ワンダー!  2月号

第85号 しなやかにかかわる力(1)

第86号 しなやかにかかわる力(2)

第87号 あれこれ

第88号 新1年生を見て

第89号 生活科・すてきな自分


平成14年2月7日(水) 第85号 しなやかにかかわる力(1)

◇もう10年以上も前,あるところで「生活科で育つ学力って,何?」という質問がありました。それに私は「しなやかにかかわる力」と答えました。今もこの考えは基本的に変わりません。
 学力と言えば,例えば「企画力」とか「表現力」のようにいくらかデータ化できるような力を考えるのが普通です。それに対し,「しなやかさ」とか「かかわり方」などというものはデータ化が難しく,それだけに評価の土俵に上げないというのが一般的です。しかし,このデータ化の難しいところにこそ,真の子供の学びがあるのであり,真に評価すべきものがあるのだと思います。

◇さて,一昨日は「新1年生1日入学」,昨日が「雪祭り探検」と,生活科の大きな活動が連続しました。そして,その中で私は子供たちの姿に幾度も感動を覚えました。
 それは,子供たちの「かかわる力」が存分に発揮されていたからです。

◇まず,教室で新1年生を迎えました。受付順にランダムに入ってくる1年生を,子供たちはそれぞれ自分たちが計画した「折り紙」「お絵かき」「本の読み聞かせ」などで相手していました。
 それは,とても自然なふるまいでした。ごくごく当たり前に,来た子を受け入れ,すぐに仲良く楽しそうに活動に入ります。固まっている子が一人もいません。


◇その後,全員が集まった頃を見計らって,体育館への移動を促しますと,子供たちは軽く学校の中を案内しながら体育館まで誘導です。
 1年生の教室に入って「ここが1年生の教室だよ。」と教えたり,サケの水槽を見せて,「入学することには,もう少し大きくなっているからね。」と教えたり。これも,私の方からは「ここでこんな話を」などとは一言も言っていないのに,1年生の目線に立っての先輩としてのアドバイスが,ごく自然にわき出してきているようでした。(こういう場面を見るたびに,教師があれこれ指図しないで,よかったとつくづく思わされます。)
◇体育館では,現1年生が出店を用意して待っていました。2年生の全体司会で,はじめの挨拶の後,各ペアで出店に向かいます。
 出店は,前回2年生が1年生を招待した「子供広場」のものを1年生も取り入れて工夫を凝らしていました。

・ボーリング  ・お化け屋敷  ・折り紙  ・釣り堀  ・スライム
・くじ引き  ・マジック  ・コマ回し  ・サッカーPK …

 しっかりと手をつなぎ,目線の高さをそろえて「次は,どこに行きたいの?」などと優しく語りかける様子,いいなあ,いいなあ。
 どの出店に行くのかが決まると,まず新1年生にやらせてあげようとします。新1年生が失敗しないようにと,見守る目が真剣です。うまくいくと,新1年よりも先に,2年生が飛び上がって喜ぶのです。
 
◇この日の1日,いえ正味60分で,2年生は確実に「お兄さん,お姉さん」になりました。
「かかわって,かわった」のです。
 その後の後始末も,さっさと動いてとても気持ちよかったです。

◇林竹二という教育学者は,「教育とは清めである」と言いました。全身全霊を傾けての活動の後,子供たちは満足感,成就感でとてもいい表情になります。今回の活動が,そんな満足感を与えるものであったことを,片づけの姿から見とれ,とてもうれしく思ったのです。 


平成14年2月7日(水) 第86号  しなやかにかかわる力(2)

◇雪祭りでも,「しなやかにかかわる力」が随所に見られました。
 まず,事前の指導のときに「去年の2年生は雪祭り探検に行ったんだけど,今年はどうするの?」と投げかけました。そこは,元気な2年生,「行く!行く!」。
 そこでさらに,「じゃあ,みんなで並んで先生たちが先頭になって行こうか。その方が迷子にもならないし,便利だよね。その代わり,自分たちでここをもっと見たいな,とか滑り台で滑ってみたいなとかはできないけれどね。」と言いますと,「いやだ。チームで行きたい!」の大合唱。依存的な態度ではなく,意欲的に挑戦しようとする姿をうれしく頼もしく思いました。事前の調査・相談,諸準備もいろいろあったものの,まあまあよく調べていましたね。

