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(2004年下)
織り句集2004年下半期


※作者の敬称略。

2004年12月後半
作 者
投 稿 日
お題:かれの(出題者:寒月)
寒月
12月24日
片思い 恋慕の情が 伸し掛かる
泥炭
12月28日
感謝して 礼を尽くして 熨斗(のし)つけて
鐘の音も 零時を過ぎて ノルマ終え
寒月
12月29日
賀状書く 連日連夜 のそのそと
12月30日
帰る足音 レコード終わる 残るノイズ
川べりの れんげ寝ころび のんきな日






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2004年12月前半
作 者
投 稿 日
お題:たたみ(出題者:KJ)
寒月
12月3日
畳上げて 箪笥の裏も みな掃除
泥炭
12月7日
貯まらない 足しても引かれる 身も細る
12月9日
出した手に 大好きな歌 みんなあげる
多忙でも 立ち止まれば 見える虹
泥炭
12月9日
たわけ者 タダ酒飲んで 乱れ放題
寒月
12月12日
黄昏時 たたずむ街は 密柑(みかん)色
12月13日
確かめられず 立ち去る影を 見つめ続ける
寒月
12月13日
旅に生き 旅に死んでも 未練無し
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2004年11月後半
作 者
投 稿 日
お題:せきゆ(出題者:峰)
SY
11月19日
芹浸し 菊花添えたる 夕餉かな
泥炭
11月19日
せかされて 今日も明日も ゆとりなし
世界地図 危険にするやつ 許さない
11月20日
咳ひとつ 北風吹いて 雪の虫
寒月
11月20日
咳ひとつ 着どころ寝して 夕の闇
11月25日
制服だった 君じゃない人との 指輪 隠す
世界中 奇跡が街に ゆたかであれ
泥炭
11月25日
千万の 希望が叶う 夢をみる
11月26日
攻める手は 傷つけあわない 勇気 握る
寒月
11月29日
せつなさも 希釈してくれ 湯割り酒
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2004年11月前半
作 者
投 稿 日
お題:おちば(出題者:泥炭)
寒月
11月5日
落ち葉色の 地上は戦(いくさ) ばかりなり
11月9日
泳げそう 地を蹴り 鉄棒 晴れた空
同じ日に 違う言葉で happiness!
泥炭
11月9日
おつかれさん 珍味 肴に 晩の酌
大きな チャンス盗られて 番狂わせ
11月10日
愚かでも 誓う 見せたい バラの青
思い出の 小さなアパート バス停 過ぎる
泥炭
11月10日
穏やかに 散る葉の調べ バッハ想う
11月11日
おにぎりと 昼食デザート バニラアイス
遅れそう 近道迷って 罰ゲーム
幼き日 ちびちび舐めた バナナ味歯磨き粉
寒月
11月11日
おでん鍋 ちろりの酒と 晩のめし
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2004年10月後半
作 者
投 稿 日
お題:まくら(出題者:泥炭)
泥炭
10月21日
丸めた背 くたびれた靴 楽知らず
寒月
10月23日
舞ながら 朽ちる落ち葉の 来世かな
10月25日
枕添 唇をよせ ランデブー
10月27日
真に受けた くだらぬ噂 埒もない
10月28日
迷子のよう 暗く せつない 楽園で
真っ白な クリスマスに積もる ラヴレター
寒月
10月28日
街の灯に くすんで映る 落葉樹
泥炭
10月29日
まず飲んで 食う寝る遊ぶ 楽天家
周(まわ)り見て 比べても空(むな)し ライフスタイル
10月30日
迷わずに クールに逆らう ラッシュアワー
窓の雪 雲 切れ 月の ライトアップ
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2004年10月前半
作 者
投 稿 日
お題:えにし(出題者:峰)
10月4日
縁側で 肉球ぷよぷよ 至福の時
泥炭
10月5日
枝々に 西日呟き 朱に染まる
寒月
10月7日
えも言われぬ におい香し 新酒かな
10月7日
遠来の客 にぎやか過ぎ去り 潮(しお)の味
炎天下 ニガウリできて 食卓に
10月13日
LPレコード にらんだ針に ジャズ震え
宴会は 肉 肉 野菜 食欲優先
獲物は 逃げたトカゲの しっぽだけ
寒月
10月13日
絵のような 西の茜よ 染みる秋
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2004年9月後半
作 者
投 稿 日
お題:よなべ(出題者:寒月)
泥炭
