「おい、今日の客層ヘンじゃねーか？」

「そうかな？　新作に大入り満員、良いことじゃないか」

「大入りはいーんだけどよ、グレートセインツショーなんだぜ？　何で子供がほとんどいねーんだ？」

「それはきっとリュミエールさんが主役だからですよ」

舞台の袖で本番を待つゼフェルとランディの会話にアンジェリークが入ってきた。

「えっ？　リュミエールさんが主役だとどうして子供がいなくなるんだい？」

「反対ですよ。リュミエールさんが主役だから大人の女の人が増えるんです」

アンジェリークの言葉に納得した顔つきのゼフェルと、首を傾げるランディ。

「そっか、じゃそれなりに司会の方も変えるしかねーな。おっと、そろそろ開演だぜ、セイントブルーさんよ。んじゃ、オレ行くから。その、ガンバレよ、アンジェリーク」

「はいっ！　ゼフェルさんも司会頑張ってくださいね」