2004年09月前半の日々の雑記

2004.09.01.(水)
■雑想
 
 巻末の作者コメント開始&ポチへなの人の仕事場訪問漫画がスタートと、マガジンが作者の顔をオープンにする路線に変更した模様。コレは時代の流れのようにも思える。WEBの発達と共にWEBで自分の日記を公開している作者も増えたし、それに伴ってか読者が漫画を話題にする時も「作品」だけじゃなく「作者」にまで言及して話題にすることが多くなったような気がする(例:許斐先生はクール)。とりあえず、楽屋裏を見る感じが普通に楽しいんでこの流れは好きかも。ポチへなの人の漫画面白かった。森川ジョージってこんな人なのか、みたいな。


 本日、下に『指輪物語 二つの塔』の感想を置きますが、コレは以前バラバラに書いていたモノをまとめて、感想ページから一気に参照できるようにしただけなんで、内容は昔書いたものなんであしからず。
 
■J.R.R.トールキン『指輪物語〜二つの塔〜』/評論社
 
◇二つの塔 上1

 「まるでその目の後ろにはとてつもなく大きな井戸があってね、そこには大昔からの記憶と悠長で不動の考えがいっぱいつまってるって、感じなんだ。だけどその表面には現在がきらめいている。」

 ピピンが森のエントの木の鬚おじさんに対して持った第一印象がコチラ。詩的です。ステキに詩的です。
 とりあえずこの木の鬚おじさんが、今回の最ヒットキャラ。指輪物語作中では、第一部のトム・ボンバディルに次ぐヒットキャラです。悟ってる人?っていいよね。
 また、木の鬚おじさんの種族、エントが話すエント語は「名前」がコンテクストを全部含意していて異様に長いという設定とか、やっぱり作者のトールキンは言語学者なんだなぁとシミジミ。

 序盤、相変わらず淡々としていて読み進めるスピードも落ちてたんですが、この愛すべき種族、エントが出てきてから一気に引き込まれました。というか、メアリーとピピンは第一部のラストでメインストーリーからドロップアウトだとばかり思っていたので、最後にエントの大群と共に本筋に参戦する展開はちょっと普通に熱すぎでした。サイドストーリーなのに異様に盛り上がりました。決して戦いを好まない種族であるエントが、長々としたエント語での話し合いの末、結託して参戦するという展開はかなりの燃え展開です。コレは先が気になる。

◇二つの塔 上2

 うむ、エント族燃え。
 何というか、「俺は森が好きダー」と叫びたくなってきます。
 本編はヘルム峡谷の激闘やサルマンVSガンダルフの論戦など燃え度高しですが、全体的に怒濤の下巻への繋ぎの巻でしょうか。下巻は長いこと本筋からドロップアウトしていた主人公フロドがようやく出てくるようなので楽しみです。こんな昔から、主人公置き去りで話が進むというスタイルはあったんだなーとしみじみしていました。
 それにしても内容はえらく文芸的で、一頁一頁の密度が濃いです。特にトールキン言語学ネタ入れ過ぎ、自分ニヤニヤさせられ過ぎ。なもんで分類としてはやはり「文学」ですな。その辺りは日本で大量に出版されてるライトノベルのファンタジーとは一線を画しています。

◇二つの塔 下

 読了ー。

 前巻までとはうって変わってフロド、サム視点からのみっちり350Pでした。面白かったけど疲れた…。

 P39のフロドが聞いた「過去からの声」とか良い。

 「死んだっていいとな!たぶんそうかもしれぬ。生きている者の多数は死んだっていいやつじゃ。そして死ぬる者の中には生きていて欲しい者がおる。あんたは死者に命を与えられるか?もしできないのなら、正義の名においてそうそうせっかちに死の判定を下すものではない」

 コレは一体誰の声?って辺りで小論が書けそう。文学だなー。

 最終章「王の帰還」はまだ購入してないので、僕的に指輪物語はここで一区切り。「二つの塔」ってあたりから塔での最終決戦が描かれるのかと思ってたんだけど、まだまだ最クライマックスの一歩手前のところで終わっているので気になるところではあるんですが。

 それにしても、この評論社の文庫、表紙の象(じゅう)もいい感じなんですが、表カバーを外してみると、レッドの装飾に真ん中にどどーんとTOLKIENの文字が入っててカッコいいな。
 

2004.09.02.(木)
■雑想
 
 9月に入ったということで、

 「これがおれのスケジュールだ!! おおっ、なんと可能性と希望に満ちたやる気の出るスケジュールなのだ!!」(前杉英雄)

 という感じで今日は9月のスケジュールを作成したりしました。

 うむ、過密

 希望とか、可能性とか実はあんまりなく、ノルマが山積している印象。コレは、8月は案外時間作れたんで3日に1冊などというハイペース読書を慣行していたけど、今月は激しく無理。今月は7〜10日に1冊くらいを目標に妥協しておこう。普通の大人って、コレくらいな気がするし。


 今月はRPGで言えばレベル上げの期間だろうか。一ヶ月後くらいのボス戦に向けてひたすら地味な積み重ね。だいたい、研究業も翻訳業も基本はRPGに似ている。長いスパンで目標(論文や翻訳原稿の完成)を立て、ひたすら地味に情報収集。得られた情報から棄却される可能性を捨て、取り入れられるものは取り入れてで真実(新たな知見を含んだ論文・原文の意図を汲みかつマーケットに対応した訳文)へ向けて近づいていく。目的に向けて地味な作業を繰り返し、かつ攻略後の達成感を得るのを楽しみとしている辺りが似ている。RPGはドラクエ7以来やってないが、最近人生がRPG化してきたかもしれない。コレは、ロック人生を目指してる僕的にはあまり違和感がない感じ。激しく、素人には勧められないが。
 

2004.09.03.(金)
■雑想
 
 『武装錬金』4巻を探して深夜のコンビニ巡り。(挨拶)

