「出るべきか出ざるべきか?」

 先日、スタジオの発表会があったので見に行った。うーんうーん、みんな凄い。先生も凄い。こんなのに混じって私やってんのか。よくやってんなあ。(っていうか、・・・・・・落ちこぼれだからさ。ふっ)

 まあそれはさておき、その時たまたま一緒になった生徒さん同士でご飯を食べに行き、色々と話をした。
 プロチームもあるし、実際プロ志向なのは知ってはいたものの、よそのプロのダンサーも習いに来てるし、劇団員で芸を磨きに来ている人がいもいるとう話を聞き及び、

 ”はー、そしたら完璧「オケイコゴト」の私なんてそういう人たちから見たら、うざいだろうなあ。と思ってしまった。いや、私なりに十分真面目なんだけど。ただ、楽しくやりたいだけなんだけどな〜。

 こういうのやるからには誰かに見て貰いたい!って思う人がほとんどだろうし、私もその昔は児童合唱団も学校行事の演劇もかなり燃えていた。(それがどうしてか途中で”見られるの苦手、人前で誉められるのも苦手”なったんだか(汗)舞台に立つ楽しさを知っている身としては決して”発表会なんて、ぷぷー、だ”と言って小ばかにしている訳ではないのだが。

 でも、子供のおけいこの発表会と違ってこれはタダじゃない。当然「チケットノルマ」っちゅーもんがある。スタジオによるとは思うけど、資材を含めた会場を借りるお金を出演者の頭数で割って、大体それを基準にチケットの単価が決まる。その個人負担がいわゆるそれが「ノルマ」 これもスタジオによるとは思うが、大体4000円のものが15〜20枚前後。(チケットノルマのことを考えるとそれだけで正直、2の足3の足なんだが(汗)これに、衣装代とさらに通常のレッスン以外に発表会用の練習もしなくてはいけない。単純に考えても倍のペースでレッスンチケットが無くなって行く訳だ。このノルマをこなすのに、友人以外も巻き込まなくてはいけないことを考えると・・・。


 それよりももっと問題なのは、私自身もっと上手くなりたいっていう向上心はちゃんとあるんだけど、それを誰かに披露するとか、”わーすごーい”とかの賞賛を浴びたいとかそういうことはあまり考えてなくて、

 ”こんなことも出来ちゃうぜ。ニヤリ”

って、一人密かに職人技を噛みしめて悦に入っている方が何となく好きなのだ。(屈折している・・・。)

 で、私はその場で白状した。……実は私、舞台に立つのにあまり執着って、あまり無いんです、と。(!)

” 信じられない!”ってすんごく責められるかと思ったけれど意外にも、

「私も、どっちかっていうと、ジムに通ってる感覚なんだよね〜」

 なんてその人は言ってくれたので、ああ、私だけじゃなかったぜとちょっと意気投合してうれしかったけれど。

 でも価値観は千差万別で、やっぱりショーとして、エンタテイメントとして、きっちり根性入れてやりたい人も大勢いる訳で。そういう人は一生懸命やればいいと思うし。・・・ああでも、こんな言い草そのものが、プロ志向組にはカンに触るかもしれない。これって、未来永劫相容れないだろうなあ。〜うーん、難しいわ。

2001.2.5


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