なるほど週刊トレーナーニュース |
◆◇…………………………………………………………………………………◇◆ 【なるほど週刊トレーナーニュース】 http://www.mag2.com/m/0000184398.html (第202号) 平成21年12月28日 ◆◇…………………………………………………………………………………◇◆ こんにちは、ニャロメです。 いよいよ今年も残り3日あまりとなりました。 毎日毎日過ごしているうちに362日が過ぎてしまったってことですね(^_^;) 今年のトレーナー活動を振り返りつつ、 来年に向けての課題を考えつつ、残り3日で体重増にならないよう?? ゆっくり気分転換したいと思います。 では202号のご案内です。 【本日のメニュー】 ◆今週の活動ダイジェスト 「測定結果の比較対象は誰?」 ◆今日のネタ帳・ピックアップ 「過呼吸に対するペーパーバッグ法はNGだった」 ◆2009年の読書感想 ◆編集後記 …………………………………………………………………………………………… ◆今週の活動ダイジェスト …………………………………………………………………………………………… 【測定結果の比較対象は誰?】 今週はチームのトレーナー活動も最終週、 近い学校、遠い学校へとそれぞれトレーナー活動に出かけ、 フィジカルトレーニングの指導を行いました。 今はオフシーズンということもあり、 期分けにそったトレーニングプログラムを提供していますが、 基礎体力作り、スタミナ強化のものを中心に、 みっちりトレーニング。 寒い中、汗をかいて湯気を出している選手たちを見ながら、 ネックウォーマー、手袋で完全防備をしているワタシ。 「ニャロメさんも一緒にどうですか?」 といろんな選手に誘われたけど、かたくなに断っておりました(笑)。 遠い学校では先日体力測定を行ったので、 その結果をフィードバック。 「自分の前回の記録と比べてどうか」とか 「自分のどの体力要素が優れているのか」とか を見てチェックしてもらいたいのですが、 選手たちは、 「チームの中で一番、とか何番目」 といった順位にどうしてもこだわってしまうようです。 「チームスポーツなんだから、それぞれの強みを活かして 強いチームになればいいんじゃない? 同じチーム内で競争することの意義はあまり大きくないと思う」 とは言ってみたものの・・・。 「チームの中で一番足が速い」とか 「チームの中で一番背筋力がある」とかは 選手にとっては一つのステイタスのようです。 競争心を持つこと自体は悪くないですけどね(^_^;) カントクからは、 「全国大会に出場するようなトップレベルの学校の選手と比べて どうかっていう指標はないの?」 とリクエストされましたが。 特定の学校の、しかもトップレベルチームの測定結果を入手するのは なかなか困難ですよね・・・ (しかも体力データはどこも教えたがらないもので)。 ちなみに今回は文部科学省が公表している 体力測定データをもとに比較対象してみました。 参考ページ)平成20年度体力・運動能力調査結果統計表(文部科学省) http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/10/attach/1285568.htm トップレベルの選手と比べてどうか、という指標ももちろん大切ですが、 以前の自分と比べてトレーニング後にどれだけ成長しているか、 という指標も重視してほしいなぁと感じました。 …………………………………………………………………………………………… ◆今日のネタ帳・ピックアップ …………………………………………………………………………………………… 【過呼吸に対するペーパーバッグ法はNGだった】 先日選手が走っている途中に気分が悪くなり、 その場にいた別の選手が対応してくれました。 いわゆる過呼吸(過換気症候群)状態で、 その場にあったビニール袋を選手に渡し、 落ち着くようにさせていたそうです。 ※過換気症候群 http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/kega/kega6.htm ワタシが対応するときにはずいぶん状態も良くなっていて、 脈をとり、状態を観察しながら水分補給や保温などの 対応をしているうちに良くなったのでよかったのですが。 と、そんな話を友人のS嬢にしていたところ、 この前私も知った話なんですが、と前置きした上で S嬢:「過呼吸のときにペーパーバッグ法で対応するよう勉強しましたよね。 あれって医療行為らしいんですよ」 ニャ:「え?マジですか??」 S嬢:「今度、消防士になる学生トレーナーが調べたところ、医療行為にあたる ということらしいんです。」 ニャ:「知らなかった!!!これはネタになる。調べます。ありがとうございます」 ということで早速調べてみることにしました。 ワタシのいるチームの現場では過呼吸の選手が出ることは 多くないため、ペーパーバッグなどを準備していることはありません (ちなみにS嬢はMドナルドの紙袋を常備しているそう)。 なので過呼吸の選手が出たら、 かぶっている帽子などで対応していたりしたのですが、 二酸化炭素の濃度をコントロールするというよりは、 あわてないで落ち着かせる、ゆっくり呼吸させるといったことが大切で、 むしろ、ペーパーバッグなどで自然呼吸を妨げるほうが、 重篤な事態を引き起こしやすい、ということのようなのです。 ・・・知らないということはコワすぎます(>_<) S嬢とトークしてみて ●呼気と吸気の酸素濃度の差って微量ですよね ●呼気には吸気よりも二酸化炭素がちょっと多い、という程度ですよね ●ペーパーバッグくらいの空気の量ならそもそもあまり影響ないのでは? ●というか選手からすると逆に不安を助長させませんか? ●とにかく声をかけて落ち着いて呼吸するようにすることのほうが重要で、 袋がなくても何とかなると思っていました、ワタシ。 という話になり、 調べてみるとずいぶん前からペーパーバッグ法への効果を疑問視する サイトやブログなども見つけました。 参考ブログ)「救急科専門医の独り言」より 「過換気症候群にペーパーバッグはいけません」 「過換気症候群にペーパーバッグはいけません(その2)」 http://kekimura.blog.so-net.ne.jp/2007-06-04-1 http://kekimura.blog.so-net.ne.jp/2008-12-27 しかも医療行為となれば医師免許を持つ人にしか行ってはいけない 行為ということになります。 