 12件目でようやくゲットできた。しかも1冊だけ入荷してたヤツ。勿論他のWJコミックは普通に5〜10冊入荷してるのに。改めてこの漫画の立ち位置が分かった感じ。


 この先しばらくの話題表ー。というかほとんんど自分用の購入予定リストですが。
   
9/7(火)村上春樹『アフターダーク』僕っていうか母パンダが多分買う。今度はどんな話なのか。相変わらずだけど幻想系を希望
9/8(水)宇多田ヒカル(Utada)『EXODUS』今年の私的No.1アルバムと既に決定してるようなもの。
9/11(土)仮面ライダーブレイド『MISSING ACE』劇場版。キングフォーム(仮)がTV版に先駆けて登場の模様。やはりラストバトルに期待。
9/24(金)『おジャ魔女どれみナイショ』1巻レンタル出来るかな?最高の(ももちゃんが)5年生時代ということで、ワクワク。
9/30(木)岩本隆雄『夏休みは、銀河!』1巻甚だしく発売日があてになりませんが。とりあえず、なんでもいいんで出してくれ、みたいな。
10/1(金)今野緒雪『マリア様がみてる 特別でないただの一日』マリみて新刊。既に発表されてる紹介文より、『とりかえばや物語』が絡む模様。これは、山内直美『ざ・ちぇんじ』を読んで予習するしか。
未定『クラナド』のサントラコミケでは既に販売となってるモノ。一般販売はいつだろうか


 そんな感じですが、とりあえず本日は、

 和月伸宏『武装錬金』4巻
 久保帯人『BLEACH』14巻

 と購入。
 
■和月伸宏『武装錬金』4巻/WJコミック
 
 ずっと、桜花=『るろうに』の巴、秋水=縁or剣心ということを言っていたのだけど

 桜花にていて:「途中から少し『るろうに剣心』の雪代巴が入ってます」
 秋水について:「桜花同様、途中から少し『るろうに剣心』の雪代縁が入ってます」

 との作者コメントから、結構当たっていたということが判明(剣心はあんまし関係なかったみたいだけど)。

 でも、桜花死にかけシーンと巴死亡シーンが非常に似ている点について、

 「ホントだ!ソックリビックリだ!!まったく意識しないで描いてた…。やっぱりこの二人は巴と縁のリボーンキャラなんだなぁ。しみじみ」

 なんてコメントしていることから、どうやら最初からプロットを組んで意図的に似せたワケではないらしい

 こ、この話は何かイイな。無意識なんだけど、深層意識に自キャラの影響が組み込まれていた!みたいな。

 「マンガの影響力をあなどるなよ……一番、影響を受けるのは、作者だからな!!」(『吼えろペン』より)

 を、地でいったみたいな。

 結果として、『るろうに』と『武装錬金』の両方の読者にとってはエラく感動的なテイストになってるのが熱い。やっぱり、ギリギリまで今度も巴と縁の物語は悲譚なのか……と思わせといて、そこで、武装錬金にだけ存在するカズキの「あきらめるな!」が飛び出すという。

 「心のどこかで報われる縁を見てみたかったんだろうなぁ」

 とか言ってるけど、無意識の産物にしては出来すぎですぜ、コレは。エンディングほんとキレイだし。依存をやめてそれぞれ歩み出すっていうラスト。「花の香り?」のラストシーンが、ほんとステキ。2巻のラストといい、エンディングは出色。

●秋水とカズキの剣劇は省略
 人気とか、色々考慮してるらしい。『るろうに』の剣劇好きだった読者としてはじっくり絵を楽しみたかったりもするんですが、しょうがないですね、ぶっちゃけ、この漫画人気無いんで、多数の読者が望まない部分はガンガン省略していかないと。

●太と細
 使い捨てのやっつけキャラと作者自ら存分に暴露してるのが相変わらずステキです。大丈夫、読者もそんなことは分かっていた!

●他
 ソードサムライXについてとかもうちょっと聞きたかったかな。版権の関係で自作に登場させるのは無理かなぁ、とか言ってたのをどうやってクリアしたのかとか。やっぱり頭にソードをつけたからOKッ!とかだったの?

◇補
 33話のラストの「共に生きることを誓いますか?」の部分と、34話のラストの「花の香り?」の両方の部分で使われてる香りを表現したと思われるトーンが、一つの記号なんでしょうな。二人の関係が依存し合ったマイナスのものじゃなく、前向きなものに裏返ったのを表す記号。言葉と絵の媒体である漫画の、絵の部分を表現に活用していていい感じ。
 

2004.09.04.(土)
■雑想
 
 多忙につき雑想も感想も今日は無しで。いやー時間、あるいは同じ時間で高速で活動できる能力(ちから)が欲しいですな。


イーブックオフなんかで
 色々探すんですが、まあめったに見つからないですね。目下手に入れたいなぁと探しているのは、島本和彦『逆境ナイン』、福井晴敏『月に繭 地には果実』、ボルフ『こちらB組探偵団』シリーズ、あたりですわ。
 

2004.09.05.(日)
■雑想
 
 今週のブレイド&プリキュアはめちゃめちゃ面白かった!徹夜明けだったんで視聴したら寝ようと思ってたのに、興奮して眠れなくなってしまったくらいに。こういう週があるから観るの止められないんだよな、この時間帯の子ども番組。

 この日曜朝枠、OP変更とかED変更があるとしたら9月の一週目からなんだ。覚えておこう。
 
■第31話「53番目の存在」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 新OPめちゃめちゃカッコいい!限りもなくアクションヒーローチックな楽曲。これは、発売されたら買おうかしら。

 そして、本編も今週はめちゃめちゃ面白かった。観続けて良かったと思えるほどに。複数の物語要素を同時進行させて惹きつけます。だいたい4つくらい?要素。

 1つ目は、遂に出てきた主人公剣崎くんの謎。今までの所、前の橘さんと睦月の会話から、何かしら他のライダーにない特別な要素が剣崎くんにはあるらしいという含みが伏線で張られていただけだったんですが、今回遂に、剣崎くんをオンリー指定で狙う謎のアンデット登場で剣崎くん物語が開始。そこに絡む栞父。おお、なんかめちゃくちゃ面白そう。今まで主人公なのに剣崎くんメインの話はほとんどなく、どちらかというと始の話辺りが作中全体の占めるウェイトが高かったんですが、遂に。今までの剣崎くんの薄さは、ここから密に描くための意図された薄さだったと信じますよ?

