早稲田から三ノ輪へ
都電荒川線の旅
2013年6月
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東京メトロ早稲田駅出入口 |
東京メトロ東西線の早稲田駅にやって来ました。2番出入口に出ると、目の前には早稲田通りが走ります。これを左方向へ。 |
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早稲田通り |
今日は都電荒川線を利用して早稲田と雑司ヶ谷を歩いたあと、時間があれば更にその先まで都電に乗って行ってみようか、というスケジュールなのであります。 |
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朱色の鳥居が見えてます |
早稲田通りを150mほど歩いて来ると最初にある交差点は馬場下町交差点。その先には朱色の鳥居が見えています。先ずはここを右折して、早稲田大学の構内にある演劇博物館を目指す事にしましょう。 |
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穴八幡宮 随神門 |
ところで交差点の前方に見えている鳥居はと言うと、穴八幡宮の鳥居でした。案内板によると江戸時代、8代将軍吉宗の頃からここで度々流鏑馬が行われていたのだとか。現在でもこの流鏑馬は保存会によって年1回、近くの戸山公園で続けられています。 |
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早大南門通り |
馬場下町交差点を右折して、早大南門通りに入って来ました。 |
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早稲田大学南門 |
名は体を表す・・・って事で、通りを直進すると左手には早稲田大学の南門がありました。ここから大学構内へ入って行きましょう。 |
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演劇博物館 |
学校内をそのまま真っすぐ歩いて行くと正面には、昭和3年建築になる演劇博物館の白い洋館が待ち構えています。世界の演劇に関する貴重な資料を公開しているこの博物館、館内撮影不可のため今日は建物の写真のみでご容赦を。入館無料。 |
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大隈記念講堂 重文(国 |
再び早大南門通りへ戻って先へと進むと間もなく、早稲田大学の創設者大隈重信の名を冠した昭和2年竣工の大隈記念講堂が見えて来ます。 |
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Y字路を右へ |
その先、通りはY字路で左右に分かれます。どちらも行きつく先はほぼ同じですが、今日は右側の道へ。 |
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新目白通りを左折 |
道なりに歩いて行くと、広い大きな新目白通りに突き当りました。ここを左折。 |
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都電荒川線早稲田停留所 |
その少し先の前方、新目白通りのど真ん中に都電荒川線早稲田停留所のプラットホームがあります。今日はここから都電に乗って、次の目的地雑司ヶ谷へと向かう予定なんですが、ひとまずそれは後回し。 |
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最初の信号を左折 |
早稲田停留所を横目で睨み、先へと進みましょう。最初の信号が見えたら左の道へ。 |
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甘泉園公園入口 |
間もなく通り沿いの右側に、新宿区立甘泉園公園の入口がありました。コンクリート塀と鉄柵のみのじみーな入口なので、見落とさないように・・・ |
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新宿区立甘泉園公園 |
この地は元々御三卿のひとつ、徳川清水家の下屋敷だった場所。当時を偲んでか、公園内は回遊式の日本庭園になっています。 |
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早稲田停留所ホーム |
さぁーて、都電荒川線の早稲田停留所へ戻って参りました。いよいよ本日のメーンイベント、「都電荒川線の旅」のスタートであります。 |
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お得な1日乗車券! |
私がまだ子供の時分、昭和40年代の初め頃までは東京の街中到る所を走っていた都電ですが、この荒川線のみが唯一の現存する路線になって、もう既に随分と永い時が経ってしまいました。ここ早稲田停留所から三ノ輪橋停留所までの12km余りを、片道およそ1時間弱掛けて走るこの荒川線。運賃は均一で大人160円ですが、今日は乗り降り自由な400円の1日乗車券を車内で購入しました。 |
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鬼子母神前停留所 |
早稲田停留所を出発して三つめの、鬼子母神前停留所に到着です。 |
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鬼子母神参道へ |
電車を降りて目の前の商店街を歩いて行くとすぐに、鬱蒼とした並木道が前方右側に見えて来ました。 |
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ケヤキ並木を進む |
このケヤキの並木道は雑司が谷鬼子母神の参道。江戸時代には料亭や茶店がたくさん並んで賑わったのだとか。現在ではその面影はありませんが、静かな佇まいにはまた違った趣があります。 |
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鬼子母神堂 |
荘厳な本殿は1664年の建立。祀られている鬼子母神には子授け・安産の御利益ありです。 |
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境内の大イチョウ |
境内で大きなイチョウの木を発見。案内板によると高さ30m、幹周8m、東京都内のイチョウの木としては2番目の巨木で、樹齢は600~700年にも及ぶと見られています。 |
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都電雑司ケ谷停留所 |
再び荒川線に乗りこみ、次の都電雑司ケ谷停留所まで移動して来ました。 |
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都営雑司が谷霊園入口 |
ここでのお目当ては、古い貴重な洋館の雑司が谷旧宣教師館なんですが、ひと先ず停留所の目の前にある雑司が谷霊園に進入です。 |
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雑司が谷霊園へ一旦進入 |
そして霊園内を通過して、目的地へと向かいましょう。 |
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地図をチェック |
霊園内は少し入り組んでいるので、入口に立っている案内図をチェック。雑司が谷旧宣教師館の場所も記されています。 |
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夏目漱石の墓 |
