6月 |
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6月6日(火) 秋田県大仙市・福乃友酒造 「純米吟醸 蔵待ち熟成」 口に含むと、じわーっと旨味が広がる。味はキリリとかスッキリとかではない、やや重い感じの独特な辛口。ネーミングが語るように、程良く熟成された感じが全体の特徴となっており、盃を重ねるほどに奥深い味を意識させられて、気持ちまで落ち着いてくる。 食中酒としても良いが、個人的には軽いつまみを肴に酒と会話しながら、ゆっくりとした時間を楽しみたい。とても良い酒だと思います。 |
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5月 |
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5月29日(月) 岩手県二戸市・南部美人 「純米吟醸 南部美人」 原酒であることを感じさせないような軽やかな香りだが、口に含むと、じんわりと旨味が広がって、やがてどっしりとした余韻が残る。さすがに原酒。柱は太いが大雑把ではなく、味わいには澄んだ水のような独特の繊細さがある。この酒もけっこう寝かせておいたのだが、生酒の感じが、しっかり残っていてびっくり。造りの良さが実感できる酒です。 |
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5月19日(金) 福島県二本松市・檜物屋酒造店 「千功成(せんこうなり) 辛口」 ラベルの「辛口」の大胆な文字に、そそられる。一口すすると確かに辛い。でも、心地よい辛さで後味がすっきりとしており、飲みやすい。飾らないシンプルな雰囲気も良い。普段食べているような手料理といっしょに飲みたくなる。飽きのこない味は、毎日の晩酌にぴったりだろう。 |
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5月17日(水) 福島県耶麻郡高郷村・会津錦 「吟醸 會津錦」 買い求めてからしばらく寝かせておいたこともあってか、全体的にまろやかな印象。やや辛口の飲み口だが、よーく味わってみると、清らかで柔らかな水を飲んでいるような爽快感があり、後味にしっかりとした米の旨味と熟成香が残る。食中酒として飲むのであれば、煮物や野菜を使った和食だったら、かなり合うと思う。 しみじみとした雰囲気がとても良し。 |
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5月13(土) 和歌山県海南市・名手酒造店 「生酒 原酒 純米酒 黒牛(くろうし)」 生酒らしいとても良い香りがする。果物のような甘い香り。原酒にしては、おとなしい酒かなと思いながら飲み進むうちに、びっくり!舌にビリビリくる程、酒がグイグイと押してくる。あまりにも圧倒されて参りましたという感じ。 こんな酒を飲む時は、酔うことを厭わずにグイグイ飲むべし。でも、なめてかかると大変なことになります。 |
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5月7日(日) 福島県郡山市・仁井田本家 「純米原酒 鳳金寶(おおとりきんぽう) 自然酒」 なにかに疲れてしまった時なんかに、この味を思い出すと急に飲みたくなる。甘くて深い味わいが恋しくなるからだろうか。滋味溢れる味に優しく包まれると、硬くなった心がゆっくりと解けていくのがわかる。ほのかに色づいた酒の表情を眺めていると、妙に落ち着いてくる。自然で飾らない優しい雰囲気があり、酒とはいえ人格を持っているような不思議な酒です。 |
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5月3日(水) 秋田県大仙市・福乃友酒造 「無調整 生 冬樹 平成18年」 毎年この時期がくると出荷が待ち遠しいのだが、今年も出会えました。味うんぬんよりも、またこの酒が飲めると思うだけで、うれしくなる。ラベルや同封されている手書きの解説など、細かいところにまでこの酒に対する蔵人の思いが込められているのがわかる。 今年の印象は、しぼりたての荒々しさというよりも柔らかく、もはや熟成したようなとても丸い感じ。杜氏の人柄や考え方が益々酒に反映されているという証明だろう。 来年も楽しみです。 |
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4月 |
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4月28日(金) 福島県西白河郡矢吹町・大木代吉本店 「本醸造 自然郷 さわやか」 ネーミングから想像するよりも米の味が強く、日本酒然とした佇まいがある。昔ながらの味というか、日本酒はかくあるべしという造り手のこだわりが伝わってくる。飲み進むうちに裏ラベルに記された「柔らかで落ち着いた香りと、さわやかで軽快な喉越し」という言葉に納得させられる。 シンプルに徹することにより、本質が明確になるということをきちんと実践してるような、まぎれもない日本酒です。 |
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4月24日(月) 福島県河沼郡会津坂下町・廣木酒造本店 「純米吟醸 泉川(いずみかわ)」 程良い吟醸香がある。飲み口は、さらりとしており、すーっとさばけていく。甘さと辛さのバランスがとても良く、穏やかな中にも、しっかりとした味の柱がある。なによりも感じるのは、清らかな水のような雰囲気。水っぽいというのではなく、思わず吟味してしまうような美味しい水を連想させる。 さりげないようでありながら、とても不思議な存在感がある、今までに出会ったことがないタイプの酒です。 |