 2つ目は、相変わらず、始=ジョーカー絡み。ジョーカーは封印されたアンデットの力が行き着く場所ってことで、全部のアンデットが封印された暁にはラスボスになってしまうことが明らかに。しかしながら、物語序盤からDouble Jokerが伏線として張られているので、ジョーカーは二枚。始がラスボスになって、剣崎苦悩の闘いというラストは、残念ながら考えにくい。まったく複雑に考えなければ、ラスボスはもう一枚のジョーカー絡みで、それと闘う4ライダーというのがラストとしてはありそう。新OPの4人が拳を付き合わせる暗示も生きてくるし。

 3つ目は、これも継続中で睦月の更正物語。冒頭から公僕に喧嘩を売るなど無茶なことを重ねていましたが、いったいいつになったらこの人は更正するのか。アンデットの中では作中重要度が高い蜘蛛二人が憑いているので、何かとストーリーの転がり方に影響しそう。

 4つ目は、これは一時的な要素でしょうが、新たなキングアンデットの登場。公式サイト見た感じだと、時間止めるアンデットの方はキングの手下なのね(この能力が手下止まりなのもどうかと思うが)。キングの本体は別にフォルムが用意されていると。こいつがいつ倒されるのか。最強カード→最強パワーアップに繋がると思うので、クライマックスのタイミングが推し量れます。去年はブラスターフォーム出てきたの何話くらいだったっけなー。

 そんな感じで、複数の要素が同時進行の今回は非常に面白かった。コレ、それぞれの要素を個別に決着つけるんじゃなくて、要素間を影響させながら盛り上げて決着つければ、すごいエンタメエンタメしたことになりそう。

 どうでもいいけどスカラベアンデット超プリティー
 
■第30話「炸裂!プリキュアレインボーストーム」/ふたりはプリキュア感想
 
 こっちも今週はすっごい面白かった!

●ポルン
 おジャ魔女でもハナちゃんを育てるどれみ達という形で、「母性」をちょこっとテーマに絡めていましたが、プリキュアでもそれを入れているのかと思いました。メップル、ミップルを既に世話していましたが、より手間がかかるポルンが出てきたことで、子育て、それに必要な母性みたいな要素がより意識されやすくなったように思います。

●番人
 番人とポルンの絡みをギャグ調で序盤に描いておいて、その描写がクライマックスの番人からポルンへのプリズムストーンの受け渡しというイベントで効いてくるのがすごいイイ。あと番人は白派なんだ。どっちが好みという描写とか別になかったような気がするんだけど、それがかえって面白かった。

●プリキュアマーブルスクリュー
 深読みすれば、白と黒に分断されることで破れたってことで、二種相克では弱いってことが言いたかったのかもしれないですな。それよりも7色が混じり合った虹色は強いと。

●プリキュアレインボーストーム
 されど、今回の魅力はコレ。とにかく絵ですよ、絵。アニメの魅力はやっぱし動く絵かと再確認。ブレスレッドをした方の腕を二人同時にシュタって振ってから拳を突き出すところがスゲーカッコいい。その後の自分の技の勢いに押されて二人が後ずさる部分の絵も。美麗アクション絵。コレがアニメだ!ってのを見せてもらった感じ。

 エンディングも敵部分差し替え&ポルン追加ってことで、とにかく満足な回でした。
 

2004.09.06.(月)
■今週のWJ
 
 多忙につき3作だけ。

●DEATH NOTE

◇ミステリ風に
 可能性は8人、第三のキラは誰?というのをやる模様。名前出てないヤツが犯人なんじゃん?なんて安易に検証してみたら、ちゃんと8人とも名前出てた。残念。
 探偵役にLと月ということで、敵だったもの同士が協力して犯人を捜すの燃えって感じで、番外編的な物語として楽しめばいいのかというと、そうでもないんでしょうな。月のゴールであるLの本名を知ってLを殺すこと。LのゴールであるDEATH NOTEによる殺人の証拠を挙げること。この二つに関して、一方がゴールに近づけばもう一方もゴールに近づいてしまうというハラハラ感がDEATH NOTEのウリだと思うんですけど、ちゃんとその辺りは踏まえた展開になってると思います。つまりLの方としては、第三のキラを捕まえることでDEATH NOTEの秘密に迫ることができる。一方で月の方に関しては、エラルド=コイルという探偵が絡んできそうなことから、こっちもLの本名に向かって近づける可能性がある。やっぱり、一方がゴールに近づけば、もう一方もゴールに近づく感じ。

●Waqwaq/ワークワーク

 今回も面白い。

「逆に私はこの娘から何か嫌な感じを受けるのだが…」
 神様は機械に好かれ、人間に憎まれるという設定ですが、ヨキ先生が嫌な感じを受けてるのは勿論ヨキ先生が「人間」だから。逆にシオがそういうのを受けず、むしろ好感を持ってるのは、先週言ったようにシオが「人間」と「機械」の両方の特性を持ってるから。
 ここが深読みすると一番熱い。これからの展開として、シオが神様の少女に好意を持つのは、果たしてシオが「機械」の特性を持っているからなのか、もしくは7人しかいない防人だからなのか、それとも、単に個人的に好きなのか。これはきっとたぶん、そういう話になる。

◇名前
 ヒロインである神様少女の名前が未だ明かされないのは演出だと信じたい。神様だったら、呼び名は「神様」で十分。それが「神様」ではなく「名前」で呼ばれる時、それが神から個人への降格(昇格)。そういうギミックを用意していたりしたら、イカす。

◇失猿(ロストエイプ)
 赤い血をした人間一般を指す言葉なのか、この少女を特定で指すものなのか、気になる点がまた一つ。

◇少女の額からドロって血が流れるシーン
 イイ。血の色が作中で特別な意味を持ってるのがスゲー伝わってくる。

◇どうでもいいけど
 ヒロイン少女の言葉づかいに既に惚れた。

 それにしても恐ろしく美麗な絵を描く人ですな、この作者は。

●武装錬金

◇桜花再登場
 発売したばかりの四巻では桜花、秋水の再登場は展開次第なんて書いてましたが、さっそく登場。コレは、打ち切りにさえならなければ秋水も再登場確定ということですな。

◇敵、味方が明らかになってきた回
 早坂姉弟編より、桜花、秋水は味方化。パピヨンはライバル役だろうけどテーマ的には味方。斗貴子さんは言わずもがなで味方。で、多分この好感度から剛太くんも味方化。でも剛太くんはワンクッション必要なんで、多分カズキを認めるイベントが一つ入る(単純に一回戦うのかも)。
 で、気になるブラボーラインだけど、過去の咎を見つめる剣心に犠牲者に手を合わせるカズキ&斗貴子さんと、和月作品では過去との関係性を大事にする人物が作中正義となるので、「武藤少年の死をちゃんと子供達に弔わせてあげたかった 違う?」の辺りから、ブラボーも最終的には正義サイド決定。逆に「まだ引きずっているのか」と軽視する火渡は多分敵サイド。

