第59回全日本吹奏楽コンクール 平成23年10月22日(土)/東京・普門館 |
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中学・前半の部 |
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1 | 東北 宮城県 仙台市立八軒中学校 (指揮/高田志穂) ※2年連続3回目 |
2/管弦楽のための舞踏詩「ラ・ヴァルス」 (M.ラヴェル/天野正道) | |
全日本吹奏楽連盟が掲げる「響け!復興のハーモニー」を象徴するバンドが今年の全国大会の幕開けを飾ります。東日本大震災で被災したバンドですが、大変な環境の中でも連続代表を射止めるのは並々ならぬ努力の賜物でしょう。今年は3月のアンサンブルコンテスト全国大会に出場を決めながらも、震災のために出場することができませんでしたが、吹奏楽コンクールでは無事に普門館のステージに登場ですね。中学生による「ラ・ヴァルス」は全国大会では初。これまで銅賞2回を受賞しています。 | |
2 | 東海 愛知県 日進市立日進中学校 (指揮/清野雅子) ※2年連続3回目 |
2/交響曲第3番「オルガン付」より 終楽章 (C.サン=サーンス/藤田玄播) | |
昨年の全国初金賞(前半の部で1位)の勢いそのまま、今年の東海大会ではグランプリ(朝日新聞社賞)を受賞しての代表入りでした。自由曲「オルガン付」は中学部門では1991年(幸田町立北部中)以来20年ぶりの登場です。過去、この曲での金賞は創価学会関西吹(1980)のみとなっています。中学生による「オルガン付」での初金賞に期待したいところです。 | |
3 | 九州 沖縄県 那覇市立首里中学校 (指揮/知念満) ※23年ぶり3回目 |
1/喜歌劇「伯爵夫人マリツァ」セレクション (E.カールマン/鈴木英史) | |
23年ぶりの出場。「伯爵夫人マリツァ」は07年に初登場以来、各支部大会で数多く演奏されてきました。今年まで過去支部大会レベルで21回演奏されて、そのうち20回が中学バンドと人気の高さを物語っています。もちろん全国大会でも中学部門でしか登場していません。九州代表は06年を最後に金賞が出ておりません。また、沖縄勢としても97年(浦添・仲西中)を最後に金賞バンドは登場していません。過去、金賞1回、銀賞1回を受賞しています。 | |
4 | 北海道 札幌地区 札幌市立白石中学校 (指揮/多米恵理子) ※2年連続3回目 |
4/カプレーティとモンテッキ 〜「ロメオとジュリエット」その愛と死〜 (天野正道) | |
昨年、初の金賞の勢いそのまま連続代表です。2009年にアンサンブルリベルテによる全国大会初演された「カプレーティとモンテッキ」ですが、全国の支部大会クラスで2010年は9団体、今年は10団体に演奏されました。今年はその中から札幌白石中と相模原市民吹の2団体が演奏します。歴代の北海道代表で2年連続金賞というのは永山南中(88、89年)の1団体のみ、また金賞の複数受賞バンドは永山南中(3回)、平岡中(2回)の2団体のみです。これに続くことができるでしょうか! | |
5 | 四国 愛媛県 松山市立鴨川中学校 (指揮/坪田美知子) ※初出場 |
4/ハリソンの夢 (P.グラハム) | |
初出場おめでとうございます。常連バンド2団体が揃って3出休みで混戦状態の中、見事初代表を射止めました。08年・支部銀(伯爵夫人マリツァ)、09年・支部金(ロシアの皇太子)、2010年・県金(チャルダッシュの女王)と喜歌劇セレクションを選曲してきましたが、今年は180度方向転換、高グレードで有名なオリジナル作品「ハリソンの夢」。「ハリソン」とはイギリスの時計技術者で、海上で正確に経度を計ることの出来るクロノメーターを開発した人。要所に「時を刻む」様が現れ、ハリソンの時計開発への苦悩・希望・栄光などを感じ取ることができる作品です。 | |
6 | 中国 山口県 山口市立小郡中学校 (指揮/谷村一美) ※19年ぶり2回目 |
2/楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス/森田一浩) | |
19年ぶりの全国出場となりました。1992年は「神話」で初出場で初金賞という快挙。その後支部大会からも縁遠くなり、久しぶりに支部大会出場を果たしてそのまま全国代表まで獲得となったようです。指揮の谷村先生は、09年までは防府市立国府中を指導されて支部大会でも安定した成績を残されていましたが、異動先の小郡中でご自身初の全国大会を射止めました。山口県のバンドがサロメを全国大会で演奏するのは小郡が初となります。久しぶりの出場を金賞で飾れるでしょうか! | |
7 | 西関東 埼玉県 越谷市立北中学校 (指揮/田中秀和) ※3年連続3回目 |
1/歌劇「トスカ」より (G.プッチーニ/後藤洋) | |
初出場からそのまま3出達成おめでとうございます。西関東は06年から毎年初出場バンドが登場しています。マンモス支部ながら、毎年代表が入れ替わる中学部門で3出達成することは素晴らしいことと思います。西関東からは城東(97-99)、加治(99-01)、久喜東(03-05)、敷島(05-07)に続いて5団体目の3出バンドですね。中学部門のトスカは04年(酒井根中)以来7年ぶりの登場です。また過去に金賞を受賞したのは02年の松本・鎌田中のみです。これまで銀賞2回。3出の年を金賞で飾れるでしょうか。 | |
