第63回全日本吹奏楽コンクール 平成27年10月31日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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中学・前半の部 |
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1 | 北陸 石川県 金沢市立額中学校 (指揮/竹内寛) ※3年ぶり4回目 |
3/大いなる約束の大地 〜 チンギス・ハーン(鈴木英史) | |
北陸代表の朝一番は、07年(津幡中)以来8年ぶりですね。「チンギス・ハーン」は「信長〜ルネサンスの光芒」に続く、佐川聖二氏発案の「英雄の悲劇」シリーズ第2作目。東京・リヴィエール吹(東京)と三重・上野高の共同委嘱作品です。中学部門では11年(境第一)、12年(桑山)、13年(津幡南)、14年(中山五月台)と、登場以来4年連続で金賞が出ている作品です。この記録を更新することができるでしょうか。これまで金賞2回、銀賞1回を受賞しています。 | |
2 | 九州 鹿児島県 鹿児島市立桜丘中学校 (指揮/坂下武巳) ※初出場 |
2/歌劇「トスカ」より(G.プッチーニ/鈴木英史) | |
今年は九州代表3校が全て初出場。昨年支部大会で初金賞に続き、初代表を射止めましたが、指揮の坂下先生は04年に姶良町立重富中を指導されて全国大会に1度出場されています。桜丘中は2013年から指導されており、3年目で全国出場を果たしました。中学部門での「トスカ」は過去に8団体しか演奏されておらず、金賞は2002年の鎌田中のみです。 | |
3 | 東北 秋田県 秋田市立山王中学校 (指揮/木内恒) ※5年連続34回目 |
4/スペイン狂詩曲より マラゲーニャ、祭り(Mラヴェル/森田一浩) | |
東北の名門バンド。34回出場は出雲第一に次ぐ回数です。「スペイン狂詩曲」は、ラヴェル作品としては「ダフニスとクロエ」に次いで人気の高い曲です。この作品を全国大会で初演したのは76年の山王中です。76年(金賞)、96年(金賞)、03年(銀賞)に続いて4回目の選曲となります。これまで金賞17回、銀賞11回を受賞しています。 | |
4 | 中国 島根県 出雲市立第一中学校 (指揮/段真大) ※2年連続43回目 |
3/交響組曲「寄港地」より U. チュニス〜ネフタ V. ヴァレンシア(J.イベール/P.デュポン) | |
43回出場&金賞20回受賞は両方とも中学部門最多記録。名門バンドの登場です。「寄港地」は70年代〜80年代によく自由曲として登場した定番曲ですが、43回の出場を誇る出雲第一は意外にも初の選曲となります。この作品では1998年(原町第一中、陽西中)を最後に金賞は出ていません。これまで金賞20回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
5 | 関西 大阪府 大阪市立喜連中学校 (指揮/南由賀) ※2年連続2回目 |
2/交響詩「ローマの祭り」より チルチェンセス、主顕祭(O.レスピーギ/森田一浩) | |
昨年初出場で初金賞という鮮烈デビューを果たした喜連中。「ローマの祭り」は2009年まで連続28年連続で全国大会金賞が出ていた作品ですが、2010年に連続記録が途切れた後は昨年まで5年連続で金賞が出ていません。南先生は市岡中を指導されていたとき、03年に「ローマの祭り」で全国金賞を受賞しています。これまで金賞1回を受賞しています。 | |
6 | 北海道 札幌地区 札幌市立啓明中学校 (指揮/田中義啓) ※2年ぶり4回目 |
4/ラメント 〜バッハのカンタータ《泣き、嘆き、憂い、慄き》と ロ短調ミサ曲《十字架につけられ》の通奏低音による変奏曲(F.リスト/田村文生) |
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ラメントとは「悲しみの歌」を意味する言葉です。この曲は1862年に作曲されたピアノ曲で、2013年、高知県立岡豊高、東京学館新潟高、浜松海の星高、北海道帯広柏葉高、山形県立山形中央高の協同委嘱により編曲されました。今回が全国大会初演となります。これまで銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |
7 | 東関東 千葉県 柏市立酒井根中学校 (指揮/犬塚禎浩) ※2年連続11回目 |
2/天雷无妄(天野正道) | |
06年以降は3出休みを挟みながら昨年まで7回連続で金賞受賞している名門バンド。自由曲は"てんらいむぼう" と読みます。六十四卦という、占いのひとつで儒教の基本経典でもある易で用いられる基本図象が64通りあり、その中の25番目にあたるのが「天雷无妄」。「自然のままに、流れのままに、成り行き任せが良い」といった意味だとか…。この作品は浜松交響吹・創立40周年記念委嘱作品で2013年4月に初演されました。これまで金賞8回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
