楽苦画飢12-伐採組みの帰所

 写真をクリックすると拡大できます。



(冬期)
冬期は明るく成って来るのも遅く太陽の姿も見えず夕方は4時になるともう暗く一日中どん よりとしたうっとうしい天気である。 防寒外套は所々焦げ中綿が飛び出している、焚き火の炎で顔がすすでどす黒く歯の白さが印象的だ。
(楽苦我記)
シベリアの冬 − ソ連の冬将軍はナポレオン、ヒットラーですら寄せ付けなかった厳寒であり、 シベリアは更に酷寒で流刑地でもあり、バイカル湖畔は世界最低温度を記録している。(中略)
シャフタマに1年半も居り冬を2回経験しているが、朝作業に行く時キラキラと輝き乍ら空中より 舞い降りて居る様な現象に遭遇したことがあるが、とても幻想的であった、後で知った事だがこれ がダイヤモンドダストである・・・ 栄養不良で痩せこけ眼だけがギョロギョロとして、集団で力なくゾロゾロと夕闇の中を歩く姿を見 ると、幽鬼漂う異様な光景であり、腰にぶら下げた空き缶がカラカラと鳴り、この世の者とは思えず 骸骨の行進かと思われた。
(解説)
ロシアの時間はおかしい。時間は緯度の東経によって決まるが、(シベリア鉄道は全てモスクワ時間 で表示される) サマータイムの1時間アジャストの関係も有り、日の出・日没からは時間を知る事は 出来ない。おまけに緯度が高く夏季の日の出は早く、日没が遅い、白夜もあり戸惑う。
ハバロフスクと日本の明石とは東経が同じだが、+1時間の時差があり、サマータイムでは+2時間。
ハバロフスクからの帰国便は出発時間より前に新潟へ着く、NHK衛星TVが同時受信出来るが、9時に 未だ7時のニュースをやっている。
チタとマニラ・香港は東経が同じだが−1時間、サマータイムの時は時差なし、日本とマニラ・香港と は1時間の時差がある。
イルクーツクとシンガポールは東経が同じで−1時間、サマータイムの時は時差なし、シンガポールと 日本は2時間時差がある。