 そんな感じでちょっと味方多め。今後敵が何人か新登場するとみた。じゃないと、秋水とか、来ても戦う相手がいないし。

●梅澤先生がヤングジャンプ、つの丸がスーパージャンプで新連載
 尾玉なみえ先生が青年誌に移ってスパークしてるので(ちょっと間違った方向に)、期待したいです。
 

2004.09.07.(火)
■雑想
 
 ブレイドの新OP既に10回くらい観た。(挨拶)

 PC録画だとことあるごとに観てしまう。心に剣(つるぎ)♪輝く勇気♪のフレーズの所がカッチョいい。


 散財。(挨拶2)

 村上春樹『アフターダーク』
 榛野なな恵『Papa told me』1巻
 『電撃G'smagazine』9月号
 『電撃G'smagazine』10月号
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』/DVD


 と購入。


●アフターダーク
 読むのはもうちょっと先になりそう。

●Papa told me
 キレイな中古本が売ってたんでつい。いずれ全巻集めようと思ってるのですよ。

●電撃G'smagazine
 勿論CLANNAD公式外伝「光見守る坂道で」が目当て。短いけど面白かった。ストーリーというよりはキャラ同士の掛け合いをニヤニヤ楽しむための外伝って感じ。マジで麻枝さんとかが執筆してるんで、ゲームとまったく同じノリのテキストでした。クラナド分がまだまだ欲しいぜって人用の外伝。あー、麻枝さん、次の仕事取りかかる前にマジでもう一仕事(小説とか)クラナドでやってくれないかなぁ。『ヒビキのマホウ』で忙しいかなぁ。
 どうでもいいがこの雑誌スゴいな。オレには二次元少女しか見えねぇ!って人のために特化した雑誌。美少女イラスト攻勢。活字?知るか!みたいな。その分クラナド外伝もイラストたっぷり仕様になってるんでまあイイかって感じですが。

●天地大乱
 超級カンフー映画。全編に渡って超絶燃え。清朝末期の広州を舞台に繰り広げられるジェット・リーVS武闘派宗教団体っつー燃え物語。教祖様とのバトルはあらゆる意味で悶絶もの。
 あー、元空手家として体動かしたくなってきた。棒術とか久々にやりたくなってきた(ジェット・リーの棒術マジスゴいんだもん)。


◇補
 本日カウンタがぶっ壊れてリセットされました。リセット前は37万アクセスくらいだったと思います。一応記録として残しておきます。
 そんなに高性能なカウンタじゃないんで、最近のアクセス数が負荷になってたのかも。
 

2004.09.08.(水)
■雑想
 
 宇多田の歌詞を色々調べてWEB巡回してるうちに、また「正しい日本語」云々の話を沢山見かける。言語学者の努力にかかわらず未だに「正しい日本語」を信仰してる人ってのは多い。そこに見え隠れするのは「自分=正しいモノに包まれてる」、「そうじゃない人=バカ」という人を見下そうとする心理と、何か絶対的に正しい偉大な存在に自分が一致してると盲信することで得られる「絶対的な正しさ=自分」の主観と客観誤謬の倒錯感。「正しい日本語」、「正しい神様」、「正しい宇宙」、基本的に、絶対的でも何でもないものを「正しい」と盲信して当事者が他の人に迷惑をかけてる辺りが似ている。実際には、ある時期、ある地域で通じる「日本語」、その地域、その宗教だけで信仰の対象となってる「神様」、現代の科学で認識可能なだけに過ぎない「宇宙観」があるだけなんだけどな。
 個人的にそれらに「救い」を求めることは一向に構わないけれど、そういう連中は自分だけが主観的に勝手に思ってる「正しい」を何故だか全人類一般に客観的、絶対的に「正しい」ものだと思いこんで押しつけてくるんではなはだ迷惑。主観と客観の誤謬。世の多くの諸問題に関して認知的な視点から原因追求していくとここに行き着きます。「正しい神様」辺りで主観と客観の誤謬が決まるとかなり血が流れたりします。正常な人間の脳には主観と客観を切り替えるスイッチみたいなのが認知機能としてデフォルト発現するように備わっているんだけど、最近そのスイッチがぶっ壊れてる人が多いらしく、色々と迷惑なことを起こしています。最近起こった事件に憤りを感じながら、この主観と客観の誤謬病は一体どうやったら「治療」できるのか、認知科学で脳の図面みたりしながら、そんなことを考えている。


 そんな感じで本日購入は、

 宇多田ヒカル(UTADA)『EXODUS』/アルバム

 英語を勉強して良かったと思えるのは、論文書く時よりも外人と話す時よりも何よりも、こういう時かもしれない。
 
■宇多田ヒカル(UTADA)『EXODUS』感想
 
 とりあえず今日一日聴いた時点での全曲感想。曲タイトルの邦題はこれでもかってくらい意訳した僕の訳なんで、あんまし本気で取らないように(^_^;

01:OPENING(序曲)

 これから始じまるよって感じのショート楽曲。コーラスの内容は09:CROSSOVER INTERLUDEと同じもの。一作品内で繰り返し用いている辺り、コンセプト的に重要なフレーズなんでしょうな。

02:DEVIL INSIDE(私の中の悪魔)

 They don't know I burn(私が燃えることを人は知らない)

 最初に断っておきますが、今回は違う宇多田を見せますよ?という宣言に取れるような1曲。大人しい人とか思ってました?私も燃えたりするんですよ?みたいな。

03:EXODUS'04(脱出'04)

 I know I could be mistaken , but my heart has spoken I cannot redirect my feeling(私は間違っているかもしれないけど、心の中で答えが出たから 自分の気持ちは方向転換できない)