8 | 中国 島根県 出雲市立平田中学校 (指揮/古川慎治) ※14年ぶり5回目 |
3/「平田幻想」 より 十六島〜平田祭り〜猪目洞窟〜黄泉の穴〜布都御魂神(天野正道) | |
14年ぶりの代表返り咲きです。以前は「平田市立平田中」でしたが、05年に出雲市と合併しました。自由曲「平田幻想」は委嘱作品であり、全国大会初演となります。旧平田市の地名や、神話の国ならではの副題が付いています。十六島(うっぷるい)、猪目洞窟(いのめどうくつ)、布都御魂神(ふつのみたまのかみ)と読みます。これまで金賞3回、銀賞1回を受賞しています。 | |
9 | 西関東 埼玉県 川口市立青木中学校 (指揮/中畑裕太) ※初出場 |
4/復興(保科洋) | |
初出場おめでとうございます。指揮の中畑先生は2012年に吉見中を指揮されて全国出場(金賞)されています。青木中は今年24年ぶりに支部大会に出場し、初代表を射止めました。「復興」は2010年に発表されたヤマハ吹奏楽団創立50周年記念委嘱作品で、今では自由曲として人気の高いものとなりました。今年は中学2団体、職場一般2団体が演奏します。 | |
10 | 東京 東京都 小平市立小平第六中学校 (指揮/今津和則) ※2年ぶり7回目 |
4/いにしえの時から(J.ヴァン・デル・ロースト) | |
「いにしえの時より」は元々2009年のヨーロピアン・ブラス・バンド・チャンピオンシップの課題曲として作曲され、この吹奏楽版は2010年にTADウィンド・シンフォニーによって日本初演されました。演奏時間18分半・グレード6という大曲です。2013年に海の星高が全国大会初演しましたが、中学部門では今回が初演となります。今津先生は昨年から同校を指導、昨年は支部大会金賞でしたが、見事代表返り咲きです。これまで金賞4回、銀賞2回を受賞しています。 | |
11 | 東海 愛知県 名古屋市立神丘中学校 (指揮/楫野克彦) ※2年ぶり2回目 |
1/エニグマ変奏曲(E.エルガー/杉本幸一) | |
全部門通して唯一の課題曲1となります。例年課題曲の人気には偏りが生じることは多々ありますが、今年ほど演奏団体が少なかったのは珍しいです。第26回大会(1978)の課題曲B「カント」(マクベス作曲)以来、全国大会での演奏団体無しとなるかも…と心配されましたが、神丘中の登場で回避できましたね。自由曲エニグマはこれまでソニー(01年)、名取交響吹(12年)、大阪桐蔭高(13年)の3回のみで、金賞バンドはまだ出ていません。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
12 | 東京 東京都 小平市立小平第三中学校 (指揮/澤矢康宏) ※2年連続11回目 |
3/復興(保科洋) | |
「復興」は2010年に発表されたヤマハ吹奏楽団創立50周年記念委嘱作品。比較的最近登場した作品ではありますが、自由曲の定番レパートリーになりました。全国の支部大会で23団体(中学では10団体)が取り上げ、今年も中学部門で2団体(小平三、青木)、職場一般で2団体(大津、創価グロリア)が演奏します。これまで金賞7回、銀賞3回を受賞しています。 | |
13 | 東海 愛知県 日進市立日進西中学校 (指揮/清野雅子) ※初出場 |
2/バレエ音楽「青銅の騎士」より(R.グリエール/石津谷治法) | |
初出場ですが、指揮の清野先生は昨年まで日進中を指導し、全国大会に5回(金3、銀2)出場されています。今年から日進西中に異動され、赴任1年目で全国大会出場を果たしました。しかも支部大会では朝日新聞社賞(グランプリ)を受賞しての代表です。「青銅の騎士」は旧ソ連の作曲家グリエールが手掛けたバレエ音楽。元々は1832年に作られた長編叙情詩がモチーフになっており、を全4幕・13曲のバレエ音楽に編纂しました。 | |
14 | 四国 徳島県 徳島市国府中学校 (指揮/伊能正胤) ※2年ぶり6回目 |
3/交響曲1997 「天地人」 (譚盾/天野正道) | |
今年から指揮者が変わりましたね。譚盾(タン・ドゥン)は現代中国を代表する作曲家。「交響曲1997天地人」は、1997年7月1日の香港返還の式典のために作曲された作品です。全国大会では2011年(秋田吹)、2012年(松伏高、富山大)に続いて3年ぶりの登場で中学部門では初登場。これまで金賞1回、銅賞4回を受賞しています。 | |
15 | 東北 山形県 山形市立第三中学校 (指揮/石井均) ※10年ぶり5回目 |
2/交響曲より(矢代秋雄/根本直人) | |
指揮の石井先生は2008年から同校を指導され、支部大会には連続で出場していたものの、金賞は2011年だけでした。今年は4年ぶりの支部金賞に加えて10年ぶりの全国出場です。矢代の交響曲は高校部門では東北代表が良く取り上げる作品というイメージがありますが、意外にも中学部門での東北代表としては山形三中が初となります。これまで金賞1回、銅賞3回を受賞しています。 | |