戦後55年、日本は生活やライフスタイルの欧米化が進み、最近では「グローバルスタンダード」を合言葉に、企業はもちろん個人レベルにまで日本式(?)を片隅に追いやる風潮があります。
都市や風景も変わりました。古い町並みや山河も人工的で無機質な構造物に埋没寸前です。
もちろん、近代化やハイテク化を否定するつもりはありませんが、せめて日本の伝統的なものとの共存が出来たらと願っています。
また、グルメブームで美味しいものを求め右往左往している中、伝統の味や真に本物が忘れられることも気になります。 ‥と言うことで「和菓子」「職人」「茶道」をキーワードにホームページを開設しました。
実家では73歳の親父が、後もう何年続けられるかは分かりませんが和菓子職人として現役で頑張っています。まだ全国にも少なくはなりましたが、そんな職人の店は存在します。本物の和菓子を売っている店が、知る人ぞ知る父の店があるんだという思いで、その店を紹介するスタイルでHPを作成しました。
ページとしてはお店のPRにもなりますが、これで父の和菓子店の売上を伸ばそうとは考えていません。本来、こういうHPに登場すること自体が不思議なことです。
なぜなら、全て手作りなので今以上にお菓子を作ることは物理的にも無理ですし、特に「味噌松風」は午後2時頃までには売り切れになってしまう程ですので(昼から追加で作る場合もありますが、その時は夕方まである時もあります)年老いた職人には体力の限界です。今ぐらいの数量が良い按配のようですし、父の口癖は「支店は出さない」「宵越しの菓子は作らない」ですので、日保ちのしない和菓子が特色なのです。
さらに、ページ作成したもう一つの動機は「本当に良い自然材料のみで手間隙かけて作った食べ物は健康にも優れている」と言うことを発信したかったからです。
特に若い人の食生活はスーパーなどの出来合い物やレトルト、インスタント食品が当たり前で何の疑問もなく日常化しています。
本当は、それが保存料や化学物質の塊であることを知っているのでしょうか。
偽物が、いつのまにかスタンダードの味や物として認められていくのは恐怖すら感じますあるいは、機械大量生産の御菓子の味しか知らないから、あんこ嫌いの若い人が多くなっているのでしょうか‥‥
一度、食べ比べてみたら、その差は歴然とするはずです。和菓子でも同じです。××××の物と自家製造している小さな専門店と並べて食べてください。
(××××関係者の方には申し訳ありません。ただし値段は××××の勝ちです)小豆の風味、奥行きのあるさっぱりとした甘さ、軟らかさ等に特徴がある専門店のものと化学的な添加物の味、着色の強さ、固め、機械で作ったため寸分の狂いもない形の××××製とを。
何よりもどちらが健康に良いかがこれからは大事だと思います。
親父は一言もそんなことは言わずに、ただ黙々と頑固にこだわりを持って和菓子を作り続けていますが、腹の中では同じことを考えていると思います。
一日も長くお客様から喜ばれる御菓子を作り続けてもらいたいものです。
管理人
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