 コレも02に続いて宣言チックな1曲。これまでの私、私を取り囲んでいた環境から脱出して来ました、みたいな。表題の元ネタは聖書のエジプト脱出です。歌詞に海割れもアリ。この他、本アルバムでは他曲でエドガー・アラン・ポーを元ネタにしていたりと、そうか、斗貴子さんのポーズの元ネタはセーラームーンか!のレベルの元ネタで喜んでる僕らにすると、なんだかとても高尚なものを元ネタにしている印象です。
 脱出してどこに行くのか、表面的には今までの環境を捨てて恋愛に生きるというような歌詞にとれるんですが、相変わらず恋愛の部分を色々な抽象的な目標に置き換えても歌詞が成立するのがイイ感じ。

04:THE WORKOUT(一発)

 "So what's it like to start lif all over"
 He said "Amen, I feel like I've been rediscovering the tomb of Tsutankhamen"
 (「人生をやり直すってどんな気分?」と訊ねたら
 彼は言った、「アーメン、ツタンカーメンの墓を再発見してるような気分だ」と)


 えー、WORK OUTは多義語だから、なんか深い意味あるかなぁと考えたんですが、どうにもこの意味にしか取れない内容の一曲です。宇多田の中で何が起こったのか、ここからエロエロ三連曲が続くことになります。一発というのはその一発で、02で違う私を見せますよ?、03で今までの私からの脱出……と暗示してきて、さて何を見せてくれるのかと思ったら、最初に見せるのはソレかよ!とつっこみたくなるロックな一曲です。
 引用部分も意味無し。こんなどうでもいい気分でひたすらヤッちゃってるのもままアリ、みたいな。

05:EASY BREEZY(イージーブリージー)

 Twas nice of you to stop by Would it amuse you if I told you that I...(「ご丁寧にお寄り下さいまして」私がこう言えばあなたは面白がるかしら?)

 エロエロ連弾第二段。これだけどうしても曲タイトルが訳せん。Easy breezyにヤっちゃう男みたいな意味だと思うんですが、いまいちしっくり来る日本語が思いつかぬ。引用部分の皮肉がイイんですが、解説にある通り日本語だとあんまし面白くない感じ。っていうか宇多田マイクロフォンマイクロフォン言い過ぎ(^_^;無垢な少女がカラオケとかで歌ったらどうすんの。

06:TIPPY TOE(つま先立ちの僕ら)

 Now let me see you dance on your tippy toe(さあ、爪先立ちでそっと踊るあなたの姿を見せて)

 エロエロ連弾第三段。あやうい方がエロは燃える、みたいな。つま先立ちでアンバランスな感じに燃えて下さい。

07:HOTEL LOBBY(ホテルのロビー)

 I'll be waiting in the mirrors of the hotel lobby(ホテルのロビーの鏡の中で待ってるから)

 スゴい名曲の予感がするんだけど、今アルバムで一番分からない一曲。「ホテルのロビー」と、「ロビーの鏡の中」が何を意味しているのかが分からぬ。気になって何度も繰り返し聴いてます。
 お金最高の女性と、鏡の中の女性が同一人物なのかどうかも不明。でも、なんだかお金主義の女性もネガティブ描写されてるって感じでもないんだよなぁ。

08:ANIMATO(アニマート)

 why are you trying to classify it This is music for all humanity from me(どうしてあなたは分類しようとしてるの? この音楽は全人類へ、私から)

 一番メッセージ性が強い一曲。「分類」は次曲でも触れられる、ジャンルとジャンル、カテゴリとカテゴリの分類の空虚化を歌ってるんだと思いますが、なんだか方法論的な分類の無意味さなんかにも思いを馳せると面白いと思った。何か目的のために分類するんであって、分類のための分類は無意味。前に進むことも歌う人なんで、何、あんたはまだそんな所で無意味な分類してたの?みたいな。

09:CROSSOVER INTERLUDE(空の境界−間奏曲−)

 Between you and I is where I wanna crossover, cross the line(それよりも、あなたと私の間をクロスオーヴァーしたい、境界線を越えたい)

 アホか!というような自分訳の意訳ですが、僕的にコレしかない感じ。言ってること同じなんだもん。ジャンルとジャンルの空虚化もさることながら、奈須きのこ氏の『空の境界』に込められていた裏の意味、人と人との間の境界概念を超えることが出来たなら……という願い。ステキ。奈須氏の方は哲学チックなテイストですが、宇多田の方はちょっとセクシーな感じ。

10:KREMLIN DUSK(クレムリンのたそがれ)

 Born in a war of opposite attraction it isn't, or is it a natural conception(相対するものが惹かれ合う諍いの中で生まれた これは自然の摂理?それとも違う?)

 境界について歌った09の後にコレを持ってくるのは熱いんですが、なんでクレムリンかは不明。クレムリンって、アレ、ソ連のヤツ?なんで?
 「惹かれ合う諍いの中で生まれた」の訳はメラカッコいいですな。

11:YOU MAKE ME WANT TO BE A MAN(あなたといると男になりたくなる)

 We didn't need to say much to communicate Now it's different, 99% is misinterpreted(私達は多くの言葉を交わさなくても理解し合えた でも今は違う、99%は誤解されてしまう)

 人と人との境界を(主に男女間で)超えたいというようなことを言っておいて、そう上手くはいかないことがここから歌われます。好きなのになんで解り合えないの、イライラ!って歌詞なんだけど、曲はエラくカッチョいいです。

12:WONDER BOUT(異質な時間)

 I'm alright, I'll think about you and I'll...Turn this plight into a singer's delight(私は大丈夫、あなたのことを考えて、そして私は……この苦境を歌い手の喜びに変えるから)

 解り合えないどころか、破綻してしまった歌。この前後3曲はそんな解り合えない歌ばっか。でも引用部分は防衛規制なんだけど、宇多田が歌ってると思うと何かカッチョいい。

13:LET ME GIVE YOU MY LOVE(愛を捧げさせて)

 Let me know if what I'm feeling isn't mutual(私が感じてることをあなたが感じていないなら、そう教えて)

 遺伝子をミックスして、東の人と西の人とで異言語を交えて遊んで、境界の空虚化、融和が上手くいったのかな?と思えるんだけど、終了間際の引用部分で、やっぱし何か解り合えてない、自分だけがそう思ってただけかもしれない、完全な融和は無理っぽい、みたいに裏返してるのがステキ。

14:ABOUT ME(私のことだけど)

 超名曲。

 宇多田恋愛歌の中で最高の一曲じゃなかろうか。

 セックス、ロック、デストローイの前半に、やっぱ解り合うの無理っぽいじゃん?みたいな後半と、どうなってんのコレ?という歌ばかりでしたが、ラストのこの1曲で全てに救いを与えています。

 それでも、伝えたいんだと、そういう歌。

 前作『DeepRiver』の最後の「光」の「完成させないで」といい、意図的にラストは続いていくようなフレーズを入れてるんでしょうか、

 Where do we go(私たちはどこへ行く?)

