薯蕷饅頭が出来るまで(写真が暗くて申し訳ありません)
山芋の皮を丁寧にむく。つるつるすべるので、慣れないと難しい。
この芋が、上品な自然の白さとなめらかな食感を出します。
また、加熱すると膨張する性質は膨張剤などに頼らないで膨張効果が得られます。
良い材料はかなり高価になります。
銅製のすりがねで、綺麗に皮を剥いた山芋をすりおろす。
山芋の粘りが強いのでかなりの重労働。
山芋のコシの強さ加減によって出来あがりの浮き具合やなめらかさ、端正さが決まります。
手加減が職人の技になります。(74歳の父)
砂糖などをすった山芋に混ぜ合わせます。
和菓子の材料の米粉や餅粉、砂糖などは種類が多く間違えやすいので
缶に大きく名札が張ってあります。(仕事場風景)
準備しておいた餡玉と出来上がった薯蕷生地。
粘りがあり、手にくっつきやすく大変扱いにくい薯蕷生地ですが、
粉をまぶし手早く一定の大きさに切り分けます。そして、餡玉を包みます。
厚さが均一になるようにと言うより、気持ち上部を底より厚く、横はやや厚くして成形します。
手際良くなるには熟練が必要。
写真は織部薯蕷。
抹茶で薯蕷を染めて別に少し取っておき、本体の生地に混ぜて模様をだします。
これも簡単そうですが実際は、べたべたした生地を合体させるので作業には慣れが必要。
蒸篭(せいろ)に並べ、くどで蒸します。
火加減と蒸し加減に気を使い、つきっきりで見ます。
約100個を作るのに、餡を炊く作業を除いて2〜3人で約2時間かかります。
手作りは大変手間がかかります。
機械(包餡機)を使えば30分で1000個以上出来るようです。
原則的に朝作りますので、店に何種類もお菓子を並べることは困難なこともあります。
蒸す前の段階まで暇なときに大量に作って、冷蔵冷凍保存しておき必要なときに蒸したり、加工した芋を冷凍保存しておく効率的方法もあるようですが、昔ながらの製法にこだわっています。
風味が違うようです。
その年の伊勢芋があるときしか製造しませんので、秋から春先までしか店頭に薯蕷が
並ぶことはありません。
<実際にはまだ細かい作業がありますが、省略してます>
出来あがり「織部薯蕷」写真
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