9月16日
よく食べる なんでも入る 別の腹
世の常の 習いに背を向け ベロを出す
9月24日
余炎ゆえ なぞる記憶の 紅差指
寒月
9月24日
酔うほどに 泣き顔になる へんな夜
9月27日
ヨン様じゃ ないよほんとは ぺ様じゃん
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2004年9月前半
作 者
投 稿 日
お題:うわさ(出題者:峰)
9月3日
うつむいた 脇役 見つめる サーチライト
寒月
9月3日
うつり気な わがこころ根の 寂しさよ
9月5日
雨月の酒 私ひとりが 先に酔い
9月6日
袿(うちぎ)に 忘れた秋が ざわめく
泥炭
9月6日
憂い抱(いだ)き 忘れたものを 探す旅する
うれしすぎ 童(わらべ)のように 騒ぐ君(きみ)
9月7日
春(うすづ)く ワイン落とした 去りゆく雲
泥炭
9月8日
熟れし酒 和音の味わい 肴いらず
9月9日
うさぎが 和国 逃げだし さがす星
麗しい 輪になり醸す 笹の露
9月10日
うみほたる 訳などいらぬ 誘う光
泥炭
9月10日
うぬぼれて 我が身の低さ 更に知る
寒月
9月10日
浮き沈み 我人生は さんざめく
9月11日
うれひをかんず わかれ告げると 先に切る
泥炭
9月12日
うろこ雲 侘びしくもあり 秋刀魚喰らう
9月15日
裏切った わかっていたなら 捜さないで
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2004年8月後半
作 者
投 稿 日
お題:こねこ(出題者:峰)
寒月
8月15日
この次は 猫に生まれて こようかな
泥炭
8月19日
腰据えて 年輪刻む 孤高の人
古寺に入(い)り 念じ もがけど 答え得ず
此処其処(ここそこ)に 根付く草々 こだわり無し
8月19日
コーヒー注ぎ ネクタイゆるめて 今夜も残業
8月20日
木枯らしが 猫背に似せた コートのしわ
寒月
8月22日
こどもらと ねころびはしゃぐ 勾当台(こうとうだい)
8月25日
恋人の 寝息も僕の 子守歌
この夏の 熱戦に沸く 古代都市
泥炭
8月25日
こづかいを ねだる時だけ 子供面
8月27日
米 守る 願う黄金(こがね)に 荒野 立つ
(宮沢賢治の誕生日に寄せて)
8月28日
小雨にも 眠れぬほどの 恋をした
SY
8月28日
こおろぎの 音色をつめる 小箱欲し
8月30日
心の ネガに焼きつけ 恋 閉じる
泥炭
8月31日
今宵また 労(ねぎら)いの一杯 コルク抜く
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2004年8月前半
作 者
投 稿 日
お題:ぬうど(出題者:泥炭)
泥炭
8月4日
拭う汗 海風恋し 土用頃
寒月
8月8日
濡れた匂い 打ち水の路地 通り抜ける
8月8日
沼の底 疎(うと)ましい世に 泥と眠る
8月12日
盗人萩 浮き世の風と どこまでも
寒月
8月14日
脱ぎすてし 上着に染みて 通り雨
SY
8月14日
ぬれた目で うつらうつらと 読書する
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2004年7月後半
作 者
投 稿 日
お題:やけい(出題者:峰)
泥炭
7月17日
宿六は 煙たがられて 居場所なし
やるせない 剣の力の 意味いずこ
7月22日
夜天光(やてんこう) 気高き太陽 いつの時代も
泥炭
7月22日
やせ我慢 ケシ粒ぐらいの 意地をはる
7月23日
やわらかな けやき透かして 息 深く
寒月
7月23日
焼きナスの 煙でまずは 一杯目
7月31日
灸(やいと)すえ 健気補う 胃気盛ん
7月31日
やがて来る 夏至(げし)に感謝し 命 咲かせる
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2004年7月前半
作 者
投 稿 日
お題:にしび(出題者:寒月)
寒月
7月5日
西日落ちて 就寝の陽を 冷やす海
7月12日
ニセの幸せ 自由の破片 人は求める
にやけてる 知らないフリの 日焼けの理由(わけ)
7月13日
逃げよう 時間を止めて 避(秘)暑地へ
にぎり寿司 シンコ待ちわび 日は流れ
SY
7月13日
にべもなく 沈む夕日の 緋に見入る
泥炭
7月13日
2リットル!? 知らずに飲んで ビール腹
忍(にん)一字 しのいで掴む ビクトリー
7月14日
憎みあった 慕(した)わしい傷 引き返せない
入道雲 宿題 絵日記 ビーチサンダル
泥炭
7月14日
日本丸 進行方向 微調整
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