ワンダー! 3月号
平成14年3月1日(金) 第90号
風邪を引いてしまい,約1週間の欠勤,本当にすみません。実は先々週から風邪気味だったのですが,それを押していろいろしていたために,体力がなくなってしまっていたようです。完治に思った以上の時間がかかってしまいました。20日も,38度近くの熱がある中で研究授業に臨みましたが,本当につらかったです。
実はこの号は,2月18日にほとんど完成していたものなのですが,体がだるくて完成させる気力がありませんでした。発行の時期がすっかりずれてしまいましたが,お届けします。
算数・10000までの数
◇10000という数を実感するのは,なかなか難しいことです。
そこで,まず次のような学習から始めました。
学校の中で,たくさんあるものをさがしましょう。 |
そして,「たくさん」とは,少なくとも100以上であること。そして,それはちゃんと数えられるものであることという条件を出しました。
子供たちは,学校中に散っていきます。約10分で,教室に戻ってきた子供たちから見つけたものを発表してもらうと…。
100〜500 教卓の中のシール(298),将棋の駒(206),
パソコンのキーボードのキー(100といくつか)
, メンコ(203),職員室のコップ(101),廊下の写真(102) 500〜1000 おはじき(数えられない!) 1000〜5000 職員室のおり紙(数えられない!) 5000以上 半紙,コピー用紙(両方とも10000) |
数量の学習では,「多さ」をいかに実感できるようにするかが大切です。このように,「探す」という活動は,その実感を得やすくするのに有効です。また,「探す」という行為自体,子供が身の回りの環境に自ら働きかけ,働きかけられる活動の一種です。子供の問題解決の資質を高めるのに,とても有効なものでもあります。
この子供たちの探してきたもののうち,何と言っても目を引くのは「半紙,コピー用紙」です。両方とも,包みの外側に枚数が書いてあり,しかも両方ぴったり10000枚あります(というか,そう用意しておいたのですが)。
これを発見した子供たちは,意気揚々と教室に引き上げたのでした。
◇さて,上記のように発表したところで,「半紙やコピー用紙ってたくさんあるんだね。では,1000枚ってこの黒板の下から積み上げたら,どれくらいになるのでしょうね。」と問い,コピー用紙,半紙をそれぞれ1枚ずつグループに配って予想させました。
そして,黒板の下から大体6cm幅で水平線を引いて,高さを予想させてみました。
ネームカードを予想する高さに置かせてみて,その後実際にコピー用紙を2包み積み上げてみます。1000という比較的身近と思われる数量も,こうなると意外と難しいもの。ここでは,当てることをさほど重視もしていません。
ここで,正解は林さん一人でした。
記念に写真撮影です。(写真略)
◇次いで,10000枚の予想に入ります。
今度は,1000を元にして考えるので,人数も増えて欲しいところ。
結果は…。
まあ,誤差はあるものの黒板(写真略)を見てお分かりの通り,かなり近いところに予想が集中していますね。よしよし。
◇さらに,半紙10000枚の高さを予想してみました。これは,1枚あたりの厚さがちょっとだけ薄いですから,もうほとんどの子が正解です。
とまあ,当てっこの学習ですが,実はこの中に「数量の実感」「単位量から全体量を予想する」「10000は,1000が10集まった量であること」などの学習が詰まっているのですね。
◇私は,授業を組み立てる際に,子供にとって実感がもてる活動であるかどうかが学習の質を決定する最大の要因だと考えています。国語であれば,ある言葉や文を子供がどれほどの実感をもって受け止めるか。算数であれば,数量や数理的な状況をどれほどイメージして自ら操作しようとするか。そして実感したところから親しみへと広げたいのです。体育や音楽などは,この実感が伴いやすいので子供にとって人気があるのだと思います。
◇ところが,現代の生活は子供の実感という視点から考えると,どうにも貧しい生活です。例えば「おうちの人が,あなたのために一生懸命がんばっているんだよ。」と言われて,「そうだよなあ。本当だなあ。」と子供が思えるでしょうか?「今,しっかり勉強しておくことが,将来生きるんだよ。」という前提での家庭学習などは,子供に実感をもって納得されているでしょうか?
答えは否ですね。全般に実感が希薄になりつつある現代生活の中だからこそ,少しでも授業の中で実感をもてるような活動を組み立てていきたいと思っています。それは,テストで点数を取るというところに主眼があるのではなく,子供たちが生き生きと学習の対象に実感や親しみをもってアプローチして欲しいと願うからなのです。
平成14年3月4日(月) 第91号 参観懇談の手引き
◇本日の参観授業は,国語をご覧いただきます。いつもとは,違うことだらけです。
(1)教科書にない詩を授業します。
最後の参観授業ですので,親子で一緒に授業に参加していただきたいと思います。
(2)いつもなら,「大体の流れ」を示しますが,今日は示しません。
未知の世界を,お子さんと一緒にお楽しみ下さい。
(3)ですが,見所を少し…
@第1行目からして,???な詩です。お子さんは,あるいはあなたは間違いをおそれずに,思ったことを言えるでしょうか?
