1999.12.9

日暮里駄菓子問屋街


 一般に駄菓子問屋街として知られる「日暮里菓子玩具問屋街(日暮里菓子玩具問屋組合)」は、アド街ック天国でも、日暮里編第1位に選出されています。ここ数年来、駄菓子などのレトロ物の注目度が高くなっていたためですが、残念ながら現在では7店舗しかありません。つい数年前に10件しかないと思っていたのに、さらに縮小してしまいました。残念! 初めて行く人は、現地にいってみたら、意外とちっぽけであると感じるかもしれません。その昔、上野・錦糸町とならんで3大駄菓子問屋街のひとつであり、最盛期には120店舗ほどあったそうです。しかし、街中から駄菓子屋さんが消えていったのとともに需要がなくなり、問屋街も衰退していったのは当然のことでしょう。昭和40年代まではまだまだ需要もあったようです。確かに私の小学生時代(40年代)は、まだあちこちで駄菓子屋さんを見ることができました。そして、荷台に駄菓子を高く積んだ自転車の姿が今でもまぶたに焼き付いています。その時に、日暮里に問屋があるから、よく見かけるんだよと教えられました。
 かつての子供たちにとっては、駄菓子屋さんは、いわばコンビニ的な存在でありました。そこで、初めて買い物を経験した人も多いことでしょう。先に述べた通り、多少の駄菓子需要の回帰はありましたが、大方、スーパーやコンビニでの取り扱いでしたので、流通経路の異なる問屋街にとっては、メリットは思ったより少ないのかもしれません。(流通経路の多様化も衰退の原因でしょう。) とはいっても、町内会や文化祭・学祭などの催し物グッズとしての注目度は高いため、夏から秋にかけて、学生・主婦らが集って物色している姿を多く見ることができます。日曜日も開いているので(月曜休業)、陽気のよい日には、谷中・日暮里・根岸を散策する人がぶらりと立ち寄ることも多いようです。
 問屋ではありますが、一般客(素人客と問屋側は呼びます。)でも購入することができます。ただし、基本は箱単位などのまとめ買いです。ただ、単品10円〜50円程度のものが多いので、駄菓子1箱でも、300円〜1000円程度で買えます。しかし、商品揃えはさすが問屋街と思わせるものがあるものの、価格的にはそれほど安いとは思えません。原価で買えるなどと報じているマスコミもあるようですが、スーパーとさほど変わらないのかなと感じます。例えば、花丸せんべい(いわゆるソースせんべい)1本340円ですが、町屋のプラスワンというディスカウント店では329円です。(99.12.1現在) 価格面に関しては、やや不満げな評判を聞くこともあるのがちょっと残念です。

 

●駄菓子
 仙台駄菓子など、伝統菓子をさす場合もありますが、われわれの語る駄菓子は、代用品的なお菓子から甘納豆、はたまた漬物までとさまざまなものがありました。現在では、プチ的なお菓子のパックといったものが主体となっています。代表的なところで、「ベビースターラーメン」「うまい棒」「‘蒲焼さん太郎’などのシリーズ」、その他にも、ソースせんべいや、ふ菓子などがよく見られます。もはやこれらは、インディーズからメジャーデビューしたような存在であり、衛生的な包装で販売されています。ちょっと私の知るものとは違うなと感じますが、それは時代の流れというものでしょう。
 

 
懐かしの駄菓子 (現在売っていないものある。)
 
・みかんの寒天(切り分けてある) ・クジ付紙砂糖(正式名称は不明・赤紫っぽい色の砂糖が紙に付着されている。当たりだと濃い色=より甘いやつ がもらえる。絵が書いてあった。)  
 ・試験管のような太い管に入ったゼリーもどき(ゼリーというより大和のりのようなヤツ)  ・糸引きあめ(これは今もあるかも)  ・小袋入りわらび餅  ・桜大根  ・すもも(これは根強く残っている) クジ引き小豆甘納豆 ・クジ付あんこ玉  ・なぜか最後まで1等が残っているクジ引き純チョコ  ・あんず棒 ・ヨーグルト風カップ ・ソースせんべい用梅ジャム&みかんジャム・・・・・・・



●MAP
 

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