なるほど週刊トレーナーニュース 

真面目にスポーツトレーニング!

 

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【なるほど週刊トレーナーニュース】
 http://www.mag2.com/m/0000184398.html

(第197号)

平成21年11月23日

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こんにちは、ニャロメです。

ワタシの担当するチームはオフシーズンなのですが、
この時期に試合を行っているスポーツも多く、
休みのタイミングがあえば試合応援に出かけています。
この秋はバスケ、バレーと見に行ったので、
今度はラグビーかな?と思案中です。

では197号のご案内です。


【本日のメニュー】

 ◆今週の活動ダイジェスト

 「ドクターを大いに悩ませるMRI画像」

 ◆今日のネタ帳・ピックアップ

 「有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折」

 ◆トレーナーを支える元気の出る言葉

 「大事なことはすべて記録しなさい」

 ◆編集後記

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◆今週の活動ダイジェスト
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【ドクターを大いに悩ませるMRI画像】

今週はチームのトレーナー活動を中心に
ケガをしている選手の応急処置やその後の対応などを行い、
週末の講習会の資料作りに没頭した一週間でした。


その中に痛みが続いて競技に支障を及ぼすため病院を受診し、
MRI検査を受けた選手がいました。

※MRI=磁気共鳴画像診断装置のこと
 MRI検査=磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査のこと


MRI検査の結果を受けていろいろとリハビリの対応をするのですが、
どうもはっきりとした診断結果が出ていないらしく、
選手からは、

「結局のところ、何が痛んでるんでしょう?」

と先の見えない不安を抱えているようでした。

はっきりしたことがわかれば、
リハビリにも取り組みやすいだろうと判断し、
MRI画像を病院から拝借して、セカンドオピニオンを聞くことにしました。

で、借りてきたMRI画像をいつもお世話になっている先生にみせたところ、

「うーん?」

と言ったっきり無言になり、
穴が開くほど何枚もの写真を見た後にまたしても

「はっきりとしたことが言えないなぁ・・・」

と言われてしまいました(T_T)

誤解のないように書いておくと、

●痛んでいる状態からおよその診断名を推測できるが、

●それを証明するだけの有効な画像がMRI上になく、

●痛みの原因がどこにあるのかを特定するのがむずかしい

とのこと。

MRIにも機種によって精度が違ってくるので、
より高度なもので撮影するとまた違ったものが見えるかもしれません。

またMRIは細かく断面図を撮影するため、
撮影の幅によってはケガの部位を拾えなかった可能性もあります。

といろんな可能性があるのですが、
今回は今のところ「はっきりと断定できない」ということだけが、
はっきりしているわけで・・・(-_-;)

ワタシもいろいろな可能性を探りつつ、
選手を不安にさせないように励ましつつ、
できるサポートを全力でしていこうと思っています。

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◆今日のネタ帳・ピックアップ
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【有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折】

手には手根骨(しゅこんこつ)と呼ばれる
小さな骨が8つあるのですが、
その一つに有鉤骨(ゆうこうこつ)という骨があります。

この骨はグリップ動作を行っているときに
何らかの衝撃が加わると骨折をすることがあります。
もともと骨折しやすい鉤(かぎ)状の構造なんですね。

ゴルフやテニス、野球のバッティング動作などでみられます。

位置している場所は小指・薬指付近の手のひら側なのですが、
手の甲側に痛みを訴えることが少なくありません
(これは骨折した選手を何名かみた経験上の話)。

痛みとともにしびれ感などを伴うこともあります。

参考ページ)有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折
http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/injury/injury41.htm


有鉤骨に限ったことではありませんが、
この手根骨を痛めてしまった場合、もともと血流の乏しい部位のため、
治癒に時間がかかってしまうことが問題です。

痛みがあり炎症がある状態では、炎症を抑えるのがまず先、
少し落ち着いてきたら早めに血流を回復させる手段をとる。
この切り替え時もむずかしいし、
早めに対応しなければますます治りが遅くなってしまう。

とっても厄介なスポーツ傷害の一つといえます。

手術で骨折部位を取り除いた後は、
リハビリ、物理療法などで6〜12週間程度で競技復帰できることが多く、

「意外と早く復帰できるなぁ」

というのがワタシの思うところです。

でも何で手の甲部分の痛みを訴えるんでしょう?
・・・骨の位置が骨折でずれることによるものなのか、
手の平側も痛いけど手の甲側がもっと痛いからなのか、

と有鉤骨骨折の選手の話を聞くたびに、
ワタシの素朴な疑問は膨らむばかりなのです・・・。

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◆トレーナーを支える元気の出る言葉
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【大事なことはすべて記録しなさい】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4478012105/dosportstrain-22/ref=nosim

記録することは大切なこと。
選手のコンディション評価は
「主観」(昨日より痛いとか、違和感があるとか)と
「客観」(関節可動域の測定値や整形外科的チェックなど)によって
必ず書き留めて=記録しておくことで、
時間的な経緯をみることが可能になります。

そう意識して記録をとるようにしてから、

●わからないことも書き残しておいたり、

●わかったことを書き残しておいたり

それこそいろんなことを記録してきました。

今回人気書評ブロガーである鹿田尚樹さんの著書を読み、
記録することの大切さを改めて実感する一方で、
残しておくための工夫やアイデアがいろいろと提案されていて、

「あ、これやってみたいな」と思うものが増えました。

読書を本当に自分の知識・技術に応用したいと思ったら、
素直に行動してみることが大切です。
自分に向かないものは、その後で取捨選択すればいいのですから。

それを再認識させてもらった本です。

【大事なことはすべて記録しなさい】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4478012105/dosportstrain-22/ref=nosim

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◆編集後記
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早いもので11月もあとわずか。
今年もあとわずか!

そんなワタシを焦らすように?
いろんなことが次から次へと起こって、
頭の中が一足早いクリスマスパーティーのように華やいでます(笑)。
目の前のことを一つずつがんばる、その先にきっといいことがある、予定。


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では来週198号でお会いしましょう☆


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