<photo & diary> 9/1夜〜9/2朝 フェリー
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フェリーは 9/1夜 8:00 リエカ発、
翌朝 6:00〜7:00 スプリットに寄港後、
同 8:35 フヴァル島(スタリ・グラッド)着である。
その後、最終的にはドブロヴニクまで行く便だ。これは日程を組むにあたって
ヤドロリニヤ (JADROLINIJA) のサイトでチェックしておいた。毎日運行しているわけではないので注意が必要だ。
直前だって乗れないことはないのだろうが、ベッドを確保したかった。ザグレブではとうとう乗船券を入手できずじまい (その経緯は→
ザグレブ市内5)。そこでここリエカに到着後、真っ先にヤドロリニヤのオフィスへ向かい、フヴァル島までのキャビンをリクエストしたのだった。
「おひとり? シングルはありませんが追加料金でツインを一人使用にすることもできます。あー、でも空きがないわ。4人部屋しか空いていません。こちらは相部屋になります」
やはり遅かったか・・・といっても高い部屋は選択肢から消えているほうが諦めもつくというものだ。4人部屋で構わないと答えると、さらにシャワー付、シャワーなし&トイレ付、トイレもなし、など種類があると説明された。選んだのは
"シャワーなし&トイレ付、窓なし" の部屋(4BB)で、
329kn(5800円強)。これはデッキ---つまり乗船のみ---の2倍ぐらいのお値段だ。
フェリー、Marko Polo号。Marcoでなく、Markoと綴られている。そういえばザグレブでフェリーのチケットを扱う代理店の名前もMarko
Poloだった。
←こちらは乗船券
(キャビン予約伝票と言った方がいい?)
さて、出航のほぼ1時間前になった。フェリーの入口でチケットを見せる。受付係の女性は 「レセプションへどうぞ」 とエレベーターのほうを示した。すぐにやってきた男性が荷物を運ぶのを手伝ってくれる。
ロビー階に上がってチェックイン。チケットの控えと明日の朝食券を渡され、鍵を持った女性に随って奥へ進む。彼女は 「こちらです」 とドアにカードキーを差し込んで去っていった。カードキーといっても旧式の、分厚いプラスチックにパンチ穴が並んだものだが・・・。
先客はいなかった。ベッド・メイキングしてあるのは片側の上下だけで、もう一方はソファーになっている。ってことは予約が入ったのは二人なのかな? かえって不安になってきた。どんな人と相部屋になるんだろう・・・。
とはいえ、このまま狭い部屋にいても退屈だ。すぐにデイパックだけ持って外へ出る。
2フロア上のボート・デッキに行くとバー・コーナーがあったが、テーブル席は早くも全部ふさがっていた。
そういえば来る途中、下の先端デッキにはまだ誰もいなかったし、ベンチも置かれていたっけ!
そこで赤ワインを1杯(10kn)注文し、グラス片手に移動。
暑からず寒からず。そんな爽やかな風に吹かれながら、桟橋の慌ただしい動きを眺めながら、ちびちびワインを舐めながら、出航を待つ・・・。
これはギリシャで覚えてしまった過ごし方なんだけど、なかなか優雅な気分ですよん(^^ゞ。
↑デッキから眺めていた風景。
中程の大きな建物がヤドロリニヤ本社だ。
誰もいなかったデッキ→
グラスを返して、再びベンチに戻ったころには、
あたりはずいぶん暗くなってきた。
20:00、いよいよ綱が巻き上げられ、静かに岸を離れる。
写真は船が向きを変えているころだ。その間に日はとっぷり暮れてしまった。桟橋にはまだ見送りの人々が立っている。彼らに挨拶するかのように、ボーと一回だけ汽笛が鳴った。
しばらくは陸に点在する明かりを眺めていたが、それもほとんどなくなった20:20ごろ、部屋に戻る。
部屋には誰もいなかった。外出しているのではない。相部屋にならずに済んだのだ!
ツインは若干高いうえ、占有するにはエキストラ料金も払わなければならなかったのだから、これはラッキー♪
落ち着いたら眠くなってきた。明朝は寝過ごして下船できなくなっても困るし・・・と、早めにベッドに入る。それから5時間ほど経過した午前2時、目が覚めるともう眠れなくなってしまった。そこで、簡単に身支度をして外の様子を見に行くことにする。
レセプション前、通路、レストランの床・・・いたる所に寝ている人たちがいる。寝袋や毛布にくるまって、あるいはジャケットを掛けるだけで。
バーでも大勢が寝ていたが、中にはテーブルを囲んで小声で話しているグループもいた。ふとコーヒーが飲みたくなる。でも店員が見あたらない。デッキに出てみると、そちらのバーカウンターは完全に閉まっていた。
さすがに屋外には誰もいないが、ジャケットを羽織っていれば寒くはない。そこでコーヒーは諦め、風よけがある端の席にすわって日記を書いたり本を読んだりして過ごす。
1時間ほどして室内のバーへ戻り、ようやくカプチーノ(9kn)を飲むことができた。
一旦部屋へ引き揚げ、6時近くなって
再びデッキに出てみた。そろそろスプリットに到着するころのはず。
昨日は日が暮れていくとともにリエカを発ったわけだが、今度は街が近づくにつれ、みるみる明るくなる。
接岸を見届けてからもデッキの手すりに寄りかかっていた。
大海原をぼーっと眺めているのも気持ちのいいものだが、港の作業、人や荷物の積み卸しなどを見るのもけっこう楽しい。
そうこうしているうちに7時、出航予定時刻になった。到着も若干遅れたせいか、まだ動く気配はないが、私の下船時刻まではあと1時間半だ。せっかくの朝食券を無にしないように、とレストランへ向かう。
並んでいたのはパン (+バター、ジャム、蜂蜜)、袋入りラスク、ハム、チーズ、ジュースといった程度。コーヒーはウェイターがサーブしてくれる。ま、こんなものだろう。
10分ほど遅れて、ようやく船が動き出した。私のほうはというと、そそくさと食事を終え、さっさと荷物をまとめた。
あとはまた外で海を眺める。そんなに外にいる時間が長いんじゃキャビンが勿体ないと思うかも知れないが、ひとりで荷物を持たずにウロウロできるのはキャビンがあればこそ、なのだ。キャビンも相部屋だったら、もっと出入りに気を遣わなければならなかったろうし、持ち歩く貴重品も増えていただろう。それにやはりベッドで熟睡できたからこそ、余裕もあったわけだ。
←まだ雲が多いのがちょっと残念。
8時すぎ、レセプションに鍵を返し、エレベーターで1つ下の駐車場フロアに降りた。
少々早かったが、続々とみんな降りてきて、8:10ごろになるともう200人ぐらいが待機していた。そして予定より早い8:20には出口が開き始めた。
いよいよフヴァル島に上陸である。