創刊記念号 : 10/20〜11/5収録
→「やって楽しむサクラ大戦」第一・二話を参照
大神: | 轟雷号での出撃にはもう慣れたけど、あの螺旋軌道は今でもやっぱりきついな。あの強烈なG、まあ出撃前に気が引き締まっていい効果もあるんだけど。 |
さくら: | ええ、慣れないうちはけっこうきついですよね。光武に乗ってるから耐えられるものの、もし生身だったらとてもじゃないけど体がもたないですよね。 |
大神: | まったく。しかしなんであんな軌道になってるんだろう? |
あやめ: | あら? 理由がわからない? 海軍で首席だったあなたならちょっとした力学物理で理解できるはずよ。 |
大神: | はあ...力学......まてよ...そうか、そりゃそうだ! |
あやめ: | ふふふ、おわかりになったようね、隊長さん。 |
さくら: | え、どういうことなんですか、大神さん? |
大神: | 蒸気機関車をはじめとして、機関車列車はよく発進時に動輪の空転がおきるんだ。「銀河鉄道999」でもよくC62の50号機(映画版では48号機)が発進時に動輪ががしゃがしゃ空回りしてただろ? |
さくら: | は? なんですか999って? |
大神: | い、いや...こほん。特に轟雷号のパワーは絶大だ。加速時には動輪の静止摩擦力が機関車の出力についていけない。 |
さくら: | そこで加速時には螺旋状軌道の遠心力によってGを大きくし、えーと、Gに比例する静止摩擦力を稼いでいるわけですか。 |
大神: | お、さくらくん、なかなかやるじゃないか! |
さくら: | えへへ、この前ちょっと学校の物理で習ったんです... |
あやめ: | ふふふ...その調子よ、おふたりさん。 |
でも、これだとほんとの走り始めはどうするのか分かりませんよね。おそらくカタパルト発進かなにかで外部から十分な初速を与えているのでしょう。
大神: | 敵の空襲を迎え撃つのならともかく、こっちから出撃するときに探照灯あげても、黒之巣会に自分たちの居場所を教えてるだけようなものだと思うんですが。 |
米田: | あ〜? まあ、細けえことは考えねえこった。 |
大神: | いや、しかし... |
米田: | 仕方ねえなあ。じゃあ、あれは翔鯨丸出撃の時に上空に障害物がないかどうかチェックしてるんだよ、そうゆうことにしとけ。 |
大神: | はあ...(なんだ、上空の障害物って...) |
大神: | 第六話で蒸気演算機の話がでてきたとき、「蒸気演算機?」の選択をしなかったためにこの装置に関する情報がまったくないんだ。最初は単にタイガー計算機みたいなのを蒸気でまわすだけかと思っていたけど、霊子力レーダの情報処理までできるってことはやはり一種のコンピュータと考えた方がよさそうだ。長官とあやめさんは今日は御前会議だし、紅蘭、君なら少しは分かるんじゃないかと思ってさ。 |
紅蘭: | うーん、うちもあの機械の仕組みはいまいちようわからんのやけど... でも聞いたところでは、なにやら弁を開け閉めして、蒸気の流れで加減算、かけ算わり算をやりよるらしいですわ。 |
大神: | うーん、電子が蒸気になっただけで基本的な作りは一緒か...じゃメモリとかは... |
紅蘭: | 記憶でっか? 一時記憶はそろばんの珠みたいな感じで機械的に1/0を貯めとくらしいけど。でもこれやったら読み書きに時間かかるゆうて、頻繁に読み書きする部分だけは微小蒸気罐に入った蒸気の圧力で直接1/0を記憶するらしいですわ。 外部記憶はパンチカードと穿孔テープやな。 |
大神: | なるほど、レジスタとかには微小蒸気罐を使うわけだね。1ビットあたり蒸気罐1個か...なにやらばかでかい代物になりそうだな。まあ、なにはともあれこの時代にすでにこんな大型ディスプレイがあるってのにはかなり驚いたな... |
紅蘭: | まあ太正時代やさかいな、なんでもありっちゅうことでっしゃろ。 |
大神: | パンチカードってことはまだ基本的にシングルユーザのバッチ処理ってことだな。さすがに蒸気演算ではマルチユーザTSSの概念までは無理か... |
紅蘭: | お、大神はん、なんやさっきから猛烈に専門はいってまへんか? |
大神: | そ、それが、もうおれにも何いってんだか全然わからないんだ、拙文作者が勝手に大暴走して... |
あやめ: | あら、紅蘭に大神くん。 |
大神: | あ、あやめさん! おかえりなさい。御前会議は終わりましたか。恐れ多くも(直立不動!)天皇陛下(休め)におかせられましては御具合はいかかであらせられましたでしょうか! |
あやめ: | あらあら、この太正時代ではそんなふうにしなくていいの。ええ、陛下はお元気だったわ。で、さっきの質問ね。亜米利加国防省ではもう蒸気演算機IBN360にマルチプロセスTSS、仮想記憶MVSを装備したOSの研究がすすんでいるわ。実行速度が問題で実用にはまだ時間がかかりそうらしいけど。 |
大神: | 穿孔テープで仮想記憶...どひゃー。 |
