なるほど週刊トレーナーニュース 

真面目にスポーツトレーニング!

 

◆◇…………………………………………………………………………………◇◆

【なるほど週刊トレーナーニュース】
 http://www.mag2.com/m/0000184398.html

                                                            (第150号)

                                                      平成20年12月29日

◆◇…………………………………………………………………………………◇◆

こんにちは、ニャロメです。

いよいよ2008年も残すところあと3日となりました。
今年を振り返りつつも、来年に向けて
さらなる飛躍のために!?今から準備しているところです。
過食には注意しなければ・・・。

では150号のご案内です。


【本日のメニュー】

 ◆今週の活動ダイジェスト

 「トレーナー界の未来を語る?」

 ◆今日のネタ帳・ピックアップ

 「SIS(二次的衝撃症候群)とは」

 ◆2008年の読書感想

 ◆編集後記

……………………………………………………………………………………………
◆今週の活動ダイジェスト
……………………………………………………………………………………………
【トレーナー界の未来を語る?】

チームも冬休み解散となり、遠い学校にもトレーナー活動にいき、
シーズンオフということもあってワタシも冬休みに突入です。
のんびりしていてうれしいのもせいぜい2日くらいですが(^_^;)

そんな中、今週はいつもお世話になっている専門誌の取材を受けました!
普段はたまに記事を書かせていただく方でしたので、
取材を受けるなんていうのはおこがましいのですが、

●現場でトレーナー活動をしている

●異性に対するトレーナー活動を行っている

ということでご指名をいただいたようです。
確かにどちらも当てはまるので、

「ワタシなんかでいいんでしょうか〜?」

なんていいつつ座談会形式の取材だったため、
好きなだけしゃべってまいりました(笑)。

あと参加した皆さんの共通点としては、

●ネット上で何らかの情報発信を行っている

●みんな、某大学の受験経験がある←当時はここに進学したかった

ということでちょっと笑ってしまいました(これは余談です)。


取材では、話している中で初めて気がついた問題点であったり、
困ったことであったりとワタシ自身がとても勉強になりました。

トレーナー界でも「セクハラ」や「パワハラ」には十分な配慮が必要ですし、
なぜ「女性トレーナー」「男性トレーナー」なんてうがった見方になるのかな
と思ったこともあるのですが、なるほどなぁと思ったり。

社会的には職業に対する性別の差というのはずいぶんなくなったように思います。
「看護師」「保育士」とその名称さえ変わってきていますしね。
トレーナーという職業ももちろん男女ともに広く門戸が開かれている仕事です。
ただスポーツ現場というのは、旧態依然としたところがないとも言い切れない。

「これからのスポーツ現場、トレーナーはどうあるべきか!」

なんて壮大なテーマで最後はまとめてしまいました。
こんな大きなことを語って大丈夫かなぁ・・・。
なんて取材後に小心者っぷりを発揮しています(^^ゞ

また発売されましたらご連絡させていただきますね。

……………………………………………………………………………………………
◆今日のネタ帳・ピックアップ
……………………………………………………………………………………………
【SIS(二次的衝撃症候群)とは】

先週は脳震盪の際にみられる「逆行性健忘」について
このコーナーで紹介しました。

※逆行性健忘とは、
脳震盪など頭を強く打ったときに、受傷以前の記憶が一時的に
抜けてしまって思い出せない状態のことをいいます。

脳震盪ではその程度によって競技続行可能か不可能かを
いち早く判断しなければなりません。

(参考:脳震盪CMSガイドライン)
http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/kega/furoku6.htm

ということで逆行性健忘のみられる選手はGrade2と判断され、
競技続行は中止となります。
また脳震盪を受けた選手が競技に復帰する場合
(コンタクトスポーツなど、頭部に強い衝撃を受ける可能性のあるもの)、
最低でも2〜3週間は競技復帰してはいけません。

なぜか?SIS(二次的衝撃症候群)を予防するためなのです。


と先週のおさらいが長くなってしまいましたが、
ようやく本題のSISについて書いてみたいと思います。

SISとはSecond Impact Syndromeの略です。
英語をそのまま訳して「二次的衝撃症候群」ということもあります。

脳震盪の衝撃からまだ回復していない間に、
再度、頭部に強い衝撃を受けることで、脳に強いストレスが加わり、
脳浮腫を引き起こすことがあります。
いわゆる脳が腫れてしまうような状態です。

脳は頭蓋骨という硬い骨に守られた「豆腐」のようなやわらかい組織です。
当然、脳が腫れるといっても腫れるスペースが頭蓋骨内には
ほとんどないのですから、このようなことが起こってしまうと、
脳は致命的なダメージを受け、死亡することになります。

