新年1/25〜 1/31収録
大神: | 紅蘭、ごめんよ。恋愛度ダントツ一位だったから、つい油断しちゃって。 |
紅蘭: | もう、知らんわ。大神はんなんて。 |
カンナ: | よっ、隊長ー♪。この戦いが終わったら二人っきりで沖縄に行こうな。 |
紅蘭: | ・・・・・。 |
大神: | まっ、待てよ紅蘭。たった、一度初詣に行っただけなのにー。何でこうなるんだー。 |
スカッシュ@紅蘭こいこいの会39thさんよりのご質問
紅蘭: | ひ、ひっく、お、大神はんったら、ひどいんやでぇ、うぇ〜んっ!! |
アイリス: | あーあー、かわいそうな紅蘭。お〜よしよし、アイリスがちゃんとなぐさめてあげるからねぇ。 |
筆者: | ...と、ここで大神くんが出てくるわけにもいかないし、今日は代わりに私が話を進めることにします。 |
紅蘭: | ぐすん...作者はーん、どうにかしてえな、お願いやあ、こんなひどい話があってたまるかいな...う゛ぇーん!! |
アイリス: | お〜よしよしぃ、紅蘭、いいこいいこだからねぇ... |
筆者: | (ア、アイリス...) うーん、そう言われてもなあ...米田長官、あなたのお力かなにかで、何とかなりませんか... |
米田: | おいおいおめえ、そんな無茶言うんじゃねえよ...しかしなあ、大神のやつの色男ぶりにも困ったもんだ、ったく。 |
筆者: | でも、なんで一回の初詣で恋愛度が一気にひっくり返っちゃうのかなあ...考えてみりゃ不自然な話だなあ。 |
さくら: | それはやっぱり、第八話から分岐してみんなのエンディングを見ちゃうため... |
筆者: | だあああそれを言っちゃだめだあ! それを口にしたら最後、第一話からの完全6回クリアを信条とする日本中のサクラゲーマーから脅迫状が65536通ほど..... そ、そうだ、明治神宮のありがたーい御利益(ごりやく)で、初詣の願い事がはからずもかなってしまった結果だ、ということにしとこう、はは... |
さくら: | ...はあ。 |
米田: | そういやぁ、当の大神の野郎はどうした。 |
さくら: | はあ、紅蘭に振られたショックで、ずっとお部屋で寝込んじゃってます... |
米田: | ったく、正月早々本命の娘放っといて別のやつと初詣たぁなあ、自業自得で丁度いい薬かもしれねえな。 |
筆者: | まったく同感です。大神の奴には女づきあいの節操というものをたたき込まねばなりません。ことわざにもあります、二兎を追うもの... |
米田: | だが、奴は一兎は確実にゲットしてやがるぞ。 |
筆者: | おのれ、大神のくそ野郎ぉ〜!! |
アイリス: | 「もてないおとこのたましいのさけび」だね、きひひっ♪ |
紅蘭: | ぐす、ぐすん、うち、これからどないしたらええんや... |
さくら: | ほら元気出して、紅蘭! このやきもちやきのあたしさえも出し抜いて恋愛度第一位になった実力があるんだからっ。自信もって、ほら、まだまだこれから先は長いわよ! |
紅蘭: | そ、そうやな、よーし、うちはこんなことではへこたれへん! 大神はん、待っててや〜っ! |
さくら: | そうそう、その意気、その意気よ! |
カンナ: | てめえらぁ! ちょっとはあたいと隊長のロマンスを祝福しようって気にはなんねえのか! |
なお訂正ですが、恋愛度1位ではない子と初詣に行ってもすぐには恋愛度は入れ替わらないそうです。ただしエンディングは初詣で決定します。また「みんなのエンディングを見る...」となっていますが、下位3人の子は初詣に誘っても断られてしまうのは皆さんご周知の通りです。へろへろによっぱらって書いたために皆様にはいろいろとご迷惑をおかけしました...あれだけのんだくれてても正気を保つ米田長官はやはりすごい。
大神: | 「それがこの手のキャラのお約束だから」といってしまえばそれまでなのだが... |
さくら: | そういえば今朝も、地下実験室の方から爆発音が聞こえてきたような...なんだかみんなもうなれっこになっちゃってるって感じですね。 |
大神: | さてと、この疑問を科学的に解明するとして...唯一参考になる資料といえば、これだな。 |
さくら: | 何ですか、これ? |
大神: | ほら、オープニングで紅蘭が試験管の薬品をビーカーに注いで『ぼふぉーんっ!!』ってやってるだろ。で、背景の黒板に書いてある内容をを拙文作者が手作業で書き写したのがこれだ。 |
さくら: | あ、あの...作者の人って、今頃こんなことやってて... |
大神: | そう、すでに現実逃避モード、らしいな... |
さくら: | 読者の皆さんはこんなふうに堕落しちゃだめですよー、ちゃんとお勉強しましょうね。 |
大神: | ぐ...ま、まあ、とりあえず話を進めよう。紫色の楕円は、残念ながら紅蘭の頭と手に隠れて読みとれなかった部分だ。 |
さくら: | えーっと...なんだか難しい式が並んでますね、あたしにわかるかしら... |
