本当の失敗は「何もしないこと」

2012年2月29日発行 学校便り「ひつじがおか」巻頭言

 今金町出身で、本校から近い札幌国際大学を出た登山家がいます。
 栗城史多(くりき・のぶかず)さん、29歳。

 彼は単独・無酸素でエベレスト登山を目指し続けていますが、これまでのところ山頂に立つには至っていません。(2009年9月にチベット側から、2010年9月にはネパール側から挑みましたが、8,000mに達せず下山。2011年8〜10月にネパール側から3度目の挑戦をしましたが、サウスコル7,900mに達せず下山。)

 あるとき下山すると、周りから「また失敗してしまいましたね」と言われたそうです。すると彼は次のように応えました。
 私は、挑戦し続けていく先に必ず登頂や成功があるのだと確信しています。

 今年度本校では、特に日常の授業の改善に挑戦してきました。これは、言うのは簡単ですが、実現はなかなか難しいことです。しかし、今年度の児童アンケート「先生の教え方は楽しくてわかりやすい」に、下の結果が見られました。(1%はおよそ6名です。)

  A:強くそう思う B:そう思う C:あまり思わない  D:まったく思わない 
H22年度   48%  36%  9%  7%
H23年度   56%  33%  8%  3%
比較   +8%  −3%  −1%  −4%

 道は遠く、山頂もはるか先ですが、失敗を恐れずに「よし… やってみよう」と挑戦してきた成果が、険しい山道に咲く花のように輝いて見えます。
 まだまだ課題はたくさんありますが、「何もしないことこそ失敗なのだ」と気持ちを奮い立たせて、次年度への夢を企画会議の中で紡いでいるこの頃です。

  校長実践のページへ           トップページへ