8 | 関西 兵庫県 宝塚市立中山五月台中学校 (指揮/渡辺秀之) ※2年ぶり9回目 |
2/交響曲第5番より 第2・4楽章 (M.アーノルド/瀬尾宗利) | |
昨年の雪辱を果たしての代表返り咲きとなりました。9つあるアーノルドの交響曲のうち、全国大会では登場順に5番(98年)、2番(2000年)、8番(04年)、4番(06年)が演奏されています。全国大会に一番最初に登場した第5番は、第2・4楽章の組み合わせが絶妙で長く人気を保ってきており、今回の渡辺先生のサウンドによる演奏は非常に楽しみですね。唯一の金賞は2002年、これまで金賞1回、銀賞5回、銅賞2回を受賞しています。 | |
9 | 中国 島根県 出雲市立第一中学校 (指揮/小西慶一) ※2年連続40回目 |
3/楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス/M.ハインズレー) | |
中学バンドの雄の登場です。40回出場は神奈川大と並んで今大会最多出場です。同バンドが普門館のステージに並ぶと空気が変わり、中学生らしからぬ大人びた雰囲気さえ漂ってきます。昨年は小西先生の指揮では初の金賞を受賞しましたが、連続金賞で40回目の出場を飾ってほしいところですね。前半の部唯一の課題曲3。自由曲の「サロメ」は1989年にも取り上げており金賞を受賞しています。伝統校ならではのプレッシャーもあると思いますが吹奏楽ファンにとっても特別なバンドなんですね。これまで金賞20回を受賞しています。 | |
10 | 東関東 千葉県 松戸市立第四中学校 (指揮/須藤卓眞) ※3年連続4回目 |
2/谺響(こだま)する時の峡谷 −吹奏楽のための交唱的序曲 (中橋愛生) | |
3出達成おめでとうございます。東関東大会ではプログラム1番の出場ながら見事代表を獲得しました。自由曲「谺響(こだま)する時の峡谷」は、関西大学応援団吹奏楽部のOB会である紫吹会の設立50周年記念委嘱作品として2008年に初演された作品です。2010年の響宴でも発表された作品で、全国大会では今回が初演となります。過去3回は全て金賞。3出を3金で飾ることができるでしょうか! | |
11 | 九州 佐賀県 佐賀市立成章中学校 (指揮/宮崎保子) ※2年連続3回目 |
1/ラ・メスキータ・ドゥ・コルドバ (コルドバの回教寺院) (J.ジルー) | |
世界遺産にも登録されているスペインの有名な回教寺院(メスキータ)をモチーフにした作品で、JWECC(日本管楽合奏指揮者学会)の2006年カンファレンスにて発表されました。全国大会初演となります。昨年の「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」に続き意欲的な選曲で非常に楽しみです。歴代の九州代表は福岡・宮崎・鹿児島・沖縄のバンドから金賞はでていますが、佐賀からの初の金賞を期待したいです。これまで銅賞2回を受賞しています。 | |
12 | 西関東 埼玉県 さいたま市立岸中学校 (指揮/星野悦子) ※初出場 |
2/歌劇「ばらの騎士」組曲より (R.シュトラウス/渚智佳) | |
2008年西関東金賞、2009・2010年は県大会銀賞に続いて、初の代表を射止めました。「ばらの騎士」は07年(伊奈学園総合高)以来4年ぶりの登場、中学部門では初登場です。西関東としては05・06年に山梨・敷島中が金賞を受賞していますが、埼玉県のバンドは2001年の加治中を最後に金賞が出ていません。全国でも屈指の激戦支部の代表して、そろそろ金賞が欲しいところですね。 | |
13 | 北陸 石川県 金沢市立額中学校 (指揮/田中一宏) ※2年連続2回目 |
2/歌劇「トゥーランドット」より (G.プッチーニ/後藤洋) | |
昨年の初出場からの連続出場です。今や自由曲の定番となった「トゥーランドット」ですが、中学の北陸代表としては初となります。田中先生は辰口中・根上中時代から後藤氏の編曲作品を数多く取り上げ全国大会に出場されています。額中に赴任されてからは初の後藤編曲作品になりますね。昨年は初出場ながら後半の部銀賞1位という成績でしたが、今年は金賞に食い込めるでしょうか。 | |
14 | 東関東 千葉県 柏市立酒井根中学校 (指揮/犬塚禎浩) ※2年連続8回目 |
1/復興 (保科洋) | |
「復興」は昨年ヤマハ吹奏楽団浜松・創立50周年委嘱作品で、昨年ヤマハが全国大会で演奏しました。今年は各地でこの曲が取り上げられ、酒井根中と福岡工業大学の2団体が全国大会で披露することになります。もちろん中学部門では初演。昨年の全国大会では驚異的な評点でぶっちぎり1位での金賞でしたが、今年も圧倒的なサウンドを期待したいですね。これまで金賞5回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
15 | 東京 東京都 羽村市立羽村第一中学校 (指揮/玉寄勝治) ※2年連続6回目 |
2/交響的断章 (V.ネリベル) | |
連続出場は03・04年に続いて2回目。中学部門での「交響的断章」は1998年(山崎西中)以来13年ぶりの登場です。都大会の演奏を聞きましたが、非常に重厚なブラスセクションが印象的なバンドで、それがしっかり活かされた自由曲でした。東京代表は昨年まで3年連続でW金賞という成績。今年もW金賞なるでしょうか! これまで金賞2回、銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |