第61回全日本吹奏楽コンクール 平成25年10月19日(土)/福岡サンパレス ホテル&ホール |
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大学の部 |
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1 | 中国 広島県 広島大学吹奏楽団 (指揮/中村慎之介) ※10年ぶり11回目 |
4/バレエ音楽「中国の不思議な役人」より (B.バルトーク/杉本幸一) | |
10年ぶりの出場とは意外ですね。2004年以降は川崎医療福祉大と山口大が代表争いをしており、広島大は一歩後退気味でしたが、久しぶりの代表復活です。今大会、広島大と福岡教育大だけが学生指揮者です。大学部門では唯一の課題曲4となります。広島大学は歴代の中国代表で唯一の金賞受賞バンド(03年)。この部門で中国代表が「役人」を演奏するのは今回が初となります。これまで金賞1回、銀賞2回、銅賞6回を受賞しています。 | |
2 | 九州 福岡県 福岡教育大学吹奏楽部 (指揮/白石勇貴) ※4年ぶり8回目 |
3/竹取物語より (三善晃/天野正道) | |
竹取物語の原曲はバレエ音楽で、電気オルガン、ピアノ連弾という編成で、全日本舞踊連合創立15周年記念公演のために作曲された作品です。94年の秋田南による全国大会初演の後、防府高(96年)、秋田吹(07年)、松伏高(08年)の4団体しか登場していません。今回5年ぶりの登場ですが、大学部門では初登場となります。作曲者の三善晃氏は10月4日に他界したばかりです。謹んで聞きたいと思います。これまで銀賞3回、銅賞4回を受賞しています。 | |
3 | 関西 大阪府 近畿大学吹奏楽部 (指揮/森下治郎) ※3年連続29回目 |
5/輝かしい交響曲 (I.ゴトコフスキー) | |
「輝かしい交響曲」は2つの楽章からなる吹奏楽作品で、09年(横浜ブラスオルケスター)以来4年ぶり2回目の登場。近畿大学の自由曲は流行ものよりも、独自路線で新しいレパートリーを開拓する傾向にありますね。「イダ・ゴトコフスキー」は今年で80歳になるフランスの女流作曲家です。管弦楽作品同様、「炎の詩」等の吹奏楽作品も多く書いていますが、コンクールではあまり聞くことはありません。これまで金賞19回(2回の5金を含む)、銀賞8回、銅賞1回を受賞しています。 | |
4 | 東海 静岡県 静岡大学吹奏楽団 (指揮/三田村健) ※3出休み明け11回目 |
3/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/三田村健) | |
休み明けも貫禄の代表復活。東海支部ではゆるぎない地位を確立しているようです。「ダフニスとクロエ」は全国大会では毎年必ず演奏される作品で、昨年までの全国大会ではのべ101団体が演奏するなど、ラヴェル作品としては人気ナンバー1を誇ります。(2位はスペイン狂詩曲で47団体) 多くの編曲版が出ていることも有名ですが、三田村版は今回が初登場です。91年の三重大学を最後に東海代表からは金賞が出ていません。これまで銀賞8回、銅賞2回を受賞しています。 | |
5 | 関西 兵庫県 関西学院大学応援団総部吹奏楽部 (指揮/近藤久敦) ※11年ぶり29回目 |
5/宇宙の音楽 (P.スパーク) | |
最近関西3番手として勢いのあった立命館大学が京都府大会で敗退した今年、龍谷大学の3出休みとも重なって、名門バンドが11年ぶりの復活を果たしました。順位制表彰の頃は62〜64年、66〜68年にわたり3年連続1位、70〜74年には5年連続金賞と輝かしい実績をもったバンドです。「宇宙の音楽」は元々はブラスバンド向けの作品ですが、作曲者本人の手により吹奏楽に改訂され、05年に大阪市音楽団によって世界初演されました。意外にも大学部門は今回が初登場です。これまで金賞12回、銀賞10回を受賞しています。 | |
6 | 九州 福岡県 福岡大学応援指導部吹奏楽団 (指揮/花岡金光) ※3出休み明け30回目 |
5/天使ミカエルの嘆き(藤田玄播) | |
