとおもむき、

 三田誠広『考えるウォークマン』
 島本和彦『仮面ボクサー』
 島本和彦『仮面ライダーZO』

 と購入。

 いずれも絶版本ですよ!こういう時があるから古本屋通いはやめられない!『考えるウォークマン』は『デイドリーム・ビリーバー』と共に高校時代から探してた本なので、ちょっと感動。

 そして、島本和彦は、ヤバい。仮面ボクサー、最初の3Pをパラっと読んだだけで悶絶状態に。仮面ボクサーて!仮面て!やっぱスゴいなー、島本和彦は。
 

2004.08.12.(木)
■雑想
 
 今野緒雪『マリア様がみてる Answer』/マリア様がみてるプレミアムブック収録短編
 今野緒雪『マリア様がみてる 図書館の本』/コバルト8月号収録短編


 の2つで、読了1冊分とカウントすることにした。

 今読んでる『空の境界』が非常に長いんで、こうでもしないと今月は読了カウントが増えぬ。


●マリみてと言えば
 この方が描いてるマリみてバカ漫画(褒め言葉)は本当に面白いなぁ。爆笑です。コレだけキレのあるギャグ漫画を無償でWEBで見れるのは、イイ時代になったと思う。


●マガジンの
 今年度の18号が中々捨てられない。理由は『ゴッドハンド輝』の市野沢先生の話が繰り返し読みたくなるから。脳を話題の中心にしたイイ話ってあんまし見かけないから、専門柄(僕の最近の専門は脳絡み)この話は嬉しかった。この話が収録されてる単行本はもう出てるんだろうか。その巻だけ買おうかな。


 なんか、明け方〜午前中と研究室、午後いっぱい睡眠という、常人と異なる睡眠サイクルに。目覚めてるんで、今(夜)から研究室行こうかなぁ。日に二度行く気分だけど。
 

2004.08.13.(金)
■雑想
 
 本日読了は、

 奈須きのこ『空の境界』上

 現在下巻の後半。明日までには読み終わりそう。いや、マジで良い。奈須きのこが新作伝奇を発表してるという『ファウストVol.3』はまだ売ってるのだろうか。奈須氏の他の文章も読みたくなってきたのだけど。


●HTMLについてちょっと
 よく、WJ感想以外は15〜30分くらいしか更新に時間かけてないと言うと、それは速いなーと言った反応をされるのだけど、一つ僕が更新時間を短くするために工夫してることを紹介。
 というのは、HTMLタグを、ATOKに日本語で辞書登録しておくということをしています。改行タグ<br>を「かい」で、強調タグ<b>を「すと」で、強調終了の</b>を「すとえ」で、僕はよく青文字フォントを使うので<Font color=”blue”>を「ふぉんぶ」、終了</Font>を「ふぉんえ」で、あとリンク張る時は<A href=”” target=”_blank”>までを「りんく」で呼び出したり。
 こうしておくことで、いちいち文章を書いてる途中に、えーと入力を半角に切り替えてタグを打って……と思考を中断することがなくなります。結果、今書いてる雑記くらいの文章は日本語入力のまま一気に書ける。無意味に色を青色にしたりしてもほとんどタイムロスがないということになります。なんで、結構スピードがアップすると思うので、エディタにタグ打ちでサイト作ってる人にはちょいと紹介しておきます(ホームページビルダーは使ったことがないのでこの技が有効かちょっと不明。アレは何?ボタンかなんか押すとタグが挿入されるの?)。


 そこにしか無い専門誌を取りに他所属の研究室に行ったら、昨日から17日までお盆で研究室を閉鎖しますという旨の張り紙が……なんか、お盆の間は強制的に活動を縮小するしか無さそう。大人しく本でも読んでるか……
 

2004.08.14.(土)
■雑想
 
 本日読了は、

 奈須きのこ『空の境界』下

 最高でした。久々に深く読書を満喫&再読したくなる一作でした。


 『空の境界』解説部分の笠井潔氏の文章で知ったんだけど、五木寛之ってもともと伝綺小説書いてた人だったんだ。最近は生きる云々とかそういう本書いてるんで、そういう方が専門の人なんだと思ってた。
 どうにもコレからの読書方向に迷う感じ(嬉しい迷いだけれど)。SF、ミステリ、伝綺モノ(これもSFの一部か?)と分野は多々あれど、どっちの方向を開拓していくべきか。『空の境界』面白かった&半村良の『妖星伝』を未読だけど既に買ってある(14冊ある未読の半分はコレ)&山田風太郎にも興味あるってことで、意外と伝綺モノは好みなのかもしれない、自分。