A音読を多用します。それぞれの音読の違いに,敏感に反応できるでしょうか?
B第3連の3行目までを正解すれば,この詩の構造をとらえたということになります。お子さんと一緒に第3連を作っていただきます。さて,作ることができるでしょうか?
C第3連4行目の横藤の扱い方は,どうでしょうか?
◇懇談は,以下の内容で行います。
(1)お詫び&うれしいニュース
(2)本日の授業について
第3連4行目にたくす,私の願い
(3)文集作成について
(4)皆さんから
〜3学期になってからのお子さんの様子を交流しましょう。
(5)新年度のこと
〜学校週5日制,学級替え,横藤との今後のつき合い方等
(6)PTAより
その他
平成14年3月6日(水) 第92号 生活科・すてきな自分中間発表
◇私の風邪で,大幅に予定が狂ってしまった生活科の展開ですが,ようやく前段の活動を終えました。この活動は,入学してからいままでのことを振り返って,その出来事をいろいろな表現方法にまとめるもので,昨日そのまとめたものを見せ合う発表をしました。
◇左は,すごろくを作った子たちの発表です。いろいろな子にすごろくをしてもらい,遊びながら楽しく振り返ります。子供たちは,やりながら「ああ,そんなこともあったっけ。」とか,「菜々ちゃん,1年生の時に一輪車に乗せるようになったの?」などと反応しながら,自然に交流していました。
下の写真は,そのマスの様子ですが,
「せがのびたよ!うれしくて5すすむ」とか,
「すき,きらいがすこしなくなる。1すすむ。」(服,竹さん)
など,ちゃんと進み方にも理由があり,また気持ちが伝わってきてうれしくなりました。(「すこし」というのが何とも微笑ましいですよね。)
◇こうした表現活動には,子供の本音が出るものです。
他のチームのすごろくにも,また他の表現にも,思い出や自分の成長への思いがほのぼのと伝わるものばかりでした。子供たちの前向きの素直な喜びと,それを支え合える人間関係に手を合わせたい気持ちになりました。
◇いくつかの言葉を紹介しましょう。
・「友達ができた」「友だちとあそんだ」「しゅくだいをちゃんとやった」(大くんのすごろく)
・「6年生となかよくなった。3すすむ」「友達とけんか。休み」(林,本さん,亀くんのすごろく)
・「ひまわりはんかいぎ。6年生との思い出」(清くんのすごろく)
・「スキー学習たのしいな」「あいさつ大すき2年1組」(清,村さんのカルタ) ・「ひまわりはん2年間楽しかった」「えんぴつのもちかたおぼえたよ」(加さんのカルタ)
・「けんばんをたくさんふいて楽しいな」「ドッジボールなげたらすぐににげましょう」(板,新,塩くんのカルタ)
・「わたしは入学してから声が大きくなりました。でもなぜかべんきょうとかになると,小さくなってしまいます。あそぶときは大きくなっちゃいます。わたしはそこをなおそうと思います。」(佐さんの絵本)
・「そうじがはじまりました。すごくたいへんでした。そしてつぎにべんきょうにはいりました。そのべんきょうがたのしくなりました。今日の一日もすごく楽しかったです。」(新さんの絵本)
・「先生とはじめてあって,つぐみはおもしろい先生でよかったなーと思った」(熊さん)
・「入学しきのときどきどきしました。つっつとおなじクラスかな?ちがうクラスかな?と思いながら入り口のところに行くとねがいがかないました。わたしはうれしくてドアの前でぴょんぴょんはねました。」(小さんの絵本)
・「5月にうんどうかいがありました。そしてわたしはリレーのせんしゅになりました。でも一番はとれなかったです。」(坂さん)
・「入学のときはぜんぜん友達ができなかったです。すぐおとなりさんと友だちになりました。」(高さん)
◇紙幅がなく,全員分が紹介できなくて残念ですが,こんなステキな言葉や表現がいっぱいの作品を元に,楽しそうに交流する子供たちでした。
◇この後,入学してからの出来事はよく覚えているけれど,その前はどうだろうかと話し合いました。すると,「ビデオを見るとわかる」とか「お母さんが前に話してくれた」など,もう自分の記憶では対処できないことに気づいていました。
そこで,自分のうんと小さい頃のことを知ることができそうなものを探してみようねと次につなげました。
そこでお願いです。
小さい頃(生まれてから入学する前まで)の様子がわかるものを,少し学校に持たせていただけないでしょうか。その際は,お名前をお忘れなくつけるようお願いします。 |
どうぞ,よろしくお願いします。
平成14年3月8日(金) 第93号 お願いあれこれ
【その1〜文集】
◇今日,子供たちに「みんなのデータボックス」という用紙を渡しました。すでに,上段の子供たちのプロフィール部分は記入済みです。
お願いしたいのが下段の「おうちの方から」へのご記入です。
これは,懇談でお話ししましたように学年文集に入れるためのものです。このページを各自の扉として,その後に作文(2年生の思い出)が続きます。
◇「おうちの方から」は,ご自由に書いていただいてよろしいのですが,大体次のような感じでお願いします。
・進級するお子さんへのメッセージ ・お子さんの思い出を語る ・友達や教師,その他お世話になった人たちへのメッセージ ・10年後の○○へ ・親としての思い |
◇過去の同じような趣旨で発行した文集から,参考例を挙げてみます。
・あれー?もう2年もたっちゃったの?ついこの間入学式だったのに。でも確かに背は伸びたよね。母さんの知らないこといろいろ教えてくれるよね。そうかあー。3年生なんだ。これからもがんばるんだヨ。
・まだまだ小さいと思っていたのに,もう2年生も終わりだなんてスゴークふしぎな気分です。今のクラスの皆さんや先生,父母の皆さんには,母・妹とも大変お世話になり,心から感謝申し上げます。入院の節にはお心こもる言葉をたくさんかけていただきましたが,母も順調に回復しております。これからも,何かとご迷惑をかけると思いますが,今まで通り接していただけると嬉しいです。どんなにツライことがあっても,学校に行くと楽しかった様で,きっとすばらしいクラスだったんだろうなあと思います。これからも仲良くしてやってください。
・10年後の○○へ
君は,もう18歳。きっと受験や就職,あるいは恋愛なんかに悩んでいる頃じゃないかな?
