9/5 Wed. ツェティニェまでの長~い道のり [2]
     奥がアドリア海、手前はコトルスカ湾
もう一枚、アドリア海側の画像を。

こうして展望台に立てば、言葉を失うほどの絶景が目の前に広がっている。

とはいえ、自分でハンドルを握っている間は景色を楽しむどころではないのが実情だ。
ガードレールなし!
カーブの連続なうえに、所々縁石が途切れていることも少なくない。
石が崩れているということは
誰かが曲がり損ねたとか?
10:06  自家用車 vs 観光バス
対向車が現れたりすると、もうドキドキもの。そして、それがまんざら取り越し苦労でもないことを証明するかのように、路肩にハマって立ち往生している車がいた。前を行く観光バスとすれ違う際、脇に寄り過ぎたらしい。ドライバー君が身を乗り出して車の腹を覗き込んでいる。私には手伝ようもないので大人しく待っていたら、気づいてドアを閉めてくれた。
10:08 キャンピングカー vs 観光バス
2分後にはキャンピングカーとご対面。だいたいこんな道のくせして、そこそこ交通量がある主要道路なのだ。
私はしばらくこのバスをリード・ブロッカーにして楽をしたけど、ここまで何台バスを追い抜いたことか。このIVANCOバスも、このあと道を譲ってくれた。
さらに問題は道幅だけにとどまらない。山道だから落石注意の標識をそこかしこで見るのは当然だが、実際にこぶし大~その数倍はあろうかという石が路上にゴロゴロ転がっている。しかもこれが一ヶ所や二ヶ所じゃないからビックリ。石は数ヶ月放置されているんだそうだ。逆に、ボコボコ陥没している部分も少なくない。


10:24  トンネル
このトンネルを抜けたくらいからだろうか。やっとコトルを離れて内陸に向かいはじめた。
正面はTatinac山(1349m)?
右の建物はレストラン
この辺りからツェティニェまで、右手一帯はロヴチェン山国立公園だ。
山間の村を通過中
ロヴチェン山はツェティニェを守る天然の要塞。裾野のツェティニェに王国の首都を築いたのも、この山があったからこそだ。
かつてモンテネグロの統治者にして主教、詩人でもあった人物、ペータル2世・ペトロヴィチ=ニェゴシュ (1813-1851) の霊廟が、この山頂にあるという。そのことからも、この山がいかに重要かが伺える。
行く手を阻む羊
道のど真ん中に羊が倒れていた。ケガで動けないのか?と焦ったが、むっくと立ち上がり、ゆっくり道を譲ってくれた。
いやしかし。このときこそ単に寝そべっていただけだが、今回のドライブ全般を通していったい何匹の小動物が車に轢かれていたことか (>_<)
どの国でも田舎道を走るから、動物も珍しくないし事故も見かける。道路も決してメンテが行き届いてはいない。けど、ここまで盛りだくさんなドライブは初めてだ。ガイドブックにも、「道に落石が転がっている」 「舗装路が突如としてダートになる」 「モンテネグロ人の車は予期せぬ動きをする」 等々、とにかく色々書いてあったけど、まさにその通り。レンタカー会社が "モンテネグロ追加チャージ" を取るだけのことはあるわ・・・。まだ実質一時間しか走っていないというのに、既に悟りの境地に達した感がある (笑)
山の天気は気まぐれだ。ときおり小雨が降って、けっこう冷える。
「TOALET」 の文字が目に入り、ドライブインに車を停めた。ドライブインといっても田舎町にありがちな簡素な二階建て家屋に、別棟のトイレがあるだけなんだけどね。
山間の村を通過中
ついでに中を覗いたら、土産用のワインやオリーブオイルなどが並んでいた。そこで部屋飲み用のワインを買うことにする。誰もいなかったが、しばらく待つと外から店主が戻ってきた。
写真を撮らせてと言ったら
急にかしこまってしまった店主
再び走り出すと、やがて道はまたしてもカーブの連続となる。ただし今度は下り坂。久しぶりのMT車だから、さすがに疲れますな。
11:00 ヘアピンカーブ
11:15 ツェティニェまであと5kmほど
15分ほどでツェティニェの街が見えてきた。


11:23 ツェティニエ市内
市街に入って大通りをまっすぐ行くうち、いよいよ中心部なのだろう。大渋滞に巻き込まれた。えい!ここで右折しちゃえ!と、前の車に続いて脇道に車を向けた。が、ここも渋滞している。それもそのはず。気がつけば行き止まりの駐車エリアだった。
無事、駐車スペース確保!
ラッキーだなどと言ってはいられない。出ようとするバンがこちらに向かってくるんだもの・・・。
"えっ、うそっ、そのまま来たら擦るよ!" 慌ててクラクションを鳴らすと、ようやく運転手は諦めた様子だ。バックして、空きスペースを指さした。ココに入れろということらしい。おお、これは塞翁が馬のごとき展開~♪

時刻は11時30分。出発から2時間半か‥‥。あちこちで休憩しすぎたものね (^^ゞ
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