6日目(トレド・マドリッド)

・二日酔いでダウン

この日は、前日の飲みすぎでどうも調子が出ない。バスの一番後ろの席で寝ていよう。

途中で、ワイン工場に寄ったけど、あまり試飲をする元気も沸いてこないな。

・ラ・マンチャの風車は霧の中

ドンキホーテが立ち向かって行った風車は、青く透き通るような空の中にあるイメージなのだけど、今日は珍しく濃霧に包まれていてちょっと変な感じ。以前からあの木の枠でどうして回るのか不思議だったけど、実際に回す時は木の枠に布を貼り付けるそうだ、納得。

何台も風車が連なっているのだけど、霧のために先の風車が見えない。

・トレドはさすが歴史のある街

トレド

 

トレド

につくころには、霧はすっかり無くなって抜けるような青空。

対岸のパラドールのテラスからトレドの街を見る。昔の建物が密集している。街の周りを川が囲んでおり、いかにも守りやすい土地のようだ。

トレドの街に入ると、道は狭く入り組んでいる。ガイドさんとはぐれると二度と会えそうに無い。一所懸命ついていこう。

カテドラル

に入る。ここは旅行中唯一の撮影禁止場所だ。

スペイン・カソリックの総本山ということで、規模も装飾も宝物も相当なものだ。やっぱり富が教会に集められていると思ってしまう。かつてスペインで無政府主義者たちが内乱を起こし、教会を襲撃の対象としたのも分かるような気がする。その時に貴重な芸術品が相当失われてしまったことは残念だけど

外では、おじさんが本を売っている。なんと「司馬遼太郎さんも買った本だよ」と我々に向かって日本語で叫んでいるけど、本当か?

本当でした。「街道をゆく23:南蛮のみちU」の中で、司馬さんが買った様子を記述していました。「・・・本の正体としてはのっぺらぼうなものであった。・・・トレドのことが書かれているなら、反故でも読みたい心境だったから、・・・彼女は本を私にわたすと、橙色の灯りがついているアパートの中に消えた。」と、スペインに対する情感と感謝の気持ちと、現在の状況に複雑な思いを込めて、描いていました。

・トレドはエル・グレコの街

サントトメ教会

にある、エル・グレコの「オルガス伯の埋葬」を並んで見る。これは壁画なので、ここ以外では見れない。エル・グレコは、倉敷・大原美術館の「受胎告知」を昔から見ていたのでなじみがある。やはり独特の絵だな。

外には

エル・グレコの家といわれている建物があるけど、本当にエル・グレコが住んでいたかどうかは怪しいらしい。

象眼細工は色々種類があってなかなか良い。値段の幅も相当広い。これはお土産に最適だな。Hは品選びに余念が無い。次から次へと手に取って見ている。闘牛士の使う刀に象眼細工を施したものがあるけど、日本に輸入は出来ない。ペーパーナイフで我慢しよう。

・駆け込みでゲルニカに会えた

マドリッドについたのは20時前、

国立ソフィア王妃芸術センタのゲルニカを是非見たいのだけど、明日は日曜日で閉館。今日は21時まで開いているので、ホテルからタクシーを飛ばして芸術センタに何とか駆け込もうと、部屋に荷物をほおりこんで、Hと北海道の女の子二人の計4人で出かける。タクシーの運転手に用意したメモを渡して目的地を説明する。何とか分かってもらえたようだ。交差点のロータリーは、真中に噴水があってその周りを車が何列にもなって走っている。車線変更が激しくて、隣の車とぶつかりそうになり、思わず右足に力が入ってしまう。マドリッドで運転はやりたくないな。

芸術センタは、大きな建物で外側にエレベータがついている。20時30分頃に着いて、入場券売り場に行くと、もう時間があまり無いのでお金は要らないと言っているようだ。ラッキーと建物の中に入るけど、やばい

ゲルニカがこの大きな建物のどこにあるか分からない。すると北海道の女の子が持ってきたガイドブックに案内図が載っていると言ってくれた。助かった。

やっとゲルニカに会えました。大きな絵は防弾ガラスに邪魔もされず、壁にそのまま展示されていた。床にはロープを無造作に置いており、これより中には入らないでと示している。ガードマンは女性を含む二人が雑談をしている。あまり時間は無いけど、穏やかに見れた。

急いで他の部屋を回ることに、ピカソの他の絵、ダリ、ミロを足早に見るうちにはや21時となった。ミュージアムショップも閉まっていて、何にも買えなかったけど、ゲルニカが見れたから良かった。

今日のホテルは、

グランドホテル・コンデ・デュケ

ホテルに帰ってレストランに行くと、そこではビンゴゲームの真っ最中。部屋を間違えたみたいだ。もう一度良く探してレストランにたどり着く、他のメンバはまだ食事中だった。ちょっと遅い夕食を始めることに。

 グランドホテル・コンデ・デュケ

                                

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