フレンドの記録(2000年2月)

天気 メモ
1 曇り 母さんが昼寝をしようとソファに横になった。するとフレンドはロープをくわえてきて,「遊んで」。ロープを母さんの顔の辺りで振り回してぶつけるので,母さんはおちおち寝ていられない。ロープを取り上げて,今度はケットを顔まで引き上げて眠ろうとしたら,フレンドはケットの下に鼻をつっこんできて,やはり母さんを寝せない。やれやれ。
2 この頃,フレンドの鼻の色がだんだんうすくなって,ピンクがかってきた。心なしか,顔の色も白っぽくなってきたように感じる。散歩の途中,ウーちゃんというサモエドとよく会う。今日も見かけたが,このときは母さんは先を急いでいたので「今日は,ご挨拶できないよ」とフレンドを先へ急がせた。するとフレンドは,よほどご挨拶したかったらしく,何度も元に戻ろうとした。坂を下りていく15mくらい,ずっと引っぱっていた。こんなことは今までなかった。
3 晴れ 長崎先生,吉川先生それぞれ来宅。まず吉川先生が9時半ころ唾液摂取に。長崎先生が10時ころ。南郷通の歩道橋まで長崎先生がリードを持ってくれての散歩。長崎先生は,母さんが追いつくのがやっと位のスピードで歩いた。「ゆっくりすると,気が散りやすいんですよ。」とのことで,母さんはもう少し速く歩かなくてはと感じた。先生によると,フレンドはおとなしくて,賢いという。やっぱりなあ。体重管理も今のところ順調。残っているエサをやってもよいとのこと。吠えるのは,あまり心配はいらなそうで,ほっと一安心。夜,豆まきをした。フレンドはハウス。豆がハウスの中に入らないようにケットをかぶせてみんなで大騒ぎをしていると,フレンドは見えない上にうるさいのだろう,「ウー」とうなっていた。と,そのうちにハウスから「ガリガリガリガリ」と音が。ハウスに飛び込んだ豆を食べていたのだった。
4 晴れ 今日の散歩は,早歩きで。母さん汗ばむ。早足だとやはりフレンドはよそ見が少なくなっていた。そんな様子を見ていて,「ああ,こうして散歩するのももう少しか。」と感傷的になってしまった母さんだった。夕方の散歩は優が友達と一緒に。犬のにが手だった友達も,この頃ではすっかり慣れてわざわざ散歩に来てくれるようになった。夜,またフレンドは自分からハウスで寝た。
5 晴れ 母さんとトステムビバまで散歩兼買い物。片道1.5kmくらいの道のりを,母さんは約20分くらいで行った。母さん,汗ばみ足がだるい。途中ある家の前でベンベンをしたので,母さんが処理していると,フレンドはその家の前に落ちていた落花生を食べていた。おそらく豆まきの名残だろう。もしかして,それがあったからそこでベンベンをしたのでは…。夜,母さんはクラス会へ。そこで父さんと子供たちだけで外食。フレンドは,お留守番。出かけるとき,情けなさそうな顔をして玄関で見送っていた。
6 晴れ 父さんは,2,3日前からこの休みにフレンドと散歩に行くのを楽しみにしていたのだが,持病の足の巻きづめが痛んで,散歩を断念。残念だった。代わりに母さんと散歩。13丁目から9丁目方面へ。排雪が入っており,路面がツルツルで何度も転びそうになる。途中,大きな犬(40kg以上はありそう)に吠えかかられても,少し気にはするが「まっすぐ」と声をかけると少し急ぎ足になって,先へ進むようになった。偉いぞ,フレンド。
7 晴れ 夕方7時頃,久しぶりに吐いた。吐いたものを見ると,黒っぽくて砂みたいな感じだったので,心配した。エサを与える時間を少し遅らせて様子を見ていたのだが,大丈夫そうだったのでいつも通り与えた。その後は,元気。ここ数日,夜はハウスの戸を開けている。フレンドは,眠くなると自分からハウスに入り,眠る。しかし,朝早く父さんが起きていくといつもソファの横で寝ている。いつ頃出るのだろうか。
8 晴れ 智が風邪による幼稚園閉鎖のため,家にいる。そこで,智と母さんと散歩に行って,公園で10mリードをつけて遊ぶ。智が雪玉を投げると,フレンドはパクッと食いついていた。その後,小春ちゃんと遊ぶ。それまでボールを投げても2回くらいしか追いかけないのに,小春ちゃんがそのボールをくわえると,フレンドは猛然と追いかける。人のものは,よく見えるということだろうか。
9 晴れ 朝,スキー学習に行く陽がサンドイッチを作っていた。できあがったサンドイッチをラップにくるもうと,低いところに下ろしたとたん,フレンドがパクッ。陽,泣く。フレンドは,みんなに「ノー!」,しかしその後で気持ちよさそうに舌なめずりをしていた。本当に,困ったものだ。パピーウォーカー交流会のときの写真を送った方から,次々にお手紙が届き,ついに送った方全員から返信が来た。うれしい。
10 朝,4時半頃に父さんが起きると,フレンドはハウスの中で眠っていた。母さんによると,夜中にフレンドが居間を歩き回る音が聞こえていたということだから,朝方に戻ったのだろうか。父さんはフレンドの名刺を作り,学校へ持っていった。子供たちや職員室の先生方から,おおむね好評。親バカ。
11 曇り 両方のおばあちゃんと,家族みんなで食事に出かけることに。フレンドは,お留守番。また,出がけにみんながジャンパーを着出すと,フレンドはしっぽを振りながら玄関へ。そして,「ボクは連れていってもらえるのかなあ?」という顔をして,いい姿勢でお座りをする。「フレンドはお留守番だよ。」と言っても,しっぽを降り続ける。骨型のガムを1本与えて,それをかじっている間に外に出た。2時間くらいで帰宅すると,吠えてのお出迎え。寂しかったのかな?