●オリンピック
 開幕しましたね。中々に視聴時間は取れなそうですが、柔道だけは見ようかなー。谷亮子に野村ですか。柔道やってたモノから見ると、やはりこの二人は天才としか言いようがないのですよ。技に入るタイミング、その一瞬が神がかってます。二人ともかなりの年になってしまいましたが、やはりアトランタ、シドニーと昔から見てる者としては現在の彼女らにも頑張って欲しいです。あの美しい一瞬をまた見せてほしい。
 
■奈須きのこ『空の境界』/講談社ノベルズ
 
 境界は不確かだ。定めるのは自分だというのに、決めるのは外側になっている。なら初めから境界なぞない。世界はすべて、空っぽの境界でしきられている。だから異常と正常を隔てる壁なんて社会にはない。
 −隔たりを作るのはあくまで私達だ。


 うむ、ひたすら絶賛するしかないレベル。傑作。

 こうして講談社ノベルズで出版された以上、作者の奈須きのこ氏はもうれっきとしたプロなワケですが、コレ、実際は2001年に同人小説で出されたモノらしい。あ、ありえぬ。同人誌のレベルじゃねェ。

 まあその辺りを引いてか、多少文章に読みにくい部分&所々に素人くさい文章があったりするんですが、欠点としてはそれくらい。量、質、共に、久々にがっつりと読書する快感を味あわせてくれて作品でした。

 以下、魅力点列挙。

●矛盾螺旋
 各章に必ず一つ抽象的な「概念」のテーマを入れてるんだけど、僕的に一番燃えたのはこの「矛盾」という概念をテーマに入れて濃密に描ききったラスボス荒耶宗蓮との決戦編、「矛盾螺旋」。
 まあ論理学の初級教科書なんかパラパラめくってみると、矛盾には二種類あって、真と偽が同時に存在してしまう矛盾(「私は死んでいて、かつ私は死んでいない」みたいな文)と自己言及の矛盾(「この文は嘘である」みたいな文)の二つがあるなんてことが書いてあると思うのだけれど、この「矛盾螺旋」では、幹也と鮮花の会話や、矛盾をはらんだ螺旋建築なんかでずーっと「真と偽が同時に存在してしまう矛盾」の方を概念として本編に絡めておいて、最後の最後にラスボス荒耶を倒すキーとして一転して「自己言及の矛盾」を持ってきてラスボス荒耶を論理的に殺しているのがメチャメチャ熱い。
 普通は完全に否定するということはその生命を「殺す」ことなんだけど、もう荒耶は生と死を超越してるようなヤツなんで、ただ単に肉体的に殺しても全否定することにはならない。そこを、矛盾に追い込んで存在そのものを論理的に殺すという方法で全否定してるのが、やたらめったらに熱いです。こういう、論理絡みの対決が好きな人にはお薦めの一編です(一応解説しておくと、荒耶と橙子の最後の問答で、荒耶は自分の敵は全人類の「集団無意識」の方だと答える。この答えを文で命題にすると「荒耶は言った、全人類の集団無意識は否定されなければならない」となるのだけど、最後に全人類の集団無意識=アラヤ識で、荒耶=全人類の集団無意識となることが橙子から明らかにされる。この事実を先ほどの命題に代入すると「荒耶は言った、荒耶は否定されなければならない」となり、文面通り荒耶を否定するとそもそも荒耶が言っているこの文自体も否定しなければならなくるという、自己言及の矛盾を含んだ命題になってしまう)。

●空の境界
 全般としては、異常と正常の境界、現実と非現実の境界、生と死の境界、そういうものの空虚化を表題に絡めてるんですが、最後の最後に、

 人間はひとりひとりがまったく違った意味の生き物。
 ただ種が同じだけというコトを頼りに寄りそって、解り合えない隔たりを空の境界にするために生きている。
 そんな日がこない事を知っていながら、それを夢見て生きていく。


 の一文で、裏の意味、人と人との完全理解を妨げる境界を失くすことができたならという願い、そんなことはできやしないのだけれどそれでも願わずにはいられない、という切ない願いを絡めた表題でもあるということを明らかにしているのがニクい。

●俯瞰風景
 「境界」絡みでは、「俯瞰」という概念をテーマにして描いた「俯瞰風景」で描かれる「境界」もかなりツボでした。大学一年の時に社会科学の講義でこの概念を初めて知ったときは結構衝撃的だった。人間の認識は地図で全体像を把握するような(本編で言えばビルの上から街を展望するような)俯瞰的な認識と、今、目の前の現実だけを見る小さい認識(本編でいう「箱の中」の認識)の二種類があるんですな。その二つの「境界」を絡めて描いてるこの「俯瞰風景」もかなりステキ。こういう抽象概念、普通に暮らしてると同じように感じてる人に出会う機会はほとんどないので、この小説で出会って何か嬉しかった。