もしかしたら,うんと大きな悩みの中で,いらいらしたりしているかもしれない。そんな時は,さあ,この文集をゆっくり読んでご覧よ。懐かしい先生や友達の,そして10年前の自分が,明るく手を振っている。思い出してご覧。楽しかった二条小学校1,2年生の日々。思い出せば,必ず生きる勇気が湧いてくるはず。え,まだちょっぴりだって?じゃあ,ヨコちゃんに電話でもしようか。もう50歳を過ぎてしまった先生だけれど,きっといつもの調子で「よ〜,どうしたあ?」って。その声を聞けば,もう完璧になるんじゃないの?
・(な)かよしの友達たくさんできたよね。
(か)っぱつな発言してたよね。
(の)びやかな歌声すてきだったよね。
(あ)くまの役も決まっていたよね (注:学習発表会の,です)
(り)そうてきな明るく楽しいクラスだったよね。
(さ)みしいなんて泣かないよね
※中野有紗さんという名前を織り込んでいます。
少しはイメージが湧きましたか?
【その2〜2年生お別れ会】
・生活科の学習の発展として,最後の集会をすることになりました。
日時 3月20日(水) 午後1時40分〜
場所 本校多目的室 内容 歌とゲーム,チームの出し物,感謝の言葉など 招待する方〜読み聞かせの瀬見先生,シルバリー男声合唱団の皆さん,北野の四季の皆さん,本校の教職員(授業中の方は除く) |
・お忙しいところとは思いますが,できましたら是非ご参加いただきたいと思います。
【その3〜作品集づくり】
・1年間ためた図工などの作品を,1冊の大きな絵本に製本します。そこで,次のものをお願いします。
・スティックタイプ糊〜新品で1本近く使います ・セロテープ ・できた作品集を持ち帰るための大きな袋(B4がそのまま入る) |
・作品集制作は,卒業式後の予定です。来週いっぱいまでに持たせてくださるようお願いします。
おまけ
・国語も算数もほぼ教科書を終了しました。あとは,総まとめです。
・風邪が少し流行っています。早めの手当と休息を。
平成14年3月14日(木) 第94号 受け止める意志と頭を
◇今,教科学習は教科書も終わって,学習の総まとめに入っています。国語では,ここ3週間は,2年生で習う漢字をすべて網羅した4枚のプリントに取り組んで繰り返しドリルをしています。
これに取り組み始めたとき,同じように漢字が苦手な子がいましたが,3週間の間にぐんと伸びた子と,なかなか伸び悩む子がいます。ま,「大器晩成」という言葉もありますから,一概にこの3週間で伸びないことがよくないことだとは言い切れませんが,繰り返しの学習がなかなか身につかないのは,本人にとってもつらいでしょう。
では,伸びる子と伸び悩む子はどこが違うのでしょう。私は「受け止める意志と頭の構造」の違いだと思います。
◇こと漢字に関して言えば,暗記ものですから「頭の中の引き出し」がスムーズに閉め(覚え)たり,開け(思い出して使え)たりできれば良いわけです。
「頭がよい」ということは,記憶能力だけではもちろんありませんが,記憶はすべての学力の基礎です。次のような記憶の仕方ではいけません。
・「あいまいな記憶」〜何となくわかる,言われたら思い出す
・「機械的な記憶」〜他と関連を見つけ出さない
・「覚える一方の記憶」〜自分が使う意志を持っていない
◇例えば2年生で習う「妹」という漢字を教える際(2学期),私は大体次のような説明をしました。
妹という字は,「女」と「未」だね。「女」は,床に座って編み物をしている人の絵からできた字でしたね。この女の人が赤ちゃんを抱いておっぱいを飲ませていると,点々が付いて「母」になるんだね。「未」は,「木」の上に実が成っているの。でも,その実はまだ小さいから,上の線は短いんだね。これが,大きくなって,大きく成りすぎると「末」。これは「もうおしまい」という意味です。「妹」は,女の子ですね。そして「まだ小さい」でしょう。だから,「女」と「未」を合わせて書くのですよ。 |
私が,こんな話を添えて漢字を指導するのは,上で述べたような「あいまいな記憶」を「はっきりとした記憶」へ,「機械的な記憶」を「楽しく印象的で,他と関連させた記憶」へと願うからです。ところが,こんな話を添えても,数人の子供たちはなかなか正しく「妹」とは書いてくれません。なぜでしょうか。