 のラストフレーズが、イイ。
 

2004.09.09.(木)
■雑想
 
 この日は更新休みました。研究室で色々とアイデアを出しては書き留めてたのと、それ以外は京極夏彦を読んでた記憶しかないっス。あとは、スーパージャンプのつの丸もヤンジャンの梅澤先生も結構面白かったなーとか、それくらい。やっぱ青年誌に移って良かったのでは。
 

2004.09.10.(金)
■雑想
 
 今更ですが、今週のWJの「魔人探偵脳噛ネウロ」は結構面白かった。謎が生き甲斐というネウロに共感して読んでました(←明らかに共感を狙ったキャラでは無さそうだけど)。
 「謎」に関して、人間が人為的に作り出した謎に挑む場合は探偵キャラに、自然世界に物理法則として存在する謎に挑む場合は学者キャラになるんでしょうな。で、「世界」の謎の方をエンターテイメントさせて創作作品に組み込むと、先週始まった「ワークワーク」みたいな感じになると。謎、大好き。


●明日は
 劇場版仮面ライダー剣『MISSING ACE』を観に行く予定。


 本日読了は、

 京極夏彦『姑獲鳥の夏』
 
■京極夏彦『姑獲鳥の夏』/講談社ノベルズ
 
 「脳という税関は確実に検閲してる、そして納得のいくものしか通さない」

 中禅寺秋彦燃え。

 ミステリの要素としてあるのは、錯誤。脳による検閲が納得できなかったとき、そこに錯誤が生まれる。この錯誤の生まれる構造の解体が、一般のミステリにおけるトリックや動機の解体にあたります。膨大な知識と科学的思考法(作中で使われてる「科学的」はちょっと意味が違うけど、僕的には中禅寺の思考法こそ科学的と言えるように思える)でそれらを解体する中禅寺、彼こそが陰陽師、このキャラ造形、超絶燃え。
 安楽椅子探偵の系譜なんでしょうか、現場検証ゼロで核心をつきます。理論かフィールドワークかと言ったら、明らかに理論(本を通して能力を身につけているので当たり前っちゃ当たり前ですが)。めちゃめちゃカッチョいいわ、この人。

 普通のミステリでは前半パートに読者が謎を解くに当たっての道具立てが描写されるわけですが、本作において道具立てとして準備されているのは、トリックの伏線とか、犯人の言動とかじゃなく(イヤそれもちょっとあるが)、実に衒学
 物語前半に中禅寺秋彦と関口巽との間で行われる、仮想現実、量子力学、共同幻想といった衒学的な対話が、そのまま読者が謎を解くにあたっての道具立てになってるのが熱い。なんで突然量子力学の話始まってんの?とか、思うなかれ。そこに重大なヒントが含まれている。

----------<以下ネタバレ>----------

 牧朗の死体が見えなかったという展開について、最初に関口と榎木津が部屋に入った時点の描写で、ああ、関口にだけ仮想現実として見えてないんだろうなとは思ったけれど、物語後半まで読み進めて、それが関口だけでなく、梗子、涼子、内藤らにも同じように見えない、つまり共同幻想を構築していた!ということに気づいた時はマジで痺れた。序盤の中禅寺と関口の対話に、ここで繋がるんだ、みたいな。コレ、傑作。

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 どっぷり楽しめました。大人のための上質エンターテイメントです。

 あと最後に、榎木津。このキャラ、飛び過ぎ(「さいこう」とルビを振って読んでくれい)。
 

2004.09.11.(土)
■雑想
 
 ちゅーワケで映画館行ってきました。(挨拶)

 『トゥー・ブラザーズ』の宣伝看板に、星野監督が推薦文書いてて微妙に面白かった。トラの物語→星野監督→元阪神タイガース(トラ)の監督……って結構想像力働かせないと分からないよ!


●映画の待ち時間で
 山田風太郎『明治断頭台』を読み始める。コレも面白ー。「明治」の時代観だけでどっぷり引き込まれます。やっぱ1800年代後半の物語って、舞台をヨーロッパ、日本に問わず好きだな、自分。


●『特捜戦隊デカレンジャーTHE MOVIE フルブラスト・アクション』
 「コレが戦隊モノだっっ!って感じでヒーローモノの粋を見せてくれた感じ。毎年ライダー目当てに劇場に足を運びつつ、強制的に戦隊モノの方も見せられてるんですが、ここ3年の戦隊モノ劇場版では今年のが一番面白かったと思う。バトルの見せ方がステキ。空中で敵4体と味方5人が交差し、着地時にはそれぞれ1対1のバトルに(イエローとピンクは一括り)、そこからは伊賀の影丸的というか、山風忍法帳的というか、ギミックを効かせたバトルを1バトルづつじっくりと順次見せられるという構成。王道なんだけど、最近はそういうの少なかったからスゲー満喫できた。で、ラストは勿論レッドVS敵の親玉。ここで主題歌かかったのが意外だった。おお、ここを一番の見せ場にしますか、みたいな。そして、レッドのフィニッシュ技が、実に鬼のような銃撃。二丁拳銃燃え。斬撃とかビームとかじゃないんだ!やたらめったらに撃ちまくってフィニッシュ。燃え燃え。こういうレッドも、イイな。

●劇場版ブレイド感想↓
 完全ネタバレ感想なんで気をつけて。
 
■劇場版仮面ライダー剣『Missing Ace』/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
----------<以下ネタバレ>----------

   子どものための仮面ライダーですが、今回はコレ、同伴で劇場にやってくるお父さん方をターゲットにしたストーリーなんじゃん?

 めっちゃ親父復帰型の物語。仲間と共に闘ったあの頃、だけど時間は流れ、皆それぞれの道を歩み始める。あの時の輝いた時間は過去のもの、時代は若者が動かし、僕らはもう必要ないのかもしれない……みたいな所から物語が始まり、事件勃発親父の出番再び、みたいな。再び結集する過去の仲間達。それぞれ変わってしまったけど、変わらない想いもあった!みたいな。よくある話の型だけれど、何故よくあるかといえば、これはいつだって超絶燃えになってしまうストーリーの型だから!

