第61回全日本吹奏楽コンクール 平成25年10月26日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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中学・後半の部 |
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1 | 東京 東京都 小平市立小平第六中学校 (指揮/澤矢康宏) ※4年ぶり6回目 |
3/交響曲より (矢代秋雄/根本直人) | |
4年ぶりの代表返り咲きです。これまで小平六中は「交響曲」を2回全国大会で演奏しており、今回で3回目となります。前回出場の後、2010年(交響三章・支部銀)、2011年(ディオニソスの祭り・支部金)、2012年(氷結の花・支部金)と足踏み状態でしたが、今回は十八番ともいえる選曲が功を奏したようです。全国大会に出場すると成績は上位に食い込む傾向がありますが、代表復活を金賞で飾れるでしょうか。これまで金賞4回、銀賞1回を受賞しています。 | |
2 | 関西 兵庫県 神戸市立本庄中学校 (指揮/永田隆博) ※3年ぶり3回目 |
3/カントゥス・ソナーレ (鈴木英史) | |
本庄中はこれまで管弦楽編曲作品ばかりを選曲してきましたが、今回が初めての吹奏楽オリジナル作品になります。自由曲「カントゥス・ソナーレ」は創価グロリア吹奏楽団の委嘱作品で、2004年2月22日に同楽団により初演されました。題名の「カントゥス」は「歌(うた)」、「ソナーレ」は「響き(ひびき)」を意味します。中学部門では2009年(香芝東中、札幌啓明中)以来4年ぶりの登場。これまで銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
3 | 東関東 神奈川県 横浜市立本郷中学校 (指揮/原口正一) ※初出場 |
3/復興 (保科洋) | |
アンサンブルコンテストでは輝かしい実績を残している本郷中がついに吹奏楽コンクールでも全国出場を果たしました。指揮の原口先生はかつて万騎が原中を指導され全国大会にも5回出場されています。07年より本郷中を指導され、支部大会では07・08年銀賞、09〜2012年は金賞に続き悲願の全国出場となりました。今年は中学部門では東京支部を除く10支部大会で「復興」が登場しましたが、唯一全国大会に駒を進めたのが本郷中です。 | |
4 | 北海道 函館地区 北斗市立上磯中学校 (指揮/中條淳也) ※初出場 |
1/交響曲第2番「キリストの受難」 (F.フェルラン) | |
指揮の中條先生は昨年まで町立木古内中を指導され、B部門で2011年・2012年に東日本学校吹奏楽大会で2年連続金賞という成績を残されています。今年から上磯中を指導され、A部門にて初の全国出場を果たしました。後半で唯一の課題曲1。自由曲「キリストの受難」はフェルランが作曲した2番目の交響曲であり、「1.降誕、幼児虐殺、洗礼/2.三つの誘惑/3.寺院への到着、最後の晩餐、逮捕、判決、磔刑、希望」というそれぞれタイトルのついた3つの楽章から構成されており、全部で約40分近くになる大曲です。中学部門では初登場です。 | |
5 | 西関東 埼玉県 川口市立芝中学校 (指揮/大道寺久子) ※初出場 |
4/バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より ソロモンの夢、狂宴の踊り (O.レスピーギ/小長谷宗一) | |
川口市からの出場は、北中、芝東中に続いて3校目。2000年代はB部門にて東日本学校吹奏楽大会に5回出場(金2、銀2、銅1)という実績を残しています。2010年からA部門を中心に活動し、今年21年ぶりに支部大会出場を果たし、全国を決めました。超激戦支部にて代表を勝ち取った実力には注目したいと思います。「ベルキス」はレスピーギが最後に手掛けたバレエ音楽で、1930〜1931にかけて作曲されました。1988年に東北学院大が全国大会で演奏して以来、爆発的に流行した作品です。 | |
6 | 北陸 石川県 能美市立根上中学校 (指揮/大橋望) ※2年連続9回目 |
4/紺碧の波濤 (長生淳) | |
今年、国民栄誉賞を受賞した元メジャーリーガーの松井秀喜氏の母校です。「紺碧の波濤」は創価グロリア吹奏楽団による2005年の委嘱作品で、テーマは「悲劇の英雄」とのこと。作者の長生氏は、『「悲劇的な運命を前に、恨んだり悲嘆にくれるのではなく静かにそれを受け入れている」そのような人物像を思い浮かべた』とコメントを残しています。長生作品は今年、各支部大会にて合計35団体に演奏され、全国大会では8団体が演奏します。これまで金賞1回、銀賞6回、銅賞1回を受賞しています。 | |
7 | 東北 秋田県 秋田市立山王中学校 (指揮/木内恒) ※3年連続32回目 |
2/バレエ音楽「サロメの悲劇」より 海上の魔法、稲妻の踊り、恐怖の踊り (F.シュミット/佐藤正人) | |