◇さて,当日です。お天気に恵まれ,もう朝から興奮気味の子供たちでしたが,バス料金忘れの子もいなく,ほっとしました。
 私は,西11丁目から動かず,チェックポイントと「何かあったらここにいるよ」の役でしたので,11丁目近辺のことしか分かりませんが,それでもなかなか子供たちの動きはよかったですよ。

◇大体7人のグループが多かったのですが,よくまとまって行動していました。迷子も2,3ありましたが,その場の状況をよく判断していました。
 計画にはなかった「ココアサービス」に出会えば,しっかりといただき,風船がもらえると分かれば行って並び,外国の人が多いと見ると,走って11丁目まで駆けつけて私に「サインしてって英語で何ていうの?」と聞き…。
 思いつきで動いているようですが,そこには瞬時に相談をまとめて楽しんでいる姿がありました。雪祭りにひたっているのです。子供たちは,そこにいる外国の方にサインをしていただくという活動がとても気に入ったようでした。
「サイン,プリーズ。」とメモ帳を差し出し,サインしてもらうとみんなでかわいい声をそろえて「サンキュー」。外国の方も,顔がほころんでいました。

◇私のいた11丁目は,国際広場といって世界中のチームが小さな(と言っても高さ3mくらいの)雪像を造っていました。
 先ほどサインのもらい方を聞きに来たチームが,また駆けてきて,「先生,一緒に写真を撮ってくださいって,何ていうの?」と聞きます。
「レッツテイクアピクチャーって言ってごらん。」と言いますと,口々に「レッツテイクア…」と繰り返し言いながら,また駆けていきます。そして,楽しげに記念撮影。
 子供たちにとっては,見知らぬ人,それも言葉や習慣が違う人に話しかけ,仲良くなってしまうという活動は,どんなにか意味のあることでしょう。大げさに言えば,世界平和はこんな小さなことから実現するのではないかとさえ感じました。

◇それでも,雪の中で2時間の活動は,なかなかにハードです。座り込んでしまうチームもあり,それをたくさんの観光客の方々が微笑んで見ていました。
 兵庫からいらしたというご夫婦は,座り込んでしまった子供たちと一緒に写真を撮っていました。「ほんまに可愛いわあ。みんな表情が豊かで,そしてしっかりしてはる。」としきりに子供たちをほめてくださいました。

◇帰りの地下鉄の中でも,他の乗客の方から話しかけられたりしましたが,本当にしなやかにかかわっていました。子供たちの周りで,笑顔が広がる様子を本当にうれしく思ったことでした。

◇「教育は,未来を創る仕事」と言われます。この子たちを見ていると,未来は限りなく明るく優しいものになるように感じます。おうちの方,いろいろとご協力をありがとうございました。
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おまけ
・今回,大人用のウィズユーカードを持ってきた子が数人いました。行きのバスに乗る際は,降りるときに運転手さんに言うこと,帰りは販売機で切符を買うことと言ったのですが,分からずに改札機を通してしまった子もいます。十分に目が届かず,倍の料金を支払うことになってしまいました。ごめんなさい。


平成14年2月15日(金) 第87号  あれこれ

◇先週から私の家族が風邪でダウンし,買い物等でお疲れモードの横藤です。おかげさまで家族ももうよほど回復しましたが。そのため,「ワンダー!」も,滞っております。取り急ぎの用事やお願いのみお知らせします。

◇遅くなりましたが,参観懇談へのご出席をありがとうございました。懇談は,今年始まって以来の少数精鋭(笑)でしたが,いくつか大事なお話をしました。
 その一つ,来年度の通知表については,欠席された方のお子さんに渡したプリントをご覧いただきたいと思います。懇談の場では,基本的な趣旨をご理解いただけたと感じております。もし,プリントをご覧になり,何かお聞きになりたいことなどございましたら,どうぞご遠慮なく私まで。