◇それは,先のような話がその子供たちの頭を流れ過ぎていくからです。聞いているとき,子供たちはとても良く集中しています。ところが,それをきちんと記憶していないのです。 楽しい話でも,通り過ぎればどんどん忘れていきます。心に留めておくという習慣がないからです。「きちんと覚えて,正しく使うぞ」という意志が,弱いのです。
また,一つ一つの所作に,きちんとしたところがないと,脳の構造そのものが知識を蓄え,整理していくことができないからです。
◇先日の懇談でも言いましたが,私が鉛筆の持ち方から腰掛け方,返事や挨拶などまで口うるさく子供たちに押しつけるのは,まずもって脳の構造をすっきりとしたものにしたいからです。「何でもありの,まいいか」では,子供の中に芯が育ちません。
春に,数人の保護者の方に「家庭でテレビのつけっぱなしはやめましょう。」と口を出しました。少なくとも食事のときと,夜のひとときはテレビが消えていて,静かな中で過ごすようでなければ,子供は情報を「流して忘れる」ことになってしまいます。つけっぱなしのテレビは,子供に「情報を流して忘れる」「強い印象のことだけを感覚的に受け止める」「論理的に考えるのでなく,感覚的・刹那的に行動を決定する」訓練を施しているのです。(私は,家ではめったにテレビを見ません。もちろん,テレビをつけっぱなしにしていることなどありません。我が家の子供たちにも,強く視聴時間を制限します。1日の中で,読書時間がテレビの視聴時間を超えていると,まずいと感じます。)
◇上でご紹介した保護者の中のある方から,次のようなお手紙をいただきました。
(前略)テレビをつけっぱなしだった我が家で,先生のご忠告によりテレビを消して,一番先に調子がおかしくなったのは,主人と私でした。でも,何度か挫折しながらも続けてみました。すると,まず「沈黙」が気になりました。考えてみれば,夫婦でも親子でも静かな中での会話がないのです。でも,読書の時間が増えました。(中略) 今,○○の中に,何かしっかりしたものが育ってきています。私に対しての口ごたえも,理屈っぽくなりました。前にあったことをふっと思い出して,「あのときはこうだった。」と話してくれてびっくりすることもあります。漢字や計算も,1年生の時はまったく身についていなかった,というか「この子はこういう細かいことは覚えられないんじゃないか」と思っていたのですが,かなりしっかりと覚えるようになりました。父親も私も変わりました。先生に感謝です。 |
このお母さんは,子供の変化をかなり的確につかんでいらっしゃると思います。
◇ま,テレビの例を紹介しましたが,日常の一つ一つがすべて子供たちの心と脳を育てています。「玄関で靴をそろえる」「朝起きたらきちんとはっきりと挨拶をする」「名前を呼ばれたら,はっきりと返事をする」…。こんな生活の中の一つ一つが,「感覚的・刹那的に流れ過ぎていく」生活から「意志をもって自分で切りひらく」生活へと転換させていくのですね。ちょっと堅くなりましたね。ですが,3年生に向けて,私の手を離れる子供たちが生き生きと生きていって欲しいと願い,ちょっと語らせてもらいました。
平成14年3月22日(金) 第95号 2年生お別れ会
◇水曜日は,2年生お別れ会に多数ご出席いただきありがとうございました。また,歌や踊りに積極的にご参加いただき,雰囲気を盛り上げていただき,これにも感謝!です。
当日来られなかった方もいらっしゃいましたので,概略をご報告して,その意味などについておしゃべりをしてみようと思います。
◇子供たちから「先生,最後にお楽しみ会をしようよ」と声が出てから,ほとんどを子供たちにまかせて準備してきました。子供とフラットな関係で「こうしたらどうだろうか。」と呼びかけることはもちろんありましたが,あの集会は基本的に子供たちが自分たちで考えたのです。
といっても,では私は何もしなかったかと言うと,「子供たちが自分たちで決めて進めている」と感じることができるようにするというのが,一番の仕事だったと思います。
◇子供たちに,ああしなさい,こうしなさいと指示を多く出して,「教師が進め,子供は従う」という図式になりますと,子供たちの動きには,空白が生じたり先行きを考えない場当たり的な言動が多くなります。
しかし,子供たちが,「自分で決めて自分で進めている」という意識を持つと,無駄な時間がなくなり,どんどん自分で工夫をしていきます。