●式と幹也
 しかし、抽象、哲学的な魅力にばかり目が行きがちでしたが、本編はいたってオーソドックスに式と幹也の恋愛小説としても読めます。ラスト切ねー。最後の「殺人考察」のラストまでなら普通に恋愛成就ラストと読めるのに、末尾挿入の「空の境界」で伏線が明らかになり、ラストシーンはエラい切ないモノに……→【幹也が最初に恋心を抱いたのは第三の両儀式だった。彼女とはもう会えないけれど、幹也は彼女の消えてしまった式と共に生きてゆく……ってラストなんだよね、コレ?「けれど寂しげな翳りもみせず、彼は立ち止まることなく帰り道を辿っていった。」の一文から、それでも式(識でも第三者の両儀式でもない)との絆はホンモノだってラストともとれるのだけど、どうしても一欠の空虚さ(最初に愛した第三の両儀式の欠落)が意識される切ないラストだと思う

 というワケで個人的にかなりストライクな一作でした。伝綺モノ&オタク向け要素アリってことで、万人向けとはいきませんが、がっつりと脳内の読書中枢を満たしたい人にはお薦めの一作です。僕も、もう一回読もう。
 

2004.08.15.(日)
■第29話「2人のカリス」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 つ、続くの!?

 一夏の一発ギャグ短編だと思ってたので、ショック。

 うむ、あんまし楽しめなかった。なんでなんだろうなー。比べる話になるけれど、「龍騎」の時も二話くらい北岡さん中心の夏のギャグ短編があったんだけど、あっちはスゲー笑って楽しんだ記憶がある。アレから子ども向けギャグ編では笑えないほどに僕の精神年齢が上がってしまったのか、それとも普通に今回の話の笑い度数が低いのか。どうも、サブキャラ中心のギャグ短編をやるほどにはブレイドの始はまだキャラが立ってないとか、楽しめなかったはその辺りのように思える。キャラ立ちって何なのか上手く素性分解して考えるのは難しいんだけれど、例えば龍騎の北岡さん、浅倉あたりは、ギャグ編に限らず彼ら中心の番外編がDVD化されたとしても、あの当時ある程度売れたように思える。そう考えるとブレイドの始、睦月は今んとこそこまでの商業力は無さそう。あと、前回ジョーカーってことが明らかにされて、何となく他のアンデットよりも高貴な存在ってイメージが生まれたところに、いきなりギャグ要員に落とされたって感じだったからなぁ。ジョーカーなのにギャグ要員かよ、みたいな。

 でも、内容はあんまし楽しめなかったんですが、始と了、そっくりさんを使ってるんじゃなく、二人とも同じ森本亮治さんが演じてるんだと気づいてからは役者さんに注目して楽しめました。了の方の、馬鹿キャラもノリノリで演じてるというのが熱い。アレなに?了の方演じる前はアルコールでも飲んでんじゃないの?いや、普通に演じ分けられる森本さんの実力なんでしょうけど。

●次回は
 橘さんのジャックフォームが来そう。もう随分前になると思われる伊坂封印からようやくジャックカードの出番が。クジャク形態に期待。

 アレだ、今回楽しめなかったのは橘さんの出番が全然無かったってのもデカいかな。だってそうだろ。ギャグ短編なのに橘さんを使わないなんておかしい。ブレイドのギャグ要素を一遍に背負ってる人なのに。ズキュンズキュン(銃声)。
 
■第28話「レギーネ登場!ってもう来ないで!」/ふたりはプリキュア感想
 
 東映のサイトを見てようやく色々分かった感じ。先週のマッチョの敵はジュナと言うそうで、ジャアクキングの種が既に人間社会に潜伏していたということらしい。台風吸収してたのは、なんというか「覚醒」するためらしい。ということは今週のレギーネがなにやら火山を吸収してたのもとりあえず敵として「覚醒」するための描写だったということでしょうか。その辺り、先週、今週とちょっと分かりづらかったっス。この人達何やってるの?何力んでるの?みたいな。

●今週のポイント
 ・レギーネ覚醒。髪ぼよよーんが面白かった。
 ・若おばあチャマ。び、美少女だ!

 おばあチャマの伏線はこれで消化なのかな?時間の歪みで早く虹の園に辿り着いたミップルを当時所有していて、励まされたことがあったと……別に変身とかはしてなかったっポイ。戦争エピソードは重すぎず軽すぎず絡め方としては良かった感じ。意図的に終戦記念日にこのエピソードやろうと取っておいたのだとしたらステキですな。

 本編は、今週面白かった!なぎさとほのかの夏の日常パート(宿題やったりかき氷食べたり)が日常パート好きの僕的に満足だったし、バトルクライマックス時の、なぎさがふっきれてプリキュア♪プリキュア♪のBGMがかかり出す所も、話や思考の筋道は全然なくとも、文字通り「開き直り」って感じで爽快だった。普通にエンタメエンタメしてた回だったっス。
 


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