第59回全日本吹奏楽コンクール 平成23年10月23日(日)/東京・普門館 |
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高校・後半の部 |
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1 | 西関東 埼玉県 埼玉県立大宮高等学校 (指揮/齋藤淳) ※初出場 |
5/幻想交響曲より V. 魔女の夜宴の夢 (H.ベルリオーズ/齋藤淳) | |
初出場おめでとうございます。指揮の齋藤先生はかつて与野高等学校を指導されて全国大会に6度出場経験がありますね。2004年から大宮高校に赴任され、2005年〜2010年まで6年連続で西関東大会金賞という成績を残し、ついに悲願の全国大会に駒を進めました。「幻想交響曲」は03年(松山中央高)以来8年ぶりに高校部門に登場で、今回は齋藤先生自身による編曲です。初出場金賞を期待したいです。 | |
2 | 東北 宮城県 聖ウルスラ学院英智高等学校 (指揮/及川博暁) ※初出場 |
2/バレエ音楽「中国の不思議な役人」より (B.バルトーク/森田一浩) | |
初出場おめでとうございます。08年東北大会・銀賞、昨年は県大会銀賞とこれまで目立った実績の無かったバンドですが、新星の如く全国大会にデビューとなりました。「聖ウルスラ」とは伝説の人物でキリスト教徒の聖女の名前とのことです。さて「役人」は東北のバンドらしい選曲ですが、08年にも取り上げていますね。これまで宮城県の高校バンドから全国金賞は一度も出ていません。 | |
3 | 東関東 神奈川県 横浜創英中学・高等学校 (指揮/常光誠治) ※3出休み明け6回目 |
1/交響曲第2番より 第3・4楽章 (S.ラフマニノフ/瀬尾宗利) | |
3出休み明けも貫禄の代表復活です。後半の部では唯一の課題曲1です。激戦支部の代表ながら全国大会では今一つ高評価につながっていないようです。そろそろ金賞が欲しいところでしょう。ラフマニノフの交響曲第2番は高校部門では初登場。第3楽章のクラリネットの長いソロが有名ですが、どのような演奏を聞かせてくれるでしょうか? これまで銀賞3回、銅賞2回を受賞しています。 | |
4 | 北陸 富山県 富山県立富山商業高等学校 (指揮/鍛治伸也) ※4年ぶり30回目 |
5/トリトン・デュアリティ (長生淳) | |
4年ぶりの代表復活は30回目という大台です。同校はこれまでにも、翠風の光(03年)、楓葉の舞(04年)、千載万葉の雪(07年)を演奏しており、シング・ウィズ・シンセリティー(09年・支部)を取り上げるなど、長生作品を最も多く演奏しているバンドかもしれません。去る9月6日には1992年まで富山商業高を指導され、日本の吹奏楽発展に多大な貢献をされてきた坪島照信先生がお亡くなりになりました。金賞は89年を最後に遠ざかっていますが、30回という節目も重なり、同校にとっては記録にも記憶にも残る年を金賞で飾ってほしいところです。 | |
5 | 東関東 千葉県 千葉県立幕張総合高等学校 (指揮/佐藤博) ※初出場 |
2/紺碧の波濤 (長生淳) | |
初出場おめでとうございます。東関東大会では常連バンドですが、柏・習志野の3出休みの今年、ついに全国出場を決めました。「紺碧の波濤」は創価グロリア吹奏楽団による委嘱作品で、2005年に発表された曲。高校部門では今回が初登場となります。このバンドは「シンフォニックオーケストラ部」という名称であり、管弦楽の活動としては全国学校合奏コンクールにおいて最優秀賞を受賞するなど輝かしい成績を残しています。吹奏楽コンクールでも頂点を極められるでしょうか! | |
6 | 九州 福岡県 精華女子高等学校 (指揮/藤重佳久) ※3出休み明け16回目 |
4/宇宙の音楽 (P.スパーク) | |
女子高ながら「九州の雄」と呼ばせていただきますが、休み明けも貫禄の代表です。近年、吹奏楽のオリジナル作品を演奏したらイチバンではないかと思うほど素晴らしいサウンドをもったバンドだと思います。「宇宙の音楽」は2007年に続いて4年ぶり2回目の選曲。女子高とは思えない重厚なサウンドは健在だと思いますが、前回以上の名演を期待したいです。金賞6回、銀賞9回を受賞しています。 | |
7 | 東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校 (指揮/伊藤宏樹) ※3年連続35回目 |
2/シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」 (福島弘和) | |
4回目の3出達成おめでとうございます。35回出場は今大会の高校部門では最多となります。「祈りの鐘」は、2010年の春日部共栄高等学校の委嘱作品。今年も各地で演奏されましたが、名電と北条の2校が全国に進出しました。名電高は過去金賞14回も受賞している伝統校ですが、2003年を最後に金賞から遠ざかっています。伊藤先生になってから5回全国に出場していますが、まだ金賞が出ていません。東海の雄として復活を期待したいところです。 | |