あやめ: | パーソナル計算機の開発も進んでるわよ。今度紅蘭の研究用に、蒸気8086 10KHz搭載モデルを亜米利加から試験導入するわ。紅蘭の研究には科学演算が頻繁に必要だから蒸気コプロセッサ8087もつけなくちゃね。記憶空間が1メガバイトもあるから当分は十分だと思うわ。 |
大神: | (甘いな。そのうち蒸気I/Oバンクとか蒸気EMSとか...しかし、このままじゃENIACができる前に蒸気ペンティアムまで行っちゃうぞ。あな恐ろしや...) |
追記:穿孔テープの表記が「さん孔テープ」となっていましたが、これは「せん孔テープ」の誤りではないか、という御指摘をこぢさんから頂きました。御指摘ありがとうございます。さっそく漢字に訂正いたしました(安易な逃げ方だなー)。
大神: | それをおれがさくらくんに聞けってか。覗いてたのモロバレだろうが! |
筆者: | ...どなたか正確なところをご存じの方、情報よろしくお願いします... |
・追記:結局「愛ゆえに」(歌:真宮寺さくら&マリア・タチバナ)の中の一節でした(帝撃通信局11/16にて確認)。あきかんさん、情報ありがとうございます。
大神: | さくらくんは練習熱心だなあ。さて次はどこに行こうか...う、か、体が勝手にシャワー室の方に... |
さくら: |
何ぃ
ゆ
え
に
いいっ!
(←ドップラー青方変移) |
ぐおおおどひゅーん!(←通過) どぐぅおおん!(←衝撃波) | |
さくら: | 人ぉぉぉわぁぁぁ生ぃぃぃきぃぃぃるぅぅぅ...(←ドップラー赤方変移) |
大神: | .............................さ、さくらくん... |
チャチャ: | 愛と、 |
リーヤ: | 勇気と、 |
しいねちゃん: | 希望ですっ!! |
大神: | ...誰、君たち。 |
沖田十三: | 私と、 |
ユリカ: | わたしでーっす! ぶい! |
大神: | ...最近へんな奴ばっかし。 |
マリア: | そ、それは、ま、毎日の気分でいろいろな味をコーディネートしているんです。そう、ある日は胡椒がハラショーなガーリック風味、またある日は塩味がスパシーバな辛塩風味、またある日はビネガーがチェルネンコなお酢風味... |
大神: | ...マリア、説明が破壊してるよ...無理しなくていいから... |
大神: | それは、プールサイドにはハイパーデインジャラスでサドンデスな新開発ワ式超重水素融合爆雷が配置してあったからなんだ。 |
すみれ: | ...そんなもの置いてなくってよ、少尉。 |
さくら: | 大神さんの雑巾掛け専用の部屋です。せっかくのお誕生日にアイリスをちゃんとデートにさそってあげなかったお仕置きですっ! |
大神: | そ、そんな...うる〜。 |
由里: | ...という質問の蒸気メールが品川支部のセッツァーさんから寄せられたんですが。 |
大神: | なんだい、その蒸気メールってのは。 |
由里: | ご存じありませんでした? 地下の蒸気演算機はスチームネットによって帝都全域の帝撃支部蒸気端末に接続されているんです。 |
大神: | へえ。 |
由里: | で、メールによりますと、スロットマシンで怪獣の頭に腹巻きにスリッパとかいうメチャクチャな組合せを出しまくったにもかかわらず、デートの時にアイリスが着てきた服はふつうのおしゃれ着、『せっかく大神に選んでもらったのだから、その服を着てくるのが当然です!(^^;』とのことですが。 |
マリア: | その質問には私がお答えします。 「やって楽しむサクラ大戦」第一・二話でも話題になったように、花組の団員は緊急の出撃にそなえ普段から出撃スロープに設置された「自動戦闘装着替え装置」の規格にあった普段着を着用していなくてはなりません。残念ながら隊長がお選びになったアイリスの服装は完全に規格外、 |
アイリス: | やだーっ! アイリス、お兄ちゃんの選んでくれた服でおでかけするんだもん! |
マリア: | ...とすねるアイリスをなんとかなだめすかして、あの服を着ていくように諭したのです。あの外出着ならば、アイリスの普段着と互換性が高いので緊急の出撃の際も問題はありません。 |
由里: | へえー、花組の皆さんって大変なんですね、普段着でさえ自分で自由に選べないなんて。あたしそんなのやだなー。 |
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その後。 | |
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マリア: | ...と、あの時は隊長の顔をたててあのように言っておきましたが。隊長、本気であのような服をお選びになったのですか? 隊長の美的センスを疑います。 |
大神: | それならちゃんと選ばせろ! なんでスロットマシンなんだ! |
・この疑問にはセッツァーさん自らも解決編を寄せて下さいました。こちらを御覧ください。