小杉放菴研究舎|2012年度の記録

2012(平成24)年5月 ▲

今年の放菴忌について

2012/05/09

 今年の放菴忌も、何事もなく、無事に終了しました。

 ただ、参列者が少なかったのは残念です。

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小杉放菴の墓前にて

 墓参後は、小杉放菴記念日光美術館で、〈所蔵作品撰part1-小杉放菴〉展を鑑賞し、日光鱒寿司本舗の特製弁当をいただいてから、神橋に集合した花家体(弥生祭前夜祭)を見学しました。

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弥生祭前夜祭

放菴の足跡をめぐって(取手/牛久)

2012/05/09

 5月1日に、茨城県取手市における小杉放菴の足跡を調査しましたので御報告します。

 小杉放菴(未醒)は、1903(明治36)年8月に、田岡嶺雲(中国民報主筆)と佐藤秋蘋(いはらき主筆)らの紹介で、小川芋銭と知り合いました。

 小杉放菴は、小川芋銭の紹介で、取手の篤志家・宮文助と知り合い、その縁により、宮文助のもとに、森田恒友、中川一政、木村荘八、岸浪百草居、公田連太郎ら、多くの文人墨客が集まることになります。

 宮文助は、それまで、蛇行していた利根川が、増水するたびに氾濫を繰り返し、住民が難儀していたのを見かねて、現在のように、真っ直ぐな川に改修しました。

 このような功績をのこした宮文助を称え、小杉放菴が撰した碑文には、「……此の風骨を慕ふも能田夫と漁夫文人と墨客貴紳と官吏と皆楽しみて平等の交り於結びたり…」と記されており、多くの人 に慕われていたことが分かります。

 この碑文の題字は、公田連太郎が揮毫してます。

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宮文助翁顕彰碑(常圓寺境内)

 その後、小川芋銭を偲んで、牛久市へと向かいました。

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小川芋銭の旧居

 牛久市にある、小川芋銭の旧居「雲魚亭」に立ち寄りましたが、 休館日だったので、庭から拝見し、菩提寺「得月院」で墓参しました。

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小川芋銭の墓

2012(平成24)年7月 ▲

第19回研修旅行のお知らせ

2012/07/31

 第19回研修旅行を開催します。

 既に会員には御案内していますが、「風の盆」の研修旅行を下記のとおり開催しますので、御参加の程、よろしくお願いします。

期日: 9月3日(月曜日)~4日(火曜日) 会費: 20,000円

 募集人員は45名、最少催行人員は20名です。

 最少催行人員に達しない場合は実行しませんので、大勢の方の参加をお待ち申し上げます。

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今年のTシャツのデザイン

2012(平成24)年9月 ▲

「風の盆」(第19回研修旅行)

2012/09/13

 第19回研修旅行は、無事に終了しました。

 日光を出発時の天候は最良でしたが、長野県の一部や、北陸自動車道などで大雨に見舞われたため、踊りは半ば諦めていましたが、富山I.C.を下りると、不思議と小降りになり、予約の駐車場にバスを駐車した頃には、雨が上っていました。

 到着後は例年どおり、観光会館から「おわら資料館」まで、町の散策をして杉風荘に入り、夕食の鱒寿司と、古川さんからいただいた地酒「風の盆」(福鶴酒造)2升を平らげて、花付を待ちました。

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男踊り

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女踊り

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踊り場での輪踊り

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小杉放菴の終焉の地、安明荘跡にて

 「風の盆」の終演後は、越中八尾駅での「見送りおわら」を見物し、妙高温泉の香風館で朝食をとり、入浴と仮眠、昼食をとったあと、安明荘跡に向かいました。

 その後、小諸市の「懐古園」を見物し、全員、無事に帰宅いたしました。

 来年は、「風の盆」研修も10回目になります。

 特別企画を行ないますので、乞御期待(^^)

越前和紙職人・岩野家の所蔵作品展が始まる!

2012/09/29

 本日より、小杉放菴の専用の画紙「放菴紙」を漉いた岩野平三郎家に所蔵されている作品の展覧会〈越前和紙の魅力 小杉放菴と岩野平三郎〉展が始まります。

 小杉放菴と同時代の画家・横山大観、竹内栖鳳、冨田渓仙らの作品も展示されます。

 小杉放菴は、とくに画紙へのこだわりが強かったことも、展示されている岩野平三郎への注文の手紙から伺えます。

 画家の名が付いた画紙は「放菴紙」と「栖鳳紙」の2つしかなく、小杉放菴は、「自分が死んだ後は放菴紙は漉かないで欲しい」と伝えたため、現在、「放菴紙」は漉かれていません。

 此の展覧会にあたり、小杉放菴研究舎が、岩野家に何度となく足を運び、コーディネートを行ないました。

 岩野家の所蔵作品は、ほとんど公開されることがありませんので、今回の展覧会は、きわめて貴重な展示となります。

 ぜひ、御覧いただきたく存じます。

2012(平成24)年10月 ▲

新聞記事に載る……

2012/10/02

 『下野新聞』10月1日のデスク発信「寒暖計」に、小杉放菴がとり上げられました。

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2012(平成24)年10月1日付『下野新聞』より

 「翌日、地元紙に「交流」の記事が載るのが恒例となっている……」

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2012(平成24)年9月4日付『北日本新聞』より

第20回研修旅行のお知らせ

2012/10/02

 記念すべき第20回の研修旅行の日程が決まりました。

 10月29日(月曜日)から30日(火曜日)です。

 今年の計画でお知らせしたとおり、小杉放菴が1941(昭和16)年に作詞した謡曲「象潟」を謡い継いでいる「あきた観世の会」の皆さまと、29日に交流会を行ない、象潟の現地と小杉放菴に所縁の秋田の美酒「太平山」の小玉醸造を見学します。

 旅程や会費などの案内は、今週中に郵送します。乞御期待!