8 | 東京 東京都 東海大学付属高輪台高等学校 (指揮/畠田貴生) ※2年連続7回目 |
5/イーストコーストの風景 (N.ヘス) | |
昨年は日本テレビの「吹奏楽の旅」での取材が話題になりましたね。「イーストコースト」は2000年(福岡大)以来11年ぶりの登場。この曲での金賞バンドはまだ出ていません。今年は高輪台高のOBバンドである「東京隆生吹奏楽団」も全国出場を決めましたので、現役・OB揃って金賞なるのかも注目。過去6回の出場は全て金賞という驚異的な成績ですが、今年も「でれば金賞」を更新できるか注目です。 | |
9 | 四国 愛媛県 愛媛県立伊予高等学校 (指揮/長谷川公彦) ※2年連続19回目 |
4/バッハの名による幻想曲とフーガ (F.リスト/田村文生) | |
四国支部では揺ぎ無い実力バンド。伊予高は全国大会では銅賞が続いておりましたが、昨年は久しぶりに銀賞へステップアップしました。歴代の四国代表で金賞経験のあるバンドは伊予高(91年)と土佐女子高(98年)の2校のみで、99年以降は1度も金賞が出ていません。全国大会では今一つ勢いが感じられない印象がありますが、奮起を期待したいです。これまで金賞1回、銀賞2回、銅賞15回を受賞しています。 | |
10 | 北海道 旭川地区 北海道旭川商業高等学校 (指揮/佐藤淳) ※3年連続10回目 |
4/バレエ音楽「青銅の騎士」より (R.グリエール/林紀人、石津谷治法) | |
初の3出達成おめでとうございます。昨年は11年ぶりの金賞を受賞し勢いがありますね。北海道のバンドによる「青銅の騎士」は札幌白石高(98年)、WEドゥノール(03年)に演奏されていますが、共に金賞を受賞しています。旭川商業も金賞と続くことができるでしょうか。グループ表彰制以降は金賞2回、銀賞3回を受賞しています。2年連続金賞で3出を締めくくってほしいところです。 | |
11 | 東海 愛知県 光ヶ丘女子高等学校 (指揮/日野謙太郎) ※3出休み明け10回目 |
3/おお、神秘なる力よ! (A.スクリャービン/田村文生) | |
休み明けでも東海大会では「朝日新聞社賞」を受賞しての代表入り。出場回数を2桁に乗せました。ここ数年は安定感が抜群という印象です。自由曲「おお、神秘なる力よ」は「ピアノソナタ第5番作品53」という作品を吹奏楽用に編曲したという珍しい作品です。もちろん全国大会も初演となります。これまで金賞1回、銀賞6回、銅賞2回を受賞しています。10回目の出場を金賞で飾りたいところです。 | |
12 | 関西 大阪府 大阪府立淀川工科高等学校 (指揮/丸谷明夫) ※3出休み明け32回目 |
4/大阪俗謡による幻想曲 (大栗裕) | |
1995年から3出休みを挟んで12回連続金賞という高校吹奏楽の頂点バンドです。ただ、95年以降の出場では「大阪俗謡」「ダフニスとクロエ」「スペイン狂詩曲」の3曲をローテーションさせており、正直言って同校の選曲には淡い期待すら皆無・・・。「大阪俗謡」は今回で7回目となります。それなりのお考えがあってのことと思いますが、ファンとしては色んな淀工のサウンドを聞いてみたいですね…。これまで金賞23回、銀賞7回、銅賞1回を受賞、休み明けも金賞で飾れるでしょうか。 | |
13 | 中国 島根県 出雲北陵高等学校 (指揮/原田実) ※3年ぶり6回目 |
5/交響詩「ローマの松」より (O.レスピーギ/鈴木英史) | |
レスピーギのローマ三部作の中で、コンクールではあまり演奏されない「ローマの松」。1996年(東海大四高)以来15年ぶりに高校部門に登場です。グループ表彰制になってから15回全国大会で演奏されていますが、金賞はわずか2回(70年・富山商業、79年・関西学院大)のみと、三部作の中では全国金賞には一番縁遠い曲ですが、そんなデータを払拭するような快演を期待しています。これまで金賞1回、銀賞2回、銅賞2回を受賞しています。 | |
14 | 関西 大阪府 明浄学院高等学校 (指揮/小野川昭博) ※2年連続9回目 |
4/科戸の鵲巣−吹奏楽のための祝典序曲 (中橋愛生) | |
高校部門の大トリです。ここ数年は全国大会でも非常にレベルの高い演奏を聞かせてくれる明浄学院。昨年も前半では銀賞トップの成績で惜しくも金賞を逃しました。「科戸の鵲巣」は2007年に続いて2回目で、この曲は初の全国金賞に輝いた縁起の良い曲ですね。これまで金賞2回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。 | |
※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。 |