過呼吸を引き起こしている原因が過換気症候群ではなく、 心筋梗塞、気胸、肺塞栓である場合もあり、 それを見極めるのが非常に困難なのです(素人じゃもちろんムリ)。 知らなかった・・・では済まされない対処法。 ワタシもさっそくページの修正を行い、 選手にも啓蒙活動をしていきたいと思います。 …………………………………………………………………………………………… ◆2009年の読書感想 …………………………………………………………………………………………… 今年は今日まで266冊の本を読みました。 年間300冊を一つの数値目標としていたのですが、 これは、 「たくさん読むこと」で 「トレーナー活動のヒントとなる本に出合える確率が上がる」 と考えたからであって、 冊数そのものをカウントすることはナンセンスかなと思います。 (多少言い訳っぽいですか?)。 ということで今年もたくさんの本からいろんなことを学びました。 昨年も同じ企画をしたのですが、 今年も懲りずに「これはナイス!」と思ったベスト3冊を 紹介してみようかなと。 ・・・といいながら3冊チョイスするのってムズかしいですね(^_^;) ●のうだま http://amazon.co.jp/o/ASIN/4344015959/dosportstrain-22/ref=nosim 最近は脳科学ブームともいえるほど、 脳に関するさまざまな書籍がベストセラーになっています。 ワタシもいろいろ読みました。面白いのもたくさんありました。 「わかりやすく」「面白く」「実践しやすい」という点では、 この本が一番じゃないかと思います。漫画で読みやすいし。 読むとすぐに「やる気」が出ます。これがこの本のいいところ(笑)。 メルマガ155号にて紹介 http://archive.mag2.com/0000184398/20090202213000000.html (155号) ●天才!成功する人の法則 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4062153920/dosportstrain-22/ref=nosim この本を読んだときの衝撃?はかなり強かったようで、 メルマガでも2回にわたって取り上げた書籍です。 圧倒的な努力を数値化したこと(一万時間の法則)、 「チャンスの神様は前髪しかない」というけれど、 チャンスは機会均等ではないこと(!!)など、 スポーツ選手の経験則とも合わせて書かれており、 本当にいろいろ考えさせられた一冊です。 メルマガ173、174号にて特集 http://archive.mag2.com/0000184398/20090608213000000.html (173号) http://archive.mag2.com/0000184398/20090615213000000.html (174号) ●「無駄な抵抗はよせ」はよせ http://amazon.co.jp/o/ASIN/4898316050/dosportstrain-22/ref=nosim 日垣隆さんがいろんな方への取材を通して語る 「身体と心の健康」をテーマにした書籍。 老眼も一日5分のトレーニングで予防できるとか、 岡田斗志夫さんとの対談による究極のダイエット法とか、 トレーナーとしても非常に興味深い話題で、 かつ読んだ後は元気になりました! メルマガ179号にて紹介 http://archive.mag2.com/0000184398/20090720213000000.html (179号) 来年もたくさんの本を読みながら、 いろいろ学び、トレーナー活動に活かしていこうと思います。 皆さんのオススメの本などありましたら、 ぜひ教えてくださいね(*^_^*) …………………………………………………………………………………………… ◆編集後記 …………………………………………………………………………………………… 今年はカレンダーがイマイチで長い休みが取りにくいとのことですが、 現在オフシーズンのチームばかりを担当しているワタシは、 たぶん一年で一番ヒマ・・・ではなかった、 一年で一番時間に余裕のある日々を過ごしております。 心配なのは食べすぎ、飲みすぎだけ(^^ゞ 今年、皆さんはよい一年でしたでしょうか? 何をもって「よい」とするかは、その人それぞれですが、 「よかったこと」にたくさん気づくことができると、 「よい一年」だったのではないかなと思います。 来年もどうぞよろしくお願いいたします。 よい年をお迎えくださいませ☆ 今回のメルマガはいかがでしたか? 「役に立った」「面白い」「よかった」と思われた方は ぜひクリック&ご意見をお待ちしています(*^_^*) http://clap.mag2.com/bajaecufre?202 (いただいたご意見はメルマガ上でご紹介させていただく場合があります。 掲載不可の場合は、その旨一言お書き添えいただければ幸いです) では来年203号でお会いしましょう☆ 【出張講習会、執筆依頼などのお問い合わせはコチラから】 http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/work.htm ◆◇…………………………………………………………………………………◇◆ 「なるほど週刊トレーナーニュース」とは? スポーツ現場で活動するアスレティックトレーナーの視点から スポーツ医学、コンディショニング、トレーナー情報などに関する話題を 提供する無料のメールマガジンです。 スポーツを楽しむ方からトップアスリートを目指す選手まで。 トレーナーやトレーナーを目指す方、トレーナーって何?という方、 トレーナーのいない現場で指導する指導者や保護者の方々に 少しでもお役に立てたら幸いです。 ※このメルマガで紹介されているものに関しての情報等は 各自のご判断の上、ご利用くださいますようお願い申し上げます。 当方では責任を負いかねますのでご了承ください。 【なるほど週刊トレーナーニュース】 発行者 :アスレティックトレーナー ニャロメ サイト情報 :真面目にスポーツトレーニング! http://www3.plala.or.jp/nyarome/tre/ メールアドレス:n_trainer5050@yahoo.co.jp(@←小文字に) 登録・解除は→ http://www.mag2.com/m/0000184398.html Copyright(C)2006-2009 Nyarome All rights reserved ◆◇…………………………………………………………………………………◇◆ |