◇また,懇談の折りにお願いした生活科の「すてきな自分」についての活動についてですが,少々予定を変更したいと思います。小さな子たちとのふれ合いをお願いしようと思ったのですが,時期的に難しいようですので,学習の進み具合を見ながら,また新たにお願いすることにしたいと思います。どうぞ,よろしくお願いします。

◇2年生の新出漢字の学習を終了しました。今後はその定着を目指し,ドリルが中心になります。昨日から,総まとめのプリント学習に入りました。これは,4枚のプリントに2年生で習う漢字がすべて網羅されているものです。1日1枚ずつ授業の中で扱います。
 まず,「読み」を書き,読めない漢字がないようにして,「書き」に進みます。書けない文字があったら,私がノートにそれを書き出してやります。そして,放課後や家での家庭学習で補強練習に使います。現在,この学級の漢字の定着率は,あまり高いものではありません。少し力をいれたいと思っています。

(中略)

◇国語や算数のノートが,残り5ページを切ったら新しいノートも持たせてください。

◇明日は,親子レクですね。お弁当をよろしくお願いします。

◇何人かの子から「先生,道新に載っていたよ!太極拳の優勝おめでとう!」と声をかけてもらいました。ありがとうございます。子供たちからの祝福って,格別です。


平成14年2月16日(土) 第88号  新1年生を見て

◇1日入学のときに,子供たちが新1年生をどんな思いで見ていたかを作文から拾ってみました。すべて一部抜粋です。これは,そのまま生活科「すてきな自分」の資料(自分の成長への気付き)にも使い回そうという,いつもの私のセコイ仕事も兼ねていますので,簡単に見出しを付けています。

《よろこんでくれてうれしかった!》
・さんぽを歌っているときもにこにこわらっていて,こっちも楽しいきもちになって,新1年生は,もっと楽しいんだなあと思った。(塩)
・おばけやしきから出たら新1年生はこう言いました。「ねえ,楽しかったね。」とわらっていました。そしたらぼくは「よかったよろこんでくれて」と思いました。(板垣翔太)・新1年生が帰るとき「また入学しきの時,中休みの時,べんきょうの時がんばってね」と思いながら手をふっていると「バイバイ」と言いながら手をふってくれたので,とってもうれしかったです。(菅)
・さかなつりのうらに点数がついているから,3回やってぜんぶあやちゃんが100点でした。そして,またよろこんでくれたのでうれしかったです。(坂)
・「おり紙楽しい?」ときいたら「うん。」と言いました。いっしょにいるとなんだか楽しくなってきました。(林)
・まず,サッカーボーリングに行って,プレゼントをえらんでいるとき,にこにこしながらプレゼントをえらんでいました。私は「楽しかったんだな」と思いました。(小)
・魚つりやりました。スライムをわけました。としきくんと楽しかった。(土)
・つぎボーリングをやりたいって言いました。そしてやってみたら,ストライクがでました。そしたらいっぱいよろこんでいました。そして,「よかったね。」とわたしがいいました。(藤)
・魚つりをやってとてもよろこんでいました。りょうは「よかったね。」と思いました。「きょうは楽しかったね。」と言ってくれてうれしかったよ。(大)
・さいしょに新1年生とスライムにいってきました。新1年生はとてもうれしそうでした。(清)

《かわいかったよ》
・わたしの新1年生はかわいかったです。新1年生といっしょにすごしてわたしはうれしかったです。(新)
・わたしは,新1年生といっしょにすごしてみんなかわいいなあと思いました。あと,みんな楽しそうでよかったです。(竹)

《泣くかな?ドキドキした》
・ぼくは,新1年生がきたとき,ドキドキしました。でもできそうでした。(佐)
・ぼくは一日入学の時ドキドキしました。それから新1年生がきて,おりがみをおってあげたらよろこんでくれたからぼくもよろこびました。(近)
・ぼくのめんどうみた新1年生の名前は,いとうしおりちゃんでした。あんまりしゃべりませんでした。ボーリングがすごくうまかったです。「うまいね。」と言ったらにこってしました。うれしかったです。めんどうはつかれました。「バイバイ。」ってゆってくれました。すごくうれしかったです。(板)
・その新1年生の名前はいとうしおりちゃんっていう子でした。はじめは,あんまりなれてなかったけど,だんだんなれてきました。とてもよかったと思いました。(高)

