(2003年9月〜12月)
Sorry,Japanese Only.



12月25日(木)
三重県四日市市・伊藤酒造
「吟醸酒 鈿女(うづめ)」
 味はクリアな感じだが、その中にも力強さと繊細さが同居してるというか、口に含んでから飲み干すまでに、微妙な味の変化がある。味の中心は米の旨味なのだが、単調ではない味わいと、酒自体から伝わってくる存在感には、独特の雰囲気がある。使用米や精米歩合、仕込水など、吟醸酒ならではの、こだわった造りが感じられて、とても良い。


12月18日(木)
秋田県平鹿郡平鹿町・浅舞酒造
「吟醸酒 天の戸」
 穏やかな香りが良い。丸みを帯びた味の中に米の旨味が残る。若干辛く感じるものの、全体のバランスは良く、後味に感じるさわやかさというか、すがすがしさのためか、飲むペースがつい早くなってしまう。 しっとりと落ち着いた雰囲気があり、大人の酒といった感じがする。
 一人で静かに飲みたい時に、ピッタリくる酒かもしれない。


12月4日(木)
新潟県村上市・大平酒造
「鳳麟蔵の田舎酒」
 とろりとした飲み口。酸味と甘さは、果実酒のようでもある。原酒を二年間寝かせたとのことだが、濃醇ななかに、枯れ始めのような不思議なまろやかさを感じる。朴訥とした雰囲気だが、とても力強く、飲み応えは申し分なし。
 値段が高い酒だけが良い酒とは限らないということを、実証している良酒だと思う。



11月25日(火)
長野県諏訪市・舞姫酒造
「吟醸酒 亀泉(かめいずみ)」
 米の香りが芳ばしい。飲み口はやわらかく、なめらかで、甘辛のバランスがとてもよい。やさしい雰囲気が、全体を包んでいるというか、飲んでいると気持ちがゆったりと落ち着いてくる。
 晩秋というよりも、冷たい風が吹く季節になって温かいものが恋しいが、この酒は、少し冷たいほうがおいしいかもしれない。


11月20日(木)
福島県耶麻郡高郷村・会津錦
「無濾過純米生酒 羽賀泉」
 無濾過らしい薄い飴色の色沢にそそられる。味も、ほどよい甘さの水飴のようだ。生酒のフレッシュさを保ちつつも、やや枯れた滋味あふれる風味も感じられる。米の個性なのだろうが、旨味が強く、芯がしっかりした酒という印象がある。
 山田錦を60%の磨きしているところに、この酒のおもしろさがあると思う。


11月15日(土)
京都市伏見区・招徳酒造
「純米酒 招徳 ひやおろし」
 味わいはスッキリとして、きれいにさばけていく。ほのかな酸味が、まろやかな味にアクセントを加えている。透明感はあるものの、クリアになりすぎないのは、絶妙な精米歩合のなせる技か?飲み進むうちに、米の旨味がどんどん強くなっていくのが不思議。ほどよくこなれた感じは、ひやおろしならではのもの。
 純米酒らしさに加え、しっとりした品の良さもあって、充分に楽しめました。


11月8日(土)
秋田県本荘市・齋彌酒造店
「吟醸酒 潟の松風」
 華やかな吟醸香に、少し酸味のある味がからんで、たいへん心地よい。きれいな水と磨かれた米で、ていねいに醸された感じがする。とても上品で繊細な印象があるが、あっさりしているわけではなく、しっかりとした日本酒の味がする。
 さわやかな風が、からだの中を吹き抜けていくといった飲み心地。時々飲みたくなる味。おいしいです。



10月30日(木)
新潟県柏崎市・原酒造
「純米酒 越の誉れ ひやおろし」
 日本酒らしい酒が飲みたくて、登場となりました。印象としては、まろやか、そして、とても力強く、でも、がむしゃらという感じではなく、内からにじみでるような静かな強さというか、穏やかでありながら、自信に満ちた感じがする。まさに成熟した味。盃を重ねるごとに、じーんと身体にしみわたっていく。
 飲む前のイメージと実際の味わいが、ほぼ重なり合って「あー、おいしい」と、つい、うれしい声が出てしまいました。


10月26日(日)
山形県東田川郡羽黒町・亀の井酒造
「本醸造原酒 霊峰月山」
 スッキリとした辛口の酒。しっかりした米の味がする。力強い中にも繊細な印象があるのは、仕込水が優しいからだろう。ほどよくこなれていて、少し枯れた感じもある。はにかんだような朴訥とした雰囲気が伝わってきて、とても好印象。
 どちらかといえば、きのこや山菜などの山の幸を使った料理に合いそうだ。


10月4日(土)
愛媛県伊予三島市・篠永酒造
「大吟醸 森の翠」
 甘さ辛さと酸味、苦みのバランスがすばらしい。きれいに澄んだ感じはあるものの、旨味がしっかりとしており、穏やかでありながら、主張するところはしっかりと伝わってくる。多くは語らない思慮深さというか、騒々しくない存在感は、かなり良いと思う。この蔵元の酒は、何度か味わっているが、飲む度にいつも落ち着いた気持ちにさせてくれる不思議な魅力がある。



9月23日(火)
宮城県玉造郡岩出山町・森民酒造店
「特別純米原酒 森泉(もりいずみ)」
 買い求めてから、しばらく寝かせておいたからかもしれないが、米の香りと旨味が、ほどよく丸くなっていて、原酒といえども、きつい感じはない。一番強く伝わってくるのは、純米酒の原酒らしい米のコクのある味。それ以外は何も必要ないと言わんばかりの佇まいは、堂々としており、とても力強い。
 もっと寝かせて飲んでも、おもしろかったかもしれない。


9月16日(火)
福島県いわき市・太平桜酒造
「純米原酒 太平桜 夢の香」
 米の芳ばしい香りが広がって、飲み心をそそられる。ちょっと口に含んだだけで、香りからは想像できないほどの力強さが伝わってきて、圧倒されるほど。さすがに原酒。純米酒だけあって、酒の持ち味がストレートに伝わってくる。辛口の味も手伝ってか、かなり飲み応えがあり、味の濃い料理にも負けない旨さもしっかりと備えている。
 おいしいです。


9月11日(木)
三重県四日市市・伊藤酒造
「特別純米酒 猿田彦」
 猪口に注いで香りを確かめると、まるで古酒のよう。でも、色沢は、とても清澄。口に含むと、すっきりとした軽さと適度に重い感じが入り混じって、不思議な飲み心地がある。熱燗にして飲むと、なお美味しいとラベルに記されているが、なるほど普通に飲んでも米のコクが強く感じられるのだから、燗にすると一層ふくよかな香りと味が楽しめるのだろう。
 今の時季ならば、きれいな月を愛でながら一献といったところか?



Return to the homepage of minexyz.みねがとおります