旧宣教師館を目指して霊園内を歩いていたら、途中ひと際大きくて立派な墓を見つけました。近寄って眺めると、墓石には「夏目」の文字が。そう、あの夏目漱石の墓でした。雑司が谷霊園には他にも竹久夢二や東郷青児、サトウハチロー、小泉八雲といった人々も眠っています。 |
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旧宣教師館通り |
荒川線の停留所に近い霊園北側にある出入口から入って、案内図に従い霊園を縦断。そして南側の出入口を抜け表に出ると間もなく、住宅地の中を走る旧宣教師館通りがあります。 |
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雑司が谷旧宣教師館 |
そして道沿いにあるのが、その名の通り雑司が谷旧宣教師館。入館無料。 |
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邸内の廊下 |
明治40年に建築されたこの建物は、アメリカ人宣教師ジョン・ムーディーマッケーレブが自身の邸宅として建てたものです。 |
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マッケーレブのベッド |
マッケーレブは明治25年に来日し、昭和16年に米国へ帰るまでの約50年もの間、日本国内でキリスト教の伝道に従事していたのでした。 |
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再び雑司ヶ谷霊園へ |
南側の霊園出入口に戻って来ました。来た時の逆を辿って雑司が谷霊園内を縦断し、都電雑司ケ谷停留所へと戻りましょう。 |
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停留所で荒川線を待つ |
停留所で荒川線を待つこと暫し、新宿方面に見える摩天楼をバックに、ゆっくりゆっくり電車がこちらへと近づいて来ました。
各停留所ごとに見所いっぱいの荒川線。今日はこのまま更に先へと乗って行こうかと思っているんですが、その都度降車していてはいくら時間があっても足りません。この後は、ここから13駅先の荒川車庫前停留所までスルー、車窓の景色を眺めながら都電の旅を引き続き楽しむ事にします。 |
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大塚駅前停留所 |
電車は大塚駅前停留所に停車。頭上を交差するのは山手線です。 |
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庚申塚停留所 |
庚申塚停留所に停車。ここを降りると目の前は巣鴨地蔵通り商店街。年配者の乗降客が多い停留所です。 |
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ホーム内の甘味処 |
庚申塚停留所のホーム内には甘味処のいっぷく亭が営業中。荒川線ホーム内での店舗の営業は唯一ここだけです。 |
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飛鳥山停留所 |
飛鳥山停留所に停車。この後電車の行く手に意外な展開が!! |
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明治通りを走る |
なーんて、ちょっと大袈裟ではありますが、次の王子駅前停留所までの間、電車はそれまで走って来た専用敷地内から交通量の多い一般道の明治通り.へと飛び出して、沢山の車と並走する事になるのでありました。これぞ路面電車! |
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王子駅前停留所 |
JR線と接続する王子駅前停留所へ入って来ました。この先再び電車は専用敷地内を走ります。頭上に見える高架では、東北・上越新幹線が走ります。 |
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荒川車庫前停留所 |
荒川車庫前停留所に到着です。ここで「都電車窓の旅」を中断して、一旦降車。 |
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都電荒川線荒川車庫 |
先ずは停留所の前にある荒川車庫を偵察です。沢山の現役車両が並んでいますが中まで入っては行けないので、遠目で眺めながらズームアップで写真撮影。 |
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都電おもいで広場 |
こちらは、とっくに現役を引退した車両が展示されている都電おもいで広場。荒川車庫のすぐ隣にあります。通常、平日は閉鎖されているのですが、今日は日曜日。ゲートが開かれて広場が開放されていたので中へ入ってみる事に。 |
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PCCカー |
「広場」とは言え、ごく限られたスペースに車両が2台ところ狭しと展示されているのみ。ご覧の車両は昭和29年から13年間走っていたPCCカー。米国の技術を導入した、当時としては高性能の低騒音・高加速車両です。 |
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学園号 |
こちらは昭和37年製造の学園号。この荒川線でも平成10年まで働いていた車両で、当時通学用電車として大いに活躍したことがネーミングの由来。 |
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PCCカーの車内 |
PCCカーの車内はいにしえの都電写真館。都電に纏わる古写真が車内いっぱい掲示されています。
「小さな広場」とは言え、時間を忘れて長居してしまいました。 |
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京成線と交差 |
さあ、この辺で「都電車窓の旅」の再開です。ここからは最後の三ノ輪橋停留所まで、11駅スル―。
町屋駅前停留所を過ぎると荒川線は、京成町屋駅を横目に京成線と交差します。 |
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三ノ輪橋停留所 |
電車は三ノ輪橋停留所へ到着しました。「都電車窓の旅」もここまで。花壇に綺麗なバラが咲くこの三ノ輪橋停留所は、国交省関東運輸局が選んだ「関東の駅100選」のひとつに数えられています。 |
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ジョイフル三の輪 |
せっかく最後の停留所まで来たんだから、このまま帰るのももったいないって事で、すぐ傍にある商店街を歩いてみる事にしました。 |
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生花も売ってる青果店 |
この庶民的で昭和の臭いが充満しているアーケードの商店街は、ジョイフル三の輪(三ノ輪銀座)。荒川線と並行して、三ノ輪橋からひとつ手前の荒川一中前までの2停留所間に延びる商店街で、その長さはおよそ350m余り。 |
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昔ながらのお蕎麦屋さん |
という訳で今日は結局、都電荒川線で早稲田から三ノ輪橋まで全ての停留所を通過または乗り降りして、都電の旅を楽しむことが出来ました。帰りはまた荒川線に乗って、接続する鉄道駅で乗り継ぐ事にします。
それじゃぁ。 |
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