《小さいからできないことがたくさん?》
・新1年生がきたらおりがみをやりました。新1年生はひこうきしかおれなかったです。(熊)
・くじびきとかけいひんをもらったらよろこんでいました。1年生がよろこんでくれてわたしはうれしかったよ。ちゃんと泣かないでえらいなーと思ったよ。(本)
・みんながならんで新1年生を見てみると,すっごくかわいいなーと思いました。さんぽの歌を歌っているとき,新1年生にマイクをやったら歌えなかったので「まだようち園では歌っていないんだー」と思いました。(村)
・ぼくは1年生に名前を聞くと「わからない。」と言ったのでこまってしまってとなりの1年生に聞くとやっとやまとくんという名前がわかったのでよかったと思いました。(新)
・ぼくは,新1年生がくるのを楽しみにしていました。学校の中を教えてあげました。(矢)
・まいちゃんはおり紙を「はじめて見た。」と言ったのでびっくりしました。真子が「おるものだよ。」と言ったら「教えて。」と言ってくれました。とってもうれしかったです。(清)

《いや,新1年生もなかなかやるよ》
・わたしはせいかちゃんに「どこに行きたい?」と聞いたら,せいかちゃんは,「魚つり」と言いました。そしてわたしは「せいかちゃんって,はっきりする子だな」と思いました。せいかちゃんは,とってもりっぱな1年生になるなと,思いました。(加)
・つぎは?と聞こうとしたら,すっごいはやく走って「魚つり!」と言いました。それで行ったら120点とか110点とかの魚をつっていました。すごかったです。わたしはまけそうでした。どうしよー!!(服)
・1日いっしょのくらしが,とっても楽しい日。体育かんに行って,わたしは「どこに行く。」と言うと「魚つり。」と言ったので,走って行きました。でもわたしよりも早いので,びっくりしました。(神)
・いっぱいいっぱい走ったからつかれました。新1年生もおもしろそうでした。新1年生が「フフ」ってわらっていました。こんどあそぶときは,もっと走ってリレーをしたいです。まけたらはずかしいので,いっぱい走っとかなきゃ。だからこんどからもいっぱい走ります。(亀)
・何こかもらって「ふくろないな。」と言うと,2年1組にもどろうとすると,走って「ゆっくりいこうよ。」と言うといなくて,早いなと思いました。じゆうけんきゅうのふくろをあげました。もどろうとまた走りました。(佐)

《がんばれ1年生》
・今も元気かなと思いました。新1年生もがんばってください。あと先生のゆうこともきくんだよ。1年生になったらぼくは「がんばって。」とおうえんするから,がんばってね。(井)


平成14年2月18日(月) 第89号  生活科・すてきな自分

◇生活科は,最後の単元に入りました。「すてきな自分」です。これは,懇談でもお話ししましたが,ギャングエイジである3年生に向けて,自分の育ちを見つめようとする学習です。

◇土曜日に,最初の学習に入りました。まず88号の作文を一人一人読んでやりますと,もう子供たちはそれだけでかなり興味津々。
 一人一人の作文に,「あっ,僕のところも同じ!」などと反応していました。
 多くの子が認めたところを,右のように板書します。
 まず,「かわいい」は,無条件です。
 「何かびくびくしていたみたい。」とか,「おり紙を見て,『これ,何?』って聞かれた。」「『名前は?』って聞いたら,『わからない』って言った。」などには,爆笑しながら,聞いていました。
 こうしたことを交流しながら,新1年生と自分との対比に目を向けさせていこうとしたのです。

