Volume 15

正しいお風呂の入り方

私はお風呂が好きだ。というか、海洋センターでお風呂に入るのが好きだ。広い浴槽、広い洗い場、広い広い・・・。ここにはいろんな思い出があってそれを思い出すたびに笑わずにはいられないので紹介しようと思う・・・。先に断っておくが「やす」さんとお風呂は切っても切れない縁がある。

その一

海洋センターのリーダー研修では主に海上に出て、ヨットのトレーニングをする。想像してもらえばわかるとおり、ヨットに乗ると海のしぶきを受けてほぼ、体はびしょ濡れ。これならまだいい方で、ヨットをひっくり返して海に投げ出されるなんてことも日常茶飯事である。

トレーニングの後には必ずお風呂に入らないと、とてもじゃないが帰れない。たとえ南海電車でも・・・である。

そんなある日の研修後、例のごとくお風呂にいく。

ニャ「今日は体びちょびちょや。はよ風呂入って温まりたいよな〜」

やす「でも知ってる? たまに湯船にお湯はってないときあるねんで」

ニャ「そんなあほなぁ〜(笑)そんなん寒いやん」

そして二人は見た・・・それはまさしくからっぽの湯船だったのである。日曜日の夕方といえばセンターの利用者はすべて帰ってしまうので、誰もいないセンターのお風呂にお湯がないのは当然なのであった。それを後から知った。

ニャ「ううう。寒い。寒い。ええい、仕方がないからお湯入れよう」

しかし広い湯船にはどう頑張っても足元にしかお湯がたまらない。

二人「しゃーない、泳ごう!」

そして二人は広い広い?浴槽の1cmくらいのお湯の中を泳ぎまくったのであった・・・。

その二

海洋センターには職員用のお風呂があるが、そこは男子風呂であった。職員のほとんどが男性であったため、必然的にそうなっていた。オフシーズンでは利用者は少なく、そこに宿泊するリーダーも職員も少なかった。

ニャ「お風呂いこう」

やす「なんか、三階のお風呂まで行くの面倒じゃない?」

ニャ「えー、お風呂どうするの?」

やす「いこうや、そこのお風呂」

ニャ「・・・!?!?!? もしかしてそこの職員さんのところぉ?」

やす「私、何回か入ったことあるよ、もう誰もはいらへんって」

ニャ「・・・ははぁ。すごいなぁ。根性あるなぁ」

そして二人はあたりが静まり返ったのを確認した上で男子風呂に潜入したのである!!

ニャ「結構ここ、快適やなぁ〜」

と鼻歌交じりでよろこんで入っていたのもつかの間、なにやら脱衣場に人の気配が!?

ニャ「・・・うわぁ。マジでマジで!?!?」

K氏「・・・誰か入ってんの?」

二人「アノォ・・・入ってます・・・えへ」

K氏「び、び、びっくりするやんか!! 洗濯物置きに来ただけやで。開けへんからな」

そうして何も知らずにやってきたK氏はおどおどしながらその場を去っていったのであった(笑)。

その三

昔見た恐ろしい光景。ある日、私はいつものようにお風呂に入って、やすからの「お湯浴びせ攻撃」に「ケロリン」洗面器で対抗していたときであった。同期のくぅくぅがシャワーを使っていた。他にも何人かのリーダーがいた。

やす「・・・(目で合図する)」

ニャ「・・・?何々??」

やす「ちょっと! いいからそこのシャンプーとって!!」

ニャ「・・・???」

私はよくわからないまま近くにあったシャンプーをやすに手渡した。やすはそのシャンプーを持ってくぅくぅに近づいていく。近づいたかと思ったら、すぐその場を離れた。

ニャ「何々?」

くぅくぅはちょうど頭を洗っているところであった。しかし不幸なことに体はシャワーの方に向いていて、こちらの状況は彼女からは見えないのであった。

そうするとやすはまたくぅくぅのところに近づいては戻ってくる。

やがて彼女の嘆き?が聞こえてきた。

くぅ「あれ〜、あれ〜」

やす「どうしたん、くぅくぅ?」

くぅ「なんかねぇ、シャンプーが落ちへんのよぉ。さっきからずっと流しているのに、泡が落ちへんのよぉ」

やす「なんか、右の方にまだ泡が残ってるで(笑)」

そう言いながら、なんとやすはくぅくぅの頭の上にシャンプーをかけているではありませんか!!!洗っても洗ってもシャンプーの泡だらけになっているくぅくぅ。

くぅ「なんでかな〜なんでかな〜」

そう言いながら5分くらいはずっとシャンプーしつづけていたのであった(爆笑)。彼女も気がつけばいいのに?背を向けていたのと、シャワーの水圧がうまくシャンプーの感覚を麻痺させたのとで、あわれ泡女になっていたのであった。

ニャ「・・・なんか、エライもん見てもうた・・・」

それ以来、シャワーを使うときは背を向けない、体を半身にしてでも後ろの状況は確認する、というのが鉄則となってしまったのであった(笑)。

おしまい。

おまけ)その後もやすの「シャンプー攻撃」は続いた。被害者の後輩続出。しかし彼女も体をはって?対抗したのであった。それ以上はご想像におまかせします。詳しいことが知りたい方は個別に質問受付中!!

あーまたいじめられる!?(涙)