大神: | そうだなあ、おれも一応士官学校で物理学と化学は履修したけど、もうかなり頭から抜けちゃったなあ...さくらくんは高校2年生相当ということで、ぜひ現役のパワーを見せて欲しいな。 |
さくら: | あの、あたし、理系というわけじゃないんですけど... |
大神: | 気にしない、気にしない。まずは物理系から検討しようか。まずは真ん中左のデルタx/デルタt (cm/s)... |
さくら: | これは速度の式、ですよね。 |
大神: | そうだね。注目すべきは長さの単位がセンチメートルなことだな。つまり現代のMKS単位系(m,kg,秒)じゃなくてcgs単位系(cm,g,秒)を使ってるということだ。時代を感じるね。 |
さくら: | 右上にはv2/v1とか書いてありますけど...うーん、何の計算なのかしら...ルートの先がわからないんじゃ、どうしようもないですよね... |
大神: | そして2dsinθ=nλか。これは有名な回折格子の式だね。格子間隔dの回折格子に波長λの光をあてると、θの整数倍方向に回折する... |
さくら: | CD盤がきらきら虹色に輝くのも、たしか同じ原理でしたよね。 |
大神: | そうそう、よく知ってるじゃないか、さくらくん! ...ん、CDって、何だ? |
さくら: | ...こほん。でも、大神さん、この中でなにか爆発に関係しそうな式って、あります? |
大神: | ...ない、な。 |
さくら: | 気をとりなおして、化学系を見ていきましよう、大神さん。 |
大神: | そ、そうだね。なんといってもバクハツといえば化学反応だ! よし見ていこう。 |
さくら: | ...といっても、たいてい紅蘭の陰に隠れてて、ちゃんと見えてるのは少ないですね。 |
大神: | そうなんだよなあ、有機式なことはすぐ分かるんだけど、こう細切れだとなあ...まともに見えてるのは左上のCH3CHOってやつだけか... |
さくら: | これ、何でしたっけ、たしか... |
大神: | アセトアルデヒドだな。アルコールが分解して酢酸になる中間に生成する物質だ。人間が酒に悪酔いするのは確かこの物質が原因、だったと思うけど。 |
さくら: | お酒、ですかあ? 紅蘭、一体何の研究してたんだろ...まさか、米田支配人の酔っぱらい実験? |
大神: | ...どんな実験だ、そりゃ。さて、問題はその下の反応式だ...これはくさいぞ。 |
さくら: | 何といっても反応式ですからね。でも、何かと水が、水銀と硫酸を触媒として、何かに...うーん、あたしにはさっぱり... |
大神: | 実は、おれにもさっぱりで...水銀の触媒なんて、覚えがないからなあ...そこでだっ。 |
さくら: | えっ、そこで? |
大神: | そう! こういうのは餅は餅屋。東京大学大学院工学系研究科、化学システム工学専攻、先輩のAさんに質問してみました。 |
大神: | さすが専門家だよ、これだけの情報ですぐにこの反応が頭に浮かぶとは。 |
さくら: | ええと、『これはアセチレンの水付加反応だよ。硫酸水銀と希硫酸を触媒として中間体のビニルアルコールが生成し、これはC=C二重結合+OH基で不安定のため異性化反応ですぐにアセトアルデヒドになるんだ』。すごーい! |
大神: | これで疑問は氷解だ。...でもなあ、「この反応って、爆発したりします?」って期待して聞いてみたら... |
さくら: | 『しないよ。ボンベに穴あいて気体が漏れでもしない限りね』だそうです... |
大神: | あ〜あ、結局どれもこれも爆発にはあんまり関係ないものばっかりだったな。 |
さくら: | もうっ! あたし、せっかく張りきってお勉強してきたのに...これじゃ全然見当違いじゃないですかあ、大神さんっ! |
大神: | ご、ごめん、さくらくん...ちぇ、いいアイデアだと思ったんだがなあ...ま、まあ、とりあえず、これから受験シーズンも本格的に始まることだし、旬の話題だったなあということで。 |
さくら: | そうですね。受験生のみなさん、風邪が流行ってるみたいですけど、くれぐれも体には気をつけて頑張ってくださいね。あたしたち帝撃一同も、皆さんを応援しています! |
追記:Aさんから追加の情報です。アセトアルデヒドを実験室レベルで生成させたい時は、たいていエタノールを酸化させて得るそうです。米田支配人がよっぱらう過程と同じですね(^^;
上記の生成法は、化学プラントなどで大量にアセトアルデヒドを生成する際に用いられる工業的な手法らしいです。あの水俣病をひきおこした有機水銀の流出は、まさにこの反応によるものです。
追記の追記:とみぃさんからさらに追加の情報が到着しました。紅蘭の手に隠れて見えない有機式ですが、これはプロペンないしイソーブチレンだそうです。さすがは理系志望の現役高校生。そういわれれば私も覚えがあるような気が…え、発火するかって? わかんない(;;)