◇上のような思い出しから,私は次のように問うてみました。

じゃあ,今のみんなも新1年生の時はこんなだったのかな。

 実は,この子たちが1年生のときの2月に,同じく生活科で入学してからの1年間を振り返る学習がありました。ちょうど,授業研究の中で公開された場面でしたので,前担任のM先生と学習している様子を,私も参観していました。その1コマの学習では,残念ながらあまり自分たちの成長の実感をもったようには思えませんでしたが,その後単元全体を通じて,自分たちの成長についてはある程度の概念をもったはずだと思っていたので,この私の問いかけはいわば「思い出し」的なものであると考えていました。
 当然,子供たちからは「当たり前でしょ!入学してから,こんなことができるようになったよ!」と元気のいい反論が出てくると思ったのですが,何とスッと雰囲気が静かになってしまったのです。そして,ここからが予想外の展開でとてもおもしろかったのです。

◇子供たちからは「う〜ん,分かんない…。」というつぶやきに混じって,まず「入学前の方が背が高かった。」という発言が出てきました。
 思わず「えっ,じゃあ今の方が背が低いの?」と問い返しますと,うなずきます。すると,他の子からも「僕も…。私も…。」さあ,おもしろくなりました。1年生の時の学習がまるっきり飛んでしまっていますが,こういう場合私は「しめた!」と思います。具体的で,解決の見通しのある格好の学習材料が出現したのですから。
 そこで,「違うなあって人はいませんか?」と聞くと,やはり「いや,俺は絶対に大きくなっているよ。」「私も…。」との意見も出ました。そこで,「じゃあ,2分待て。」と言って,保健室から健康カードを持ってきました。そして,1年4月のデータと2年4月のデータを比較させました。みんな無事に大きくなっていることが確認できました。こんな単純と思えることにも,子供たちはとても驚き,喜んでいました。

◇子供たちが「伸びてる。伸びてる。」と喜んでいるとき,またまた意外な発言が飛び出しました。
「でもね,私は入学前の方が勉強ができていた。」とA子さん。すると,「私も。」とB子さん。これには,C男くんが猛然と「え〜,じゃあかけ算とか幼稚園でできていたのか?」と問いかけます。しかし,この2人はすました顔で「うん。」
 これまた,「しめた」です。どうやら,この学級の「成長の実感」という概念の形成はかなり怪しいようです。でも,それだけたくさんの可能性があるわけで,この単元の学習がかなり楽しみになってきました。
 この日はもう時間がなかったので,「じゃあ,この次にこの?をもっといろいろと考えてみようね。」と締めくくりました。
 
◇自分の成長というものは,大人でもなかなかとらえられないものです。特に,今の段階の子供たちは,時の流れを意識してとらえることができないものです。子供たちがとらえるものは常に断片で,それらの背景や因果関係を理解することはかなり難しいものです。(そこで,このような「成長単元」と呼ばれる学習が,生活科では1年にも2年にも用意されているのです。)しかし,自分の成長という漠然としたものを意識し,他とのかかわりでとらえられるようにすることは,実は生活科だけの問題ではなく,人生の問題です。
「教育とは自分さがしの旅を扶(たす)けることである」と言われます。自分さがしがうまくいかないとき,若者はバスジャックをしたり,包丁で人を傷つけたりして自己の存在を確かめようとします。その手前の段階では,暴走したり反抗したり家出したりします。そうした不幸な青春時代を送らせないためにも,自分を見つめるこの学習にじっくりと取り組みたいと思っています。まさにこの「自分さがしの旅」が今始まったのです。 

◇今日,2枚の絵を描く予定です。1枚は「今の自分」,もう1枚は「入学前の自分」です。土曜日のように,話で成長というものをとらえるのは難しいし,他の子の発言に影響されて,概念の形成がこじれてしまう可能性もあるからです。また,こうした表現活動を通して,「違い」をじっくりと目に見えるようにしていくこと自体が大切だからなのです。
 各家庭でも,お子さんの成長を食卓の話題等にしていただければよりいっそう効果が上がることと思います。ただし,この学習では「正しい(と大人が思う)知識の量を増やす」ことに価値があるのではありませんので,「あなた,幼稚園に入る前は〜だったのよ!」などと一方的に押しつけませんようにお願いします。

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おまけ
・土曜日の親子レク,お疲れ様でした。役員の皆さん,ありがとうございました。ケガもなく楽しいひとときを過ごすことができました。ドッジボール,やはり母は強かった!

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