◇実は,昨日までの動きの中に,子供たちが自分で決めた部分がかなりありました。
北野の四季の方や瀬見さん,シルバリーの方を招こうというのも,出し物を出そうというのも,私(横藤)に何かやってよ,というのも子供たちの中から出てきた声に従って実現されたことです。
「せっかくお客様を招くんなら,お礼のお手紙でも書くかい?」と投げかけてみると,「うん,書く書く」。これは,私の方からですが,やはり子供たちの意識はつながっているわけですね。
◇そして,当日の子供たちの動きはアドリブの連続です。当初打ち合わせになかった言葉がどんどん飛び出します。例えば,ゲームでフルーツバスケットをするとき,親子で隣合わせに座ったところには,同じ果物の名前を割り当てていました。
「今日から友達」を歌うとき,北野の四季からいらしたお年寄りの方と手をつないだ子たちは,「座っててもいいよ」とそっと言っていました。(結果的には,お二人のお年寄り共立ってくださいましたが。)
こうしたアドリブのどれもが適切でユーモアにあふれ,自然でした。「自分で決めて進めている」と感じているから,教師の方を振り返らずに,堂々とアドリブを出します。それは,ごくごく当たり前に見えて,とてもうれしい光景なのでした。
◇前の方に出た子供たちの動きも,少し照れてしまった子もいましたが,ぐずぐずもじもじしていることがなく,テンポよく発表していましたね。感謝の言葉も,その子らしさが出ていて,とても微笑ましかったと思います。
◇瀬見さんの読み聞かせ,渡辺さんのアドリブの手品とアカペラ「うさぎとかめ」も,お客様にリクエストしてしまうというところが何ともすごいところでしたが,子供たちにしてみれば,まったく自然な交流なのでしょう。また,おそらく瀬見さんや渡辺さんにとっても,きっととてもうれしい時間だったに違いありません。
◇子供たちは,すごい力をもっているなあ,と改めて感じさせられた1コマでした。
子供たちを,受け手にしておいてはもったいないのです。うんと子供たちを「自分で決めて自分で進める」立場に立たせてやりたいものだとつくづく思いました。
3年生に進む子供たちが,学校でも家庭でも「自分で決めて自分で進める」という意欲をもって,活躍してほしいなあと心から感じたことでした。
平成14年3月22日(金) 第96号 子供たちの自己評価とそれへのコメント(1)
◇子供たちにとってこの1年間は,どんな印象だったのでしょうか。「自分が,できるようになってうれしかったことや,今1年間を振り返って思っていることを3行くらいで書いてください。」と呼びかけて書いてもらいました。それを,私とのツーショット写真と一緒に全員分ご紹介しようと思います。
板
ぼくは,1年生のときは,あんまりドッジボールがあまりうまくなかったけど,2年生になって先生にきたえてもらってうまくなりました。ありがとうございます。
(翔くんは,うんどうがとくいだったね。そして,うんどうだけじゃなく,ほかの教科もいつも前向きでしゅう中していました。友達にもやさしく,みんなからたよりにされました。この心をいつまでも大切にしてください。)
板
ぼくは,さいしょプールでおよげなかったけど,よこふじ先生が教えてくれたからおよげました。うれしかったです。
(裕くんは,よこふじ先生が言うことをいつもしんけんに,そしてびっくりしながらうけ止めてくれましたね。そのすなおな心,先生はいつもうれしく思っていましたよ。すなおであることは,裕くんのすばらしいそしつです。)
井
ぼくは,国語をいっぱいおぼえました。今も国語をやっています。今のほうが楽しいと思います。
(広くん,さいしょできないと思ったことでも,まず取り組むと,だんだんできて楽しくなってきたでしょう。「先生,やってみたらできた!」とうれしそうに言いにきてくれたことが何度もあったね。3年生もいろいろ「やってみる!」でいこう。)
大
ボールあそびのとき,あてられてばっかりだったけれども,とれるようになった。あい手にあてられるようになった。
(僚くんの中には,がんばればできるようになる力がたくさんたくさんあるんだよ。ボールなげだけじゃなく,かん字だって九九だって音読だって,…。たくさんのことができるようになったでしょう。それと,友達と仲よくなることもだね。自分に自信をもって,ちょうせんする心,やさしい心をわすれないでよ!)
