9/3 Mon. コトル旧市街そぞろ歩き [2]

ほどなく視界が開けた。また別の広場に出たのだ。さきほどもらったマップで確認したところ、どうやら聖ルカ教会 (Crkva Sv. Luke) の裏手らしい。側壁をみながら正面へまわってみる。

Bratstva i jedinstva広場
聖ルカ教会正面
観光客が司祭になにやら質問していた。
聖ルカ教会内を外から

大聖堂から遅れること約30年、1195年に建造されたという聖ルカ教会は、当初カトリックだったそうだ。それが17世紀半ばになって正教徒住民のための教会に変わったという。

さらには、19世紀まで両者の祭壇が共存していた、なんて面白い経緯もある。もちろん現在その状態を見ることはできなわけだが。

Bratstva i jedinstva広場

ところでこの教会、広場に面しているというより、広場の一部とおぼしきスペースに建っている。
しかも、周囲の建物と微妙に向きがズレているものだから、まるで無造作にポンと置かれたかのような佇まい。小さい割に存在感たっぷりだ。

いっぽう同じ広場の北端に建つ聖ニコラ教会は、ほとんどの教会が西向きなのに、珍しく東南にファサードを持つ。こちらも正教だが、外観は大きくドッシリ。建造も1909年とぐっと新しい。正教教会の特徴でもある、内陣正面のイコノスタシス(聖障)はもちろん、全体的に聖ルカ教会よりモダンだ。

聖ニコラ教会
聖ニコラ教会ファサード
に掲げられている銘板
聖ニコラ教会内部

コトルは、カトリックと東方正教の境界にあたるそうだ。
モンテネグロのごく一部しか訪問しなかったとはいえ、確かにこの先カトリック教会を見かけたのはブドヴァくらいだ。

対してコトルには、双方の教会・修道院が存在する。そのせいか、城壁のすぐ外にあるものや、廃墟と化したものも含めれば、その数はなんと14にものぼる。狭い旧市街にしては、やたら多い。

聖ニコラ教会の左隣、
朽ち果てたドミニコ会修道院跡
さらに進むと
聖クララ・フランシスコ会修道院
(Franciscan Monastery of St.Clara)
に至る。
こちらは、南門 (宿泊しているソベ) 付近の
聖フランシス・フランシスコ会修道院跡
かつてのバラ窓らしき穴から
背後に迫る山が顔を覗かせる。

本日の教会巡りはここまで。他は明日のレポートとなります。

でも、街歩きはまだ終わりじゃないのだ。

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