2013(平成25)年1月 ▲

秋田・象潟交流の旅(第20回研修旅行)

2013/01/16

 なぜ、今頃にと叱られそうですが、御容赦を願います。

 昨年の10月29日と30日に、小杉放菴の足跡を辿り、秋田県を巡ってきましたので、御報告します。

 29日に、小杉放菴が1941(昭和16)年に作詞し、観世流の谷村直次郎氏が作曲した謡曲『象潟』を謡い継いでおられる、「あきた観世の会」(秋田県観世流謡曲連盟)の皆さまと交流を行ない、『象潟』を御披露いただきました。

 この会では、1999(平成11)年7月2日に小杉放菴記念日光美術館で公演された『象潟』(シテ役は、 元・栃木県知事の渡辺文雄氏)の新聞記事をインターネットで見て、これを期に、関係者に協力を依頼し、秋田の謡曲として謡い継いでいるそうです。

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秋田民俗芸能伝承館での交流会

 その後、銘酒「太平山」の蔵元である小玉醸造株式会社を訪問し、工場のあまりの広さに驚きました。

 『放菴日記』の1932(昭和7)年9月25日の項には、次のような記述があります。

……十時の汽車にて羽後飯塚に行く、太平山の酒元 小玉家に行き 酒作る工場をみせもらい 発動船にて八郎潟に泛ぶ……

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小玉醸造株式会社の工場

 翌30日には、『奥の細道』で有名な象潟に行きましたが、「道の駅」が出来ていて、そこの最上階の展望台に登ると、九十九島の名残の様子が良く分かりました。

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坩満寺

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象潟

 その後、酒田市に向かい、同地が生んだ鬼才、写真家の土門拳を記念した「土門拳記念館」にて、迫力ある写真を堪能しました。

 とくに、今回の展示が東日本特集でしたので、日光東照宮の「陽明門」「唐門」「眠り猫」の3点が展示してありました。

 この報告を、土門拳の愛弟子であった西川孟(孟宏)先生に伝えようとしたところ、昨年10月25日に逝去されたとの喪中ハガキをいただきました。誠に残念の極みです。

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土門拳記念館

主宰の講演について

 来たる2月3日(日曜日)に、鹿沼市文化協会と栃木県文化協会が主催する、第4回鹿沼市文化セミナーが開催されます。

 この、たいへん権威のある文化セミナーに、柳原主宰が講師として招かれました。

 昨年は、文星芸術大学学長の上野憲示先生、その前には、ノンフィクション作家/評論家の柳田邦男先生と、たいへんな先生方の後に依頼されたので躊躇しましたが、美術館の会議で上野先生と御一緒したとき、受けていいものやら伺いましたら、「どうぞおやりになって下さい」と励まされましたので、厚かましくも講師を引受けました。

 ただ、講演内容は「おわら風の盆と小杉放菴」なので、講演だけでなく演技を「おわら保存会」に行なっていただきます。

 残念ながら入場券は、昨年中に完売してしまいましたので悪しからず。

2013(平成25)年2月 ▲

鹿沼市文化セミナーでの講演

2013/02/15

 先にお知らせしました、鹿沼市文化セミナーでの講演「おわら風の盆と小杉放菴」と、「越中八尾おわら踊」の実演が無事に終了しましたので御報告いたします。

 セミナーは二部構成で、第一部は「郷土の歌と踊り」と題し、鹿沼市と栃木県内で活躍されている、民謡や民舞、ダンスなどを極めた皆さまの歌と踊りが、歓迎の催しとして披露されました。

 なかでも、わが小杉放菴研究舎に多大な御支援をいただいた、故・若林治美氏(元・下野新聞社論説委員長)の孫の若林友希ちゃん(小2)は、日本民謡協会少年少女東京大会準優勝の実力の持ち主で、堂々と「那須湯もみ唄」を唄い、大喝采でした。

 その他の皆さんも日本一や関東大会優勝の実績を持つ、大人から子どもまで実力者ばかりの公演でした。

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若林友希ちゃん

 第二部では、柳原主宰が「おわら風の盆と小杉放菴」について講演し、小杉放菴の父親が鹿沼市(旧・粟野町)出身であり、同じく、上久我の出身で、内務大臣も務めた故・湯澤三千男には、東京で世話になったなど、鹿沼との所縁を織り交ぜた話しをしました。

 講演に引続き、「富山県民謡越中八尾おわら保存会」の皆さまに、唄の種類や踊りの仕草の説明を受け、小杉放菴の作詞した「八尾四季」の唄で「おわら踊(女子四季)」が舞われました。

 風の盆に行かれた人も、初めて見る人も、ともに関心しきりの公演でした。

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女子四季

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女子四季

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女子四季

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男踊り

 公演の終了後には、唄と踊りの講習会を催しました。

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唄と踊りの講習会

2013(平成25)年3月 ▲

放菴忌のお知らせ

2013/03/29

 来たる4月16日は、小杉放菴の祥月命日で、今年は五十回忌にあたります。

 すでに、会員の皆様には御案内のハガキが到着していると思いますが、万障繰り合わせの上、御参加を願います。

 当日は、午前10時に小杉放菴記念日光美術館の駐車場に集合してから墓参します。

 その後、美術館に戻って昼食をとり、〈selection 2013 小杉放菴〉展を鑑賞しますので、よろしくお願い申し上げます。

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小杉放菴の墓前にて

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小杉放菴研究舎

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主宰  柳原一興

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