Volume 7

誰の友達?

私はかっちゃんの友達である。高校時代野球部のマネージャーとして苦労を共にし?それ以来の付き合いになる。初めて彼女を見たときは、泉州弁で話す彼女のことを「ヤンキー」と疑わずにはいられなかった。それはさておき、そのかっちゃんが結婚することになって…。

平成10年4月4日

なぜ正確な日時まで覚えているかというのは後述するが、この日かっちゃんの結婚式の二次会をするであろう幹事メンバーで、お花見大会が催された。山田君の友人メンバー、私、Rちゃん(野球部の後輩マネ)に混じって見知らぬメンバーがいる。

か「紹介するね、私の友人のおいちゃん」

P「どうも〜はじめまして。ところでおいちゃんは何の友達?」

お「ん?一緒にホノルルマラソンに行ってからかな〜?エグザス主催の」

P「ふーん」

か「おいちゃんも10月に結婚するんだよね」

P「ほー」

そして何回か打ち合わせをしたあと、かっちゃんの結婚式の日がやってきた。招待者名簿をもらう。P…新婦の高校時代の友人、おいちゃん…新婦のスポーツクラブの友人

P「いや〜しかしこの『スポーツクラブの友人』っていうのはかなりいってるねぇ(笑)。今まで見たことないで」

お「もうちょっと何とかならなかったんやろか(笑)」

P「変な友達〜!また二次会の幹事っていうのもなぁ!!」

そして10月、彼女も無事に!結婚した。何の因果かわからないけど、結婚式は誰でも見に行くことが出来るというので、新妻かっちゃん、PLの花火のときに仲良くなってしまった?ひろこ、そして私の三人で見に行った。

P「お、馬子にも衣装!」

お「来てくれてありがとう。ところで何で普段着なん?

結婚式を見に行くというので私は赤いシャツ(もちろんおしゃれ着)とパンツスタイルで出かけたのである。まさか普段着と言われてしまうとは!?

P「えーーー!?これ、『一張羅』だよ〜」(しかしこれが4900円の『一張羅』であることは後にバレてしまった)

お「これから静岡で住むことになるけど、遊びにきてね」

P「えー、行かへんよ。遠いもん」

お「なんでそんなこと言うの!?」

この頃は私が後に神奈川に引っ越すことなんて想像もしていなかったので、もう二度と会うこともないんじゃないだろうか(というのは冗談だけど)と思っていた。ましてや静岡に行くなんて。行かない行かない。

年が明けて2月2日。

私にとってはどうってことのない普通の日だった。しかしインターネットのメール上では私の名前がいろんな場所で飛び交っていたらしい。それを後から知ることになる。

(おいちゃんのメールより抜粋)

「みんな誕生日オメデトウメール、ありがとう。ところで約一名から何の連絡もありません、これについてどう思いますか?」

(お返事メール)

「そりゃ忘れているでしょう、連絡いれときます」

そうして私のパソ子に一通のメールが届けられていた。

「おいちゃんより、約一名から何の連絡もないと嘆きのメールがみんなに発信されていました。今日は彼女の誕生日です。まだ間に合うようなら連絡入れてみたら?」

P「あれ?そうやったっけ??そうやったような…」

そして2月2日も終わろうとした午後11時半過ぎ、ようやく電話がつながった。

P「お誕生日オメデトウ〜そんな怒らんとってーなー。何、うっかり忘れてやねぇ。電話もずっと話中やったで(言い訳)」

お「あのなぁ。別にいいねんけどなぁ。最初に会ったときに『今日は4月4日、おいちゃんの誕生日は2月2日なんやろ、そんなんアホでも忘れへんわ〜』って言わなきゃいいのに(笑)」

P「そ、そんなこと言ってましたですか?(日本語むちゃくちゃ)

この一件以来私は長らく『知人』扱いを受けつづけてきた。彼女はこと記念日や誕生日の記憶力がバツグンなのである。しかしその才能をもっと別のところで活かせたらいいのに…とは怖くて言えない。

そして現在、「神奈川県に近い静岡県民」と「静岡に程近い神奈川県民」ということもあって?行くまいと誓ったおいちゃんちには地図なしでも行けるようになってしまったのである。しかし、本来おいちゃんは一体何の友達かと尋ねられたら非常に難しい。ひどい仕打ちを受けながら?私はいつも疑問に思うのである。

おしまい。