職場の部 ※ 友人のY氏、K氏の両氏にレポート協力をお願いしました。 |
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1 | 九州 福岡県 ブリヂストン吹奏楽団久留米 (指揮/小野照三) ※3年連続36回目 | |
1/交響詩「ローマの松」より (O.レスピーギ/G.デュカー) | ||
ダイナミクスレンジの広い重厚なサウンドを聞かせてくれましたが、課題曲ではミスや乱れもありちょっと消化不良でした。自由曲ではカットに難ありと感じましたが、色彩豊かな仕上がりで、バンダのトロンボーンがバストランペットに持ち替えるなど独自のアプローチも楽しめました。ラストは曲に助けられましたが、やはり不完全燃焼といった感は否めず、2曲通しての「感銘度」はもう一つ。ブリヂストンでも朝一番の出演順は厳しかったようです。 | ||
2 | 東海 静岡県 ヤマハ吹奏楽団浜松 (指揮/堺 武弥) ※3出明け32回目 | |
3/すべての答え (清水大輔) |
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新しい指揮者になってから初の全国大会ですね。課題曲は技術的な仕上がりは申し分ないのですが、バンドとしての主張が見られず平凡な印象といった感じ。個々の実力が高いだけに残念でした。自由曲は委嘱作品であり独特の世界は表現できていましたが、同バンドには珍しくバランスを欠く箇所も多かったと思います。また"効果"としての打楽器を「使いすぎ」という印象を受けました。 |
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3 | 東北 宮城県 NTT東日本東北ウインドアンサンブル (指揮/中川祐二) ※7年ぶり2回目 | |
4/吹奏楽のための「おてもやん」/「もぐら追い」 (小山清茂) |
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18人という今大会最小編成。目配りのきく人数なので、特に要となる木管セクションの技術が上がれば更に良い演奏になったでしょう。課題曲では不足パートについて色々工夫していましたが、やはりバランスの悪さが露呈していました。自由曲は一転、こちらは魅了されました。「おてもやん」は若干のアナリーゼ不足と感じましたが、「もぐら追い」は素晴らしかった。ユーフォニアムが光っていて、課題曲・自由曲ともにバンドにあった良い選曲だったと思います。 |
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4 | 東関東 神奈川県 日立製作所ソフトウェア事業部音楽隊 (指揮/野上博幸) ※初出場 | |
2/ミュージカル「タンタン〜太陽の神殿」より (D.ブロッセ/J.デ=メイ) |
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低音群が安定しておりバンド全体の輪郭はしっかりしています。課題曲、自由曲ともに細部にわたってツメの甘さが目立ち、特にフレーズの処理が悪いので雑然とした印象となりました。また、弱奏部分ではピッチが悪くサウンドも不安定。編成はバランスが良いのに、それを活かしきれていないようで勿体無いように思いました。 | ||
5 | 関西 大阪府 阪急百貨店吹奏楽団 (指揮/飯守伸二) ※3年ぶり36回目 | |
4/「三都市物語」より <大阪> 船渡御絵巻 (杉浦邦弘) |
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個々の音が前面に出過ぎた感じでTuttiのサウンドが平面的でした。課題曲は旋律の表情に乏しく平板な感じになっていますし、ソリストにも主張がなく魅力に欠けました。自由曲は一転、非常に粋な演奏。委嘱作品ということで楽曲を自分たちのものにしており楽しめました今回は新生・阪急としての第一歩。今後に期待したいです。 |
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6 | 中国 広島県 NTT西日本中国吹奏楽クラブ (指揮/金田康孝) ※3年連続41回目 | |
2/バレエ音楽「ガイーヌ」より (A.ハチャトゥリャン/林紀人) |
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課題曲では個人の技術が優れており、仕上がりも丁寧で好感が持てます。編成的には決して恵まれていませんが、指揮者の力量と個々人の技術力で安定したサウンドに仕上げていました。細かい部分までスキの無い音楽作りがされています。自由曲も細部にわたって緻密なアンサンブルで見事。全体的には安全運転な演奏(重要なことですが)だったので、もう少しだけドライブ感があると言うこと無しです。2年連続7回目の金賞受賞。 |
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7 | 北海道 帯広地区 六花亭管楽器アンサンブル (指揮/太田 究) ※初出場 | |
4/エアロダイナミクス 〜1903年オハイオ州デイトンでの飛行機誕生を祝して (D.R.ギリングハム) |
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初出場ながら堂々とした演奏でした。ステージの配置が開きすぎだったせいでしょうか、ブレンド感には若干欠けますが、素直で美しいサウンドでした。課題曲ではピッチの悪さ、弱奏時の不安定さ等課題は残りますが、丁寧な音楽作りは伝わってきます。自由曲は雰囲気の良い好演。将来性を感じるバンドだと思います。 |
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8 | 東京 東京都 NTT東日本東京吹奏楽団 (指揮/山田昌弘) ※3年連続8回目 | |
3/吹奏楽のための交響的印象「海響」 (和田 薫) |
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充実した編成でよく鳴ります。課題曲はアナリーゼが行き届いていて表現力・説得力も十分。鳴らし過ぎな部分や細かい乱れもありましたが、それ以上にバンドのカラーと存在感がありました。自由曲は聴くものを圧倒させるような説得力があります。中間部の美しい響きと、後半の管楽器と打楽器のバランスの良い情熱的なサウンドが見事。ダイナミクスレンジをppに広げられると更に良いですね。10年ぶり2回目の金賞受賞。 |
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