記念すべき30回目の出場となりました。自由曲の作曲者・藤田氏は今年の1月30日に亡くなられたばかり。1978年にヤマハ吹奏楽団浜松の委嘱によって作曲され初演、同年のコンクール全国大会でも演奏されました。今回は1991年(J.S.B.吹)以来22年ぶりの登場となります。同氏の作品には『切支丹の時代』『バルナバの生涯』『ゲッセマネの祈り』といったキリスト教や教会音楽に着想を得た作品が多く、中でも「天使ミカエルの嘆き」は一番の代表作といってよいでしょう。これまで金賞2回、銀賞11回、銅賞9回を受賞しています。 | |
7 | 西関東 埼玉県 文教大学吹奏楽部 (指揮/佐川聖二) ※2年連続21回目 |
5/ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ (天野正道) | |
「ラ・フォルム〜」は創価グロリア吹と当時指揮者の佐川聖二氏による委嘱作品。2003年2月の同団・定期演奏会において初演、同年の全国大会で金賞を受賞した作品です。題名は「それぞれの愛の形は万華鏡の如く移り変わる」という意味で、幻想的な雰囲気の中、「愛」の形を表した多様な旋律が移り変わるように登場します。今回10年ぶりの登場となりますが、初演から10年経った今、再び佐川氏によってどのようなパフォーマンスとなるのか期待したいです。これまで金賞13回、銀賞7回を受賞しています。 | |
8 | 北海道 札幌地区 札幌大学吹奏楽団 (指揮/今井敏勝) ※2年ぶり10回目 |
5/交響的断章 (V.ネリベル) | |
昨年3年連続出場を阻止されましたが、雪辱を果たしての代表返り咲きです。自由曲はネリベルの代表的な吹奏楽作品。札幌大は今井氏が指揮になってからは管弦楽作品を取り上げてきましたが、今回、初の吹奏楽作品での出場です。この作品は過去の大学部門では2回演奏(74年/関西学院、08年/駒澤)されており、いずれも金賞を受賞しています。これまで金賞1回、銀賞5回、銅賞3回を受賞しています。 | |
9 | 東北 宮城県 東北福祉大学吹奏楽部 (指揮/松崎泰賢) ※3年連続10回目 |
5/光の射す道へ〜ぬくもりの在処 (八木澤教司) | |
記念すべき10回目の出場です。自由曲は東北福祉大学吹奏楽部による7作目の委嘱作品。今回のテーマは「ヘレン・ケラー」。ヘレン・ケラー(1880-1968)は三重苦を背負いながらも、世界各地を歴訪し身体障害者の教育・福祉に尽くしたアメリカ合衆国の教育者、社会福祉活動家、著作家です。題材としては「東北福祉大」ならでは…という印象ですね。これまで銀賞7回、銅賞2回を受賞しています。 | |
10 | 東関東 神奈川県 神奈川大学吹奏楽部 (指揮/小澤俊朗) ※3出休み明け41回目 |
5/魁響の譜 (三善晃/小澤俊朗) | |
休み明けも貫禄の代表復活。41回出場は今大会においてブリヂストンと並んで最多出場となります。自由曲「魁響の譜」は10月4日に他界されたばかりの三善氏の作品。1991年9月に岡山シンフォニーホール開館記念演奏会にて本邦初演されました。指揮の小澤氏自身による編曲で全国大会初演となります。これまで金賞24回、銀賞9回、銅賞1回を受賞しています。 | |
11 | 北陸 富山県 富山大学吹奏楽団 (指揮/建部知弘) ※2年連続5回目 |
3/故郷…鼓響 T.童歌 U.奏春 V.鼓響 (天野正道) | |
建部氏が指揮者に就任後、メキメキと実力をつけてきました。昨年は常連の金沢大学の3出を阻止。今年も見事代表を勝ち取り、同バンドにとって初の連続出場を果たしました。自由曲「故郷…鼓響」は秋田吹奏楽団創立30周年記念委嘱作品で、05年に初演された作品です。全国大会では09年(秋田吹)以来4年ぶりの登場となります。これまで銀賞1回、銅賞3回を受賞しています。 | |
12 | 東京 東京都 東海大学吹奏楽研究会 (指揮/福本信太郎) ※3年連続6回目 |
5/久堅の幹 (長生淳) | |
「久堅(ひさかた)の幹」は2007年、中央大学吹奏楽部の第50回定期演奏会を記念した委嘱作品。単一楽章で演奏時間15分という吹奏楽曲としては比較的長い作品です。中央「Chuo」に因んで「C音」で始まり、「C音」に集約して終曲するのだとか…。全国大会初登場ですね。今年はこの作品の他、「紺碧の波涛」「トリトン・デュアリティー」「パガニーニ・ロスト・イン・ウィンド(2団体)」「オプセショネル(2団体)」「時に道は美し」と8団体で6作品が全国大会に登場するという、長生作品ブームとなりました。これまで金賞1回、銀賞4回を受賞しています。 |