12 晴れ 家族みんなで買い物。フレンドはまた2時間ほどお留守番。帰宅すると,ダンベルやロープを持ってきては遊んで,遊んでの催促。その後,ブラッシングすると,すごい抜け毛。一握りはありそう。
13 大雪 朝2時頃,父さんと母さんは居間から聞こえる「ガリガリ」という音に起こされた。フレンドがソファを引っかいたり,テーブルを蹴飛ばしたりして遊んでいたのだ。父さんが起き出して,フレンドに「ノー!」。でもやめないので,そのままハウスに入れられたフレンドだった。目が冴えた父さんは,そのまま起きてお仕事。喜んでいいのか…。今日は,30cm以上の大雪だったので,家族みんなで雪かき。フレンドも一人じゃ寂しいだろうということで,一緒に玄関前に。陽や智が投げる雪玉に飛びついて遊んでいた。その後,母さんと散歩。除雪が入っていないので,フレンドは飛び跳ねるように雪の中を行く。途中のベンベンも,すっかり雪の中で,取るのが一苦労だった。
14 1か月前に購入したロープがほどけてボロボロになってしまった。フレンドの噛む力はすごい。相変わらず抜け毛もすごく,子供たちのジャージも父さんの背広も毛だらけ。子どもたちは,フレンドに抱きつくし,父さんにはフレンドがまとわりつくからである。
15 晴れ時々雪 母さんが幼稚園に行っていた間,留守番をさせておいたら,ソファが1mくらいずれていてびっくり。フレンドは,ソファをずらした後の日だまりの空間で気持ちよさそうに昼寝をしていた。まさか,日向ぼっこをしようとずらしたのでは…(まさか)。陽と夜ダンベルの引っぱりっこをして遊んでいた。噛み直ししたとき,陽の親指をがっちり噛んでしまった。思わず「痛い!」と陽。でも,その後静かに「フレンド,放せ。」と言い聞かせていた。しかし,フレンドは興奮していて放そうとしない。そこで,父さんが大きな声で「フレンド!放せ!」やっと放した。陽の手には,くっきりと歯形が付いていた。それにしても,痛みをこらえて静かに言い聞かせたのには感動させられた。
16 降りしきる雪の中,母さんとトステムビバまで散歩。気温はマイナス8℃くらいで,母さんはちょっと辛かったのだが,フレンドは大はしゃぎ。雪の深いところ,深いところへと入っていく。ここのところ,優は友達と一緒におしゃべりしながらの散歩が定番になってきた。
17 昼ごろ,久しぶりにガムを与えた。フレンドは30分ぐらい,噛んでいて結び目がほどけてしまった。その問,智がフレンドに近づくと,フレンドは取られると思うのか,場所を移動する。智「なでなでしようと思ったのに。」その追いかけっこが面白かった。ロープがボロボロになったので,父さんがへちまで作ったボールを買ってきた。フレンドに「ほら!」と与えると,フレンドはしっぽを振って大喜び。しかし,ものの10分で結構硬かったボールはボロボロに。あっという間の命であった。でも,フレンドが喜んだから,まあいいだろう。フレンドにすれば,いっぱい味のするものを噛み噛みできて幸せな1日かな?