 バトルよりも何よりも、序盤の変わってしまった剣崎くんの周囲の描写がスッゲー良かった。金持ちになった虎太郎、結婚を間近に控えた広瀬さん、就職活動する睦月、反抗期の天音ちゃん、行方不明の先輩、もういない友人、そして、変わらない剣崎くん。スッゲーしみじみした。この序盤のバラバラになった皆の描写が良かったので、エンディングの再び全員集まってバカ騒ぎの絵は納得のエンディング。親父、同窓会、みたいな。この、時間と共に皆それぞれの道を行く→でもまた集まれるの流れだけで、別にライダーじゃなくても一本のドラマとして成功。

●ジョーカー
 大方の人が予想していた、「もう一枚のジョーカーがラスボス」という展開をこの劇場版にてやってしまいました。コレ、TV版はどうすんの?どこで盛り上げるの?誰がラスボスになるの?
 というか、あまりの完結感に戸惑い。龍騎も555もコレからも続いていく……的な終わり方だったので、こんなに完結感のある終わり方をされると、TV版も何もブレイドの終わり方はこの終わり方しかない感じ。

●始
 カッコ良すぎ。この人こそ主人公。後半ギリギリまで出てこないのが熱い。天音ちゃんのピンチに来るんだろうなー、来るんだろうなー、と思わせておいて、やっぱり来たーッ!みたいな。しかもカリスのテーマだーっ!みたいな。

 「人間を守るのがお前の仕事じゃなかったのか!」

 カッコいい。始と剣崎くんの友情物語、始と天音ちゃんの恋愛物語として見ると、ブレイドは結構名作かも。

●橘さん
 さすが橘さん!ラスボスをうっかり部下にしてしまっていたというダメっぷり。しかしそんなことは関係ねーとばかりにバトルでは開き直って相変わらずの鬼のような銃撃。エンディングでは何もかも忘れてカウボーイのような帽子を被ってハッチャけてるという……それでこそ橘さん!

●ラストバトル
 巨大な(物理的に)ラスボスに対して、3人同時変身という、龍騎、555では考えられないようなストレートなラストバトルでした。

 「もう一度闘うんだ!オレ達と、始で、変身ッ!」

 燃え。親父達、再び同じ方向を向いて変身、みたいな。始が欠けてるのがまたポイント。親父になって旧友が集った時、誰かが死別してるというのはままあるんで。それでもそいつの分の想いも汲んでいたなら……みたいな。まったくもってストレートな親父復帰物語でした。


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2004.09.12.(日)
■第32話「破壊者の秘密」/仮面ライダー剣(ブレイド)感想
 
 「お前に俺の時間は 止められない!」

 始の「無駄だ(ニヤリ)」で3rdED始まるところ燃え。そこから剣崎くんウェイウェイウェイで滅多斬り。爽快感大。敵の能力を攻略して逆襲、EDテーマ付でそのままフィニッシュってのは燃えシチェーション。なんで布を巻き付けると時間が止まっても大丈夫なのかはまったく分かりませんでしたが。

 多忙につき今回はこれだけで。

・今回の剣崎くん−始間の絡みは、昨日公開の劇場版を見てるとまたグッとくる所だったりします。

・あと、何の躊躇もなく睦月をバイクで轢いてる剣崎くんがウケた。日常的に人を轢いてる作品です。
 
■第31話「マジ家出?ポルンはいったいどこー!?」/ふたりはプリキュア感想
 
 @なぎさ−ほのか間の話、Aなぎさ、ほのか−級友間の話、Bなぎさ、ほのか−敵間の話(キリヤの時みたいな)……とか色々考えられそうなんだけど、とりあえずしばらくはCなぎさ、ほのか−ポルンの話でいくっぽい。なんか大変そう。特に毎回毎回ポルンがレインボーブレスを吐き出すシチェーション作りするのが大変そう。そのうち、「お願いポルン!」→「OK、行くポポ!」くらいで手軽に発動できるようになるんだろうか。

 @はもうやらないだろうってことで、個人的に見たいのはAなんだけど、コレ、ほんとやらなくなりましたね。バトル路線がメイン視聴層(子ども)に好評で完全にそっちになっちゃったんだろうか。毎回ゲストキャラとして一人の級友を掘り下げるみたいなの好きなんだけどなー、そういうのあったの、柏田真由とマドンナくらいしか記憶にない。最初にED見た時は一人一エピソードくらい期待したんですが、もう、そういうのが好きな人はおジャ魔女ナイショの方を見てくれい、くらいの勢いでしょうか。

 先週絵的に素晴らしいと絶賛した部分は全部バンク部分だったと分かってちょっとガッカリ。あの自分の技の勢いで後ずさるとことか。あそこもバンクなのかー。
 

2004.09.13.(月)
■雑想
 
 先輩の発表があったんで朝からミニ学会に行ってきたんだけど、中々良い発表だった。2年上の人だけど、やはり実力を感じる。僕も発表は出来るだろうけど、質問にその場で英語で答えるというのはまだ難しそう(実際、先輩の次に発表した人は英語の思考が追い付かず、質疑応答でしどろもどろになってたり、やはり大変)。ここ1、2年の僕の課題ですな。

●映画『姑獲鳥の夏
 観たいなぁコレ。キャストは僕的にはそんなに違和感ない感じですが、それよりもやはり映像化の難易度が高いであろう部分が心配になります。京極堂との衒学的な対話の後に関口が一人暗闇の中眩暈坂を帰る場面なんて重要場面だと思うんですが、あの仮想現実や量子力学の概念絡みで世界への懐疑に満ち満ちてる暗闇の不安さとか、文章ではなく映像で表現できるものなのだろうか。とってもムズそう。

●「YOU MAKE ME WANT TO BE A MAN」/UTADA『EXODUS』収録
 曲のノリはこの曲が一番じゃないでしょうか。歌詞は何かイラ立ってる感じですが、ヒステリー女性の叫びっていうんじゃなく、普段は理知的な女性が恋愛の熱情ゆえに非論理的なアウトプット、そうなってしまうほどに他人を理解したいという衝動、みたいに勝手に解釈することにしました。

 You make me want to be a man(あなたといると男になりたくなる!)