今回の中学部門では最多32回出場の東北の名門バンドです。後半では唯一の課題曲2。「サロメの悲劇」は、1907年に詩人ロベール・デュミエールが構成した黙劇(パントマイム)の付随音楽として、20名ほどの小オーケストラのために書かれました。2幕7場、 演奏時間約60分の原典版から30分ほどの部分を大編成オーケストラ用に改編した組曲版が元になっています。15回の金賞受賞は出雲一中の20回(今大会は3出休み)に次ぐ成績。意外にも08年を最後に金賞から遠ざかっています。これまでに金賞15回、銀賞11回を受賞しています。 | |
8 | 九州 福岡県 中間市立中間東中学校 (指揮/菅原宏) ※5年ぶり6回目 |
3/吹奏楽と打楽器のための神話〜鳥之石楠船神〜 (片岡寛晶) | |
菅原先生は2011年から指導をされており、2011年、2012年と支部大会銀賞でしたが、今年は5年ぶりの支部大会金賞に加え全国復活です。「鳥之石楠船神」は「とりのいわくすふねのかみ」と読み、日本神話に登場する『神様の船』のことを言います。今年2月の海上自衛隊大湊音楽隊・第35回定期演奏会にて初演されました。今回が全国大会初演となります。管理人も初めて聞く作品なので、非常に楽しみです。これまで銀賞1回、銅賞4回を受賞しています。 | |
9 | 東関東 千葉県 松戸市立第四中学校 (指揮/須藤卓眞) ※3出休み明け5回目 |
3/吹奏楽のための協奏交響曲 (福島弘和) | |
3出休み明けもしっかり代表復活。「協奏交響曲」は春日部共栄高の委嘱により昨年初演された作品で、今年は支部大会で6団体が演奏し、唯一、松戸第四が全国出場を決めました。中学部門では初登場となります。福島作品は今年、各支部大会にて合計50団体(全国大会では6団体)に演奏されるなど、自由曲レパートリーの定着度は確実なものとなってきました。これまでの出場は全て金賞(03年、09〜11年は3年連続金賞)。今回も金賞で「出れば金賞」を更新できるでしょうか! | |
10 | 関西 兵庫県 宝塚市立中山五月台中学校 (指揮/渡辺秀之) ※2年ぶり10回目 |
4/交響曲第1番より V. Sun W. Wind (P.スパーク) | |
01〜03年、05〜07年と2回連続で3年連続を達成した後、09・11年・13年出場と連続出場が厳しくなっているようですね。スパークの「交響曲第1番」は2002年にも取り上げており、金賞を受賞しています。この曲は、Earth, Water, Sun, Wind の4つの楽章から成るスパーク自身初の交響曲です。「宇宙の音楽」や「ウイークエンド・イン・ニューヨーク」など人気の高い作品に比べると、なかなか演奏を聞く機会に恵まれない作品だと思います。これまで金賞1回、銀賞6回、銅賞2回を受賞しています。 | |
11 | 九州 沖縄県 沖縄市立美里中学校 (指揮/横田裕一) ※2年ぶり5回目 |
3/管弦楽組曲「第六の幸福をもたらす宿」より (M.アーノルド/瀬尾宗利) | |
「第六の幸福〜」はコンクール自由曲としては定番ですが、08年(府中中、湯沢南中)以来5年ぶりの登場です。1958年公開の映画「六番目の幸福」からの音楽を3楽章から成る組曲にしたものです。96年に文教大学が全国大会で演奏して以来、爆発的な人気となりました。これまで全国大会では特に中学部門で最も多く演奏されています。これまで銀賞4回受賞しています。 | |
12 | 四国 愛媛県 松山市立鴨川中学校 (指揮/坪田美知子) ※3年連続3回目 |
4/宇宙の音楽 (P.スパーク) | |
「宇宙の音楽」は2005年のNBAレヴェリ作曲コンテスト最優秀賞受賞作品。もともとはブラスバンドのための作品ですが、作曲者本人の手により吹奏楽に改訂され、吹奏楽版は05年6月に大阪市音楽団によって世界初演されました。「t=0」「ビッグバン」「孤独な惑星」「小惑星帯と流星群」「宇宙の音楽」「ハルモニア」「未知」という7つのテーマが途切れることなく現れる壮大な作品です。中学部門では昨年の根上中に続いて2団体目となります。これまで銅賞2回受賞しています。 | |
13 | 東海 愛知県 名古屋市立神丘中学校 (指揮/楫野克彦) ※初出場 |
4/オプセショネル (長生淳) | |
指揮の楫野先生は過去に萩山中(4回)、新郊中(1回)を全国大会に導いています。神丘を指導され、2010年に支部大会銀賞、2011年・2012年と支部大会金賞とステップアップして全国を決めました。「オプセショネル」は、神丘中・青森山田中高・富山商高・伊予高・観音寺第一高・下関西高・おやかま山陽高・八代白百合学園高・武庫川女大附属高・北陸高・光ヶ丘女子高などによる共同委嘱の作品。今年は各支部大会で合計6団体が取り上げ、神丘中と百萬石WOの2団体が全国大会初演します。 | |
14 | 中国 広島県 府中町立府中中学校 (指揮/古土井正巳) ※5年ぶり2回目 |
3/管弦楽組曲「第六の幸福をもたらす宿」より (M.アーノルド/瀬尾宗利) | |
2008年の初出場の後、09〜12年は支部大会金賞でしたが5年ぶりの代表復活。しかも初出場時と同じ自由曲となりました。「第六の幸福〜」は1958年公開の映画「六番目の幸福」からの映画音楽を組曲にしたもので、08年(府中中、湯沢南中)以来5年ぶりの登場です。96年(文教大)の登場以来、重要な自由曲レパートリーの一つとして定着しています。全国大会では特に中学部門で最も多く演奏されています。中学部門のトリ、頑張ってください! | |
※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。 |