亀
ぼくは,音楽がすきになりました。前はふつうだったけど,もっとすきになりました。歌もうまくなりました。友達もいっぱいできたし,よこふじ先生のおかげでかん字もできるようになりました。
(先生のおかげじゃなくて,彩くんの中に音楽やかん字が得意になれる力がさいしょからあったんだよ。その力はまだまだたくさんあるから,うんといろいろなことや人が好きになれるように,3年生もいろいろなことにチャレンジしてみよう。)
近
ぼくは,さいしょに国語をしたとき楽しかったです。先生が,いろいろなべんきょうを教えてくれました。それでべんきょうができるようになりました。
(亮くんは,さいしょはとても音読に自信がないようすだったんだよ。でもれん習したらぐんぐんのびたね。だから楽しくなったんでしょう。自信がないことでも,やればかならずできるから,自分を信じて3年生もチャレンジしていこうね。)
佐
算数がちょっとできました。かけ算ができるようになりました。とびばこができるようになりました。
(先生は,「翼くんってこのごろ,ずいぶんとしっかりしてきたなあ。」と思っているよ。それは,翼くんがいろいろなことに前向きに取り組んで,自分に自信がついたからだと思います。友達にたいしても,しっかりとしたいけんを言えるようになったね。このちょうしで3年生もがんばろう!)
平成14年3月22日(金) 第97号 子供たちの自己評価とそれへのコメント(2)
塩
ぼくは,2回れんぞくでリレーのせん手になったのでとってもうれしかったです。いたがきくんが1回目の1いでした。2回目はいたがきくんをぬかせたのでうれしかったです。
(良くんがリレーのせん手をめざしていっしょうけんめいにがんばるすがたは,今も思い出せるなあ。けっかも大切だけれどもその取り組むすがたが良太くんのたからものなんだよね。3年生も,けっかを気にしすぎず,楽しいことをたくさんさがそう!)
新
ぼくはさいしょはあんまりかん字をしらなかったけど,よこふじ先生に教えてもらってかん字をたくさんおぼえました。
(かん字のなりたちなど,とても楽しそうに聞いていたね。そして「じゃあ,○○のなりたちは?」って,他のかん字まで広げようとしていたこと,りっぱだなあと思いましたよ。3年生も,自分からいろいろなこと,しらべていける昂くんでいてね。)
菅
ぼくは,体いくがうまくなってとてもうれしかったです。そして,えんぴつのもち方が良くなって,うれしかったです。これからも色々のことをがんばりたいです。
(金田一少年のげきの時は,すごい台本をパソコンで作ったり,そのれん習ではしっかりとかんとくをしたり,…。圭くんはすごいアイディアと力をもっているね。3年生でもその力をしっかりとはっき
してね。)
清
ぼくはドッジボールがうまくなった。あとかん字がうまくなったよ。あととびばこがうまくなったよ。
(できるようになったことがたくさんで,うれしいね。それは司くんが,そのことにきちんと取り組んだからだよ。とくに,2学きのと中からは,いろいろなことにていねいに取り組むようになったね。3年生でもていねいさをわすれないように。)
土
ぼくは本を読める。クレヨンもできたよ。九九もできたよ。えのぐもできたよ。べんきょうもできたよ。
(本当だ。知くんができることがたくさんふえたね。おめでとう。それと,友達となかよくすることも,たくさん学んだね。いつも,明るくて元気いっぱいの知くん。3年生もできることをどんどんふやそうね。)
矢野晃槻
ぼくは,算数のかけざんの答えがすぐにでます。それは先生が教えてくれたからです。ぼくはようちえんのときからの友達のほかに友だちがいっぱいできました。
(教室がよごれていると,「先生,ほうきではいてもいい?」とサッときれいにしてくれるようになったね。とてもうれしかったよ。そういう心が大きくなったから友達もふえたんだと思うよ。学習もとてもよくできるようになったね。おめでとう。)
新
わたしは,先生にとびばこを教えてもらってよくできるようになりました。かん字とかもいろいろできるようになってうれしかったです。
(先生が教えたからじゃなく,結さんの中にできるようになる力があったから,いろいろなことができるようになったんだよ。友達にもいつもやさしくできたね。このやさしさとがんばりで,3年生も楽しくやろう!)
平成14年3月22日(金) 第98号 子供たちの自己評価とそれへのコメント(3)
加
わたしは,よこふじ先生がべんきょうを教えてくれたおかげで,算数や国語やいろいろなことをできるようになりました。
(先生のおかげじゃなく,いつも芽さんがしんけんに取り組んだから,いろいろなことができるようになったんだよ。とびばこだって,あせをいっぱいかいても,と中でやめようと思わなかったからとべたんだよね。自分に自信をもって,3年生もチャレンジ!)
神
わたしは,一りん車が前より上手になってうれしい。足もはやく走れるようになったよ。絵も上手になったのでうれしいです。
(新しいことをはじめる時,「しっぱいしたらどうしよう。」って考えすぎると,なかなかうまくいかないね。優さんは,だんだんしっぱいをおそれなくなってきたから,新しいことがどんどんできるようになってきたんだね。)
熊
えんぴつのもち方がよくなった。ボールが遠くにとばせるようになった。べんきょうが楽しくなった。
(つさんは,いつもすなおに先生が言ったことをじっ行してくれました。正しいやり方がみにつくと,いろんなことが楽しくなっていくんだね。友達にもいつもやさしくしてくれてありがとう。3年生も,このちょうしでがんばって!)