●本日購入

 福井晴敏『月に繭 地には果実』上
 福井晴敏『月に繭 地には果実』中
 福井晴敏『月に繭 地には果実』下


 何処にも売ってなくてずっと探してたんだけど、「最近再販しましたよ」との情報提供メールを受けて、探してみたら本当にあったんで早速購入。メールくれた方、多謝です。
 傑作と名高い∀ガンダム小説。早く読みたいんだけどちょっとばかり忙しいのが難。『アフターダーク』と『Xの悲劇』も買ってあるんで、どういう順番で読もうかのう。


 多忙につき、WJ感想は後日。
 

2004.09.14.(火)
■42号/WJ感想
 
 コミックス、初版のランキングはこんな感じなんですね。
 ワリと納得の順位です。ミスフルがオチ気味なあたりが最近の僕の主観とも合致します。武装錬金も、ジャンプ内でこそ後ろの方ですが、美味しんぼやあずみと同じ土俵にいると思うと、雑誌の括り無しなら一線の漫画なんじゃと思えてきます。

●BLEACH
 あー、狛村たんイイ。めちゃめちゃ和んだ。卍解が「黒縄天譴明王」とか物々しかったのが残念。もっとこう、「悶絶肉球」とかほのぼのした名前が良かった。肉球で斬魄刀が握れない狛村たんとか。あ、それかなり癒し系。

●Waqwaq/ワークワーク
 「赤き血の者はこちらでは神」と、とりあえず「あちら」もある、そしてヨキ様はそれを知ってるっぽいのが明らかに。なんなんだろう、やっぱし「こちら」は作られた世界みたいな感じ。
 あと仮面ライダー龍騎的な物語は、それぞれの願いが明かされる回と、明かされた後の闘いがまた面白いんで楽しみ。あと5人、何人かでガッチリキャラ人気を掴めば、この漫画勝利。
 最後のヨロポコ〜ヨロポコ〜連打がなんかウケた。

●DEATH NOTE
 今更だけど、犯罪者をガンガン殺してしまうというのは、やっぱし飛ばし過ぎなように思う。できるものならば、物事はもうちょっと漸進的に進めた方がいいように思う。とりあえず、「デスノート」じゃなくて「アフロノート」くらいでも犯罪抑止には効果がありそう。報道された犯罪者は、軒並みヘアースタイルがアフロ化、みたいな。目立つので犯人が逃走中の場合は逮捕が容易になるし、なんとなく、悪いことをするとシンボルとして身体に変化が起こるというのは精神的な負荷になり、抑制効果があるような気がする。まあ、元からアフロの人にとっては甚だ迷惑だという問題点は残るだろうけど、コレ、全然今週号の感想じゃない。
 今週号の感想:あ、何か分かる>推理がフリダシに戻ったときのやる気の出無さ

●秘密兵器ハットリ
 実はグラナダが好きだったので、比べると今回はちょいイマイチ。僕自身のスポーツ歴でも外部の人に助っ人を頼んで団体戦に出場という経験はアリますが、助っ人の人と仲良くなった記憶は無し。なんで、短期間のつき合いで「かけがえのない仲間だった」ってのにあんまし感情移入できず。部活漫画だと部活内部での絆の発展とかを描くのがポイントになるのに、あくまで助っ人だとそれが描きづらい、強引に絆を作っちゃうと嘘くさくなるってのがありそう。むしろ敵の大将をトイレに閉じこめるとか、女の子の勝つための戦略実行っぷりが面白かったんで、ギャグ半分、スポーツ半分の今回みたいなのにするより、弱小部を如何に勝たせるかの戦略で楽しませる話とかだった方が楽しめたかも。
 補:そう考えると、アイシールド21は弱小アメフト部を如何に強化していくかという、戦略型部活おこし漫画として楽しめる側面もありますね。その場合の主人公はヒル魔ですが。

●ディー・グレイマン
 ほとんど感想書いてないことから自分で察するにスルー気味の漫画だったんですが(キライというほどではない)、今週の主人公の新武器は普通にカッコいいと思った。多弾道式、イカす。

●武装錬金
 あ、何か分かる>「生憎俺は他人を利用するのは大好きだが利用されるのは大嫌いなんでね」
 ラヴラヴなカズキ−斗貴子コンビよりもこっちの利用しつつされつつのパピヨン−桜花コンビの方が見てて面白いかも。どっちも腹黒でかつちょっと見方を変えるとたちまちギャグキャラになる辺りが。まあ、丁度蝶野編の時と立場が逆になってるラヴラヴ組も好きですが。「キミのコト 少し気に入った」から始まって、今週ではお互いにここまで言わせる仲になってるという。そこに至るまでの関係を丁寧に描いてきたので、唐突な感じがせずちゃんと納得できるあたりが、やっぱ和月先生良い。

●こち亀
 絵崎教授登場から、レッツオープンの所までスゲー面白かった。「つまり 心のオープンという事です」が意味分かんなくて笑った。

●いちご100%
 二人っきりの逃避行的なシチェーションは、今後の武装錬金のカズ−斗貴にも重なります。和月先生にも夜とか布団とか、その辺りを描かせて下さい。水着でイッパイイッパイになってる和月先生、死ぬかも。

●未確認少年ゲドー
 今京極夏彦の京極堂シリーズ読んでるんだけど、ちょっぴり話の構造が似てると思った。ある怪異に対して、主人公がその現象を解体していく辺りが。ゲドーの場合、全て未確認生物の所業として解体されていくワケですが。
 なんか今週の讃良ちゃんは可愛いのう。

●ジャガーさん
 ドラマなんかの重病告白シーンをパロった健康告白シーンに笑った。ホンっと社会に出たくなさそうな辺りとか。
 

2004.09.15.(水)
■雑想
 
 プロフィールをまた変更。

 読書嗜好とか、しょっちゅう変わるので「最近の」だけ載せとくことにしました。

●氷結の
 新種、グリーンアップルを飲んでみました。中々美味。久々にアルコールを摂取。

●グギャー
 『イノセンス』のDVD販売になったんだ!どうしよう、レンタルか、買ってしまうか……

 何か、今日一日の作業が、帰り道にフと思いついた閃きでフイになった感じ。でも、閃き後のアイデアの方が全然いいんでそっちを採用。こういうこと、ままある。
 


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