SISの恐ろしいところは、起こってしまうと取り返しのつかない事態
となってしまうところなのです。

もちろんワタシはSISに遭遇したことはないのですが、
このような例で命を落とされたという話は聞いたことがあります。

「どうしても試合に出たいから」

「この試合が引退試合だから」

といって脳震盪からまもない選手を試合に出すことが、
どれほど危険なことか想像してみてください。

防ぐことの出来る事故は最大限防ぐ。

SISの恐ろしさをよく理解し、
トレーナー活動を行っていかなければなりませんね。

……………………………………………………………………………………………
◆2008年の読書感想
……………………………………………………………………………………………
今年の年間目標は300冊、だったのですが、
春季合宿中と夏休みにあまりにも読書生活からかけ離れてしまったため、
今年読んだ本は292冊(12/29現在)。

以前はがむしゃらに?ベストセラーからはじまり、
ビジネス書を中心にひたすら読んでいましたが
今年はあまり誰も取り上げていないようなマニア本(?)なども
読んでみました。

それが意外とトレーナー活動のヒントになることもあったりして、
なかなか面白いなぁ〜と思います。

今年の「これはナイス!」なベスト3本は、

●建築家安藤忠雄
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4103090510/dosportstrain-22/ref=nosim

「光があるところには必ず影がある」
今でこそ世界的な建築家として活躍されている安藤忠雄さんですが、
独学で建築の勉強をはじめ、依頼もないのにひたすら設計図を描き、
とその「泥臭い」部分がワタシのトレーナー下積み時代?を思い起こさせました。
世界の巨匠と一緒にするなんてホント、失礼な話なんですけど、
未来はかくありたい、と真剣に思っています(笑)。

●奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4344015444/dosportstrain-22/ref=nosim

常識では考えられないとされる無農薬でのリンゴ栽培に挑んだ
木村秋則さんの記録です。
「だめなものを可能にするためにどうしたらいいか」
この思考がループし続けることで、何かのヒントや工夫が生まれる。
一言ではとても書き表せませんが、仕事をするプロフェッショナルとは
挑戦する気持ちと、ひとつのことをとことん追い詰める探究心だと
教えてくれるような本です。

●迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4140812567/dosportstrain-22/ref=nosim

病気そのものの進化がいかに人間の生活環境に適合し、
変化を遂げているかという意味で非常に興味深い本でした。
書かれていることすべてを丸呑みしてしまうことは、
読者自身の思考の低下につながりかねませんが、
ひとつの提案としての進化論は新しいヒントを与えてくれました。

来年もたくさんの本を読みながら、
トレーナー活動に活かしていきたいと思います!

あと3日で8冊に挑戦するか・・・!?

……………………………………………………………………………………………
◆編集後記
……………………………………………………………………………………………
今年もいろいろありましたが、皆さんにとっていい1年だったでしょうか?
ワタシは初めて企画した「東海スポーツフィールドネット」が
好評で第2回へと続いていくことがとてもうれしいです☆
チームの成績はまたもや「日本一」にあと一歩。
2009年はその一歩に届くようにチーム、選手のサポートに
全力を尽くしたいと思います。

このメルマガを読んでくださっている皆さん、
一年お付き合いいただきありがとうございました。
また来年もどうぞよろしくお願いいたします。

では151号でお会いしましょう☆
よいお年をお迎えくださいませ!


このメルマガでは取り上げてほしい話題や疑問・質問、
心に響く素敵な言葉など、ご意見ご感想をお待ちしています〜
(掲載不可の場合はその旨、一言書き添えていただくと助かります)。

↓↓ メールフォームはこちらから ↓↓
http://www.enterprize-n.com/cgi2/smaildx/index.cgi

【出張講習会、執筆依頼などのお問い合わせ】
http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/work.htm


◆◇…………………………………………………………………………………◇◆

「なるほど週刊トレーナーニュース」とは?

スポーツ現場で活動するアスレティックトレーナーの視点から
スポーツ医学、コンディショニング、トレーナー情報などに関する話題を
提供する無料のメールマガジンです。

スポーツを楽しむ方からトップアスリートを目指す選手まで。
トレーナーやトレーナーを目指す方、トレーナーって何?という方、
トレーナーのいない現場で指導する指導者や保護者の方々に
少しでもお役に立てたら幸いです。

※このメルマガで紹介されているものに関しての情報等は
 各自のご判断の上、ご利用くださいますようお願い申し上げます。
 当方では責任を負いかねますのでご了承ください。


【なるほど週刊トレーナーニュース】

 発行者    :アスレティックトレーナー ニャロメ
 サイト情報  :真面目にスポーツトレーニング!
         http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/

 メールアドレス:n_trainer5050@yahoo.co.jp(@←小文字に)

 登録・解除は→ http://www.mag2.com/m/0000184398.html
 Copyright(C)2006-2008 Nyarome All rights reserved

◆◇…………………………………………………………………………………◇◆