小
えんぴつのもち方がよくなった。とびばこがうまくなった。うれしかったです。
(だれにでもやさしくしてくれたね。千さんは,いつもすなおに先生が言ったことをじっ行してくれたから,いろんなことができるようになったんだよ。3年生もやさしさとすなおさを大切にね。)
坂
わたしは,プールでおよげなかったけれど,2年生になったらおよげるようになりました。とってもうれしかったです。
(小さんは1年間,日記を書きつづけたね。そのがんばりはりっぱだなあと思ったよ。後半は,自分の思ったことも書けるようになってきた。これからも自分の思ったこと,感じたことに自信をもってほしいなあ。)
佐
わたしのよくなったことはとびばこです。でも少ししかよくなってないけど,さいごでつっかかっちゃうの。先生がきたえてくれたからよくなったの。3年生になったらとびばこをとべるようになりたいです。
(優さんは,これを書いた後にとべるようになったんだね。おめでとう。とびばこだけじゃない,さいしょは「できない」と思うことでも,少しがんばればできるようになるんだよ。自分に自信をもって3年生もがんばろう!)
清
わたしは,冬休み中にさか上がりができるようになってうれしかったです。それによこふじ先生のおかげで100マス計算がはやくなりました。ありがとうございます。またわからないことがあったら教えてください。
(真さんは,自分できめたことに向かって,ねばり強く取り組めるところ,そしていろんなことを計画できるところがすばらしいね。3年生になってもこの力をどんどんはっきしてください。)
平成14年3月22日(金) 第99号 子供たちの自己評価とそれへのコメント(4)
竹
わたしは,1年生の時はあんまり算数がうまくなかったけれど,九九が言えるようになりました。うれしかったです。
(学習は,きちんと聞いて,きちんとれん習をすれば,かならずできるようになるんだよ。美さんは,そのどちらもきちんとするくせがついたね。これから,どんどんのびていくことでしょう。楽しみです。)
服
わたしは,先生がとびばこを教えてくれたので,とびばこ5だんがとべるようになりました。さいしょはとべるかな?と思ったけれどとべるようになりました。うれしかったです。
(先生は,ほんのちょっとお手つだいをしただけですよ。とべる力はもともと菜さんの中にあったんですね。ほかのことも,みんなそうだよ。自分の力をどんどんほりおこしていってね。人やしぜんへのやさしさもいつまでも大切にね。)
林
わたしは,かん字がうまくなりました。足もはやくなったしうれしいです。先生のへんじどうぞ!
(由さんは,アイディアがすぐれているし,ノートへのれん習もするようになって,力がのびたね。また,人の気もちがすっとわかるところがすばらしいと思っています。3年生も,人にやさしく自分の力をのばそう!)
藤
わたしは,北野の四きに行ったときモーニングむすめをおどった。あと今りょう理がうまくなった。
(生活科でやったお手つだいを,その後もずっとつづけたんだよね。すごいなあ。お母さんがかぜを引いた時に,黎さんがとてもたよりになったそうだよ。どんなことでも,やればできるんだね。3年生も明るくがんばろう!)
本
わたしは歌とおどりが,だんだんとくいになりました。先生が,べんきょうをいっぱい教えてくれて頭がよくなった。
(真さんのおどりは,しっかりリズムにのっていていいなあ。歌も,大きな口を開けて歌うようになったね。どんどん自分の力で伸びていく真歩さんをうれしく思うよ。3年生になっても元気に歌っておどろうね。)
村
わたしは,ドッジボールがつよくなってうれしかったよ。かん字じもいっぱいおぼえれたよ。あとテストのせいせきもよくなってうれしかったです。
(本当にドッジボールの時の玲さんは,すごくかつやくしたよね。思い切って,さっとボールに向かっていくすがたに,いつもかん心させられたよ。3年生になってもいろいろなことに,思い切って取り組んでいこうね。)
高
わたしは,かん字をおぼえて半分い上はかん字を書けるようになりました。足もだいぶはやく走れるようになりました。
(てん入してきたときは,声も小さくて少ししんぱいしたけれど,すぐに友達ができて,今ではとっても元気だね。学習のしかたも,はやくおぼえてすぐに元気にいろいろできるようになったね。3年生もこのちょうしでがんばろう!)