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4月21日(金) 三重県伊賀市・大田酒造 「生原酒 半蔵 しぼりたて」 しぼりたての華やかさと荒々しさが、いきなりガツンとくる。しかも原酒なので、かなりのインパクト。甘味と酸味が味の中心だが、高めのアルコール度数のためか、とても個性的な味わい。味の濃い料理にも負けない力強さがあり、原酒の面目躍如といったところか? とにかくセンを開けてから一本空けるまで強力な印象の連続でした。 |
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4月19日(水) 福島県会津若松市・榮川酒造 「吟醸酒 榮川」 すーっとした透明感と清涼感がある。単にクリアというわけではなく、米と水が上手にとけあっている味わいがある。酒の味とは直接関係ないものの、センの色やラベルのデザインなどにも、造り手の細かい心配りが感じられて、さすが。 春のうららかな陽気を楽しみながら、ゆっくりと飲むのが似合いそうな酒。 |
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4月8日(土) 福島県会津若松市・末廣酒造 「伝承山廃純米酒 末廣」 口に含んだ途端に、ふわ〜っとした甘さがいっぱいに広がって、なんとも良い感じ。酸味と微かな苦味が全体を引き締めている。派手さはないものの落ち着いた品があるというか、出しゃばることなく飲み手の心を自然に惹きつけるものがある。 桜の花見も良いが、穏やかに香る梅の花を愛でながら飲みたくなりました。 |
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3月 |
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3月26日(日) 茨城県那珂市・木内酒造合資会社 「純米吟醸にごり酒 菊盛 春一輪」 発泡が楽しめるとのことで、どんな感じかなと思ったら、意外に強い発泡なので驚き。猪口に注ぐときのプチプチという音が楽しい。糖類は無添加だが米の甘さが強く感じられ、素直な美味しさがある。発泡が弱くなっても物足りないことはなく、純米酒らしい腰のある味わいがあり、単に奇をてらった酒ではないことが伺える。 なによりも「春一輪」のネーミング、これに尽きます。 |
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3月17日(金) 千葉県いすみ市・木戸泉酒造 「無添加純米酒 木戸泉 自然舞」 自然な甘さと山廃らしい酸味、後味の渋味のバランスがとても良い。穏やかな香りが心地良く、色沢もとてもきれい。全体に柔らかい雰囲気があり、大切に醸された感じがする。飾らない美味さというか、無理をしない佇まいがあってうれしい。 絶妙なアルコール度数も味の決め手になっていると思う。時々飲みたくなる酒です。 |
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2月 |
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2月15日(水) 宮城県黒川郡富谷町・内ケ崎酒造店 「特別本醸造 初霜」 口当たりはさらりとしてすっきりとした印象。やや辛口の味の中に程良い甘さがあり、繊細ながらも余韻が深く、結構どっしりと響いてくる。 余計なものを削ぎ落としながらも、余裕のある落ち着いた雰囲気というか、造り手の人生までもが見えてくるような銘酒。 とても日本酒らしい酒です。 |
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1月 |
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1月28日(土) 福島県白河郡西郷村・白河銘醸 「谷乃越」 いかにも日本酒といった風のラベルが良い。ちょっと甘口で優しい丸みがあり、ほっとする味。気取ったところがなく朴訥とした雰囲気にも好感が持てる。 蔵のある地元の人達の晩酌には大活躍なんだろうなぁと思いつつ、地酒のしみじみとした良さを改めてかみしめた次第です。 |
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1月5日(木) 宮城県黒川郡富谷町・内ケ崎酒造店 「純米酒 鳳陽(ほうよう)」 鳳陽さんの酒らしく、色沢はもとより味わいがとてもきれい。「クリア」という表現がぴったり。でも、ちゃんと米のしっかりした味がするから驚き。色々な種類の料理と合わせても惑わされないのは、芯がしっかりした酒ということの証明だろう。 さりげないけど力強い素晴らしい酒だと思います。 |
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1月1日(日) 秋田県仙北郡六郷町・栗林酒造店 「酒こまち大吟醸 春霞」 霞が立つにはまだ早いが、新春ということでこの酒です。 清々しさの中にしっかりした味わいとどこかしら素朴な感じがあり、ほのぼのした気持ちにさせてくれる。気負わずに、さりげなく新年を迎えたいという気持ちを察してくれるような穏やかな佇まいがうれしい。飲んでいると、今年は良い年になりますよと優しくささやかれているようで、とてもありがたかったす。 |
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