18 晴れ 朝,父さんが電気ひげ剃りを使っていると,フレンドがそばにやってきた。そこで,「フレンドの足もジージーするかい?」と近づくと,フレンドは察してさっと逃げる。それでも,興味があるらしくまたそばに。この繰り返しがまた楽しい。同じ盲導犬協会のパピー(レオ)のウォーカー中村さんから,お電話をいただいて,20分くらい話し込んでいた。犬の話になるとつきない。
19 小雪 ダイヤ,マリン,小春ちゃんたちと公園で遊んだ。4頭のリトリーバーが集まると壮観。でも,他の3頭が元気にボールを追っていても,フレンドはお座りをして雪が降るのを見上げたりしていた。何度かボールを拾いに行ったりもしたが,他の犬がすぐに投げた人にボールを持ってくるのに対し,フレンドだけは拾った場所で座り込んで噛み噛み。マイペースなフレンドであった。
20 晴れ フレンドが,ボールを持ってくると,子供たちは「フレンド,ちょうだい。」などと言う。しかし,フレンドはなかなか放そうとしない。リトリーバーは,「運搬する犬」のはずなのだが,フレンドは持ってくるものの,それを渡そうとはしないのである。もしかして,ケチ?
21 久しぶりにフレンドをお風呂に入れた。シャワーを浴びた後,よく水を切ってほしいので,陽が「フレンド,ブルブルして!」と言うが分からない。他の方に,耳の舌をさわると身震いすると聞いたので試すが,それも効かない。陽が,耳の中に息を吹きかけてみたが,それも効果なし。しまいに,陽が「フレンド,こうやってするんだよ。」と裸のままお手本を示す。そのせいか,やっとフレンドは身震いしてくれた。細かい毛がいっぱいぬけた。
22 晴れ 陽が散歩から戻ってきて家の前にいたとき,すべって転んでリードを放してしまったら,フレンドは脱走した。ちょうど近くにシベリアンハスキーを散歩させていた方がいて,フレンドがハスキーに気を取られていたのでつかまえることができたが。夜,父さんが新しいロープを買ってきた。フレンドは大喜びでしばらく遊んでいた。
23 母さんが午前も午後もお出かけしたので,フレンドはお留守番。母さんが帰宅すると,何と壁紙が10cm以上はがれていた。母さんが壁紙を見せながら,「ダメ!」と叱ったが,あまり反省した様子はなかった。分かっているのかな?「たけしの万物創世記」で働く犬たちの特集。みんなで見て,「またパピーをやりたいね。」という話になった。フレンドは,画面に犬が出て声が聞こえると,テレビにくっついて見ようとするので,その度に「フレンド,見えないよ!」
24 曇り 夜のクールダウン。母さんがお腹をなでていると,フレンドはついうとうと。カーペットの上で寝てしまいそうだったので,母さんが「フレンド,ハウス!」と声をかけたら,フレンドは薄目をあけて,寝たふり。母さんが耳元で「フレンド!ハウス!」とちょっと大きめの声で言うと,寝返りを打って寝たふり。ついに首輪を持ち上げられて,仕方なしにハウスに入ったフレンドだった。
25 大雪 大雪が降ったのでうれしくてたまらないフレンド。柔らかい雪の中に入っていこうとする。高く積もった雪の山を駆け登ろうとする。雪の中に顔を突っ込んで遊ぶのでひげに小さな雪の球がついてしまう。足には思ったよりも雪はつかない。寒がりもせず雪や遊びが大好きなフレンドだが家に帰るとストーブの前にへばりついて横になる。兄弟犬のフルートの家から手紙が届いた。みんなで写真を見て「フレンドをそっくり。かわいい。」と大はしゃぎ。
26 晴れ 智の友達が来て椅子に座っているとフレンドは手をなめた。初めのころは犬が嫌だと逃げ回っていた子なのだが,すっかり慣れてくれたようだ。その子のお母さんも苦手にしていたのだが、かなり慣れた様子。このごろあまりほえなくなっていたのだが今日は雪かきをしている人に向かってほえるなどしていた。
27 晴れ 22日に助けてもらったハスキー犬が行方不明になったという噂を聞き,母さん,優,陽と3回,ハスキー探しをかねて散歩。後で聞くところによると見つかったらしい。ほっと一安心。
28 母さんとマックスバリューまで買い物。往復45分くらいの道のり,フレンドはしばらくぶりの道だったので,交差点では「コーナー」と声をかけ,一旦停止。なかなかうまく止まってくれた。午後からは,陽と運動公園に。約1時間半の散歩と外遊び。リードを放してボールを投げると6回も持ってきた。その後,陽が遠くから「おいで!」と声をかけるとちゃんと来たとのこと。急にお利口さんになったかな?
29 晴れ 智が風邪を引いたので,朝早く優や陽が出かける前に母さんと散歩に出た。朝早くの散歩は,やはり寒い。しかし,フレンドは早くに出られて大喜び。途中,雪かきをしている方に出会った。前にもなでてくれた方で,フレンドも覚えていたようだ。ただし,フレンドはうれしくなると飛びかかろうとするので,注意が必要だ。

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