平成14年3月25日(月) 第100号 別れにあたって
◇とうとう最後の日がやってきました。そして,「ワンダー!」も最後の号,無理矢理の100号となりました。
長い間(短いかな?)のご愛読,ありがとうございました。さて,先日の懇談でお話ししたことを,もう一度ここに書いておきたいと思います。
◇人には相性というものがあり,できれば私と違う担任に受け持ってほしかったと思う子や保護者の方もいらしたことと思います。
しかし,縁あってこの学級を1年間担任させていただき,私は幸せでした。また,子供たちは大きく成長したと実感しています。4月からは子供たちも3年生。新しい学級,新しい担任と一緒に,また輝いてほしいと心から願っています。そうなった時は,私は子供たちから忘れられていくはずです。それが,子供たちにとって一番いいことなのだと思います。でも,もしこんな私でよければ,進級後も子供たちと,そしておうちの方ともつながっていたいと思います。
そこで,今後の私とのつき合い方を記しておきます。(昨年の6年生に,またそれ以前の担任学級に言ってきたことと同じなのですが。)
◇20才までの心得
年賀状は,いりませんが,…。 |
今日までは,子供たちのすべてに私が責任を持ってお預かりしていました。良くも悪くも,子供たちは私の手の平に載せられていました。また,私は子供たちの前に立ちはだかる壁でもありました。「うるさいことをいう大人」でもありました。(オヤジギャグの寒い教師でもありました。)
学校教育とは,子供をもはや学校教育を必要としない人間に育てる営みです。自由に思考し,自由に活躍できるようにするために,時には強制し,叱責したりもしてきました。自由にしてやりたいと,早くから安易な自由を与えると子どもは低いレベルに留まり,結果として不自由な一生を送ることになるからです。教育の矛盾する原理です。
しかし,今日を境に私はそれらの強制力をかなり失います。もう,これまでのように私の方を見て生活する必要はありません。新しい仲間,教師の方をしっかり見てほしいのです。だから忘れてくれる方が望ましいのです。私のことなど思い出す時間がないほど充実した人生を歩んでくれることが,私が確かな仕事をしたという証拠でもあるのです。それを願って,厳しくしてきたのです。そして,そうだから私はいつもさびしい。
調子のよい時は,年賀状もいりません。「便りがないのはよい知らせ」だと思うことにしています。(でも,年賀状等はいただいたら,必ず返事は出します。)
◇しかし,人生うまくいく時ばかりではありません。時に,困ってどうにもならないことがあることと思います。そんなときは,私でよければいつでも相談に乗ります。
かつて,3年ぶりに「会いたい」という電話をもらった子(複雑な家庭の子でした)に会うため,静岡まで行ったこともあります。暴走族から抜けられなくなった子のために,小樽まで行って族のカシラに会って交渉したこともあります。失恋して涙が止まらない子と,朝まで語り合ったこともあります。
少々年を取って動きは鈍くなっていますが,いつまでも,子供たちの担任のつもりです。
◇20才からの心得
一緒にお酒を飲みたいな |
20才を過ぎても,もちろん基本的には上と同じです。そして,一つ増やしたいこと,それは,一緒にお酒を飲みたいということです。
いえ,お酒でなくてもいいのです。居酒屋あたりで,私はお酒,相手はジュースでもいいのです。がんばりや悩みをじっくりと聞きながら,共に時間を過ごしたいのです。
かつての教え子と語りながら(やっぱり説教口調になって,あれこれ押しつけながら,と家人は言いますが),酌み交わすお酒の味は格別です。私のささやかな贅沢です。そのメンバーに,この子たちも加わってもらえるなら,とてもうれしいです。
◇以上,たった2つが私とつき合う方法です。シンプルでしょ?若い頃から,この方針でやってきて,多くの子に忘れられ,少しの子に再会し,お酒を酌み交わしてきました。つくづく私は幸せなやつだと思います。
◇よく,自分の教え子が,よい大学に入ったとか,有名人になったとかを自分の誇りにする人がいます。私は,そういう生き方を選びません。大学に受かったとか,成功しているという報告を受けるより,ちょっと相談してみるかと,困っていること,悩み事,やっかいなことを持ち込んでもらえる教師でいたいと思います。
もちろん,何もしてあげられないこともあります。でも,電話で話を聞くくらいならできると思いますので,そんな時に思い出してくださいね。子供たちも,おうちの方も。
◇最後の日,やはり授業で締めくくろうと考え,黒板に右のように書いておきました。
わっはっはっは まど・みちお ともだちいるぞ いっぱいいるぞ 三年生だぞ わっはっはっは |
まず,ここまでを元気に何度も読もうと思います。
そして,この続きを考えます。
( )
わっはっはっは。
と,2行あって終わりです。
さて,( )の中にはどんな言葉が入るでしょう。
(ちょっと考えてから先に進んでくださいね。)
まどさんの原詩では(かぜふけあめふれ)なのです。何とも爽快な,明るくたくましい心ではありませんか。
子供たちが,少々の困難を「わっはっは」と笑い飛ばしてぐんぐん大きくなってくれることを祈って,この詩をこの子たちとの最後の授業にしようと思ったのです。(原詩は「一年生」ですが)
◇最後に呼び捨てをお許しください。
翔,裕,広,僚,彩,亮,翼,良,昂,圭,司,和,晃,結,芽,優,つ,千,小,優,真,美,菜,由,黎,真,玲,瑞。この1年間ずっとみんなが大好きだったよ。ありがとう。サヨウナラ。