Volume 23

魔のダイナランドツアー・完結編

前回までのあらすじ

14時間のロングドライブののち、一行はダイナランドに到着。到着予定時刻を大幅にすぎてしまったため、ナイター営業時間ぎりぎりまでスキーを楽しむことにした。あとはひたすら睡魔と闘いながら帰路に着くだけである!?

運転手一人を残して、残りのメンバーは爆睡・・・といきたかったのだが、そうでなくても丸2日目に突入した一行。会話がなければ今すぐにでも夢の国にトリップしてしまうことは明らかであった。私は眠気と闘いながら、助手席で地図を見ていた。

ニャ「次の信号を左、その後に橋があってそれを超えた後の交差点を右折。そうしてそのまま真っ直ぐ行くと看板が見えてくるのでそれを左・・・。なぁ、Pテカンてば!」

Pテカン「・・・ん?」

ニャ「ようやく道わかってきたわ。今の説明でわかった?」

Pテカン「・・・ううん・・・」

ニャ「今の説明でわからんかった??」

Pテカン「・・・全然わからん・・・」

ニャ「あ、あかんわ。私が起きているしかないのか・・・」

Pテカン号はこんな会話が続きながらも、何とか寝ずに!運転を続けていたのである。一方、後方のキカちゃん号といえば、Gルビーが一人で果敢にも運転をしていたらしい。当然、残りのメンバーはお休み中(笑)。

ニャ「後もうちょっとで高速乗るで!」

Pテカン「・・・・・・」

ニャ「起きろ〜Pテカン!!」

そして交差点を曲がり、少し走ったところで異変に気づいたPテカン。

Pテカン「・・・・・・あれ?」

ニャ「どうしたん?」

Pテカン「後ろおれへん・・・

ニャ「・・・ん?」

振り返ってみるとついてきているはずのキカちゃん号が見当たらない。車を道路の脇に停めて、しばらく待ってみた。

ニャ「・・・こない」

Pテカン「やばい、事故ったんやろうか・・・?」

ニャ「ええーーー(絶句)」

しかし携帯電話もないこの時代、連絡する手段はなく、後ろに引き返して捜索するしかなかった。すっかり目が覚める。

ニャ「交差点でまっすぐ行ってしまってたらどうするの?」

Pテカン「・・・入れ違う可能性もありますなぁ」

ニャ「ゲー・・・。あかんやん、そんなん・・・」

しばらく待ってみる。何の連絡もなく、動きもとれず。

Pテカン「これは大阪まで帰りますか?」

そんなあきらめかけた頃、助手席の窓ガラスがゴンゴンとなった!!

ニャ「ぎゃーーー!!!」

Gルビー「オレや、オレや!」

Pテカン「おお!どうなったんや!?」

Gルビー「・・・実は・・・パンクした」

二人「パンクぅ!?!?!?

キカちゃん号は交差点の随分手前でパンクしていた。しかしそんなこととは想像もつかないPテカン号はとっとと車を走らせていたらしい。おかげでGルビーはなんと30分近くも歩いてPテカン号を追いかけたらしい。

・・・お疲れさん!

Pテカン「よく歩いてここまでこれたなぁ。待っているかどうかもわからんのに・・・」

Gルビー「ホンマやで・・・。疲れたわ〜」

ニャ「アノォ・・・後のメンバーは!?」

Gルビー「おぅ、ぐーすか寝てる」

ニャ「・・・さすが、としか言いようがない」

無事を確認できてほっと一安心。Pテカン号はキカちゃん号のところまで戻ることにした。なんと車は警察署のすぐ手前でパンクしているではないか!

ニャ「いい場所というかなんと言うか・・・」

眠っていたメンバーも目が覚め(かっちーは最後まで寝ていた)、全員でパンク修理に取り掛かる。その間にも警察官のおっちゃんたちには「頑張れよ〜」と声をかけられたり、ガソリンスタンドまで部品を借りに行ったりした。

Gルビー「軍手ないかなぁ・・・軍手軍手、お!こんなところに!」

都合よく軍手も見つかって、すばやくタイヤ交換をするGルビー。しかし、軍手と思って泥だらけにしたその白いものは実はやすさんの手袋だったのである(笑)。

やす「どうしてもそれが『私の手袋』だとは言えなかったの〜あまりにも嬉しそうだったから」(後日談)

タイヤ交換を終え、再び走り出した車二台。予定ならばとっくに家に着いて寝ているはずの時間に、ようやく高速道路に乗る。

Pテカン「朝までには着くかな〜」

の願いもむなしく?睡魔に勝てずに仮眠のつもりでよった大津インターで、気がつけば朝8時半であった。

かっちー「おっはよーーー。ここどこ?

ニャ「大津インターですよ」

ここから先、帰りのことを何も知らずに眠っていたかっちーに延々とパンク事件の説明をするのであった・・・(笑)。

かっちー「・・・知らんかった、全然知らんかった!」

ニャ「・・・かっちー寝すぎ!」

それから一行は吹田で別れ、それぞれの家に帰っていったのである。眠いのにわざわざT市の自宅前まで送ってくれたPテカン氏、ありがとうございまする・・・。

家に着いたとたん、物も言わずに二階に駆け上がり寝てしまった私。日が暮れて空が真っ暗になった頃に起き出すと、いままでの出来事が夢のような気がしてならなかった・・・。

ニャ「・・・今のは夢だったのか?・・・夢ならよかった?いやいやこれからまたスキーに行くなんて勘弁して(笑)」

おしまい。