第7話「好奇心は危険がいっぱい!」 |
ある日、シルクネットのフリートークに、このようなコメントがUPされた。 <シルクファイブって素敵!> ねえ、皆さん、シルクファイブって知ってますよね。私、彼等の大ファンです。シルクVの事、もっと知りたい。できれば仲間に入りたい!と、思っています。どなたか、シルクVについて、情報を持っている人、教えて下さい。それから、シルクVファンクラブも設立したい、と思っています。賛同して下さる方、メール下さーい! 『コエモンアゼラウヤ』
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シルクファイブの秘密基地では、5人のメンバーと、鈴木博士が集まり、この発言を読んでいた。 「君達も、有名になってきたようだのぉ。」 「僕等の活躍が認められたようで、嬉しいですよね。」 「おいおい、紅、天狗になるなよ。サインの練習なんかしてないだろうな。」 「黒海、何言うんだ!こえもんさんの気持ちに応えて、これからも頑張ろうってことだ!!」 「これこれ、喧嘩はやめるのじゃ。さあ、パトロールの時間だ!」 彼等は、ネットに敵が出没していないか、パトロールを始めた。 だが、こえもんの発言に注目したのは、彼等だけではなかったのだ。 * * * * * * * * * *
「総帥、ここに、目障りなコメントがございます。」 「・・・・。ほう、シルクファイブに肩入れするとは、気に入らぬな。しかし、この、こえもんとやら、奴等について、詳しいことを知っていそうだ。もしかすると、我々の知らない、シルクファイブの秘密をも知っているかもしれぬ。おびき出して捕まえよ!」 「ははっ!」 こうして、敵は、こえもんに罠をかけた。 * * * * * * * * * *
こえもんがログインすると、シルクファイブからの招待状が来ていた。 「やったー!私を、秘密基地に、特別に招待してくれるの!シルクV公認のファンクラブにしてくれるなんて!えーと、待ち合わせ場所は・・・。」 こえもんは、うきうきと、待ち合わせ場所へと、出かけていった。 * * * * * * * * * *
約束の時間より早めに来ていたこえもんの前に、魔神獣が現れた! 「ひっひっひ・・・、シルクファイブじゃなくて、悪かったな。奴等の秘密、総帥に話してもらうぞ。」 「きゃ〜!いやー!誰か助けて〜〜!!」 彼女を捕らえようとする、魔神獣ユーカイン。 そこに、シルクファイブがやってきた。 「待て、魔神獣、お前にこえもんさんは渡さないぞ!」 ユーカインと闘うシルクファイブ。しかし、恐がるこえもんがレッドにしがみつき、思うように技が出せないでいるうちに、隙を見て、ユーカインは逃げてしまった。 * * * * * * * * * *
「あ、ありがとう、シルクファイブ。お会いできて光栄です。」 「こえもんさん。怪我はありませんでしたか?我々の敵は、卑劣な奴等なのです。もう、2度と、奴等の誘いには乗らないで下さい。」 「わかりました。気を付けます。あの、サインして下さい!」 だが、彼女がバッグから色紙を出すうちに、彼等は立ち去ってしまった。 * * * * * * * * * *
「ユーカイン!よくも、おめおめと戻ってきたな!覚悟おし!」 敵の指令本部では、怒る女が、魔神獣を分解しようとしている。総帥は、それを制した。 「もう一度、チャンスをやろう。必ず、シルクファイブの秘密を探ってまいれ。」 「はい!必ず、我が身に換えましても。」 * * * * * * * * * *
こえもんは、再び、シルクファイブから、という、メッセージを受け取った。この前、恐ろしい目に会わせたので、そのお詫びに、彼等のシルクバギーに乗せてくれるというのである。 「これも、罠かもしれないけど、だとしたら、逆に、敵の正体を探って、シルクVのお役に立てるかもしれないわ!」 こうして、また、彼女は、誘いに乗ったのであった。 * * * * * * * * * *
やはり、敵の罠であった。ユーカインはこえもんを連れ去ろうとする。 「どうして、シルクネットを狙うの?あなた達の目的は何?」 「生意気な!訊問するのは、俺の方だ!こっちへ来やがれ!!」 麻痺銃を構えるユーカイン。 「やはり、現れたな!魔神獣!」 「ぐ・・シルクファイブめ、また邪魔しに来おって!」 「こんなこともあろうかと、こえもんさんに発信機を付けておいたのだ!ユーカイン、今度こそ、逃がしはしないぞ。覚悟しろ!」 シルクファイブは、技を繰り出してユーカインを攻撃し、必殺技『スーパーPowerクラッシュ』で、敵を葬り去った。 * * * * * * * * * *
「シルクファイブ、2度も助けてくれてありがとう。約束破ってごめんなさい。」 「いいえ、こえもんさんが無事で良かった。しかし、もう危険な真似はしないで下さい。」 「・・・・、わかりました。最後に、教えて。あなた達は、ネットの会員なの?」 「我々は、善良な会員の正義の心から生まれたんです。では、さようなら!」 颯爽と立ち去るシルクファイブ。彼等を見守るこえもん。 通信戦隊シルクファイブは、シルクネットの希望の星なのだ! (第7話おわり) |